フランス校との交流会の後、制服の衣替えの時期になった。
「衣替えで〜す!最近、ジメジメしてますからね。半袖になるだけでも快適です」
「……………そうですね」
「…………まあ、白銀は冬服のままだけどな」
「仕方ないだろ」
藤原がそう言う中、かぐやは藤原の胸を凝視して、悟がそう言うと、白銀はそう言う。
理由は、純金の飾緒をつけている為だ。
衣替えをしてから少し経った後、生徒会にお客さんが来た。
「恋愛相談…………ですか?」
「はい!私、もうどうしたらいいか分からなくて…………。生徒会はそういう相談も受けてくれると聞いて…………!かぐや様だけが頼りなんです!」
かぐやが習字を、悟が仕事をしていると、女子生徒が入ってきて、そう言う。
それを聞いた悟は。
「……………それじゃあ、俺は退出するわ。女子の恋愛相談は、男が首を突っ込む訳にはいかないしね」
「待ちなさい。こういうのは男性側の意見も重要になるので、相談に乗ってあげなさい」
「そうですよ!男性側の意見も聞いておきたいですので!」
「……………はい」
悟は退出しようとするが、かぐやとその女子生徒……………柏木渚はそう言い、悟も相談に乗る事にした。
かぐやは、柏木に質問をする。
「して、どのいった内容の相談なのでしょう」
「円満に彼氏と別れる方法が知りたいんです」
(重い……………!重いって!)
(ああ…………!私、あと二、三段階手前の相談だと思ってました…………!)
かぐやがそう聞くと、柏木はそう言う。
それを聞いた2人は、そんな風に思う。
この2人は、言うまでもなく恋愛経験はゼロだ。
そんな2人は、その内容を持ってこられて、内心辟易していた。
(無理に決まってんだろ!そんな相談!俺、恋愛経験ゼロだぞ!?)
「かぐや様は凄くモテますし、恋愛においての知識量半端ないとか!そんなかぐや様なら、凄く良いアイデアをお持ちなのでしょう!」
悟がそう思う中、柏木はそう言う。
悟は、事情を聞く事にした。
「…………それで、何で別れようって事に?」
「それが…………彼と付き合い始めたのも最近なんです。突然告白されて、勢いでOKしちゃって…………。でも、彼のことよく知らなくて………どうやって接したらいいか分からなくて……………。むしろ前より距離が出来ちゃったくらいで………彼に申し訳なくて、こんなことなら別れた方が良いんじゃないかって………」
(あれ?これ、原因……………白銀じゃね?)
悟はそう聞く。
ちなみに、かぐやは内心よくやったと思っていた。
柏木はそんな風に語っていく。
それを聞いた悟は、そんな風に思う。
白銀の壁ダァンによって、変な方向に話が拗れたのだと。
「……………そうですね。この間まで他人同士だった訳ですから、そういう気持ちになるのも分からなかく無いです」
「……………ちなみに、彼の事は嫌いなのか?」
「そんなことはありません。…………でも、これが恋愛感情かと言われると分からなくて………」
かぐやがそう言うと、悟はそう聞く。
それを聞いた柏木はそう言う。
すると、かぐやが口を開く。
「…………そうね。ではまず、彼のいいところを認識するところから始めてみては?」
「好きなところを?」
「えぇ。誰にでも長所や可愛らしいところはあるものです」
「ああ…………それは確かに」
かぐやがそう言うと、柏木は首を傾げて、かぐやはそう説明して、悟は納得する。
そこから、かぐやは説明していく。
「例えば、真面目なところだとか、勉強が出来るところだとか。努力家なところとか、実はすっごく優しくて困ってる人を放っておけないところ、目付きが悪いところとか」
(あっ)
かぐやはそんな風に言っていく。
それを聞いた悟は、白銀の事を言っているのだと悟った。
すると、柏木が口を開く。
「目付きが悪いのは欠点じゃ?」
「違うの!目付き悪いのを気にしてるところが可愛いの!」
(よくそんなボロを出せるよな)
「目付きが悪い人が好きなんですか?」
「…………今の忘れて」
「かぐや様の周りで目付きが悪い人といえば…………」
柏木がそう聞くと、かぐやはそう言い、悟はそう思う。
かぐやは冷静になると、自分がとんでもない事を言っていることに気づき、そう言う。
柏木がそう考えると、かぐやは口を開く。
「違いますよ?話を続けますね。一ついいところを見つけて、そこをいいなって思い始めたら、いいところがいっぱい見えてきて…………。気付いたら、その人から目が離せなくなっていて…………。毎日見てると、どんどん好きになっていっちゃうもの…………と、知り合いが言ってました!私の話じゃないですよ?」
かぐやはそんな風に言っていく。
最後の方は否定に入るが。
「ええっ!?今の、かぐや様の話じゃないんですか!?」
「違いますよ!それより、桐生君の意見も聞いたらどうですか!?」
(……………さりげなく俺の事を売ったな)
「そ、それもそうですね。どう思いますか?」
柏木が驚く中、かぐやはそう言う。
悟がそう思う中、柏木はそう聞く。
「そうだな……………」
「話は聞かせてもらいました!」
「藤原さん!?」
悟が考えて答えようとすると、扉が開かれて、人が入る。
藤原で、何故かハンチング帽みたいな物を付けていた。
「私抜きで恋バナなんでずるいです!そういう話はこのラブ探偵チカにお任せください!」
「…………ラブ探偵?ていうか、何で息切れしてんだ?」
「実はもっと早くからいたのですが、ダッシュで演劇部から衣装を借りて来たので」
「わざわざか…………」
藤原がそう叫ぶ中、悟はそう聞くと、藤原はそう言う。
早くにいたそうだ。
すると、藤原が口を開く。
「あなたは彼への想いを見つけられずに悩んでいる……そうでしたね?」
「はい」
「ではその恋という名の落とし物……この名探偵が見つけ出して差し上げます!」
(……………何言ってんだ?)
