猫耳騒動が何とか終わり、悟達はスケジュールの確認をしていた。
「パーティは週明けの月曜日、設営は前日の日曜日」
「これは誰か一人指示出し役が必要だな」
「後土産菓子の買い出しも必要ですよ」
「これは二名必要でしょうね。参加者全員分となると、結構な量ありますから」
「確かに。雑貨とかもあるからな」
白銀、かぐや、藤原、悟の4人はそう話す。
雑貨や土産菓子なども必要で、相当の数を用意する必要がある。
すると、白銀が口を開く。
「休日返上で買い出しか。全く、面倒な役だ。あー面倒面倒。誰がやりたがるって言うんだ。なぁ、四宮」
「まぁ……そうですね」
(そう言う割にはソワソワしてんな)
白銀がそう言うと、かぐやもそう言う。
それを見た悟は、白銀がソワソワしている事に気づいた。
白銀としては、かぐやと一緒なら、買い出しに行きたいという事だ。
「んー…………誰も行きたがらないのは困りましたね」
「まぁ?どうしてもって言うなら?別に………」
藤原がそう言うと、白銀はそう言いかける。
すると、ここで藤原が食い気味にとある提案を出す。
「じゃあゲームで負けた人が行くっていうのはどうですか!?最下位の二人が買い出しに行くということで!」
「ゲーム?何するつもりなんだ?」
「これです!"NGワードゲーム"です!」
藤原はそんな風に提案をする。
それを聞いた悟がそう聞くと、藤原は単語帳を取り出しながらそう言う。
NGワードゲーム!
その名の通り、会話の中で
「これは例ですが、NGワードはこんな風に単語帳に書いたのを右隣の人に渡すという形式にします。渡された紙がその人の言っちゃダメな言葉、つまりNGワードです。自分に見えないように掲げてくださいね」
藤原はそう言うと、単語帳に”かんたん”と書き、それを白銀に渡した。
白銀は口を開く。
「なるほど。自分のNGワードは分からないわけか。」
「ルールは理解出来ました?」
「あぁ、
「はいドーン」
「えっ?」
白銀がそう言うと、藤原はそう聞く。
白銀がそう答えると、藤原はそう言い、悟は驚く。
白銀も、その単語を見て唖然とする。
あっさりと引っかかった事に驚いていた。
「じゃあ本番いきましょー!」
藤原はそう言うと、単語帳を残りの3人に配る。
悟はというと。
(俺は会長に渡せばいいのか……………。まあ、適当にこれで良いか)
悟はそう考えながら、単語を書いていく。
書いたのは、”本気”だ。
それを白銀に渡し、かぐやが書いたNGワードを受け取る。
「じゃあ準備はいいですかー?」
藤原は周囲にそう聞く。
ちなみに、藤原は”ちぇけら”である。
すると。
「YO!YO!早速スタートだYO!」
「えっ?」
藤原はそう言うと、悟は驚く。
その理由は、藤原がクオリティの低いラッパーの真似をしていたからだ。
「藤原書記?」
「NGワードに俺っちがよく使う語尾を指定されてはたまらんYO!だから口調を変えているんだYO!残念だったなメーン!」
白銀がそう聞くと、藤原はそう言う。
それを見た悟は。
(これ、絶対にちぇけらって言うやつだな。普通に言いそう)
悟はそんな風に思っていた。
そんな中、藤原はかぐやに話しかける。
「かぐやさんのNGワードは私が書いたんYO!どんなことを書いたと思うYO?」
「…………」
「セイホーっお」
「…………」
「セイホーっお」
「…………」
「セイホー……」
「…………!」
藤原はそう話しかけるが、かぐやは何も答えずに笑みを浮かべる。
それを見た白銀と悟は。
(うっわ、
(大人気ないですよ、四宮さん)
2人は同じ事を思っていた。
それは、大人気ないと。
NGワードゲームには、必勝法がある。
それは、一切喋らない事だ。
そうすれば、必然的にNGワードを言うことはありえない。
ただし、周囲の反感を買う可能性が高いが。
白銀はかぐやに話しかける。
「四宮。流石にそれではゲームとして成り立たない。最低限会話が成立する程度くらいは喋ってくれ」
「…………仕方ないですね。分かりました」
白銀がそう言うと、かぐやはそう言いながら、NGワードが書かれた紙を取り出す。
そこに書かれていたのは、"好き♡"だった。
(四宮さんのNGワードはあれだけど、絶対に言わせる事出来ないだろ。言えたなら、すぐに告白してるだろうし)
それを見た悟はそう思う。
白銀とかぐやの恋を悟っている悟からしたら、言わせる事は不可能に近いと分かっていた。
すると、白銀は藤原に話しかける。
