〜ホロサマー・ザ・ナイト〜   作:坩堝の騎士王

4 / 9
【人形騎士セシリアの追憶】
…【大聖剣】に刻まれた人形騎士の追憶
…[規範的な正義]を掲げる一体の人形騎士
……[[正義]]を掲げ世の悪を根絶しようとした彼女は人の優しさが理解できなかった。
完全を目指したが完全には成れないと知りながら……
使用する事で莫大なルーンを得る事が出来る。


〜影の襲来・偽りの人形騎士〜

 

地面にめり込んだ頭を引き抜こうとする【異竜:ゴルザ】を目視しながら、【不知火の氷双剣】地面に突き刺して【白銀騎士の大槌】を構えつつ祈祷【金剛夜叉の息吹】を自分にかけると、大槌を両手で握り込む。

 

ーーボゴォォォン

 

「グルォォォォォ!!!!!」

 

地面から頭を引き抜き、完全に此方に頭を向けた事を確認したイチカは、回転しながら跳躍し、ピンポイントで……

 

『こんにちは!!そして、死ねぇ!!!!!!!』

 

ー【獅子斬り・剛】ー

 

「!?」

 

ーー\\\ズドゴォォォォォォン///

 

冗談みたいな速度とともに振るわれたその殺意の塊は、圧縮された質量そのモノであり、たちまちその場にクレーターを作り、【異竜:ゴルザ】は、胸部から下を残し消失していた。

 

そして下半身部が破れ、呑み込まれていた[鳳・乱音]の手がニュルンと出てきた。その手を取り、脈拍が正常である事を確認した後ゆっくりと[鳳・乱音]の身体を引き抜き、素裸のその肢体にシーツをかけ、その場に寝かせた。そして、[鳳・乱音]に駆け寄り様態を確認して治療をしようとする教員達を尻目に、帰る為のゲートを興そうとしたが、周囲をISが包囲していることに気付き少しだけ応戦の姿勢を取った。

 

無論、IS部隊達も自分達が敵わなかったあの化け物の上半身を一撃?で、吹き飛ばした人物を相手にする事に、若干の恐怖を抱いていた。すると、管制室の方向から、スピーカーで呼び声がかかる。

 

『あー、あー、すまんが、お前は篠ノ之束が寄越した…応援…とやらでいいんだな?』

 

『コクッ(* . .))……』

 

『…済まない…感謝の礼をしたいところなのだが……一応、拘束されて欲しい……』

 

鎧騎士は暫く考える素振りを見せた後、【白銀騎士の大槌】手元から消し【不知火の氷双剣】を背中の鞘に納ると両手を上げ、降伏のポーズを取る。教員達は困惑しながらもこの膠着状態が鎮火した事に、ホッと胸をなで下ろした。

 

ーーゾクッ

 

突如感じた悪寒に、この世界で今までに無いほどの圧迫感を放ちながら、戦闘態勢に入った。

ソレは、[フロンティア]で起きたとある異変で散々味わった、気配であり、ー面倒事のオカワリとかいらんわっ!と、真剣な表情をしながら、【不知火の氷双剣】に手をかけると……2つの剣を抜剣した。

 

ーーそして、

 

【【〆×÷+$€¥°%=^】が侵入しました!】

 

……ガシャ ガシャ ガシャ

 

『げっ【セシリア】ァァ!?』

 

特徴的な武器である【三日月の大鉈】を両手に携えながらこちらに全力疾走してきた、白黒の幻影の名は、【人形騎士セシリア】イチカが【フロンティア】で出会った、【ラオーラ】と呼ばれる存在の頼みで()()()()()()()という、依頼を達成した時…赤石を動力として動く人形を共に見守った。敵対する事は無いとは言えないが、一度は共闘し、友達としての信頼を稼ぐ事が出来たのは僥倖だった。

その幻影としての身体にノイズが走りまくって更には、言語すら上手く機能していないところを見るに、道を違えて【エリザベス】と共に討つ事になった彼女の事を思い返していた。

 

『*:々+€¥×ァ÷+++→♪!!!』

 

【セシリア】から発せられる、呂律の揃わぬ言葉と異常なまでの憎悪に管制室の[織斑千冬]と、[山田真耶]は言葉が出ず、イチカの周囲に居た教員達も、その異様さに各々の反応を見せるが、共通しているのは〔恐れ〕であった。

 

『な…何なのだアレは……』

 

『此処にも、凄まじいくらいの……憎悪がッ……』

 

「…あぁ…あぁ…怖い怖い怖い怖い!」

 

『皆さん!下がって下さい!此奴は、俺が殺ります!』

 

