キヴォトスの若鷲(エグロン)   作:シャーレフュージリア連隊員

53 / 148
5章なので初投稿です
シャーレの青い二人組


10月中旬 5章
退く事は我知らず


 

 

 首都騒乱も終わったが、異常気象が続いてるアビドスじゃ季節外れの台風が通過していった。

 台風を誘導するデカグラマトンでも目覚めたのか、ゲマトリアの実験失敗かは知らない。*1

 とうとう、借金より校舎の修理費の方が上*2になったらしい。

 

「新築します? 先輩、後輩増えてもこの校舎だと……」*3

「うへぇぇ……」*4

「ん……カイザーに因縁付けてむしりに行こう」

「ダメでしょ~」

 

 頬を挟んでホシノはNoと返す。

 アビドスは逞しく生きていたが、それはそれとして気象が滅茶苦茶だ。

 逆に全く変わらない連中、即ちゲーム開発部を確認しても、いつも通り計画の破綻が見え始めていたので、急ぎ修正してやった。

 俺とユウカは舐め始めてるが、ノアには従順だ。

 やはり怖いか、俺も怖い。

 

「ノア書記のシナリオ修正が厳しいんだよ~」

「こいつ等、定期的にアタシらが覗きにいかないと開発どこ行った? 状態なんだぞ……」

 

 臨時集成ゲーム開発部戦隊の絆は強固だった、アリスも異常は観測されていない。*5

 トリニティもゲヘナも家の連絡所で通常業務だが、概ね停戦はちゃんと維持されている。

 

「市民革命を輸出しようとしてくる、アリウスどうにかなりませんか?」

「議会選挙どうなるかなあ……」

「あの、古聖堂の事でお話が」

 

 ナギサのボヤキとイロハの不安、サクラコ様とウイから爆破された古聖堂の調査と修復手伝って欲しいと言われるのは理解できた。反省はしてない、したくも無い、必要ならまたやる所存である。

 その旨は伝えるとナギサからは「もう何も言わない」と返され、サクラコ様はうつむき加減でため息ついている。

 変な物は家で差し押さえるか、目録は作ると言い、工務部との共同作業案件が立ち上がった。ゲヘナとかに遺跡探索部とか無くてよかった、あったらやらかしてる。 

 さて残る課題は?首都騒乱の後始末だ。

 今度は矯正局へ政治犯の調書だ、付和雷同の連中はここで連中に全部擦り付けて逃げるつもりなのだろうが、徹底的に役員だろうが何だろうが、発言の責任を取らせる。

大人だろうと子供だろうと発言は責任が伴う、それが職責だ。

兎の小隊に面会に連れていくかと聞いたが、角が立つと考えて手紙を委託された、ちゃんと頭が回ってきたらしい。

俺に理屈で噛みつくために知恵を付け始めやがった、俺が授業する時は此奴の質問も多い、先輩たちの失敗をよく学んでいる。

門衛に「総監の連中になんとか人員割り当て増やすよう頼めませんかね」とぼやかれたが、残念ながら俺はヴァルキューレの人事権は職権に無いんだ、まあなんかあったら緊急展開部隊(QRF)は送るが、人もスペースも足りないのはどうしようもない。

溜まったゴミを纏めて掃き清めたら、今度はゴミ袋が溢れたのは致し方あるまい。

さて、今回の主犯たちの調書と行こう。

 

 

 取り調べ記録:容疑者 不知火カヤ

 担当者:先生(特定機密事項により本名開示を拒否)

 

「お前の作った秩序は見せてもらったよ」

「それで私の執行日は何時になるので?流石に檻の中に暗殺者は放って来ませんよね?」

 

カヤ、深いため息。

 

「何の話だ?」

「しらばっくれないで下さい、貴方の苛烈さは知ってますよ、[検閲]の[検閲]に関しての秘密作戦とか」

「いざと言う時にクソ度胸も出せない付和雷同の無能の政治家(犯罪者)何て使うからだ、連中なんて事後承認させて金と身の安全で中央から飛ばせばよかったんだよ」

 

先生、爆笑。

カヤ、呆れた顔をする。

 

「あれぐらいしか居なかったんですよ!」

「包囲したら白旗上げそうな根性無しは戦力じゃなくてカカシって言うんだオメェ」

「2個大隊以上に包囲されても白旗上げない部下が居られるのによく仰る……」

 

先生、微笑みながらカヤに人差し指を指す。

 

