キヴォトスの若鷲(エグロン) 作:シャーレフュージリア連隊員
シャーレ本庁、某階。
連邦回線による映像投影通信は度々行われる連絡手段の一つである。
その為厳重に隔離された合成クロマキールームがシャーレには存在していた。*1
「おい、この面子、自分を神と思い込んでるイカレ電卓相手にした時に集まったよな?」
しかもC&C部長までそろえて、またコユキがやらかしたか?
ヒマリは「ぶー」と何か拗ねている。
「このようなことに超天才美少女病弱ハッカーの私を使うなんて」
「別にいいでしょう? 特異現象捜査部も今の所暇みたいだし」
この二人が居るなら、一つ俺も言わねばならないことがある。
「おい、前にも言ったがお前のとこの部員にまたハッキング食らったんだが? そろそろ連邦捜査部として査察になるぞ」
「せ、正式にはヴェリタスは部活ではありません……情報流出は絶対禁止とあの後言っておいたので……」
「じゃあ非合法勢力扱いするぞ」
「た、ただの無害なサークル、実際健全です」
目線をそらすな、何でチヒロがあそこ迄優等生なのか分からん、やはりチヒロを正式に部長にした方が。
とりあえず今度ヴェリタスのアカウントに警告送り付けるか……。
「……えー、ヒマリの放任主義とヴェリタスについては後で私から注意を入れておくわ」
「前回言いそびれたが、お前にもある。お前もコユキにどういう教育しているのかとトキを甘やかせすぎだろと要件がな」
「他人事では無いようですね」
「てめえはせめて後輩管理をチヒロに押し付けんじゃないよバカ」
ヒマリがどや顔で言ってるが拳骨を入れてやりたいぐらいには迷惑を食らった、奴らのハックのお陰で今月度提出のシャーレの広報誌が吹き飛んだ。
確かに機密漏洩はしてないが、実害としては困っている。
しかし、こいつ等友情表現下手過ぎか? ランヌとミュラの様な関係ではなさそうだが。
「まぁ、先生の怒りは分かるけどよ、リオがヒマリとあたし達と先生を呼んだんだ。どんな要件なんだよ?」
「本題に入るわね……」
ネル部長が「こいつらは本当に」と言いたげな顔をしていた。
ミサキは耳を疑った、モモイがゲームセンターで貰って来た依頼の内容だ。
先生なら首根っこ掴んで「モモイさぁ~ん? 何考えてんだぁ?」と言いながら、頬をぺちぺち叩いてると思う。
ゲームセンターでネル部長と間違われたらしい、これだけなら笑い話、最近はリーダーも偶に付き合わされているのは知ってる。
仕事内容は「掃除」と言っていたので平気、みたいに言っているが、掃除というよりウェットワークスな気がしてならない。間違いなく有臼清掃のトラックが出動する掃除だ。
呆れて言葉も出ないけど、ちゃんと説明してC&Cに届けるように言おう。
「止めた方がいいよ、その手の依頼は人を掃除しろとか言う奴、ゲームで偶に見るでしょ?」
「要するに”だまして悪いがこれも仕事なのでな”という奴ですね!」
「はぁ……そもそもあなた達、肉体運動からきしじゃない、そう言うお仕事出来るの?」
「うっ!」とモモイが痛いところを突かれた顔をした。
ロッカーに入るのが趣味と言う信じがたい──ミサキは閉所恐怖症──癖を有するユズ部長も「体力も筋力も無い……」と呟いている。
「でも、ネル部長もサオリ隊長もミサキさんも良い人だし! それにゲーム開発部は地上最強って先生も言ってくれたし」
「私達の性格と仕事はイコールにならないし、友情と努力は勝利を呼ぶ要因にはなりうるけど確実な勝利は保証しないのよ」
私達もこんな青春を送って見たかったと言う羨望と、「いやここまでパープリンな育ち方は無いだろ」という感想が渦巻く、まるで分からないというのが正直彼女らへの感情であるのは否定できない。
先生が「妬んでもどうにもならんよ、それより自分達は与える者であり庇護者であると思った方が精神的にも健全だ」と言ってる意味も分かる。ユウカが「ちょっとどころではない傲慢では?」と言っていた。
先生に連絡して、ネル部長あたりから話してもらえばわかってくれるだろう。
アリスが「えっ」とユズ部長の段ボール箱に隠れてしまった、前に盛大にボコボコにされて以来憧れと恐怖を感じているらしい。
≪先生? うんモモイ達が間違われたみたいで、そう、うん、分かった≫
モモトークを見ろって言われたが、”モモイ達の清掃業務を助けてやれ”って短すぎ……なうえに、これで良いのか?
