〜ホロサマー・ザ・ナイト〜   作:坩堝の騎士王

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【噺家:らでん】 所属:リグロス
和装の出で立ちが特徴の女の子
ある時ふらっと現れては行商や落語等を披露しふらっと消える
コロコロと表情を変える面と永遠に乾かぬ墨筆を武器として
彼女は今日も噺続ける。

イベント達成時
表裏の面・ 墨閃 ・ 二尾の鉄扇



〜帰還からの再会〜

 

 

 

 

 

暫く散策を続けると何やら懐かしい建造物が見えたのか腕を組みながら其の建物を見ている一夏。

 

『( ゚д゚)…』

 

…建造物の正体はイチカがかつて織斑一夏だった頃に、足を運んでいた食堂。通称、[五反田食堂]がぽつんと立っていた。

何故か、負のオーラが漂っているが……

 

「…厳さんに、挨拶行ってみようかな?……」

 

と、懐かしの店に足を運ぶことにした。

 

 

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〜五反田一家side〜

 

「こんにちはー……えぇ…何この陰気…」

 

店のドアを空け、中に入る。

その前に、[古都の編笠]を取ってカウンター席に向かって歩み出す。

 

「( ゚д゚)ゲッ!"じっちゃーん!客だ!!」

 

「バカタレ!はよ言わんかい!」

 

「何食いますか!」

 

イチカはそうだったよこの雰囲気だ。とクツクツと笑いながら、とあるメニューを口にする。

 

『…そうだなぁ……"極甘かぼちゃの煮付け定食"を頼もうか、( ̄∀ ̄)ニヒヒ』

 

そのメニュー名を呟いた瞬間……赤髪の少年少女は、一瞬だけ皿を落としそうになってしまった。何せ、そのメニューは嘗て織斑一夏と呼ばれた少年とこの食堂に居る五反田一家しか知らぬことであったのだから。

 

「おま……なんでソレを知ってんだ……」

 

「…あの…まさか…"一夏"……さん?……嘘…ですよね?」

 

『…気付くのはやっ…というか"蘭"ちゃんより気付くの遅せぇよ"弾"!』

 

自分の正体を明かしたイチカ。すると、"蘭"と呼ばれた少女がイチカの胸元に飛び込み泣き出した。イチカは、割れ物を扱う様に優しく繊細に受け止める。

 

「…ぅぅぅ…いぢがざぁぁぁん………えぐっ…ひっぐ……」

 

『…うん…うん…』

 

「おう"一坊"……元気そうで良かったな……」

 

『厳さんこそ……それに…"弾"久しぶりだな……』

 

この[五反田食堂]はイチカが、織斑一夏として存在していた時の、心の拠り所とも言えるべき場所だった。…"厳"さんや悪友の"弾"それに、妹の"蘭"と、織斑一夏にとって数少ない味方だった人達だ。

 

「おい…一坊……お前さん今まで何処に居たんだ?」

 

「そうだ!一夏、お前が居なくなったっていう日から結構探したんだぞ!」

 

「……グスッ…そうだよ…確か、"束博士"にも手伝ってもらったんだっけ……」

 

「……ちょっと待ったァ!!()()()()!…その説明は束さんに任せて欲しいな♪」

 

ドアを壊さぬ様に思いっ切り開けて登場したのは"篠ノ之束"その人であった。

そして、、黒いゴシックドレスに身を包んだ少女がやって来てイチカは二重の意味で驚愕した。

 

『千冬ね…はっ?!えっ()()() キモっ!』

 

「ッッ…キモっ?!何でだ!?」

 

『えぇ…うわぁマジかぁ……神秘もオカルトも無いのに()()()()()作りやがったよ。』

 

『?!?!』

 

「なぁ、一夏?無から生命ってまさか…」

 

()()()()造りやがったんだな〜しかも()()()()()で…』

 

イチカはマドカと呼ばれた少女に顔を近づけてまじまじと観察。人目見てその正体も製造方法も看破した事に一同は仰天した。…対するマドカは仄暗い蒼色の双眸に見詰められ、たじろいでいた。

 

…最後の一言は身内を利用された事に対しての憤慨と苛立ちの表情が窺えた。

 

『…まっ、産まれちまったのはしょうが無いとして…まだまだ外に居ますよね?束さん?』

 

その人達も外で待たせるのはアレだと中に入れてやろうという織斑一夏なりの計らいだった。

 

 