「そこは俺の人徳と苦労の価値よ、組織作るって大変なんだから」

「よく言いますねぇ……。

 何がジェネラルですか、あの事件の時はカーネルだったくせに、今だって旅団将軍程度のくせに……」

「傭兵を心から信じるなって昔の人は言ったでしょうが、そりゃ事なかれで切られるに決まってらぁ。

 だいたい連邦の権威を見せつけて治安回復させるとかやってるフリだけでもしときゃあよかったじゃないの」

「こっちの手札剥いでそれを言いますかァ、それぇ」

「自分の直轄の兵隊を欠いたのも敗因だな。

警察と傭兵をクーデターの主戦力にするんじゃないよ、FOX小隊も利害の一致だけで信用しあえて無いのも要因だな」

「私根っからの文民ですよ?武装組織に居たわけじゃないですからね?」

「じゃあ何で防衛室長やってたんだよ、最低限の知識とか経験も無いのか?」

 

 カヤ、憂鬱そうに。

 

「元々防衛室参事官で、上が無能だったから繰り上げ当選ですよ……けっ、何が超人だ、千年先見て明日が見えちゃいない」

「欲しけりゃ、お貴族様の副官や官僚軍人しかない。そう言うのを味方に付けるために派閥作ったりするんだからな」

「先生ならクーデター成功させれましたね」

「合法選挙で勝てるからしなくていいんだよなぁ」

 

 流石に処刑は考えて無かった、あいつが勝手に俺に怯えて今回の顛末かよ。

 勘違いから事件起こす奴はお約束になって来た、そっちの方が面倒な手合いが多いと来た。

 何で俺はクーデターのAARしてんだ?

 

 

 

 取り調べ記録:容疑者 七度ユキノ

 担当者:先生(特定機密事項により本名開示を拒否)

 

 先生入室、立ち上がろうとするユキノを片手で制止。

 

 「そのままでよろしい。ただの調書だ」

 「既にしたはずでは?」

 「残念だがお役所なんだ、調書記録も別になるのだ。悲しいかな、外局の定めよ」

 

 ユキノ、ぼうっと放心したように座る。

 

 「まああれだな、少なくとも文民統制や、指揮系統の前に自己の胸に聞く……というのを教えてこなかった体制の責任だな。こりゃ」

 「え……?」

 「武器は思考しない、っていうのもそりゃあ組織論なんだ、ユキノ小隊長。

 君の唯一の失態はそこに気付かなかった事と言えるが、当然ではある。誰も言わなかったからな。

 要するに、失政の結果だな……」

 

 先生、なんとも言えない顔で座って目線を合わせる。

 

 「責任がないとは言わないが、ユキノ小隊長、君の経歴を見たよ」

 「……つまらないものですよ」

 「入営して突入部隊指揮官として頭角を見せ、DU国際空港立てこもりを20分で15人制圧、ハイランダー駅舎内での立てこもりを15分で17名制圧……略綬章(サラダバー)も数々だな。

 はっきり言うが昔の俺より経歴が良いぞ」

 「すべて台無しにしましたがね」

 

 先生、爆笑しながら。

 

 「大丈夫だろ、俺なんか一回経歴抹消されたんだぜ!挙げ句告発されて投獄されたからな。

 20代前半でこんな経験してもその先は更にハチャメチャなんだ、悲観するには早いぞ、まだ二十歳にもなってねえんだ」*6

 「……誤る武器でも必要だと?」

 「”銃が悪い”って言っても的を外してたり誤射するのは使用者のせいだろ、発令権限者や最高指揮官の教育問題だ。はっきり言うが、いま失踪なされてる、ありがたくも畏くも連邦生徒会会長殿が見捨てて出奔したせいだよ。

 無罪とは言わんが、間違いなく最初に道を過ち、信じた部下を裏切った最高指導者の責任だ」

 「……良いんですか、そんな事を言っても?」

 「犬は飼い主が危険な行動をしている際に咆える義務がある」

 

 先生、やや前のめりに机へ顔を出す。

 

 「しかし、実に残念だ

 君たちが第一次編入に居れば、直属の予備戦力として少し楽が出来たと無念だよ。

 今からでも家に来ないか?能力とやる気のある奴は何時でも歓迎だ」

 「その場合別の意味で倒れてそうですね」

 「……少し笑えたな、今やると角が立つからなぁ、2年以上働き詰めだったんだ。休暇とでも思えばいいさ。」

 

 先生、片手で記録室へハンドサイン。

 

 「良かったら矯正局の内情レポートも手紙で送ってくれ、俺に手紙をくれれば後輩への返事ものり弁にならなくて済むし早く届く。

 それと、忘れてた。後輩からの手紙の見舞い品と、俺の個人的おススメ図書だ」

 「本、ですか?」

 「暇は大敵だ、こっちにもあってよかったよ、俺のおすすめの本だ」

 「……貴方の様な大人は苦手です」

 「世界が敵になっても付いて来てくれた友人が居るんだ。俺は羨ましいよ」

 

 記録終了。

 

 

 

 書類を確認して、移動用の車両へ戻る。

 車内じゃ待機していたスズと、スズの車両の運転手が待機していた。

 相変わらずスズの運転兵は独特なセンスがあるのか、Black StrobeのI'm A Manを流してリズムよく首を揺らしている。

 