はぁ、仕方ない。そうしよう。
命令は既に発令され、受領したのだ、あとは実行するしかない。
しょうがないから付き添いはしてやると告げると、双子とアリスに抱きつかれた。
メイド服を受領しにC&Cへ向かうと、現地でコユキというセミナー役員が待っていた。
コユキも偶にゲーム開発部に遊びに来ているので顔を見れば分かる。
「えーとユズ部長たちのメイド服はサイズのあてがあるんですが……」
コユキがネル部長の予備から借用して来たものを渡す。
ミサキに手招きし、コユキがやや困った顔をした。
「機密で情報が無いから取り敢えずトキさんの予備を用意したんですけど大丈夫ですか」
「いつだって人間が合わせるしかないでしょ?」
「にはは……」
チビたちは箱を見て興奮の声をあげている。
「これがメイド服だって!」
私の分の箱を開けると、メイド服とバニーガールの服が入って居た、トキがエージェントの潜入と言えばこれですと手紙を付けてた、普通のメイド服も入って居る、先生とネル部長が入れてくれてたみたいだ。
バニーでどう戦闘しろと言うんだ? いやまあ、トキは見たが服装関係ない装備だけど……。
今回自分のMANPADSは使えない。代わりにチャイナレイクという擲弾銃をアカネ氏の装備から拝借している、ポンプアクション式の擲弾銃だ。
サイドアームもどうするか考える。ウェルロッドは良い武器だが、9mmの消音ボルトアクションではCQCに差し障りがある。
普段は38口径リボルバーのショートノーズか、グロック18やP228だけど今回では身元が割れやすいからダメだ、あれらは法執行機関専売モデルだし。
「お」
丁度いいのがあった、スタームルガー MP9だ。
拳銃なみに小さな短機関銃、以前秘匿護衛に関する演習でネル部長がおススメにあげていた。
屋敷ということは戦場は屋内だろうから、概ねこれでよい。
中距離戦闘なら最悪モモイのG3を拝借すればいい。
モモトークを見たらリーダー達にも心配された、姫は写真よろしくと書いていた。
準備を終えるとC&Cのワゴン車と、先生が居た。
「よぉ、着替え終わったらしいな」
「先生も今日は衣装違うんだー!」
モモイがまるでコスプレ大会気分で言う。
どう考えてもまともな特殊作戦の雰囲気じゃあない。
「有名人だからな、今日はお前らの付き添いで先生の代理人、ド・レイヌバルだ」
「でも、先生の名前って、ナポリタン・バタータルトじゃなか……」
「特定機密!」
瞬間にお手本の様な拳骨をモモイに入れた先生が居た。
一撃でモモイが目から星を、口から魂を吐き出している。
先生は小さく「俺はお子様ランチのメニューじゃねンだぞ」と呆れていた、気持ちはまあ分かる。*2
数秒でモモイが再起動し、涙交じりに「そこまでしなくてもいいじゃんんん」と抗議していた。*3
「今日の俺の名前は?」
「「「ド・レイヌバルさんです」」」
「でも、その悪人顔は誤魔化せませんよ、ジョブを変えても顔は変えれませんよ?」
皆が思ってたけど言いにくいことを言いきったアリスに対して笑顔で「準備はしてある」と返し、マウスピースと付け髭とサラリーマンが付けてそうな眼鏡を付けると一気に別人になった。
髪型も変え、後ろ髪を纏めて括り、前髪はオールバックで雰囲気はまるでカイザー辺りのバリキャリのようなツラだ。
「変装にも色々あるわけだ、いざとなったら、オートマタなりきりセットでも使う」
こういう奴と先生がボタンを押す。
なるほどエンジニア部のホロ投影、確かに光学迷彩下着が出来るなら顔を何かですり替えるのも出来るか。
「まあこれ欠点あるから使うなら一時的なんだがな」
「欠点?」
「電池バカ食いするの」
ウタハ部長らしいや……。
ミレニアムってトコはこれだからもう。
眼前に大きな屋敷が見えてくる、モモイやミドリが驚愕の声をあげているが、それより気になるのは警備配置だ。
先生が、明太郎と名乗った美術商と話してる。私達が嫌いな大人の目をしている、仕事柄悪人とそうじゃないかは眼で分かる様になってきた。
悪人と呼ぶに不足あまりあるデカルトに姫が塩対応したのは先生を攫ったりしたからだ、先生の言う通りバカの俗物、要するに普通の人間で悪人じゃない。
今回のクライアントはシャーレで良く逮捕される、クズの小悪党だ。
強者気取りでふんぞり返ってるが、先生の前に引きずり出されると命乞いをして赤子の様に泣け叫ぶのだ。
この程度でここまでするとは思わない、何か大捕物でもするのだろうか?
