僕と先輩の恋ラスト   作:牧葉

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放課後、美術室で

昨日、2年の先輩、しかも学校一の有名人である兎希恋石に話しかけられた。話の内容は明日、つまり今日の放課後に僕が描いた絵を持ってきて見せてということだった。来なかったらずっと美術室で待ち続けるとかいう脅しもされたけど……。

 

「へー(桐谷)。昨日そんな事が…」

 

「おい、その顔やめろ」

 

桐谷に昨日のことを話すと、その顔はニヤニヤと笑みを浮かべており、おちょくろうとしていることがすぐに分かった。

 

「このまま授業終わったら帰っても良いかな」

 

「ダメ(桐谷)に決まってんだろ。何なら授業終わったら直ぐに行ったほうがいい。」

 

「バカお前、なんで俺が急いで行ってるんだよ。それじゃ、俺がノリノリみたいだろ。」

 

「……(桐谷)…、まぁ、お前の性格的にはめんどいだろうな」

 

「だけ(桐谷)どな、そういう細かいところから恋愛に発展す」

 

「有り得ねぇだろ」

 

「相手は何人も振ってる美少女、対して俺は絵しか描いてない地味男子、そもそも釣り合ってない、あと俺は恋愛なんてするつもりない」

 

「は〜(桐谷)!お前、そんなんだから彼女出来ないんだぞ…」

 

「出来なくてけっこうだよ」

 

 放課後になったので美術室へ行くと、先輩はもう既に居た。

 

「あっ(恋石)、来た……遅いよ?」

 

??何でこの人こんな早く着いてるんだ?僕も終礼が終わってから直ぐ来たんだけど…

 

「先輩が速いだけですよ。いつ来たんですか?」

 

「5(恋石)分前くらい?」

 

速いな

 

「じゃ(恋石)、君…えっと、」

 

……僕の名前か?

 

「夜野です」

 

「あは(恋石)は、……ごめんね?人の名前覚えるの苦手で…」

 

そう言って、先輩は苦笑いをした。

 

 「よい(恋石)しょ」

 

「もう始めますか?」

 

「うん(恋石)、お願いします!」

 

先輩は鞄の中からあるものを取り出し、机に広げた。

 

「スケッチブックですか?」

 

「うん(恋石)、一番大きくて描きやすいから」

 

「先輩、一つ、聞いていいですか?」

 

先輩が準備してる間に、気になっていたことを聞いた。

 

「先輩は、何で絵を描きたいと思ったんですか?」

 

「…こ(恋石)れは……!試されてる?!」

 

「別に試してませんよ、ただ聞きたいだけです」

 

「そっ(恋石)かぁ、うーん」

 

少し考える素振りをした。

 

「やっ(恋石)てみたいと思った、描いてみたいと思った、じゃ、ダメかな?」

 

………

 

「良いんじゃないですか」

 

「僕だって、ただ好きだから描いてるだけですから」

 

先輩は「フフッ」と笑みを浮かべて

 

「それ(恋石)はよかった」

 

と言った。

 

 「じゃ(恋石)、おしえて!」

 

机をペンでトントンとしながら先輩は言う。

 

「……はいはい」

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