 「どうでした? 調書無いと困るとこあるんですよ」

 「溶けた蝋燭って言うのか何と言うか、もう一度溶かして芯を入れて型に入れて固める必要ありかねえ」

 「ま、そうもなるでしょうねぇ……。

 なまじ責任感や問題意識があるタイプって苦労しますし……」

 「最悪のケースは避けれたんだぞ」

 「はぁ」 

 「犯罪組織に流れたりとか、テロリストにならなかったからな」

 

 家の元SRT隊員は今回の事件でかなりご立腹か、或いは「そうもなるよなぁ」というタイプかの両極端な反応だ、要するにSRTに対してさほど愛着や拘りがないかどうかだ

 連行をヴァルキューレに任せたのは公式には全てヴァルキューレのお手柄です、という為である。

 スズの奴は珍しく一番同情的で「自律思考を欠いているのに気付かない将校と組織を放置した連邦生徒会会長(文民)の素晴らしいご功績ですよ」と、ぼそりと呟いていた。*7

 「RLTW(レンジャーが道を啓く)」と標語が書かれたJLTVのドアを閉め、スズはシートベルトをして言った。

 

 「公安局長と言い何時だって真面目に過ぎる人間が損をするんですよ、嫌になる話だ」

 

 運転手は、曲がAct Naturally に切り替わると同時に車を出した。

 

 

 その後小規模な事件に巻き込まれたり巻き起こしたり、ワカモボートVS元理事・アビドス・百夜堂の水上追撃戦は見ごたえがあった。

 懸賞金狩りを最近アビドスは積極的に活動しているらしい、お陰でたびたび補習授業部も動員して首狩り中だ、ナギサが困ってたぞヒフミ。

 残暑も完全に終わりかけた頃、百鬼夜行から非公式で依頼が入った。

 表向き休暇に来てくれ、そのついでに頼みごともしたいという事らしい。

 

「にゃはは、主力が動かれると観光産業のうちらも困るさかい、喧嘩両成敗はよろしいけど砲弾降ってくるとか百鬼夜行は木造が多いから燃える案件は困るんや。護衛は連れて来てもええで、攫われてからの誘爆もごめんや」

 

 ニヤの念押しはかなり圧があった。知らないぞ、俺のせいじゃねえよ、事態を収拾出来ん相手が悪い。*8

 それを活用して二人にいい知らせをしよう。

 

「ユウカ! サオリ! 百鬼夜行観光行くぞ!」

「「!??」」

 

 目を丸くしていた二人が互いに見合っている。

 

「非公式ではあるが、護衛付きで来ても良いと言われたからな」

「なぜ、私もなんだ?」

「サオリ、休暇もほぼ鍛錬か、アリウスぶらつくだけだから、さっちゃんを連れて行ってあげてと頼まれてな」

「姫かぁ……」

 

 ユウカが理解はしつつも、疑問を尋ねた。

 

「私まで居なくて平気なんです?」

「リオ会長とノアに確認したらOKだってよ」

 

 ユウカのスマホに、「土産くれ」とモモイとコユキのメールが入る。*9

 本格的に百鬼夜行行くのは久しぶりだ、前に与太者集団が勘違いでイブキの方を攫い、キレたイロハを追いながら忍者を現地徴用したりしてた経験くらいしかない。

 あれは酷かった、政治テロなんだから手伝えとイロハに要求されると俺は断れない。

 あの頃はアパッチが無いから、頑張ってもヘリから小隊展開するのが精々だ。*10

 

 

 

 何処かの空間では、静かな悠久の時間が経過している。

 ときどき、プラナが窓から覗いているのはタイユランは気付いているが、入るかは自由意志だ、声は掛けない。

 

 "今度は何企んでいるのやら"

「君は優しいね、まぁ見てる角度と場所が違うのだろう。メガコーポや睨んでる相手も多いからね」

 ”あれだけ敵対行為しているからね”

 

 まだ陰謀の匂いがすると居座る自称警察大臣は、ホットドッグを頼みながら言う。

 

「責任は取らなくて良い、大いに結構だが自由が過ぎると本人が取れる責任を超えるだろうね」

 ”下手すると私みたいになるからね”

「稀な例だろ貴方は。次は私と組んでみるかい?」

 ”あなたも悪い大人だけど変に信頼できるのが悩みどころ”

「書類仕事で詰められることは無いだろうね」

 ”お願いしたくなって来た”

 

 後ろではチェスを指しあいながら、ケイと自称先輩が呟く。

 

「大人って大変だね~」

「ああ王女いけません、ハボックエンジンで馬車はダメです! ……あ、チェック」

「ひいん!」

「世界滅亡用演算システム相手に対等な勝負してどうするんです」

 

 自称先輩が「三目並べするよりはいいでしょう」*11と嘆くのを横目に、一息ついた先生が天を仰ぎながら言う。

 

 ”百鬼夜行は燃えないよね? シャーレが追い火しないと言う意味で”