 

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[[閉店中]]

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と書かれた看板が掛けられた[五反田食堂]の店内では、真中にマドカが座りその隣にイチカが座ると、束さんが共にやって来た2人を紹介する。

 

「じゃ〜ん!今は束さんの部下のお二人だよ〜」

 

「……オータムだ…宜しくな…」

 

「私の名はスコールよ…宜しくね♡」

 

『あ、どうも…"織斑"イチカです……宜しくお願いします……束さん、大変でしょ?』

 

「「全くだ。」よ。」

 

自己紹介と共に始まった束への愚痴…束さんに言葉の槍がグサグサ刺さり束さんが落ち込むというすごい光景を見たあと、イチカの身の上話が始まった。

 

「じゃ…いっくんはその世界で何してたの??」

 

『あー、端的に言うと……[神々VS俺+a]の大戦争ですね……』

 

「一夏よぉ、ヒロイックサーガもドン引きの偉業じゃねぇか……」

 

『やってる事がアレだから"世界の薪"になった終りもあったなぁ……』

 

「一夏くん?、良くまともでいられたわね…」

 

『真面は、[ホロアース]で死にました…それに、スコールさん…狂い過ぎて真面に見えるだけです(目そらし)』

 

そして束さんは、イチカのいた[ホロアース]について行きたいと言うがイチカは、ちょっと苦虫を噛み潰したような顔をした。

その理由が……

 

『行って見ます?…多分、束さんでも2秒であの世行きの片道切符が貰えますよ?』

 

「…( ゚д゚)…マジ??」

 

…[ホロアース]は侵入者に対して容赦をしない。というか1回、星の外の存在のやらかしが酷すぎる為に過敏になっている。……世界としては至極真っ当な理由だ。

 

「ん〜、じゃ今度はこっちから質問……()()()()()()()?』

 

「…マドカは私達、[亡国企業]が製造したのよ……」

 

「まぁ束さんが来た時には壊滅してたけどね〜」

 

『…(´-ω-`)ふーん.....、やってる事に対して()()()()()()。』

 

 

知らない時期に突然生えて来た妹の心配を真っ先にするあたり、イチカの根底は変わってないんだと微笑む束。

……他人を思いやる……その心意気は、この世界にいた時から変わらないのだから。だが、束さんはイチカの過去を知っている為にとある疑問を口にする。

 

「何で、いっくんは、ここに帰ってきたの?この世界にいい思い出ないのに……」

 

『…"里帰り"と言えばいいのか……端的に言えば、この世界にやってきた"異物"の排除です。』

 

「異物って……巷で言われてる"絶対天敵"見たいなやつ?」

 

『いや、アレじゃ無いです(断言)アレは脅威のうちに入りませんて』

 

"絶対天敵"とやらは、ソチラが対処するべき事案でありこの世界にある1連の騒動の元凶は別に居るとイチカはそう告げる。

絶対天敵達がそのセリフを聞いた場合、ガチ切れしそうだが……

 

『…まぁ、終わったらあっちに帰る気でいますし…

それに…長旅なんて慣れています!伊達に200年も向こうに居ませんし!』

 

束さん達は、開いた口が塞がらなかった。

そして、イチカのその言葉に、うん?となった。

 

「帰る?」

 

『…あっはい…俺がやるのは、[異物]の排除ってだけで…()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()なら、途中で帰りますよ?』

 

イチカは、あくまで[異物]の排除を念頭に置いており、この世界自体のゴタゴタに巻き込まれるのは勘弁だと告げた。

並ばと、束さんはある事を決心をした。

 

「なら……束さん達が、いっくんのことをサポートしてあげる!!…いっくん…この世界の事知らないでしょ?[今]の状況を教えるし、戸籍の方も束さんに任せなさい!!それに、束さんの研究所で護衛として居住すればいいじゃん!いっくんはソコからその異物の場所に向えるし、束さんの研究所は見つかる心配のない場所だからね♪」

 

『束さん……(・д・)ゞ‎ アザッス!』

 

「…兄さんと一緒に入れるのか!!」

 

イチカからしてみれば、願っても無い相談だったからだ。

向こうでは、魔術・祈祷・戦技を恐ろしいくらいの知識欲で学び、自分の知識として蓄えた為に教えてくれるならばチャンスだと束さんに頼み込んだ。

 

そして、マドカは別の意味で大喜びした。少ない?時間かも知れないが兄と一緒に居れるのだろうと、想像出来たからである。

 

