悪の組織の幹部だけど、魔法少女のオタクやってます【本編完結】 作:高々鷹々
取り敢えず、某Qべぇみたいな感じでは無い事だけお伝えしておきます。
私は、地球を侵略せんと
私は今、マギアカリーナと共に海に来ている。これから一緒に遊び回る──もとい、特訓をして彼女たちを強くするのだ。最終的に、私よりも強くなって貰いたいものだな。*2
今回はボスも一緒だ。いや、今は
『むぅ~・・・・・・』
ふぁーたんは彼女を警戒してか、常に私を壁にして隠れようとしている。
心配しなくても、今のボスにふぁーたんの姿は見えないだろう。戦闘時ならともかく、今の彼女は完全にオフモードだ。耳や尻尾を隠してこそいるが、一般人に紛れるためにエネルギーをほぼ使っていないからな。
私? 私は魔法少女たちの活躍を見逃さないために、常にエネルギーを目に集中しているが。ふぁーたんの事が見えるのも、それが理由だろう。
「・・・・・・ん?」
『くろき? どうかした?』
「いや・・・・・・」
そう考えると、妙だな。ふぁーたんが見える事が魔法少女としての素質に関わるならば、我々の扱うエネルギーによってふぁーたんを視認できるようになるのも、おかしな話だ。
そもそも、彼女たちの言う『魔力』とは、どんなものなのだ? 私の黒剣にレインが付け足した機能、アレは魔力を多少操作する代物だが、我々のエネルギーと魔力が近しいモノだとすれば簡単に用意できた事にも説明が付く。
「ふぁーたん、魔力とは一体──」
「お姉様~~~!!」
とそこで、着替えから戻ってきたらしい
私は全力で首の筋肉を動かして振り返り──目を奪われる。その光景に停止しそうになる思考をどうにか並列的に動かして、私は彼女たちの姿を目に焼き付けた。
まずは
次に、
そして
最後に
流石は私の推し──どの水着もそれぞれの個性が出ていて大変
「う゛ッかわ・・・・・・」
ボス──真神は彼女たちへの耐性がまだ無いからだろう、胸元を抑えて砂浜に倒れ込んだ。彼女自身もエメラルドグリーンのモノキニを着ていて大変セクシーだと思うが、こうなってしまっては形無しだな。
「えっ、真神さん!? だ、大丈夫ですか!?」
「凄い勢いで倒れ込みましたよ!?」
慌てて駆け寄る桜桃と黄美。葵は二人に任せれば問題ないと思っているのか、放っておく事にしたようだ。
そして、志由は一直線に私の元にやって来た。
「どうですかっ、お姉様! お姉様の選んでくれた水着ですよ!」
「感想なら、試着した時にも伝えた気がするが・・・・・・」
「その時とは状況が違いますっ。
いつになく──いや、そうでも無いか? ともかく、押しの強い彼女に少し困りながら、私は率直に感想を伝える事にした。
「似合っている。流石は志由だな。水着に着られている感じが全くしない」
「お姉様・・・・・・ありがとうございます!」
「アナタたち、本当に水着を選び合ったのね・・・・・・まぁ、センスは良いんじゃないかしら」
半分ほど呆れながらも、葵からも好評なようだ。
良かった。最初は機能性優先でダイビングで使うようなウェットスーツにしようとしたのだが、私ではなく志由の着る水着だと思い直し、地球で
何が怖いって、志由はそれでも躊躇なく着てしまいそうなんだよな・・・・・・怖い。信頼が。
「では、お姉様も着替えてきてはどうですか?
「黄美は・・・・・・ああ、真神の対応か。なら頼めるか?
・・・・・・それと、一応
「アナタね、いくら志由でもそんな事するワケ・・・・・・志由? どうしてそっぽ向いてるのかしら。志由? ウソよね?」
「私たちが苦戦した相手って、こんな残念だったかしら・・・・・・」と複雑な感情で目元をヒクつかせる葵から逃げるように、志由が更衣室へ向けて歩き出す。
「ど、どうしましょう!? 血が! 鼻血が!」
「我が人生に、
「ま、真神お姉さーん!」
『ゆすらもきみも、なにしてるの・・・・・・』
「あの、お姉様。あちらの真神という女性・・・・・・というか、ボス、ですよね? 放置で
「ああ。ギャグ補正でなんとかなるだろう」
真神が大量に出血しているが、彼女は組織のボス。あの程度は問題にならない。
私は志由に案内されながら、更衣室へと足を向けた。
▼△▼△▼△
大量の鼻血で溺れかけた真神になんとか応急処置し、黄美の持ってきていたパラソルの下で休ませる事にしたマギアカリーナたち。
思わぬ事態に未だ混乱が抜けきらない中、彼女たちはふぁーたんの提案で、取り敢えず準備運動を済ませておくことにした。
「よし、こんな所かしら。後は各自、柔軟をして身体をほぐしましょう」
「はーい!」
元気よく返事した桜桃は、素直に柔軟運動に取り組み始める。一方、黄美はあまりに時間のかかる志由と黒騎士を気にしているようだった。
「二人とも、何かあったのでしょうか。着替えにしては、少々時間がかかりすぎな気がします」
『きにしなくていい。くろきとか、しんぱいするだけむだ』
「ふぁーたん、なんか黒木さんにだけ当たり強いよね・・・・・・?」