「そこは、皇帝と喧嘩を売る相手に祈りたまえよ」

 ”参ったな、悪魔のほうにか? ”

「良い性格してるねえ」

 

 こうして役者は舞台に揃い始めた。

 あとは幕が開いて、演台を誰が照らすかだ。

 

 

 

 ユウカは妙な予感を感じていた。

 

「話聞いてると、我々何かに利用されてませんか?」*12

「今度は百鬼夜行の裏切り者を探せとの依頼と分隊内では賭けてるぞ」

「止めろ止めろ! 縁起でも無い、俺達はニヤの頼み事をサッっと終わらせて、観光旅行を満喫するんだ!」

 

 そうは言いましたが、私も凄く楽しみにはしていましたのは否定できません。

 トランク持って来ましたし、パンフレットも読み込みましたし、自由時間のスケジュールも完璧です! *13

 何かあっても先生に任せておけば何とかなるでしょう、護衛にサオリも居て、大事件は今まで百鬼夜行で起きたことありませんしね! 

 ユウカは無理矢理そう信じ込んだ、命の危険はしてない、幸いそれだけは安心できる。

 

「しかし賑やかだな」

「先生は兎も角ユウカ、こういう時はスリや引ったくりが多い、むかし食うに困ってやった」

「棍棒持って袋叩きしてないだけ平和と言うべきか……」

「俺も昔野盗化した連中に赴任途中で襲われたよ、返り討ちにしたが」

 

 それを聞いて、ユウカとサオリはこの大人はと顔を覆った。

 名所を巡る、名産を食べると言うのが観光の代名詞、というのがユウカの言い分だった。

 無論慣れないサオリなどは「こう言うのが日常なのが学生で青春なの!」と言われたが、先生の戦術論の方が良く理解できてしまう。

 無意識に視界と遮蔽と意識する、時折無性に何かの下にいるべきだと思考が偏る、ユズ部長もそういう理由なのだろうか。*14

 こう言うのがフラグという奴か、今だと取り締まりで良く見た光景が見える。

 

「スリだ、先生」

「捕まえろ」

 

 荷物を預け、振り向くとあまり見ない制服を着た育ちのよさそうな生徒が呼び止めていた。

 

「この目で身共は見たんですの!」

 

 丁度良い、そのまま取り押さえる。

 膝裏を蹴り飛ばし一人目をダウンさせ、もう一人を掴み上げ投げ飛ばす、格闘攻撃はなまじ手加減が難しいから困る。

 さっさとライフルを取り上げマガジンを抜き、チェンバーも見る、装填はしてない。

 安全確認を済ませ、きっちり財布を確保する。

 

「ご老人、この財布か?」

「ああ、ありがとう」

 

 

 ある大願の為逃げだした身共の正面で何とスリが市民から財布を盗んでいました!

 身共が注意に入ると、観光客らしき3人の内の一人が駆け抜けて来て、一瞬でチンピラの叩きのめし財布を取り戻しましたの! まさにワザマエ! と言うほかありませんわ。

 しかし動きはどちらかというとヤクザ的ではあったけど……。

 

「騒ぎが大きくなる前に、叩きのめしてやる」

 

 仲間を呼んだチンピラに対し、人相の悪い大人と青髪のついんてぇるの子も機嫌の悪そうな顔をして。

 

「同感だ、騒ぎ起こすのはごめん被る」*15

「サオリ援護を」

 

 大人の方に荷物を預けますが。

 

「必要無い」

 

 とサオリと呼ばれた方が、徒手格闘で見事に叩きのめしてしまいました、人数が多かったせいか一撃で失神か悶絶するような、攻撃ばかりでしたが……身共も食らいたくない攻撃でした。*16

 彼らに必要なのは身共の様な組織では無くまず医療機関でしょう、最後の生き残りはインタビューされてますし。

 やはり彼らの方が悪人なのでは? 悪にも食物連鎖があるのでしょうか。

 後ろでは魑魅一座の生徒が「救急車と霊柩車のどっちが良いかなアレ」と呟いてました。

 

 

 

 哀れなチンピラが伸されて横たわっているが、まあ別に気にしない。

 喧嘩を売る相手は見定めておけば良い物を調子に乗るからだ。

 

「誰の差し金だ?」

「違います、祭りだから稼ぎ時だと思って……」

「俺も俺の同伴も観光を邪魔されて非常に気分が悪い、嘘は良くないぞ? ユウカID記録して置け」

「はい……」

「仲間連れてさっさと失せろ!」

 

 逃げたチンピラを見送る、失神と悶絶だから救急隊呼ぶしか無いだろうが、ご老人にお詫びをしてさっさと立ち去ろう。

 身分説明をして観光中と言う事にして移動しよう、先ほどの身形も装備も良い少女はどう考えても厄ネタだ、こっちを見てるし……。

 あの少女は間違いなく名家の類だ、生地もライフルの調整も丁寧で、時間と経験は足りてないのが良く分かる。

 

「シャーレの先生なら安心だ、向こうの子は百花繚乱の子だろ? しかし百花繚乱は「解散令」で謹慎中と聞いたが。……再統合か?」*17

「いえ! それは語弊があると申しますか……今、確認しているところといいますか……」

 

 ユウカが諦めた顔をしてサオリが肩をすくめている、少し聞こえる「逃げてきたのがバレる」も厄介事ワードの百花繚乱だよちくしょう! 