すると、クライアントが尋ねた。
「疑うのではないのですが……その、C&Cの皆様のデモンストレーションが見たく」
先生を見る、頷いた。
ミサキは手馴れた動作で、彼のベルトの拳銃をすり取り、マガジンを外してスライドを片手で引いた。
クライアントは二度見して、ようやくすられたのに気付いたらしく、「おお」と感心した声をあげる。
「お返しします、それと安全装置や機関部はお手入れされた方がよろしいかと」
にこやかに微笑む。
相変わらずガラじゃない。
「これは凄い……、いや確かに御見逸れいたしましたよ」
そういうとクライアントは説明を始めた。
どうやら雇用したのは七囚人の一人、慈愛の怪盗なる存在を警戒してらしい。
「予告か、秋の夜長のタキシードク~イズとでも言うつもりか? *4」
先生が予告状を見ながらつぶやく。
「本人聞いてたら、キレてそうなセリフ……」
ミドリの呆れた声を後ろに、警備配置を確認する。
月が届かない場所だのというのも分からないが、妙に気になるのは警備配置になにか違和感を感じる。
「……お尋ねしますが、明太郎さんはどれが狙われる価値があるとお考えで?」
「え?」
「いえ、あなたから見て”これこそ最も価値ある資産”と言うべき絵はありますでしょうか」
一瞬彼の眼が泳いだ。
ミサキはちらりと警備のオートマタを見る、M4系のブラックマーケットガードだ。
警備にしちゃあ高くないか、そしてここまで備える理由は?
怪盗はその事件資料の数々で交戦なく奪い去る事を好んでいる、備えるならむしろセンサーなどを強化するべきだ。
「わ、わたくしのコレクションはどれも大事ですからなあ」
「でしょうね、コレクターは大概そうしたものです」
「分かってくれますか」
「ええ、とても。わたくしも以前絵のコレクションなどに凝りましてね」
「それはそれは!」
先生は警備のオートマタを無言で顎をしゃくって呼びつけ、収蔵品リストを用意させる。
妙にあの人は人を、特に貴族的な偉そう感というよりも、裏社会的所作が上手い。
明太郎氏がなにか言おうとする前に、警備のオートマタは畏まって走る。
流石になにか明太郎氏も思ったのか、先生に尋ねた。
「あ、あの。レイヌバル氏はどういう……」
「いや失礼、小心者とお考えいただいて結構です」
「い、いえいえ。それは構わないのですが、どういうお仕事を? C&Cの方々でしょうか」
「ああいけません、申し遅れましたね!」
先生は素晴らしいまでの、ユウカが見たら「不適切かつ不健全、なんとか逮捕できんのか」と言いかねないまでの笑顔で名刺を渡す。
「わたくし、元カイザーSOFで警備計画などを担当しておりました。今はC&C特別顧問のド・レイヌバルと申します。どうもこれからもお見知りおきを」
頭の中で理事とジェネラルが中指立ててるんだろうな*5と思いながら、ミサキは顔を逸らした。
「皆は私の事を敬意をもって”先生”とよんでくれます」
「カイザーのSOF……!」
明太郎の顔が驚きへ変わる。
「まあミレニアムにも色々とあるという事です、ここから先は有料コンテンツですよ?」
「ハハハ! なるほど、それなら安心です」
驚きが安心へと変わる。
当たり前だ、カイザーの特殊作戦部隊は伊達や酔狂で編成されていない、数々の功績と秘密作戦による実績がある。
そして、この大人はその作戦計画担当と名乗るだけの迫力と安心感があった。
モモイ達から見ても「そりゃ信じるよ、私も知らなきゃ信じる」と感じていたし、ミサキは明太郎の顔に浮かんだもう一つの感情も見えていた。
あいつ、あの大人がカイザーのコネクションがあると聞いて嬉しがっていたな。
やっぱりただの金持ちじゃないぞ。
パーティーの応対中に増援兼支援部隊としてトキがやってきた。
ミサキ自身、人酔いしかけていたので正直な所かなりありがたい。
「むう、バニーはダメですか」
拗ねたトキの質問に困りながら、ミサキは言う。
「当たり前でしょ、私がバニー着てどうすんの……」
「ダブルバニーでばにばにバニタス」
「んん??」
ミレニアムってところはわけわかんないんだからもう……。
とは言いつつも、客への監視は二人とも欠かしていない。
大物ではないが、ブラックマーケットで見た事ある連中がいる、まともなオークションじゃない。
ゼラチングミ商事やタヌキダイスキ工業など、犯罪にかかわりがある疑惑の連中だ。*6
すると、突然照明が落ちた。
『穢れた欲で美を汚す不届き者の皆様こんばんは、私めのお手紙お読み頂けましたでしょうか?』
突如としてDer Freiscützの歌声が響く。
第1幕第2場のコーラスを背景に、すとんと足音が響く。