「でも、心配する必要が無いっていうのには同意よ。アイツなら大抵の事はなんとか出来るし」
「どうにも出来ないなら私たちだってお手上げよ」と、どこか冷めた視点で葵は言う。それだけ、黒騎士の実力を認めているのだろう。
もしそれを本人に言ったら、「実力『は』ね」とでも返ってくるかもしれないが。
「なぁ、本当にコレじゃないといけないのか?」
「
「この水着、一人では脱ぎ着できないんだが・・・・・・というか、もしやそれが狙いだったのか?」
「まままま、まさかそんな事あるわけ無いじゃないですか! お姉様の魅力を引き立てるのには、その水着が一番なんですよ!」*4
そんなやり取りに三人とふぁーたんが振り返って見れば、そこにあったのは──
「「「『・・・・・・・・・・・・はい???」」」』
それは例えるなら、HOT LIMIT。全身に巻いた黒いガムテープ。水着と呼べるのかも怪しい布の寄せ集め。
生足魅惑のマーメイドもビックリな、ハイセンス水着だった。
「・・・・・・やはり、こういう反応になったか」
普段あまり表情を変える事の無い黒騎士だが、今回ばかりは明らかにげんなりした顔をした。志由の前だからか、それも一瞬の事だったが。
「・・・・・・その、やっぱりお気に召しませんでしたか? 今からでも他のものに──」
「いや、志由が選んでくれたものだ。それに、動きやすさという面では私も気に入っている。露出が多すぎない──多すぎない? のも良いな」
そうフォローする黒騎士。彼自身は無自覚だろうが、彼は志由に対してかなり甘かった。それこそ二人での暮らしの中で、志由のお願いが80%以上通るくらいには。
「なんだ、どうかしたのか・・・・・・って、お前!
ぷっ、くははははは! すげぇ愉快な格好してんなぁ、黒木ぃ!」
『くろき。いっかいしゆにじょうしきをおしえたほうがいいとおもう。
・・・・・・あ、くろきがじょうしきないからむりか』
先程まで大量に鼻血を流していたとは思えない真神の大爆笑と、ふぁーたんからの半眼、マギアカリーナたちからの困惑の目を受け、黒騎士は流石にちょっと
が、持ち前の切り替えの早さで立て直すと、何事も無かったかのように腕組みをして
「という事で、そろそろ特訓を始める。・・・・・・そこ、いい加減に笑いを止めろ」
「ひぃー、苦しい! 血の次は酸素が足りなくなってきた!」
「続けるぞ。
君たちの課題はいくつかあるが、まずは連携だ。特に三人は志由を含めてのコンビネーションに慣れていないし、逆に志由は他者と合わせる事に不慣れでいる。
今日はそこを改善していく」
この特訓は、何も1日で終わるものではない。夏休みを利用して、合宿という形で行われるのだ。
志由は転校早々に長期休暇となり、少し不満だったようだが、黒騎士と過ごせる時間が増えると喜んでいた。
『くろき。そのかっこうでいっても、しまらない』
「という事で、まずはビーチバレーだ。二人一組でチームになり、戦って貰う。
ああ、ちなみに対戦相手は私と真神だ」
「はぁっ!? アナタたち二人を相手しろって言うの!?」
「それは追々、だな。まずは一人ずつだ。それからペアを変えて何試合か行い、最終的には君たち四人と私たち二人での戦いとなる。
人数は常に倍で戦えるのだ、なんとかなるだろう?」
「あの、もし真神さんが黒木さんと同じくらい強いなら、まるで相手にならないと思うのですが・・・・・・」
「安心してくれ。流石に私たちもいきなり全力は出さねぇよ。ま、志由相手にはちょっとばかり手が滑るかもしれねぇけどな?」
「ヒィッ!? あの、もしかしなくても全然許してくれていませんよね!?」
「いいや? でもお前のせいで、多方面から小言をぶつけられてな。まぁ、五体満足は保証してやるから、安心しな」
「何も安心できませんけれど!?
た、助けてください、お姉様!!」
「さて、まずはペアを決めてもらおう。ああ、志由はまず真神と対戦だから、よく考えてペアを選ぶといい」
「そんな、お姉様~~~!!」
志由の悲鳴が響く中、桜桃たちもまた、鬼気迫る表情でじゃんけんを始める。
よく晴れた天気に反して、夏の特訓は最初から大荒れだった。
~水着解説~
正統派な女の子っぽいものにしたつもり。中学生なので・・・・・・
肩口とかスカートとかにフリルがいっぱい。
スク水そのままにでもしようかと思ったが、流石に理性が働いた。
水泳を習っているので競泳水着。
唯一の
水着はオーダーメイドしたのでサイズ完璧。
リボンの付いたビキニにパレオ。お腹こそ出ているが露出は控えめ。
黒木の魔法少女好きが高じるあまり、マギアネーロのシルエットに近いものになっている。
腹筋が割れているのを隠すためにモノキニ。筋肉の多い身体なので、あんまり見せるものじゃないと本人は思っている。
胸はけっこうある。
黒騎士
まさかのHOT LIMIT水着。最初は無難にパーカーでも羽織らせようかと思ったが、無難すぎて没にした。
志由が着替えを手伝おうとする=一人では着れない水着! という事でこちらに。
しっかりと筋肉はあるのにしなやかな肉体のため、似合ってはいる。