 市民さんが察しの良い人なのが不幸中の幸いであった本当に! 

 

「いえ! これくらい……もしお困りでしたら、いつでも身共が力になりますの!」

 

 この純粋さ、間違いなく純粋培養系お嬢様だ。上司に薄い飲み物や、袋開けた菓子を出したりしないし、〆切で騒いで48時間レースさせたりはしない。

 ましてや「トリニティのペロロ・ブルースになるじゃんね!」とAPCRでボールを代用したりしない*18、以前ケセドの装甲が貫通されてたぞ。

 逆に言うと、俺には扱いが難しいと言う事だ! 

 観光に戻りたいが、そうすると大惨劇が目に見えてる。

 そのまま場を移すと、少女は身だしなみを整え咳払いをした後。

 

「改めて、ご挨拶を申し上げますわ。身共は、かで……ユ、ユカリと申します。先ほどは助かりましたの」

「まぁそれが仕事だし、礼を言われるほどでもな。寧ろ一瞬で伸したサオリに言ってくれ」

「……あの程度褒められる程でもない」

 

 感銘を受けるな感動するな、これを普通にするために仕事してんだから。

 関わる全てに誤解されるが……うちは法令順守の優秀組織だよ! 全く! 

 

「人助けを当然のように行い、そのうえ誇ろうともしないなんて……」

 

 俺も両隣もこれ位こなせないと今頃破綻してるからな。

 ちくしょう。キヴォトスはどうしてそうなったのだ、開幕以来鉄火場ではないか。

 思い出したかのように、先輩の言葉を出して人をオレオレ詐欺師扱いするな、誘拐目的ならサオリが一瞬で終わらせてるよ。*19

 

「いやいや、我々、連邦捜査部シャーレの先生とお供のユウカとサオリだ」

「……そうとは知らず、申し訳ありませんでした。ですが先生のおかげで困ってる方を助けられましたの!」

 

 恩返しは無事に何も起こらず、観光旅行で終われることかな~? 

 

「──決めましたわ! 皆様は観光中のようですので、百鬼夜行をご案内いたします!」

「いや、他に予定が……」

「さぁ先生達! こちらですわ!」

 

 押しの強さはモモイ並みかぁ~~……? でも言動はコハル寄りだ、あれよりは頭良さそうだが。

 流石地元のお嬢様と言うだけあって、観光案内は適切であったし、土産選定はまっとうである。

 4人で見回ってるとお祭り会場に戻って来た。

 相変わらず百鬼夜行は装甲車両と相性は悪そうな地形だと思った。

 今回のお祭りの話も百鬼夜行の成り立ちを聞くとトリニティの様だ。サオリ、私の読みが正しかっただろ? と言う目を止めろ。また孤立無援探偵はしたくないぞ! 

 灯篭流しと聞いても、革命と言う祭りだと死体が乗った筏が川を流れていたことが脳裏をよぎる。*20

 死人も死体も流れない祭りなら平和な証だろう、関係者の活気を見ててもそれは感じる。

 ユウカもそうだそうだと言っているぞ

 関係者が”巫女”様と言う話題を出すとユカリはスンと暗い顔になって居たが。

 詳しい理由は聞かないのが一応マナーだ。

 

「お嬢様! ここにおりましたか! 解散令の話を聞いた途端、屋敷を飛び出されたと伺って、心配しておりました」

 

 お姫様の休暇は此処で終わりらしい。

 逃げるつもりは無いみたいだ。

 

「こほん……シャーレの皆様。本日はお力添えいただき、誠に感謝いたします。このご恩、身共は一生忘れ───」

 

 雀の使用人に追われるように去って行った、事情を聴こうと思ったが使用人の方も走り去って行った

 

「嵐の様な子でしたね……」

「先生そろそろ予定の時間が近いぞ」

「走るか?」

 

 3大学園のトップ級と違って他学園のリーダーっていい意味での曲者が多いから調子を狂わされる。

 本質が商売人の連中、クソボケの癖に政治の理解はしてる独裁政権、組織的賞金稼ぎが趣味の砂漠のイカレ。

 全員とんでもない奴らだ。

 

「先生、大変ご足労をおかけしまして~って結構走ったみたいで、護衛の方以外汗かかれてますよ」

「荷物は玄関の受付に任しておいたが、大丈夫だよな?」

 