「予告通り、美術品をお迎えにあがりました」
コーラスの”ist unser, ist unser der Sieg, ist unser Sieg! ”と共に彼女はそう宣言した。
資料写真通りやはり仮面をつけて、呆れるほど真白い服装で言う。*7
「
先生が無言でマスケットピストルを撃つ。
弾は通り抜けて奥のシャンデリアを撃ち抜いた。
「やっぱりホロ投影か」
「あら、素敵なマスケットピストルをお持ちで」
先生が後ろ手にハンドサインした。
恐らく地上侵入ではなく上空からの侵入だ、上階へ走る。
いつの間にか姿を消していたトキが交戦に入っていた。
「コンタクト!」
ゲーム開発部の連中は足が遅いし間に合うとも思えない。
ミサキはチャイナレイクに散弾を詰めて発射、怪盗へ散弾を浴びせる。
「あら? 見かけないお顔ですこと」
無言で装填、MP9へ持ち替える。
7囚人が何を言おうが別に知った事じゃない、相手にする気も無い。
乾いた射撃音が響くが、するりと相手は避けている。
理由がなんとなく見えて来た、腕の筋肉の動きと視線の動きで読んでるらしい。
すかさず再装填を妨害しようと怪盗が射撃、今日日見かけないフリントロックピストルで、散弾を詰めている。
どうやらコートの裏へ予備をいくつも吊るしているらしい、先生と言いああいう変な武器使う奴はなんかこだわりが強すぎる。
≪チビたち、直射火力≫
先生が無線で指示した。
階下からきらめきが走り、アリスが撃ち出した高速弾芯が床をぶち抜いて怪盗の足場を崩す。
流石に怪盗も想定外らしく、バランスを崩して落ちる。
隙を見逃すはずも無くトキが降下、続いてミサキが降りて制圧する。
「くっ……な、なぜ? C&Cが協力を……事前情報にはなかった火器まで……」
どたどたと足音が響く。
警備のオートマタ達が射撃に備え隊列を構築、続いて先生が合流する。
明太郎氏から現場指揮権をいつの間にか掌握したらしく、明太郎氏の「撃ってしまいましょう!」と懇願しているが、先生は「味方にしか当たりませんよクライアント殿」と返していた。
「あ……あら……? なにやら今宵は色々と込み入ってるご様子ですわね……」
怪盗も思わず困惑している、流石に怪盗を名乗るだけあり、変装は見抜いているようだが、意図が見抜けないらしい。
モモイの「これで高額懸賞金じゃああい!」という野性的歓喜の声にも困惑している。*8
パーティー会場のVIPたちが何か騒いでいるようだが、先生は都合が良いと考えたか明太郎氏を説明しに行かれては? と現場から追い出しにかかる。
その瞬間を狙い、怪盗は発煙弾を焚いた。
慌てたオートマタが射撃するが、先生が「撃ち方止め! やめんか馬鹿!」と蹴り飛ばして止めさせる。
あまりに迫力があったためか、パニックはすぐに収まった。*9
「逃がしたか……目標排除できず。追撃の可否は?」
「追撃不要」
先生はそう言い、腰を抜かして座り込んでいる明太郎氏に手を差し伸べた。
「申し訳ない、取り逃がしました」
「い、いえ……」
声が震えていた、無理もない。
VIPのいる会場で怪盗が出た事に対して疑問視や責任を問う声が上がるが、明太郎氏はふふんと鼻息を荒くして、笑顔を見せる。
「ご安心くださいお客様、今日に備えてわたくし、頼もしき警備を御呼びしました」
先生はスーツ姿の上に、”カイザー”と書かれたコートを羽織りながら登壇し、堂々たる敬礼を見せつけた。
「かの有名で鳴らしたC&C、そしてご紹介しましょう。C&C特別顧問の元カイザーSOF作戦計画幕僚ド・レイヌバル氏です」
おお! と群衆が声をあげる。
VIPたちは口々に「SOFのG2」「カイザーのか」と驚愕の呟きを交わし合っている。
明太郎氏は「ささ、どうぞ」と告げた。
「今次警備担当指揮官のド・レイヌバルであります。みなさま、どうかごゆるりとご安心ください」
群衆たちが拍手を起こす。
無理もない、カイザーSOFと言えば凋落著しいカイザー*10にあって未だその高名を落とさない数少ない部門だ。
裏社会では数々の秘密作戦に関する噂が飛び交っていた、中でも有名なのはオペレーション・トレビュシェットという最近行われた作戦で、アリウス残党テロ勢力へのサーチアンドデストロイに関する話や、オペレーション・ダブルアップという2年前サンクトゥムタワーへ行われた破壊工作の話もある。
オペレーション・ダブルアップによる”関連資料破壊”は緊急展開したSRT部隊の警戒線をすり抜けて、アンチオック・サーモバリック弾隠ぺい事件を未解決事件にしてしまった。*11
