単発!ウマ娘!!   作:あまいろ+

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メジロ家の壁と至宝

「今後はこういうトレーニングにする予定ですけどどう思います?」

 

「そうだな…もう少し根性トレーニングも増やしていったらどうだ?」

 

トレーナー室での一室、6月の後半、夏合宿が近くなりメジロマックイーンのトレーナーは先輩であるメジロラモーヌのトレーナーにアドバイスをもらおうと、ラモTの元へ赴いていた。

 

「ありがとうございますラモTさん!おかげで良い合宿が過ごせそうです」

 

「それは良かった、マックイーンの為に頑張れよ」

 

「もちろんです!」

 

さっそくマックイーンに合宿メニューを提案し決定していきたい。

 

「にしても凄いですよね」

 

「何がだ?」

 

「先輩の担当メジロラモーヌですよ」

 

メジロの至宝、三冠バ、抜群の容姿。メジロラモーヌのことをあげればきりがない。それだけ有名である名バ。その担当が彼である。

 

「メジロの至宝を担当するのも凄いですが、その後も輝かしい成績を取っているじゃないですか」

 

「そうなんだけどねぇ…」

 

「何かあったんですか?」

 

「メジロの至宝なのは良いんだけどな、その分気性難でな…、毎日大変だよ」

 

「そうだったんですね」

 

「あと言い回しが多くて4割ぐらい何言ってるかわからん」

 

「あぁなんとなくわかりますけど…、でもあんな綺麗な子担当できるなんてテンション上がりません?」

 

「俺ああいうマダム系じゃなくてマックイーンみたいな可愛い系の方が好きなんだよ」

 

「俺は大人っぽい方が好きですね、ほらマックイーン胸がないじゃないですか」

 

「担当をどんな目で見てんだよ(笑)」

 

「トレーナー同士の会話なんてそんなもんじゃないですか!」

 

「まぁそうなんだがな!」

 

「「ハハハハハハハ!!!」」

 

「ところでマックイーンにも控えめなだけで胸あるだろ?」

 

「ないです。まったく悲しいほどにないです」

 

 

「さて先輩からのアドバイスもまとめたし、ミーティング始まるまで減量用のスイーツレシピを探すかな」

 

所かまわずパクパクするマックイーンは良く太り気味になってしまうため、こうした減量用の低カロリースイーツのレシピは必須なのだ。

 

あんなに食べて胸ではなく腹に全脂肪が行くのはとてもマックイーンらしいが。

 

おかげで自分の料理スキルがバリバリ上がっていっているのがせめてもの救いだ。

 

「あっ!マックイーンで思い出した!新しいまな板買わないといけなかったんだ!」

 

だいぶ使っていたからな…、汚れも目立ってきてるしそろそろ買い替えたかったんだよな。

 

頭の中の買い物リストにメモしていくが、

 

その瞬間…俺の背後にとてつもない寒気を感じた。

 

なんだこのでたらめな殺気は…、なにが、なにがいやがるんだ…。

 

とんでもねぇ奴が後ろにいることは確かだ…。

 

「ごきげんようトレーナーさん」

 

まさかの殺気の正体は自分の担当、マックイーンだった。

 

 

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼

 

 

俺にかけてくる声はいつものように優雅な声だったが、俺にはわかる。

 

…今そうとうキレていることに。

 

「…よぅマックイーン早かったな」

 

「えぇホームルームが早めに終わりましたので時間が空いていたんです」

 

「そうだったのか」

 

現在普通に会話しているように見えるがこの状況でも容赦なくマックイーンは殺気を俺にぶつけている。

 

「トレーナーさん、どうしたんですの?……いつまでそちらを見ているんですか?」

 

怖くて後ろ向けねぇ!!

 

マックイーンは優しく俺の肩に手を置いてくる。優しい…優しいが、圧が!

 

マックイーンの手から圧が伝わってくる!

 

「そういえばトレーナーさんに質問があるんです」

 

あまりの圧で返事もできなくなってきている。

 

「なぜまな板で私をお も い だ す ん です?」

 

聞かれてた!?