 麦茶を貰い、一息ついて改めて切り出される。

 

「こうしてまたお会いできてうれしいです、にゃは」

「ようこそ、陰陽部へ」

「やっほー先生」

 

 来たな陰陽部曲者トリオ、向こうも同じこと思ってそうだが。

 昼行燈系の切れ者ニア、チセが絡まなければ真面目の参謀カホ、本当に何考えてるか分からん直感型のチセ。

 基本的にこの3人が回している、まあ真面目な方だ、少なくともクーデター日和とか言わないし。

 それに基本的には陰陽部は行政処理組織だ、学園の武力と言うのはちょいと違う。

 

「いや、あの時ばかりはどうしたものかと」

 

 向こうが俺達をどう思ってるかは知らんが、ヤベー奴ら3点セットだろうなぁ。*21

 ユウカに任せて中座しようとしたら、ユウカも同じことを考えて居たようで3人で聞くことに。

 見苦しい押し付け合いになる前にサオリに「みっともないぞ二人とも」と言う目線で沈黙した。

 やはり3人で来てよかった。

 

「そうですねぇ……あの日から、随分と時が流れましたから」

「かすみゆく せんせいのかお おもいだす」

「かえりたい めんどうごとは こりごりだ」

 

「おお~」

 

「「……」」

 

 ユウカとサオリに肘で突かれたがこのぐらい返しても良いだろう。

 ニアから百鬼夜行の復興やその他もろもろを聞き、家はクーデターにもめげず殆ど終わらせてやった、工兵と工務部の連携は伊達ではない。

 

「例えば……今度開催されるお祭りのこと、とか? 」

「ああ、道中見て来た、かなり大規模なことで」

「それなら話は早いですねぇ。仰る通り、シズコさん本当に頑張ってくれてるんですよ~」

 

 そうだろうな、あのお祭り運営に対する熱意、道を違えればゲヘナの迷惑部活になりかねない。

 もしくは工務部。

 あいつもあれはあれで部下の面倒を見る世話焼きだ、ユウカが一番近い。

 ”百鬼夜行灯篭祭”の話を聞く限り、これが本題だろうな。

 

「まぁ、大規模なお祭りは活気を取り戻すには良いでしょうな、それで我々に何用で?」

「シラトリ区のお祭りの様な大きい花火もないですからね~」

 

 別にあんなもん花火でもないしクーデターは祭りじゃねぇよ……無秩序のカオスと言うんだちくしょう! 

 向こうの業務量の話をしてるが、その点家はかんぺき~だ、そうじゃないと会計に拡張予算出せねぇよ。

 可愛い生徒に疑いの目をと言うが、食わせ者が良く言う。

 我々の普段の評判を聞いたうえで呼ぶんだから、只事じゃないぞ、俺一人でも爆発したのはトリニティで知ってるだろうが。

 

「……まぁ、ちょーっとお耳に入れておきたいお話はあるんですが」

「それが、連邦生徒会の弾薬庫、平地制作隊、赤字生成器と呼ばれる我々を呼んだ理由だな」

「そのつもりだから、シャーレの影と猟犬を連れて来られたんでしょ?」

 

 只の軽い用事のつもりで、観光の為に何時も頑張る二人に休暇をと思っただけだが。

 紐でくくられた箱を出される、見るに手紙を入れた箱か。

 差出人は”花鳥風月部”と言うらしい、伝説の「怪談」に存在する部活……

 時代を超えてきたと言われても、キヴォトスに慣れるとそれくらいか、と言う感想が。

 

「花鳥風月部を吹っ飛ばせばいいので?」

「それは怪談じゃなくて爆弾ですね」

 

 チェイルリーの赤い男的な話か、死人がアレだこれだは推定60万溶かした俺に何を今更、恐らく枕元は毎夜交代で長蛇の列だろう。

 生き返ってから文句言えよ、その場合は死人は墓場に帰れと散弾でまた叩き返すけど。*22

 

「「百物語」──でしょうか」

 

 ニアの説明を聞くに不満分子や不安定工作員か、前のクーデター騒ぎで聞いたぞ? 

 天丼は駄目だろ天丼は、クーデター好きだなキヴォトス人! もう片手の指超えるよ? そろそろ俺が起こすぞ! 

 

 〈そなたらに告げる、我々の風流は終わってなどいない、風情は大勢で味わうべきもの。お楽しみが始まり、空に咲いた大輪の花を見上げたその時に───もう一度そなたらのもとを訪ねましょう〉

「弾道弾の空中炸裂では? 同時3発ぐらいで」*23

「そういう物理的な物は怪談と呼ばないんですよ、背筋震える話ですが」

 

 カホの付け足しも、シラトリ区と違って家は物騒じゃねーんだよ(意訳と偏見)という意味だろう、なんだ? 本部移転してほしいか? *24

 もしくは、炊き出しとかもやる余裕ないんだよ。

 魍魎一座……ああ、あのヨタモノの群れか! 怪文書も作れるのか。

 

「ただ、ご存じの通り百花繚乱は委員長と副委員長が行方をくらましてから、活動がほぼ停止している状態」

 

 余りご存じじゃないんだがな、匂わせ位しか聞いてないぞ。

 副委員長が消えてから本命じゃないのか? こういう革命は? 