ちなみにこの件から瞬く間に当時参事官からカヤが防衛室長へのキャリアを驀進する事に成功した、3番目の女だったカヤは上位二人を潰し合わせたのだ。
「悪人面が悪人やると似合うよね」
「しーっ聞かれるよ」
パーティー会場外でモモイとミドリがそんな事を呟いていた。
先生は「電気系統についてはこちらで確認のサポートを入れておきましょう」とにこやかに言い、明太郎氏はすぐに首を縦に振った。
屋敷の正門からではなく裏門から有臼機械工業のトラックが入る。
「配線はこちらで問題ないか?」
作業員たちは警備のオートマタににこやかに尋ね、オートマタも確認をろくにしなかった。
作業服に身を包んだ生徒が降りても、怪盗はもう追い返したという安心感があった。
「んでサオリ。これどうすんだ」
「まあなるようになるんじゃないか?」
サオリの返事にネル部長は「もう滅茶苦茶だ」と空を仰いだ。
ヒマリからは「まあいいんじゃないですか? 誰も困りませんし」とインカムで聞こえたが、そう言う話じゃない。
なんであの大人誰も疑わねえんだよ!怪しいだろバカ、てかなんであれで信じたんだ。バカじゃないのかあいつら。*12
「まあ……そもそも先生が指揮してる姿見た事ある奴なんて殆ど居ないし、あれだけ見事に変装してたらね」
「そうだけどさあ……」
監視映像では、アリスがトキに抱きついていた。
『撫でているとなんだか落ち着きますね。心安らかなり』
「……あいつ仕事忘れてんじゃねェの?」
ネルはこの世が滅茶苦茶であることを呪うしかなかった。
翌日、再び怪盗が現れた。
ホールで待ち伏せを敷いたがやっすい警備のオートマタなんかに精度は期待できない。
「ちっ、役立たず共が……失礼」
素が口から出るが、明太郎氏は気にしてないらしい。
なんでこう安い連中雇ってたんだバカ*13がというのは堪えた、流石にバレると思う。*14
怪盗は警戒線を抜けて、監視カメラ制御室を機能停止させたが、狙いは目標奪取以外だろう。
そう思いつつ、警備部隊配置とメイド連中の配置を再編する。
「ん?」
突如横からフラッシュが焚かれる。
これでも正規将校だ、とっさに身構えてピストルに手を伸ばす。
しかしピストルはそこになかった。
「おっと」
ごてんと倒れるクライアントは気絶したらしく、怪盗が詰め寄る。
耳元に口を近づけて「お初にお目にかかります」と告げられた。
「手際がよろしいことで」
「良いピストルです、良い主人に恵まれてもいる。あの蕾たちも……いえ正確には薔薇も混じってますか」
そっとホルスターへ銃を戻された、おそらく弾だけ抜いたのだろう。
「あなたにはあなたのご事情がおありのようですね」
「理解してくれると助かるね」
「ええ、理解は真の愛です。ではご無礼をお許しください」
ミサキとミドリが駆け付けてきた。
「ハンズアップ!」
「手を上げるだけでよろしいので?」
そういうと、彼女はコートから9バンガ―をぽとんと落とした。
一気にフックロープで飛び上がると、彼女は天窓を開けて去っていく。
先生の裏ポケットに、手紙が仕込まれていた。
手紙を開いたが、内容は中々面白げなことが書かれていた。
つまり、あの怪盗は地下の非合法品オークションの美術品が欲しかったのだ。
なるほどねえと思いつつ、少し考える。
明太郎を逃げも隠れも出来ない様にしてやりたいが、何かいい手段はあるだろうか。
「先生」
自室で少し考えていると、ミサキが扉を開けた。
この部屋、というか屋敷のカメラはいまやサオリ達が工作してヒマリが掌握している。
我々の会話はスクランブラーがかかり録音や録画は出来ない。
「その手紙は?」
「司法取引のお誘い、或いは予告状」
「なにそれ?」
ミサキがふっと笑う。
先生は窓を見て、タブレット端末を開いた。
「いやなんだ、俺の考える限り、この選択を迫るやり方な、キヴォトス最初の記憶にあるんだよ」
「?」
ミサキは首を傾げた。
「夢見心地で軍の先頭に居た俺の顔面に紫封筒ぶつけて気付いたらキヴォトスってワケだ」
「なにそれ、なんとも変な話だね」
「それとな」
先生は振り返っていった。
「ミサキの奴、二人きりだと俺にそんな声も微笑みもしねえぞ」
”ミサキ”の眼が変わる。
「というのも嘘だ、ホンモノはもう少し甘えてくる」
彼女は変装を解いた。
「貴方にはどうも調子が狂いますね、いつからバレてました?」
ホロ投影の偽装が解けた。
「そうだな、ミサキが肌荒れしやすいからしない香水のかすかな香りがしたからだ。確信はさっきだがな」
「似てませんでしたか」
「いや、笑い方だ。あいつはもう少し子供っぽい笑い方するんだよ」*15
