「先輩失礼します」
マイルー厶でダヴィンチちゃんから貰った資料を読んでいると、部屋に可愛い後輩のマシュが訪れた。
「いらっしゃいマシュ、どうしたの?」
「ダヴィンチちゃんが先程微小特異点を発見したので、その調査の準備をお願いされました。」
資料から目を離し、マシュを見てみると段ボール箱を2つ抱えている。
1つには『いるもの』もう1つには『いらないもの』と書かれている。
「ダヴィンチちゃんはマシュとよく話あって持っていく物を決めてほしいとのことです」
「わかったよ、早速準備しよっか」
「はいお手伝いします、先輩」
「肩書とか役柄は決まってるの?」
そう、現地では怪しまれないように事前に劇団や親善大使など役柄や肩書を決めた方が楽であるのだ。
「そうですね……、マスターはこれから研究員になられます」
「研究員か、何か調査する任務かな?」
では次は、
「当然礼装は必要だよね?ほら、魔術礼装カルデア!とりあえずこれがあれば……」
「いらないです」
「なんで?」
「今回の微小特異点は湖がメインになります」
「湖か!じゃぁ…」
さらにクローゼットから夏用礼装を取り出しに行く。
「これとか必要だよね?トロピカルサマー。もしくは、カルデアパスファインダー!」
「いらないです」
「なんで?」
いるものBOXに礼装を入れようと、無情にもマシュに奪われ、いらないものBOXに入れられる。
「この調査では、これがありますから」
と言ってマシュが差し出してきたのは、どこからどう見ても防護服だった。
「どんな調査するの?」
「…私の先輩です、着ているうちに……グス、似合うようになって……グス、いきます」
「なんで泣いてんの?」
「いえ…大丈夫です…念の為の準備ですから…」
「いるんだ…これいるんだ…」
泣きながらも魔術礼装(防護服)をいるものBOXに詰め込むマシュ。
「でもこれは必要だよね?カルデアとの通信機」
「これもいらないです」
「なんで?」
腕に巻くタイプの通信機、色々と重宝するのだが、
「あっちに作る基地にちゃんと固定通信機がありますから」
「あぁ…そうなの…じゃぁいらないかもね」
「はい、必要ないです」
「それならこれは?ピッケルとかの採掘道具!前行った洞窟の特異点で化石とかあったでしょ?研究員の役柄だし必要で……」
「いらないです」
「あ、そう」
「それに化石なら掘らなくても見れます」
「本当に湖?ならこれは!?植動物図鑑!食べれる草とか安全な……」
「これもいらないです」
「なんで!?」
「調査するところはフラミンゴとオレオクロミス・アルカリクスくらいしかいないんです!」
「俺はどこで調査するんだ!」
「調査する周辺には…グス哺乳類とかはいるのですが、その湖にはそれしか…グスいないんです」
くそう、こうなったらマシュが泣いているうちに通信機だけでも……!
いらないものBOXに手を伸ばし通信機を取るが…
ガシッ!!
「離すんだマシュ!」
「いりません!先輩!」
「でも緊急時にいちいち基地に戻ることなんて!」
「防護服のせいで通信機が入らないんです!」
「誰だ!?そんなバカみてぇな設計したやつは!!」
「防護服なしで湖に落ちたら生きたまま化石になりますよ!!」
「楽しい湖での一時は!?」
「あるのは高温で赤い湖!!生きたまま化石になった生き物!!ゴツゴツの岩肌しかありません!!」
「嫌だぁ!そんな湖嫌だぁ!どこにある湖なんだ!」
「アフリカ・タンザニア連合共和国北部にあるナトロン湖です!」
「……あの観光スポットのナトロン湖?」
「ご存知でしたか先輩」
「でも観光スポットの調査でしょ?湖を調べるにしたってなんでこんな重装備なの?」
「………」グス!
「そういえばさ、ダヴィンチちゃんから今度の調査の資料にって渡されたんだ」
「……はい 」グス!
「『ネッシーをみた!?湖底で見た幻の怪獣!!』って本なんだけど」
「それはいります」
「……なんで?」
「それが……全てです……」
「見つけるの?あそこ水深3メートル位だよね!?」
「あとは運ですから……」
「運の問題かなぁ!くそぅ!なんでこんな調査なんか!!」
段ボールを覆い被さるように泣き崩れる。
「せ、先輩が!ロンドンの霧を見て!『ダヴィンチちゃんって、玉手箱の煙浴びたら一周回ってジジイになりそうだよね』とか言うのがいけなかったんですよ!!!」
「あれか〜……聞こえてないと思ったんだよ~……」
エウリュアレ、ステンノ様、メイブちゃん、三蔵ちゃん、コロンブス
みんな来てくれるかな…
FGO作品、ついについにの10作目!!
書き始めた当初はこんな続くとは思いませんでした
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拙き作品ですが宜しくお願いいたします
作者はある番組もリスペクトしています
覚えてる人いんのかな…