 

ヤバい何か解決策を…。

 

目の前にはパソコン、画面にはスイーツを調べようとしたため検索エンジンが映しだされている。

 

そうだ!困った時のGo○gle先生!

 

幸い恐怖で身体は動かないが、手だけなら動かせる。

 

検索ワードは、

 

『修羅バ 乗り越え方』

 

「…検索結果、貴方の命を捧げなさい」

 

後ろから怖い検索結果が聞こえる!

 

「今日ラモーヌさんのトレーナーに対しても、色々と言ってらっしゃったようですね」

 

あの会話も聞かれてたのか!?

 

「なんでも私の胸が無いとか、えぐれているとか、胸がサイレンススズカとか言ったそうじゃないですか?」

 

そこまでは言っていない。

 

「トレーナーさん、なにか釈明があれば…どうぞ?」

 

これは何としてでもマックイーンにも成長する可能性を示さなければ消される!?

 

とても厳しいがいけるか!?

 

『牛乳 成長 効果』

 

検索結果:牛乳と成長の関係 牛乳を飲むと背が伸びるのか? 牛乳内に含まれるカルシウム

 

「牛乳はもうスペシャルウィークさんの所と専属契約しているので大丈夫です」

 

そこまでするか!?

 

『ウマ娘 成長 中等部』カタカタ

 

検索結果:ホッコータルマエの画像 サトノダイヤモンドの画像 ダイワスカーレットの画像

 

ミシィ!!

 

肩が!さっきまで優しかった手に力が入って肩が!

 

『メジロ家 橋の下で拾われた子』

 

検索結果:もしかして:メジロマックイーン?

 

ダァン!!!

 

「最近ドーベルやライアンから少女漫画を借りてますの」

 

俺の目の前にはパソコンの画面に深々と突き刺さる腕。

 

「その中に壁ドンと言うものがありましてね、知っていますか壁ドン」

 

パソコンが壊れ煙を吹く衝撃で思わず、パソコンの画面を思い切り殴ったメジロマックイーンの方を向いてしまう。今日初めて見るマックイーンの顔だ。

 

「私の壁ドン、ドキドキしました?」

 

ニッコリと綺麗に笑うその目には闇が映し出されていた。

 

「ドキドキしました」

 

壁じゃないだろとか、パソコンが壊れたとか言いたいことは山ほどあるが絶対に言えない。

 

今のマックイーンに言おうものなら命を刈り取られてしまうだろう…。

 

今のマックイーンにはそのスゴ味があるッ!

 

マックイーンはニッコリと笑顔でトレーナー室の扉に向かうと、

 

「礼節が」

 

扉に手を伸ばし

 

「人を」

 

扉の鍵に手をかけ

 

「作る」

 

鍵を閉めた。

 

「私の好きな言葉です」

 

そしてトレーナ室に備え付けられているソファーに深く腰をかけた。

 

「……もうミーティングの時間になってしまいましたね、トレーナーさんもこっちに来てくださいまし。それとも1日、そこで座っている気ですか?」

 

俺に向けられる殺気の中ヨロヨロと立ち上がりゆっくりとソファーに向かい、何とかソファーに座ることができた。

 

「さぁトレーナーさん」

 

ミ ー ティ ン グ(オ ハ ナ シ) を始めましょうか? 

 

 

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼

 

 

捜査報告書

 

ある日からトレセン学園では2人のトレーナーが行方不明になった。

 

片方のトレーナー室はパソコンが全壊。

 

もう片方のトレーナー室は損傷部はなかった物の、パソコンの検索履歴に、

 

『メジロラモーヌ OL』

 

『メジロラモーヌ 年齢詐称 実年齢』

 

『メジロラモーヌ メジロ家おばあ様 同一人物?』

 

などという謎の文章が残されていた。

 

行方不明のトレーナーのことを担当に聞くと

 

「「教育中です」」

 

と答えた。

 

トレセン学園ではよくあることなので捜査を打ち切りとする。




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