 そしてその組織から正式な「解散令」が出されたと、それで良いのか百鬼夜行、家はヴァルキューレが消えない様に四苦八苦したぞ。

 ホシノの執着心を見習え、いやまあ見習い過ぎるとろくでもないな。

 

「もしかして、シャーレにそれをしろとかじゃないですよね、ニヤ部長?」

 

 ユウカがシャレにならない目で俺とニヤを見ている。

 これじゃあ、祭りは祭りでも硝煙と血なまぐさい祭り確定だ! 

「安請け合いしないでくださいね」と言う目だ、付き合い長いからわかる。

 手が無いな……小さい声で隣のサオリに話しかける。

 

「良い案無いか? サオリ」

文民の言う事にゃ逆らえん(シビリアンコントロール)だろ? 先生」

 

 賢くなって嬉しいよ俺達は! かっこよく微笑むな! 

 空気が凍りかけた時。サオリが警戒態勢に入る、何か来たか? 

 

「───おまちくださいまし!!!」

 

 武力は見せるなよ、こういう時の家の猟犬は狂暴なんだ。

 そう思っていたが襖を開けて出て来た少女は、妙にもちもちした移動中に出会った少女だった。

 

 

 

「お話、聞かせて貰いましたの! ひゃぁ!?」

 

 襖開けたら、臨戦態勢のサオリ居たら驚くよな。

 銃は出してない、このみどもども饅頭が銃は構えてない上に、敵意を出してないし、サオリも反撃よりもユウカと俺を撃てないよう射線をつぶしている。

 ただサオリもやや困惑している、まあサオリからすれば滅茶苦茶想像の枠の外だから、無理はない。

 

「おっ、おほん身共の名はユカリ! 百花繚乱紛争調停委員会の1年生であり、最強のえりーとですの!」

 

 どうなるんだろうな、この事件。

 コハルの顔が脳裏をちらつく、助けてくれ。

 ニヤがぼそっと漏らした”勘解由小路”はユウカに調べておいてとハンドサインを送った

 

「シャーレの方々がどうしてこちらに? ……は! 身共、気が付いてしまいましたの」

 

 返答くらい言わせろよ、サプライズサオリの後でも元気だなお前、ミヤコとコハルの合体型か? 恐ろしい。

 

「先ほど身共を助けてくださったのは、この展開を見越してだったのですね……!?」

「そうじゃないんだがなあ……」

 

 何時ものこの手の連中なら、ちげーよバカ! 位言えるんだがこいつはそう言う感じじゃないな。

 最近手慣れた連中と関わりすぎて初対面との距離感掴みづらいな……

 しかも、訳ありと来たもんだ。

 ここの生徒全員モモイみたいにならねーかな? いやそれはそれでこの世の終わりだ、あれはもう十分だ。

 

「先輩が仰ってた通り、「オレだよ! オレ!」の手口ですの! まさかそのようなことをなさるなんて……身共しょっくです!」

 

 俺は同行二人に休暇、休暇詐欺状態にしたようなもんだから、それどころじゃないよ。

 ニヤ! 今はかき回すな、大人しくしてろ。

 

「にゃはは~それで、百花繚乱のユカリさんが───陰陽部にどんなご用で?」

「そうでしたの! 身共、あの噂を聞きまして! 百花繚乱紛争調停委員会の副委員長……いえ、委員長代理のナグサ先輩が姿を現したと!」

 

 キヴォトスの組織、副委員長とか代理とか多いよな。

 横槍入れる連中の狙い口になるからやめた方が良いぞ。

 またアビドス行くことが無ければいいんだが。

 ただ百花繚乱と陰陽部の空気は訳ありだ、ゲヘナほど関係は悪くなさそうだが、競合他社……というより政治組織と武力組織でお互い漠然とした緊張はあるようだ。

 これについては余りおかしくはない、ゲヘナみたいにヒナが外交まで勝手働きしてるのがおかしい。

 要するに、色彩との戦いの時レッドウィンター近辺で「百花繚乱のどなたか」と会ったと言うらしい。

 作戦参謀キキョウとか言うのは情報と計画立案型らしい、ゲヘナの横乳バカ犬が頭を過ったが、キキョウと言う奴に失礼だろう、陰謀論浴びせてきたら修正するが。

 

「俺達がここまで聞いて良いのか、退室して聞かなかったことにするか?」

 

 ニヤに止められた、これが本命か。

 御稜ナグサと言う副委員長が見つかり、接触したと言う事か。

 

「お茶美味しいですね……」

「悪いな……」

「本当に不意打ちだったんですね……」

 

 大方ナグサと言う副委員長をどうにかして欲しいという依頼だろう。

「任せてくれ」と目線を出すサオリが頼もしい、サーチアンドデストロイやLRP*25ちゃうんやぞ。

 

「身共が、百花繚乱の委員長になれるよう──”百花繚乱継承戦”の証人となってくださいまし!」

 

 二人でむせた、サオリが背中をさすってくれた、面倒見の良さも育ってくれて良かったよ。

 要するに、リーダー足りえない奴に一対一で決闘して勝ったら、リーダーになれるってなんだよ! 