扉が開き、むすうと拗ねた顔のミサキとゲーム開発部、トキが入る。
「もう一つお聞きしても?」
「構わん」
「何故予告状とご理解したのです?」
「お前が俺を理解しようとした。お前は理解が愛だと言った、お前は愛するものを手中に収めたがるたぐいの奴だと理解した」
「……参りましたねェ、負け惜しみも出ないとは」
トキが怪盗を武装解除する。
「それで、先生はわたくしのお手紙にどう応えるのです?」
「そうだなあ、うん、司法取引といくか?」
怪盗は不思議そうに首を傾げる。
「別に俺はお前が怪盗である事を深く追及はしないし、安易に理解したとも言わんが……お前ヴァルキューレじゃあるまいし倉庫に美術品を並べてどうすんだ? 発禁図書並べる趣味でもあるのか?」
「確かに、そう指摘されては何も言えません。ですがご存知の通り、現在のキヴォトスでは美術品すら安全ではありません」
「よーく知ってる」
「だからこそ、哀れな芸術品たちを流血と紛争と失踪の悲劇から救いたい、そう考えるのは偽善や強欲とも理解しています、しかしいけませんでしょうか? 一人の人間として、美を永遠にしたいのは悪でしょうか」
それが本音か。
なるほどよーく理解した、こいつ筋金入りの芸術家だ、もしくは創作狂いと言える。
「無欲な人生は灰色だよなあ、うん、昔そういう知り合いがいた」
「は、はあ」
怪盗は少し困惑した、先生がしみじみ懐かし気に同意したからだ。
否定肯定ではなく懐かし気、なんとも言いようがない顔をする。
「絵を送られてなァ、そいつ、この絵を合うようにするにはどうするべきかと考えて、この絵に合うアレコレを揃えようとしてなあ。根こそぎにかき集めたんだよ*16」
「分かります! 私だって、私だって出来得ることなら……」
「夢は追いたいよなあ、人生二倍楽しめるとか言ってたし*17」
いつの間にか怪盗は会話の主導権を握られていた。
それでよかった、自身の価値を理解してくれる客が、聴衆がなくては芸術は成立しない。
「……そうだな、よし。司法取引をしよう」
先生はにやりと笑った。
「”シャーレが警備及び保全する美術館”だ」
ゾクッと怪盗の背筋に電撃が走る。
それはつまり。
「おそらくキヴォトス最高の美術館」
「そうだ、俺が”その美を護ってやろう”」
「そして私は美術品を返還する……」
彼女は高笑いし、そして頷いた。
「いいでしょう、この腐った連邦生徒会の番人よ。私は貴方を信用する」
ミサキに大人しく彼女は手首を差し出した。
手錠をつけられ、彼女は言った。
「アキラ」
「ん?」
「清澄アキラ、それが私の名前です。覚えていてください」
「そうか。いつか来館者名簿で会うとしよう」
「さよならシャーレのトリスタン。夢の中でまた会いましょう」
満足気に彼女は、全ての情報を供述した。
ふと思い出した様に、アキラは尋ねた。
「ところで聞いて宜しいですか?」
「なんだ?」
「二つ聞きますが……この蕾たちは? そして、貴方はこの宴をどう終わらせるのです?」
「ああ……。前者に関してだがこいつらはゲーム開発部だ、つまり、トーシロのぱーぷりんでボケナスだ」
アリスが「うわああんあんまりな言い方です! 進化してない鮭キング並みです!」と抗議した。
それを「やかましいわバカ、跳ねたりじたばたするぐらいしか技がないくせに」と返し、モモイが「それの進化系愛用してるくせに」と言ってるが無視して先生は続けて言う。
「演目はまだ終わっていない」
アキラは憑き物が落ちたような、安らかで優し気な微笑みをした。
明太郎はこの指揮官が怪盗を捕まえたと聞いて、やった! と思わず叫んだ。
正門からシャーレとヴァルキューレの輸送車が入り、怪盗が収容される。
「いやあ想像以上でした! 何から何まで!」
明太郎はぶんぶん尻尾を振り回して握手し、このド・レイヌバル氏へ感謝した。
「ところで……」
「はい!」
彼は尋ねた。
「私の作戦計画分析から見て、あの怪盗の真の狙いはここの地下ではありませんかな?」
明太郎の背筋が一気に冷え込んだ。
ギュッと握手の圧が強くなる。
「や、やはり……お気付きでしたか」
「ええ、反響する足音から気付いておりました。言って頂ければ楽でしたがね」
明太郎が目を泳がせる。
や、やっぱりだ、カイザーのSOFなのは事実だ、こんな奴が居るからシャーレとにらみ合いに持ち込めているんだ。
明太郎は決心した。
「御覧になりますか? わたくしの秘密オークション」
「ぜひとも! 無欲な人生は灰色ですからね」
良かった! 僥倖! 明太郎が歓喜する。
良い事が続くもんだ、怪盗は捕まり素晴らしい知己を得た! しかもカイザーのコネ!
