未来さんが響ドーピングする話で一応2話あります。
MIKUさんのやる気ブースト剤
これは月の破片の落下を食い止める直前の小話。
エクスドライブモードを起動させた翼とクリス、そして未来の三名。
覚悟を決め、空へ飛び立とうとした直前に未来からストップがかかる。
「あ、ちょっと待ってください」
「お、おい……」
「なんだよ、この土壇場で……」
「ごめんなさい……えーと、ギアを纏ってても確かこれをこうして、ここから……あ、取れた取れた」
急に制止を出され困惑顔の翼と未来に対し謝罪しつつ、未来はギアの特殊収納からとあるモノを取り出す。
「えへへ♪」
未来が取り出したモノ。
それは最愛の幼馴染である響を模して作られたミニぬいぐるみだった。
未来は両手で大事そうに持って微笑み、グッと親指でぬいぐるみの腹部の固い部分を押し込む。
すると、内部の綿の中に仕込まれたレコーダーが起動しぬいぐるみから音声が発生する。
[未来、頑張れ〜!!]
それは紛れもない立花響の幼く元気いっぱいな声援だった。
この音声は中学一年生の頃にあった陸上の新人戦で録音した未来の動画に入っていた彼女を応援する響のモノ。
響の誘拐後、響を誹謗中傷していた者たちへの怒りや消えた響を想う悲しみなどで荒れていた未来は深刻なヒビキニウム(未来命名)不足に陥ってしまった。
自分を落ち着かせるためにも、なんとかそれを補おうと試行錯誤した末に作り出したのがこの喋るミニぬいぐるみ。
幼少期からずっと一緒にいたため、響の声が入った動画は未来の家には沢山あったので入手方法は健全である。
未来はぬいぐるみの素材に響の声を入れたレコーダーを用意してこれを一から作成したのだ。
ちなみに、ボタンを押す回数で喋る内容が変わる仕様になっている。
「こ、小日向……」
「おま、それ……」
人類の窮地の状況の中、突然ぬいぐるみを取り出したことに驚いていた翼とクリスだったが、更にそれから声が流れ出てきたことで顔を二人は思わず顔を引き攣らせてしまう。
……が、当の未来はそんな引き気味の二人は気にせずに、ぬいぐるみから聞こえてきた音声を耳にして笑みを強める。
「ふふふ……よーしッ、
「……」
「……」
「翼さん! クリス! 月の破片なんてとっとと片付けちゃいましょうッ!!」
「あ、うん……」
「お、おぅ……」
しかし、月の破片の落下は待ってはくれないので言いたいことは沢山あるが二人はそれをグッと飲み込み、未来を先頭に今度こそ天高く飛翔していくのだった。
次はフロンティア事変の最終決戦。未来がウェル博士をボコボコにした後のネフィリムとの戦闘直前の小話。
浮上し宇宙へ昇り続ける半壊状態のフロンティアにて。
ウェル博士が気絶する前に造り出し、フロンティアの半分を取り込んで急激に成長を遂げたネフィリム。
そんな自立型完全聖遺物と対峙するのはマリア、切歌、調、クリス、翼、そして遅れて駆けつけた未来のシンフォギア装者六名。
なんやかんや経て(世界七十億の絶唱や虎の子の特殊なLiNKERの後押し服用)でエクスドライブを起動させ、いざ決戦へッ……という直前でいつぞやの時と同じく未来が「待った」をかける。
「ちょ、こんな時になんなのよ⁉」
「今からクライマックスじゃないのデスか⁉」
「……戦わないの?」
「小日向……」
「お前、こんな時に……」
F.I.S.組は出鼻をくじかれ不満を漏らし、翼とクリスは数ヶ月前に似たようなことがあったため未来がこれから何をするのかすぐに思い至りため息を吐く。
「ごめんなさい……でも、踏ん張りどころだからやる気をチャージしな——」
「GUGYAAAAAAAッッッッ!!!!」
「って、うるさいッ! ちょっと待っててッ!!」
自身の謝罪と言い訳を遮ったネフィリムに怒った未来は瞬時に扇子型のアームドギアを展開して紫の極太のビームを放つ。
「GUUUUッッ⁉」
フロンティアの半分を吸収したことで巨大化&耐久性が上がったネフィリムにはエクスドライブで出力強化された破魔の攻撃でもあまりダメージは入らない。
しかし、それでも未来が放った一撃はネフィリムを強引に後退させ、そのまま横転させたことで一時的に動きを封じることに成功する。
「よしッ」
(((え、えぇ……)))
(うむ……もう何も言わないでおこう)
(いや、やる気のチャージだかなんだか知らねぇけど、いらねーだろ……)
動きを止めたことを確認した未来は今だと特殊収納からミニぬいぐるみを取り出して、二回プッシュ。
[未来ならできるよ~! ファイトッ!]
