桐生悟は見守りたい   作:仮面大佐

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第5話 白銀御行は隠したい

 ある日の生徒会。

 白銀が生徒会室に入ろうとすると、1人の男性が話しかける。

 

「恋愛相談?」

「はい!恋愛において百戦錬磨との呼び名の高い会長なら、何か良いアドバイスが頂けるのではないかと思って……………!」

 

 白銀がそう聞くと、その男はそう言う。

 どうやら、恋愛相談の為に来た様だ。

 作業をしている中、それを見た悟は。

 

「…………そういう話なら、俺は退出する感じで良いか?」

「あ、待って。君にも聞いて欲しいんだ。やっぱり色んな意見が聞きたいからさ。頼むよ」

「…………別に良いけど……………」

 

 悟は退出しようとする。

 だが、その男はそう言うので、悟は残る事にした。

 

「仕方ない。生徒の悩みを解決するのも生徒会の者としての務めだ。どうにかしてやる」

「会長…………!」

 

 白銀はそう言い、男は嬉しそうに言う。

 だが、白銀の内心は。

 

(うん、まあ…………相談には乗るけど…………恋愛百戦錬磨って何?俺っていつの間にそんなイメージ付いてたの?)

 

 そんな風に思っていた。

 白銀御行(17歳)、恋愛経験、無し。

 白銀は、ボロを出した時の事を考えると。

 

「(乗り切るしかない!!)れ…………恋愛のことなら任せろ!俺は今まで、一度も振られたことがない!」

「まあ、俺も可能な限りは力を貸すけど。(告った事ないだろ)」

 

 白銀は、かぐや達に軽蔑されるのではという恐怖からか、そんな風に叫ぶ中、悟は心の中でそう突っ込む。

 ちなみに、告った事もないので、強ち嘘ではない。

 生徒会室の扉には、かぐやがいた。

 

(会長が恋愛相談…………?これは、会長の恋愛観を知るチャンスでは…………!)

(四宮さん、普通に居るな)

 

 かぐやはそんな風に思う中、悟はかぐやに気づいた。

 そんな中、相談が始まる。

 

「それで、相談というのは?」

「クラスメイトに柏木(かしわぎ)さんという子がいるんですが……彼女に、告白しようと思うんです!」

「……………はぁ」

「でも、断られたらと思うと……。もう少し、関係を築いてからの方がいいんじゃないかと………。色々考えてしまって…………」

 

 白銀がそう聞くと、その男はそう答える。

 悟がそう反応する中、男は俯きながらそう言う。

 悟は、その男に聞く。

 

「ちなみに、その子と接点はあるのか?」

「バレンタインにチョコを貰いました!」

「お…………どんなチョコだったんだ?」

「…………チョコボール3粒です」

 

 悟がそう聞くと、男はそう言い、白銀もそう聞く。

 すると、男はそう言う。

 それを聞いた悟とかぐやは。

 

(完全に義理チョコだな。チョコボール三つは脈無しだろ)

(義理以外の何物でもない!)

 

 そんな風に思っていた。

 二人とも、考えている事は同じだった。

 脈無しであると。

 そんな風に考えている中、男は白銀に聞く。

 

「これって、義理ですかね…………?」

「あぁ…………それは…………もう………間違いなく惚れてるな」

(いや、チョコボールですよ!?)

 

 男が白銀にそう聞くと、白銀はそう答える。

 それを聞いたかぐやも、心の中でそう突っ込む。

 すると、悟が口を開く。

 

「いや……………言いづらいんだけど、チョコボール三つは流石に脈無しだろ」

(その通りです!よく言ってくれました!言いづらいでしょうに!)

 

 悟がそう言うと、かぐやはそう思う。

 すると、白銀は叫ぶ。

 

「分かってないな、悟は。いいか?女ってのは素直じゃない生き物なんだ!常に真逆の行動を取るものと考えろ!つまり!一見、義理に見えるチョコも…………!」

「逆に本命!?」

((逆に本命って何!?))