内心彼は賄賂に何を送るべきか考えていた。
犯罪者ではあったが、美術品収集家なのは事実である明太郎には一つしか思い浮かばない、どうだろうか、参加者は納得できるだろうか?
明太郎の頭の中でシミュレーションが行われるが、ふと気づく、誰が意見できるというのだろうか。
伝説的なSOF作戦将校、不興を買うよりコネを買いたいだろう、俺がそうだ。
彼の中で決心がついた。
「ささ」
地下室への指紋及び網膜認証を解除し、地下へ降りる。
VIPたちが明太郎と降りてくる男を見て、息を呑んだ。
傲岸! まさにこれに尽きる顔だ。
だがそれも当然と誰もが受け止めている、彼らはどれだけの才覚があるか見知っている。
「みなさま、オークション開始前に、素晴らしき報告があります」
明太郎は告げた。
「ド・レイヌバル氏は、見事慈愛の怪盗を逮捕する事に成功しました!」
群衆が立ち上がり、大きな拍手を行う。
何人かは「素晴らしい!」と声をあげた。
「つきましては、皆さまにご確認したいのは、今回のオークションに関してです」
時計王の王冠を報酬とするべきであるか、この場で皆様の裁決を取りたい。
賛成に全員が起立した、内心のあれこれはあれど、誰もが彼に恨みを明確に買うのを嫌がったのだ。
「ありがとうございます。しかし、小耳に挟んだ噂ですと、時計王の王冠はトリニティから盗まれたと聞きますが、ホンモノがおありなのでしょうか?」
きたきた、釣れた! 明太郎は収集家の宿痾と言えるコレクターアイテムの紹介を始めた。
「驚かれるのも無理はない! 事実わたくしも無理だと考えていました。しかし成せばなるものです。これは空が赤くなった時、美術品保護輸送に紛れて持ち出されたものなのです」
明太郎は壇上に運ばれたそれを紹介した。
群衆たちは大きく息を呑む、トリニティはパテル分派が管理していた王冠だ。
今の
「間違いなく、本物です」
「ありがとうございます」
すると、ド・レイヌバル氏は喉のマイクを二回叩いた。
明太郎は気にせず、乾杯の音頭を取る。
喉にワインの風味、酸味が染みる。
勝利の味! なんとすばらしいことか!
「いやあ、美味いものですな。まさに勝利の味です」
「ええ、勝利は何より最高の調味料です」
ド・レイヌバル氏はにこやかにそう言い、同時に地上への扉が爆発した。
明太郎が「えっ」と困惑し、そして相手を見る。
「全員動くな! 連邦捜査部シャーレだ!」
「人のモン売るとか良い度胸してるじゃんね!」
ミカとサオリが現れ、群衆は腰を抜かした。
明太郎が震えながら、ド・レイヌバル氏を見る。
「た、助けて下さい!」
「ん?」
「あ、相手は確かに脅威ですが、報酬は必ず!」
「らしいけどミカ、お前どう思う」
なにを言っている、ミカへなぜそう気安く話せる。
相手はシャーレだぞ?
「先生も似合わない事してるね、趣味なの?」
「仕事だよバカ」
彼は変装を解いた。
全員がそれが誰か、真実に気づく。
最後に彼は、僅かに加齢したようにみせていたホロ投影装置を停止した。
40後半から50手前の男の顔が、恐ろしいあの男へ戻る。
「連邦捜査部シャーレだ、俺にボルドー飲ませやがって! 遺言なら聞いてやる」*18
「貴様ァ!」
明太郎が拳銃を構えて撃とうとするが、銃が動かない。
「な、なんで!?」
「メイドが言ったでしょう? 機関部ちゃんとメンテしなさいと。機関部からピン抜かれてたんですよ」
最初からテメエの武装解除の為にミサキにやらせたんだよバカ。*19
最初からあんたは裸の王様でいたのさ。
「これからたーっぷりとお話しようか」
「撃たないだけ感謝してね! *20」
ミカがランチェスターのストックを大きく振りかぶった。
先に出ていろと言われたモモイ達は恐怖の瞬間に遭遇した。
サイレンサーを着けたC&Cと、黙々と銃剣を装備したエンフィールドを構えたパテル派の部隊が瞬く間に歩哨を制圧していき、各所の茂みからシャーレの部隊が現れたのだ。
屋敷内も屋敷内で酷いもので、警備部隊詰め所はすでにアリスクが制圧しており、殆どの警備部隊は何も出来ない・知らないまま降伏するか無力化された。
迎えに来たネル部長たちが指揮車両へ行ってろと告げ、言われた通り従う。
ヒマリとエイミがポテチ片手に作戦部隊の中継を見ていた。
≪ブリーチング≫
≪ラッシュラッシュラッシュ!≫
中継の音声が騒がしくなる。
地下への突入が始まった。
「凄いですね、エイミ。殴っただけで数メートルは行きそうです」
「部長なら100mは堅いね」*21
「怖い事言わないでください!」
アリスの「弱点4倍の急所みたいです」という呟きがある意味全てを言い表していた。