響の幼い声での応援が未来の鼓膜を震わせ、彼女の脳を刺激しドーパミンがドパドパと溢れ出す。
「うん。頑張るね、響——よしッ!
響の声援によりやる気ゲージが満タンになった未来は普段よりも明るい声で意気込む。
「ぇ……怖い怖いッ。ちょっと、なに今のッ⁉」
「こ、このヒト結構ヤバいヒトなんじゃないデスか⁉」
「……あのぬいぐるみの声って……あ、いや別に聞きたくないです……」
真面目な印象を持っていたマリアたちだったが未来の普通じゃないところを見てしまい慌てふためいてしまう。
「まぁ……うん……すまんな、小日向はこういう一面もあるんだ」
「あー……その……気になるとは思うけど気にすんな。アイツはメッチャ狂ってるワケではないから」
そんな三人に対して翼とクリスは一応、未来の名誉を守るべく発言したのだが、二人の視線はマリアたちではなく地面に向いてしまっている。
「みんな、あんな変なの早く倒しちゃおうッ!!」
「あ、あぁッ」
「や、やるぞッ」
「あー、もぅ! 切歌、調、行くわよッ!」
「や、やったるデスッ!」
「が、んばるッ!」
やる気満々の未来の呼び掛けへ、他の装者五名は胸中の感情を奥へ押し込んだ後に応える。
そして、ネフィリムもその巨体を起き上がらせ臨戦態勢に入り、両者が再び向き合った数秒後に最終決戦の火蓋が切って落とされたのだった。
この世界の未来も優しくて陽だまりのような存在ですが、響が傍にいないためストレスが溜まりやすいので常人から見たら狂っているように見えたり、暴力的な行動にも出てしまいます。
響がいない約三年間をどうやって過ごしたのか……響の喋るぬいぐるみを自作して気を紛らわせたり、気分が落ち込んだ日ややる気を出す必要がある時などに声を聞いて頑張って生きてきたのです!
ヒビキニウムが不足した未来さんに響のことを死者扱いして喧嘩を売ったウェル博士はボッコボコのギッタギタのメッタメタにされました。
➀ノイズ相手に放った神獣鏡の破魔の光を巧いこと利用され、フロンティア浮上
➁原作でマリアのガングニールを響が奪ったシーンでウェル博士をボコボコにする
➂気絶する寸前にウェル博士がネフィリムをの操作を止めて解き放つ(響がいないので心臓だけにはなっていない)
➃暴走を始めたネフィリムはフロンティアの先から捕食していき、半分ほど食べて取り込んで巨大化したところで装者たちに邪魔され、意識がそちらに向いて最終決戦へ。
……というオリジナル時系列で進んだというガバガバ設定です。
フロンティアの残り半分は宇宙の彼方へ飛び去り、ソロモンの杖はネフィリム撃破後に「これがあるからノイズ被害が出る」と判断し、門を開けて宝物庫の中へ原作通りに投げ入れました。
未来は「響が帰ってくる場所を守る」というパッションで装者やっています。
響のことを想う気持ち=愛はシンフォギアとの繋がりをより強くし、本来ならばLiNKERを使用しなければ適合者に成り得ない未来でしたが響への愛で適合係数が跳ね上がって現在まで装者しているのです。
【無印?話】
「——選んでいるつもりなのね、神獣鏡……でも勘違いしないで! 私が選んだの! あなたをッ! この小日向未来がッ!!」
〖!〗←神獣鏡
「響が帰ってくる場所を守るために……響を取り戻すために『力』が必要なのッ! だから、アナタの力を私に貸してッ!!!!」
〖♡〗(適合係数グーンッ!)
……という二課のラボに置かれてた神獣鏡のペンダントを強引に手に入れる妄想もしてたりします。
ガングニールに意思がある世界線なので神獣鏡にもある……のかもしれません。(人を寄せ付けない性格)
ちなみに未来のセリフは『轟轟戦隊ボウケンジャー』の「Task.29 黄金の剣」でボウケンレッドがズバーンを手に入れる時のセリフのオマージュです。この回が好きなんです(^^)
ここまで読んでくれてありがとうございました!