 

 白銀がそんな風に言うと、男はそう言う。

 すると、悟とかぐやは、同じ事を思っていた。

 悟は咳払いをすると、口を開く。

 

「……………まあ、この際、チョコボールの件は置いておこう。話が拗れる。その柏木…………だっけ?その人があなたに好意を持ってチョコを渡したとは限らないんじゃないか?」

「そうなんです。この前……………」

 

 悟がそう言うと、男はそう言う。

 男は、あるやり取りを説明する。

 

『ねえ、君って彼女とかいるの?』

『え?いないけど…………』

『フフッ、やっぱり。彼女いないって〜』

『いそうにないもんね〜』

『超ウケる〜』

『フフフ…………』

 

 柏木がその男にそう聞くと、その柏木という人の友達がそう言ったらしい。

 それを説明し終えると。

 

「だから、揶揄われてるだけなのかなって思ってて…………」

 

 男は俯きながらそう言う。

 それを聞いた悟とかぐやは。

 

(……………出たよ、女性特有の集団でいじめにかかる奴。揶揄われてるだけだな)

(それは……………残念だけど、揶揄われているだけね。異性として見られているとかの以前の話……………)

 

 二人は、アプローチこそ違えど、同じ結論に至っていた。

 ちなみに、悟の考えに関しては、偏見である。

 それを聞いた白銀は。

 

「…………お前、モテ期、来てるな」

(えええええ!?)

 

 白銀はそう言い、かぐやはそう思う。

 あり得ない発言だからだ。

 それを聞いた悟は。

 

「いや……………本当に言いにくいんだけど、それはただ単に揶揄われているだけじゃね?」

「なんでそこまで女を疑ってかかるんだ!女だって人間だぞ!」

(さっきと言ってる事違くね!?)

「このやり取りの裏に隠れてる思いは、これだ!」

 

 悟は流石に言いづらそうな表情を浮かべると、白銀はそう叫ぶ。

 悟が心の中で突っ込む中、白銀は説明する。

 

『ねえ、君って彼女とかいるの?(居ないなら付き合ってほしいな〜)』

『え?いないけど…………』

『フフッ、やっぱり。彼女いないって〜(私と運命の糸で繋がっているのね!ホッとしたー!)』

『いそうにないもんね〜(だって高貴すぎるもの!)』

『超ウケる〜(フリーなんだ!超嬉しい!)』

『フフフ…………(彼にふさわしいのはこの私!)』

 

 白銀はそんな風に説明する。

 それを聞いたかぐやと悟は。

 

(いや、ポジティブ過ぎません!?)

(ポジティブ過ぎる……………)

 

 二人はそんな風に思っていた。

 あまりにもポジティブ過ぎるからだ。

 それを聞いた男は。

 

「そんな、バカな…………」

(流石におかしいよな。都合が良過ぎるし)

「彼女達の中から一人を選ばなきゃならないなんて!」

(いや、そうはならんやろ)

 

 男が唖然としながらそう言う中、悟がそう思っていると、男はそう叫び、悟は心の中で突っ込む。

 

「僕が柏木さんと付き合うことで、彼女達の友情にヒビが入ったりしませんか?」

「最悪、イジメに発展するかもしれん。女同士の友情とはそんなものだ…………」

(なんで上から目線なんだ?)

 

 男がそう言うと、白銀はそう言う。

 悟がそう思う中、白銀は話しかける。

 

「だが大丈夫だ。彼女にはお前がいる。お前が彼女を守ってやればいい」

「僕だけが、彼女を…………」

(ダメだこりゃ)

 

 白銀がそう話しかけると、男はそう言う。

 それを見ていた悟は、呆れ気味だった。

 

「でも会長。僕、告白なんか初めてで…………。どういう風にすればいいのか…………」

「それ、普通に話があるって、呼び出せば良いんじゃね?」

「いや、それだけでは足りないな。俺にいいアイデアがある」

 

 男がそう言うと、悟は投げやり気味にそう言う。

 話が変な方向に傾いたからだ。

 すると、白銀は扉の方に向かう。

 そこには、かぐやが居たが、かぐやは思わず隠れる。

 

「ここに、(くだん)の女がいるとするだろう?」

「は、はい」

「それを…………こう!」

 

 白銀がそう言うと、ドアを思い切り叩く。

 そして。

 

「俺と付き合え」

 

 そんな風に言う。

 ちなみに、ドアの向こうにいるかぐやは、顔を赤くしていた。

 

「…………こんな風に、突然壁に追い詰められ、女は不安になるだろう。しかし、そこで追撃するように耳元で愛を囁いた途端、不安はトキメキへと変わり、告白の成功率が上がる」

(びっくりしたぁ〜…………!)

 

 白銀はそんな風に解説する。

 かぐやは、それどころではなかったが。

 

「この技を俺は…………壁ダァンと名付けた!俺が考えた!!」

(壁ドンな。もうあるんだよ。一昔前に流行ったから)

(壁ドンです!もうある奴です!)

 

 白銀は得意げにそう言う。

 それを聞いた悟とかぐやはそう思う。

 すると、男は震えながら言う。

 

「天…………才?」

(無知ばっか!)