『…待って下さい…それ何か、裏ありますよね…』

 

だが、イチカの思考は、この言い方に裏があると踏んでいた。

 

「……うん…束さん達を[ホロアース]に連れて行って欲しいな〜と…ダメ?」

 

『…あ〜……[龍王祭]があるのでその時には、ご案内致します。』

 

「[龍王祭]…?」

 

『…[ホロアース]で行われるお祭りです…』

 

世界を越えた先で行われる、お祭りに束さん達を招待すると言った、イチカ。

束さん達は、期待半分恐れ半分の心持ちで待ってるよ……と言っていた。

 

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『因みに、オータムさん達の企業を滅ぼしたヤツらの写真か何か在ります?』

 

「おっおう……1枚だけなんだが、()()だ。」

 

『…( ゚д゚)あのコレ…どう見ても、獅子舞?だよな?……』

 

「いっくん…見間違いじゃなければ確かに獅子舞だね。」

 

…獅子の面、絢爛とさざめく鬣と豪華な飾り何よりも下顎を支える様に伸びた明らかに女性の様な手、布で覆われた身体、そして後ろ足部分にもう一人居るかの様な膨らみ…確かにこの世界の獅子舞としての特徴に差異がない。

 

「確かにこいつだな…シシマイって言うのか…あっでもこいつ急に吹雪出したり火災旋風出したり無茶苦茶だったぜ?…」

 

『 OK。確かにウチの世界の産物だ。…何時、対処しようか…』

 

「いっくん、一人でやるの?」

 

画集とオータムの撮った写真を見比べてその差異を見極める一夏。

その写真を後ろから覗き込む束…一夏の頭に両胸を乗っける形で覗き込むが、こういう事して来る者達がホロアースには結構いるため取り乱すことなくスルーしてから説明を続ける。

 

『…()()の治める古都の近くに居る土地神の類…対処できるのは限られるが……何よりらでんの奴が居るから獅子舞の対処は容易だからな……』

 

束達は絶句した。テロリストとは言え、かなりの武力の揃った亡国企業を滅ぼしたアレがそこら辺を彷徨いて居る事実に……そしてコレを対処出来る実力者が複数居るのがホロアースだと思い知らされた。

最後のボヤキは聞こえてなかったが、ふと…束が膨れっ面になっているのを目視。

 

「( `-´ )…いっくんが反応しない…なぁんで?」

 

『束さん…その手の悪戯は何度もやられてますし…何度か性的に襲われてるんでそういう系の耐性段々と着いてきてるんすよ(。´-д-)ハァ-…』

 

「一夏…労しさ加速してるな……」

 

『…何回か貪られた事もあったなぁ…その度にリトライ(文字通り)してたしなぁ…』

 

「でも()()()()()()は断ってないのね。」

 

『……魅了を仕掛けてくるのそういう事を生業にしてる淫魔達ですよ?即効性の魅了魔法が来ます。そのお陰か魅了系の技は全てが素でレジスト出来る…組み付かれた時の力は流す術を覚えました(白目)…』

 

魅力に関しては、淫魔の森の子達がやって来る。サキュバスが居るとは聞かされていたが…初見で振り向きチャームをどうにか出来るやつが居るのかはこちらが知りたいくらいだ。

 

『ゼロ距離振り向きチャームは酷いと思いました。』

 

「ギリシャ神話のゴルゴン見てぇだな」

 

「鏡使えば楽じゃないの?」

 

『"魔術反射の盾"が手に入るの淫魔の森のど真ん中ですよ?…たどり着くまでに何回か魅了で死にました。しかも旅の序盤でソレですからね…。』

 

序盤の旅でクソゲーを(オラッ催眠!)ぶつけて来る世界に少々言葉に困る束さん達。

ホロアースに興味はある。だが話を聞いていいのかと疑問が浮かぶがソレに関しては後でたっぷりと聞くことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




【淫魔の森】

樹上に閨と居住区画を構えたサキュバス達の住処。
森とあるが実際は途轍も無い程の巨大さを誇る木々の上で森人族の様な暮らしをしている。
淫魔には二種類居て、肉体的な快楽を与えてくれる種……精神的に作用する快楽を与える種が存在する。ルーンと少しの食糧・日用品の交換等で彼女達の営みを受ける事が出来る。

…人で味わえぬ人外の快楽を御賞味あれ…
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