¥〆=〒々「:*ァァ#¥$°°%%ァ%%→→♪(憎い憎い憎いィィィィ)

 

そして、無垢金の大鉈の輝きが台無しになるレベルのドス黒いオーラを放つ大鉈を両手で持ち、此方へ走って来る【セシリア】を前に【不知火の氷双剣】を構えると魔力を込め、双剣の()()()の力で迎え撃つ準備をしていた。

 

『ギ***+〒〆々ァァァ==%#°!!!!!』

 

『[爆滅乱舞]!』

 

大鉈が振り下ろされると同時に【不知火の氷双剣】を拡げ回転すると、剣身から放たれる紅蓮の焔が、龍の様に空へ登り周囲を焼き焦がす。更には地面からも焔が吹き上がり白い幻影を吹き飛ばした。

 

◆◆◆

 

〜織斑千冬side〜

 

 

 

互いに一撃を見舞ったところで、鎧騎士が【白い人型】にクロスさせた双剣を突き出して教員達から、さらに遠くへとはじき飛ばした。

 

「ァ”ァ”ァ”ァ”ァ”ァ”ァ”ァ”ァ”ァァァァ!!!!」

 

【白い人型】は、仰け反りながら悍ましい絶叫と共に、赫い輝きと共にソレを解き放った。『赤石の怨念』である。

 

無数に飛んでくる、怨念と化した人魂が鎧騎士に殺到する。

 

『厄介な……』

 

其れを視認したのか、鎧騎士は【白い人型】を中心に、弧を描くように走り出す事で人魂を回避して行った。

 

やがて、全ての人魂を回避しきった、鎧騎士は、【白い人型】に向かって駆け出した。【白い人型】は大鉈を構えると……()()()()()()()()させ、横凪に振り払う。更には、大鉈の動きに沿う様に避けた鎧騎士を叩き潰そうと、大鉈を乱雑に振り下ろす。鎧騎士は剣?を逆手に持ったまま接近。

 

「→¥$÷+〆〒〆×々&&!!!」

 

『ーーシッ!!』

 

ーガギィン!!

 

突如、【白し人型】がバランスを崩すが、一瞬で持ち直す。だが、鎧騎士はその一瞬の隙を狙い、剣に蒼の光波を纏わせ三回連続で切り裂くが、【白い人型】は関節を無視したとんでもない挙動で全てを避けた。

 

僅かに鎧騎士が押していると思われていたが、【白い人型】が大鉈を居合の様に構えた瞬間、自分の腕ごと切り離して大鉈を投擲した。

 

『グッ?!』

 

鎧騎士は、双剣を大鉈にぶつけて起動を逸らし回避したが兜が弾き飛ばされ、その顔が顕になる。その顔を見た面々は驚愕に包まれていた。

 

『なっ……秋也?いや違う…』

 

「(まさか…一夏?オマエなのか?)」

 

「えっ?ええっ!!秋也君?…違い…ますよね……」

 

管制室の面々は[織斑秋也]と呼ばれる、[世界初の男性IS操縦者]に似た顔をしているので困惑を隠せなかった。

 

「〒〒々÷+°%##%$€¥→→*!!!」

 

相変わらず言葉にならない憎悪の声を上げながら、手元に戻ってきた大鉈に着いた腕を接続した【白い人型】生物には出来ない恐ろしすぎる挙動で次々と斬りかかってくる。

 

背後から迫る鎧騎士を頭だけ回して捕捉。腕の関節を切り離して大鉈をフレイルの様に振り回す。上半身のみを回転させ、回転乱撃を見舞ったり予測不可能な暴れ方をする【白い人型】……その一撃を紙一重で躱していく鎧騎士は、双剣を持ち直すと乱撃を恐れず進み、双剣による突き技で大鉈を弾き飛ばす。

 

『そぅらっ!!』

 

「!?!?!?」

 

後に弾き飛ばされた大鉈に引っ張られる形でバランスを崩したが…意に介さない様子で、【白い人型】は距離を詰めて来る。その有様は、狂戦士の様であった。

 

思わず危ないと言おうとしたが、既に準備を済ませていたらしく、鎧騎士は双剣を交差するよう構えると、双剣の剣身に赤と蒼の魔力が迸り始め、そのひとつに灯った蒼の光が段々強くなり……

 

そして……

 

【彗星剣!!】

 

「ァ”ァ”ァ”ァ”ァ”………ァ”ァ”……」

 

横凪の容量で繰り出されたのは、放射状に斬り裂く星の斬撃だった。そして追撃とばかりに逆袈裟斬り、縦斬りと放たれた彗星は必殺の一撃となり炸裂。

計五発にも渡る星の斬撃を【白い人型】は避ける素振りも見せず……直撃した。

 