 

 男がそう言うと、かぐやはそう突っ込んだ。

 悟は呆れ果てていた。

 すると、男は口を開く。

 

「ありがとうございます!会長のおかげで勇気出ました!流石、あの四宮さんを落としただけあります!」

「「「えっ!?」」」

 

 男がそう言うと、白銀達はそう反応する。

 白銀が口を開いた。

 

「い、いや、俺と四宮は別に付き合っていないぞ」

(そ、そうよ!私、落とされてなんかないから!)

「え、そうなんですか?結構いい感じに見えますけど………」

 

 それを聞いた白銀はそう言い、かぐやはそう思うと、男はそう聞く。

 すると、白銀は口を開く。

 

「いや、むしろ逆だ。最近…………嫌われているんじゃないかって思うんだ…………。興味すらないのかと…………」

(大丈夫。それに関しては、藤原に向けられただけだと思うから)

(えっ!?別に嫌ってるつもりないのに…………私何かしました!?)

 

 白銀がそう言うと、悟とかぐやはそう思う。

 かぐや、自覚無し。

 すると、男が口を開く。

 

「会長!大事なのは自分がどう思ってるかですよ!会長は四宮さんのことどう思ってるんですか!?」

「俺が四宮をどう思ってる、か……」

 

 男はそう言うと、白銀は少し考えてから口を開く。

 

「まぁ正直、金持ちで天才とかで癪な部分はあるな。案外抜けてるし、内面怖そうだし、あと胸も………」

「ひっ!会長、会長」

 

 白銀は少し考えるとそう言い出す。

 すると、それを聞いていたかぐやの表情が憤怒に染まる。

 悟はそれに気づき、男に気づかれないように白銀にドアの方を見るようにする。

 すると、かぐやの存在に気づいたのか、叫ぶ。

 

「でもそこが良いっていうかな!可愛いよ実際!美人だし、お淑やかで気品もあるし!それでいて賢いとか完璧過ぎんだろ!いやぁ、四宮ってマジ最高の女!」

 

 白銀はそう叫ぶ。

 それを聞いたかぐやは、機嫌を良くする。

 

(っぶねええ!本人めっちゃいるし!!桐生のおかげで気付けて良かったああぁ!!)

 

 白銀は内心焦っていた。

 余計な事を言ってしまったのだから。

 白銀は、相談を〆ようとする。

 

「とにかく告白しなきゃ何も始まらん。変に策略とか考えて駆け引きしても、ややこしくなって良いことないぞ?(あれ?ここにきてなんだろう……………このセリフの重み…………)」

(お前がそれを言うか)

 

 白銀はそう言う。

 だが、その発言は、特大ブーメランである。

 悟は内心、そう突っ込む。

 

「ぼ、僕頑張ってみます!本当に、ありがとうございました!」

 

 男はそう言って、生徒会室から出ていった。

 藤原が見送る中、かぐやに話しかける。

 かぐやは、震えていた。

 

「ん?かぐやさん、どうしたんですか?いいことでもありましたか?」

「別に…………」

 

 藤原がそう聞くと、かぐやは震えながらそう答える。

 余談だが、その後、彼は柏木に告白して、なぜか、付き合う事になったようだ。

 そして、生徒会室では。

 

「会長、お茶が入りましたよ」

「あ、ああ……………(機嫌直ったみたいで、本当に良かった…………)」

(やれやれ……………)

 

 かぐやがお茶を淹れる中、白銀はそう思い、悟は内心そう思う。

 

本日の勝敗 

特に悪くなかったかぐやの機嫌を悪くして直してと大分無駄骨を折った白銀の敗北

 

 余談だが、男が柏木に告白した際、涙を流していた女の子が、後の相談者2号になる事を、生徒会の面々は気づいていなかった。




今回はここまでです。
今回は、田沼翼の恋愛相談の話です。
悟に関しては、ツッコミ役に回ってもらいました。
告白の裏では、一人の女の子が涙を流し、後に出会う事になるという事は、この時の悟達は気づいていなかった。
次回は、初体験の話になる予定です。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
アンケートは締め切ります。
悟のヒロインは、早坂になります。
悟と早坂をどんな感じにくっつけて欲しいという意見があれば、よろしくお願いします。
今後の展開などでリクエストがあれば、受け付けています。
ちなみに、白銀の特訓回は、悟も巻き込む予定です。

悟のヒロインはどうするか

  • 早坂愛
  • 柏木渚
  • 四条眞妃
  • オリキャラ
  • その他
  • 必要ない
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