「藤原書記は嫌いなことってあるのか?」
「嫌いなこと、ですか……。そうですね……」
白銀はそう聞く。
好きに繋がりやすい”嫌い”というワードを織り交ぜて、藤原にパスをしたのだ。
それを聞いた藤原は、ラッパーのモノマネをやめると、口を開く。
「私…………空気読めないってよく言われるんですYO…………」
「「「ん」」」
「みんなはそこも私の良いところって言ってくれるけどYO……。でも恋バナする時に私を混ぜてくれないんですYO!絶対地雷踏み抜くからってぇ!」
(堅実な判断するなぁ)
(まあ、藤原が入るだけで、話がとんでもない方向に行きそうだしな)
藤原がそう言うと、3人はそう反応する。
泣きながらそう叫ぶと、白銀と悟の2人はそう思う。
すると、藤原は口を開く。
「ちょっぴり疎外感を感じます………YO。知らぬ間にみんなに迷惑かけてるのかなって考えると、悲しくて……………」
藤原は悲しそうにそう言う。
それを見たかぐやは、藤原に話しかける。
「藤原さん……………。皆、迷惑なんて思ってませんよ。貴女のそういう裏表がない所に助けられている人はたくさんいます」
「…………本当?私のこと嫌いじゃない?」
「えぇ………まぁ…………
かぐやは見てられないと思ったのか、そんな風に慰める。
藤原がそう聞くと、かぐやはそう言う。
すると。
「ドーンだYO!」
藤原は先ほどまでの雰囲気を吹き飛ばし、そう言う。
かぐやはNGワードを見て驚く。
必然的行動!
何やかんやで面倒見のいいかぐやが、落ち込んでいる藤原を慰めるのは必然!
藤原はそれを読んだ。
それを見た白銀と悟は。
(うっわ…………タチ悪ぃ…………)
(酷ぇ…………)
「今の話、全部嘘だったんですか!?」
「嘘じゃないです、ブラフですYO!私が恋バナに混ざらないわけないじゃないですか!雨が降ろうと、槍が降ろうと混ざりますYO!」
「良いですね、悩みの無い人は!!」
(多分、友達が混ぜてくれないのは、それが理由だと思うぞ)
2人は、かぐやを嵌めた藤原に対して、ドン引きしていた。
かぐやがそう聞くと、藤原は悪びれもなくそう言う。
それを聞いたかぐやはイラつきながらそう言う。
悟はそんな風に思う。
すると、白銀は口を開く。
「藤原書記。ここからは、
「ドーンだYO!」
「はあああぁぁぁーッ!?」
「やったー!会長にも勝った〜!!」
白銀は真面目な表情でそう言う。
すると、藤原はそう叫び、白銀は驚く。
藤原が嬉しそうにする中、白銀はNGワードを見る。
必然的行動。
特定の状況において、その人が必然的に取るであろう行動。
そして、その予測こそがゲームの肝。
NGワードゲームは、
「まあ、買い出しに行く人も決まったし、もう辞めて良いだろ?」
「ダメですYO!まだ桐生君との決着がついてないYO!」
「嘘だろ……………!?」
買い出しに行く人が決まった事で、悟はやめようとしたが、藤原はそう言う。
それを聞いて、悟は多少げんなりとした表情をする。
元々、買い出しに行く人を決める為のゲームなのだから、もう続行する必要性はない。
(とはいえ、なんか藤原に負けるのなんて、なんか嫌だな。まあ、現在の口調なら、ちぇけらなんて言わせるのは簡単だろ)
悟はそう思う。
続行する必要性はないとはいえ、藤原に負けるというのは、悟は嫌がった。
「分かったよ。
「ドーンだYO!」
「えっ!?ええええぇぇぇぇぇぇっ!?」
悟はそんな風に言う。
すると、藤原はそう叫び、悟はNGワードを見ると、そんな風に叫ぶ。
そこには、達筆な字で”付き合って”と書かれていた。
必然的行動。
何やかんやで面倒見はいい方である悟。
藤原の性格を分かっている為、続行を引き受ける。
藤原はそれを読んだ。
(嘘だろ……………!?俺が藤原に引っかかったのか……………!?)
藤原が喜ぶ中、悟はマジでショックを受けた。
本日の勝敗 白銀、悟の完敗
ちなみに、NGワードを見た藤原はというと。
藤原「ちぇけら!?」
自分がNGワードを言っていた可能性が高かった事に驚いていた。
今回はここまでです。
今回は、NGワードゲームの話です。
藤原は、3人の人となりを理解していた為、勝利する事が出来ました。
悟は、本当に落ち込みました。
次回は、買い出しの話は飛ばして、フランス校との交流会の話に入っていきます。
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