「…××××=×××ァ…*¥$!!!!!…………」

 

『もう来ないでくれると有難いんだが……』

 

最後の言葉もロクに機能していなかったが、【白い人型】は、白金の粒子と共に消えた。

鎧騎士は、双剣を背中に帯剣し、聖杯瓶の中を飲み干してため息をついた。

 

「何してぇんだ…彼奴ら(虹石人共)は……」

 

蒼い残光と、化け物(土竜)の残骸の中にあった虹色の結晶を拾い集め、先程の人型が落とした赤い石を麻袋に仕舞い込む鎧騎士を目視した私は、あの騎士に問い質すことがあるために、対面して直接聞くことにした。

 

◆◆◆

 

〜イチカside〜

 

「む…しくじったな……兜を落とした…」

 

先の戦闘で、引き剥がされてしまった兜を拾って被り直した後、考え事をしていた。

 

『(然し…【ホロアース】のかつての敵の影に加えて、…待てよ…【絶対天敵】までエントリーしてるとか目も当てられんぞ。)』

 

『(…今までやってきた事の堂々巡りでも、させる気か?…上等…)』

 

()()()()()…その難しさを知ってるこの身からしたら、今回もソレをやりぬこうと決意を固めるにたる理由だ。それに、幾ら幻影とは言え…かつての強敵を模倣されるのは、嫌に腹が立つものらしい。

 

『…とっとと…おん?』

 

すると、アリーナの天井から金色のISが1機、降りてきた。そして黄金のISが地に足をつけた数瞬の後に、人参型のロケットが思い切り突入してきた。

 

ードゴォォォォン……

 

\\ガチャ//

 

「いっくーーーん!!!!」

 

『…バラシやがったよこの兎(´Д`)ハァ………』

 

そして、人参が割れて 中からうさ耳を着けたエプロンドレスの女性が勢いつけて、飛び掛って来たので、ステップで避ける。

どうやら自分の本名は秘密にしてくれという約束を、綺麗に忘れているらしい。

その後に続いて、蝶のような紫のISと蜘蛛のようなISが呆れた様に降りてきた。

 

「‪( ; ᷇࿀ ᷆ ;)アッ……ごめんチャイ……」

 

『うん……()()()だと、無理だろうなと…薄々実感していたし……何より、説明が欲しそうな方たちがいるようだし…ね?…』

 

ふと、辺りを見渡すと、困惑している教員達がコチラを見ており、更にカタパルトエリアから、凛々しそうな雰囲気の女性が出てきた事で、何か厄介な事になりそうだな〜とグラムは、内心思っていた。

 

◆◆◆

 

〜ホロアース・・神域[オメガ・ジェネシス]〜

 

『……ねぇ…AZKIちゃん?…そらちゃん、こんなに甘えんぼだったんだね〜』

 

満点の星々が溢れる宇宙空間の中心……いくつもの魔法陣が折り重なり、床を形成している異空間に人影が4人存在していた。

 

『ロボ子さん…そもそもココに入れるのすいちゃんと、みこちに私くらいなんだよ( ꒪ͧд꒪ͧ)……』

 

『ん〜、ボクの場合はね〜、[記憶]のバックアップがあったからなんだよね〜』

 

「反則ですよ( ー̀εー́ )ソレ…あの事知ってるのはここに居る3人と、【この世界の律】を打ち立てたそらちゃんもとい、【オメガ・アルファ】位……だったんだけど、ロボット特有のスペアって言うのを忘れてたから……』

 

『…1番、頑張ってやっと掴んだ世界だもんね〜』

 

『…(՞- -՞)‪ᶻᶻᶻ…』

 

AZKIの膝枕で眠ってる、ときのそら?の周りに居る3人は、イチカもとい、バルグラムと旅をしながら、その英雄譚の殆どを目撃してきた生き証人でもあるのだ。

最終的に、ときのそらを【神座】に押し上げたグラムであったが、自分よりときのそらの【蒼空輪廻転生】の方がこの世界に1番良い【律】だと判断した為である。今のときのそらは、銀色の髪をしており、かつての面影はさっぱり消えているが、それでも【ときのそら】本人だとわかるのはここに居る3人と1機、そしてバルグラムだけなのだから……

 

 




【エイジャの赤石】
人形騎士セシリアの心臓部に埋め込まれた深紅の輝石。
動力としていただけあって莫大な力を秘めた赤石。
それは陽光を変換し動力とする触媒でもあるのか永久的に動き続ける。

…泥濘の騎士+ゴーズの遺子=【人形騎士セシリア】…

フロム風にしたら中々エグいディレイと攻撃範囲のキャラ…
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。