 ユウカもサオリも目が丸くなってる、クーデターよりは良いが政権交代させるのは聞いてねえよ。

 政権交代方法もこれディアドコイ戦争じゃねえか。

 

「ヤバいですよ、こんな下克上の見届け人なんて!」

「ほっといたら、なおさら嫌な予感しないか?」

「ですよね~」*26

 

 まぁユカリの言い分も分からんでもない、組織のリーダーが長期間不在で機能停止してるから、代わりにリーダーになって組織を回す。

 割かし真っ当だ、そのまま承認でも良いレベルだ、他がサポートしてくれるならと言う前提が付くが。

 風呂でいい案が浮かぶのは分かる、ユウカには怒られるが風呂での作業は良く進む。*27

 行方不明の委員長代理の副委員長まで不在ってどういう事だ、いやまあアビドスでも、委員長は名誉職で実際はホシノが委員長だ、似たようなもんか?

 

「どう考えても最高幹部二人が消えるって事件だろ、良くも悪くも、望む望まぬ問わず調べなきゃいかんと思う」

捜索救助(SAR)かあ」

 

 取り敢えず証人になるかはともかくとして、事情は調べたい。

 ナグサってやつもホシノの同族か? 10か月前から行方不明の委員長自体も分からん。

 きな臭いが、まぁ6フィート下*28に居るホシノの先輩と比べればまぁ分かる。

 そして、印も残してる理由を言ってたら100点だ。

 百花繚乱が湿度高そうな組織だと確信できそうだ……

 

「それで俺達に見届け人をして欲しいと?」

 

 クーデターの片棒を担ぐの嫌だから俺達にやれと? 

 まぁ、泥被るのは慣れてるが、帰ったらまた陰謀論が増えてるな、くそったれ! 

 ニヤが食わせ者だと分かったので、俺達が担当して何が起きても平気と言う事だ。

 ユカリも家名があまり好きではない様で、家ではなく個人の意思であり、外部勢力の証人と言う意味を理解している。

 凄いぞカヤ! お前よりクーデターの合法性と根回ししてんじゃねえか! 生まれながらのエリートはちげえや。

 

「ええ、お任せください!我々はそう言うのは得意なので!」

「……百鬼夜行をお願いしますね、先生。建物が一つ二つ吹き飛ぶのは許容してるので」

「吹っ飛ばないように作られた筈なんだろう?」

 

 サオリはそう嘆くようにつぶやいた。

 大人の苦労が分かるいい子だね。

 

 

 

【次回予告】

 

貴様と俺の想いがある、それぞれの願いがある。

惑い、悩み、自問する。

歩いてきた道、目指す明日。

それぞれがそれぞれに決意する。

それなのに…

 動乱の

 時代のうねりの 直中で

 たった一人の 面影を追う

 

次回「 同期の桜 」

 

この気持ちを止められない。

 

*1
アビドスだしなぁで納得できそう

*2
完全新築の場合の試算

*3
まだまだブルーシートは多い

*4
嫌だと言う意味

*5
ミサキやゲヘナアカモップも遊びに来てたりする部室

*6
24歳までの経験だけでカオスなんすけど

*7
直属とは責任も直に行くんです

*8
噂には聞いてたけど此処まで酷いとは

*9
逞しい

*10
エデン3章より前

*11
How About A Nice Game Of Chess

*12
利用しようとしたとこが制御不能になるまでがワンセット

*13
ユウカらしい

*14
違うと思う

*15
そう言うとこだぞ

*16
サオリ分隊長の蹴りは強烈ですよbyミヤコ

*17
また誤解される

*18
その人はバッターでは?

*19
1分あれば十分だぞ

*20
その時代と比べないで

*21
人型発火装置

*22
無敵かぁ? 

*23
感覚麻痺

*24
百鬼夜行にシャーレ本部ビル移設のお知らせ

*25
長距離偵察

*26
経験則

*27
書類湿気る上に2時間は入るじゃねえかおめえ!

*28
棺を埋める深さ

どんな話が見たい?傾向を見たいだけです

  • モブ回
  • 一部の連中を原作と交換してみた
  • 上を踏まえた掲示板回
  • 空飛ぶモンティパンソン回
  • あの世でもこの世でも無いとこの連中回
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。