藤原がそう聞くと、柏木は頷き、藤原はそう言う。
それを聞いた悟は心の中でそう突っ込む。
「ではその人が他の女とイチャコラしているところを想像してみてください」
「どういうことですか?」
「まぁ想像してみてください」
藤原はそう提案する。
柏木とかぐやは想像すると、柏木はムッとした表情になり、かぐやに関しては隠すことが不可能なほど嫉妬の表情を見せている。
「………なんだか嫌な気持ちになりました」
「でしょー?つまりそれは嫉妬。彼のことが好きだから、やな気持ちになってしまうってことなんです。やな気持ちの分だけ、愛があるってことなんです!」
「…………藤原にしては、言う事はまともだな」
「悟君は私の事を何だと思ってるんですか!?」
柏木がそう言うと、藤原はそう言う。
悟の呟きに藤原がそう突っ込むと、悟は咳払いをして、口を開く。
「まあ、嫉妬するって事は、その人が好きだって事なんだから、それを大事にすればいいんじゃないかな?」
「…………そっか。私、告白までしてくれた人のことを好きになれない冷たい人間なんじゃないかって思ってたんです。…………そうですよね!私、ちゃんと彼が好きなんですよね!」
「うんうん!」
「どうしたらもっと彼と自然に話せるようになりますか……………?」
悟がそう言うと、柏木はそう言う。
藤原が頷く中、柏木はそんな風に聞く。
すると、黙っていたかぐやが口を開く。
「そうですね………。認知的均衡……ロミオとジュリエット効果が使えるのではないでしょうか?」
「ロミオとジュリエット?」
「ロミオとジュリエットは恋の障害……敵対する両家といった強大な敵を共有することで、その愛を深めたという考えです」
かぐやがそう言うと、悟と柏木は首を傾げる。
それに対して、かぐやはそう説明する。
すると、柏木が口を開く。
「…………でも、そんな敵は私達に………」
「いえ!誰もが立ち向かわなきゃならない強大な敵はいます?」
「だ、誰ですか?」
「それは………社会です!終わらない戦争!なくならない貧富の差!これほど強大な敵いませんよ!」
「……………アンタ、何言ってんの!?」
柏木がそう言う中、藤原はそう叫ぶ。
柏木の問いに藤原がそう叫ぶと、悟は唖然としながらそう聞く。
「な、なるほど!二人でこの腐敗した社会に反逆すればいいんですね!?」
(いや、そうはならんやろ!)
柏木が仰々しくそう言うと、悟は心の中でそう突っ込む。
柏木が生徒会室から出ていくと。
「大丈夫!?私達、反社会因子生み出しちゃってない!?」
「おい、本当に大丈夫なんだろうな!?」
「大丈夫ですよ」
不安になったかぐやと悟がそう聞くと、藤原はそう言う。
翌日。
「募金活動にご協力お願いしまーす!」
「お願いしまーす!」
とある駅前で、募金活動を行っているのを見ていた。
そこには、柏木と柏木の彼氏や子供達がいた。
「あの二人、もともと慈善活動に興味があったみたいなんですよ。いいきっかけにもなったみたいです。………平和を願う気持ち。これこそが、真の意味で社会への反逆なのかもしれませんね」
「何言ってんの?」
藤原がそれを見ながらそう言うと、悟はそう突っ込む。
ちなみに、白銀も手伝っていた。
そして、募金活動をする柏木達を見て、涙を流す女子生徒が1人いた。
今回はここまでです。
今回は、柏木の話です。
恋愛相談は、悟はあまり介入しませんでした。
悟は恋愛経験ゼロですので。
そして、2人の姿を見て、涙を流す女子生徒。
果たして誰なのか。
次回は、白銀のバレー特訓か、別の話にする予定です。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。