指揮車両に怖い顔をした犬のお巡りさんが来て、被疑者輸送開始しますと報せたが、そこは気にしていない。
「誰です? シビリアンですか?」
「いえ、今回のお手柄生徒たちです」
ああとヒマリの言葉に納得し、カンナ公安局長はモモイ達に敬礼した。
「ご協力感謝します。詳しくはまた後日」
「は、はあ」
いまいち状況が掴めない一同に、ネル部長が帰ってきた。
ユズ部長の「これは一体?」という質問と、モモイ達の「もうだめだああ! おじまいだああ!」という嘆きに面を喰らいながら、ネルが説明を始めた。
モモイに関しては「うるせえ黙れ!」で解決である。
「つまりだ、人違いが起きてた時点で先生もリオ会長もあたしもみーんな了承済みってワケだよ」
「じっでたの!?」
ずびーと鼻水を拭きながらモモイが驚く。
「バレてねえわけねえだろアホ。あたしら一応これでも特務部隊だぞ⁉バレてないって本気で考えてたのか?」
ネルの呆れた声がモモイに刺さる。
ミドリが「じゃあなんで止めたりしなかったのか」を尋ねた。
「あ? そりゃお前らが目立つアホだからさ、良いか? マジックの基本はミスディレクションだぞ」
「なにそれ」
「目立つものを置いてタネと仕掛けに気付かせない方法だよ」
アリスが青い顔をした。
「アリスたちは何か目立つ赤布程度なのですか……⁉」
「それ以外やらせたら危険だろうがよ……しかも先生がより目立つことして注意全部引いてたし」
素人は相変わらずあぶねえんだからと呆れるネルだが、まあ良いとため息を吐いて言った。
「お前らもリオ会長とヒマリ部長に感謝しとけよ? 先生まで呼んでお前らの面倒見てくれたんだからな」
「えっ」
ゲーム開発部の驚愕に、思わずネルが声をあげる。
「じゃなきゃコユキが手回ししたりしねえだろ! コユキはあれでもセミナーだぞ!」
「て、てっきりユウカか先生かと……」
「その先生たちにあれこれ言えるのはそれ相応のお偉いさんしか居ねえだろバカ!」
あとで感謝しとけよとネルは言うと、お疲れさんと告げた。
「トキもお前苦労したな、見てらんないとリオ会長に送り出されたんだっけ?」
「イエス、なんだかそわそわしてました」
「心配性がよォ……」
帰るべとトキを連れて、ネルが帰っていく。
中継では先生が≪カスの小魚だが犯罪者なら稚魚乱獲も神も許すな≫と高笑いしていた。
検挙者58名、ここ数か月で稀に見る大量検挙は裏社会に少なくない動揺を起こし、これを呼び水にアランチーノの政治亡命が起こるのだがこれは別の話である。
被疑者が運び出された後、先生は押収品となる絵をまじまじと見つめていた。
それは久方ぶりの再開と言えるものであった、著者はジャック=ルイ・ダヴィッド、作品名は「ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠」
1808年に完成した油彩画の傑作選の一つ、なんの因果か複製品のほうが出てきたらしい。
ドミニク・ヴィヴァンの野郎なにしてやがんだか……。*22
「先生、どうかしたのか」
サオリが様子を見に来た。
「いや、いい絵だと思ってな」
「……確かにいい絵だな。雄大で、そして……」
サオリは、ふと見上げながら思った。
先生の目が、妙に遠くに思われていた。*23
「どうしたんだ?」
「……いや、合縁奇縁と思ってな」
「?」
サオリは首を傾げ、まあ良いかと考えた。
翌日、その絵だけ謎の失踪を遂げたと聞いたが、先生は「収蔵品リストには最初から存在してなかったし、明太郎はそれを認知してなかった」と言うと、まあ俺の減給処分だねとだけ言って全て終わらせた。
アロナは不可思議だった。
自らの空間に、とある絵が来たのだ。
「良いんですか先生。この絵は」
「今の俺は先生だ、俺にこの絵の人みたいになって欲しいのか? ”我が冠は民衆により与えられる”ってな、それにここならどこでも見れる」
「それはそうとして、アロナ先輩、どこに飾るんですか? 幅10m 高さ6mは大きすぎますよ」
「汚損させたら許さんぞ」
それが全てである。
原作のどっちを見たり知ってます?
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長谷川ナポレオンシリーズは知ってる
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ブルーアーカイブだけは知ってます
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どっちも知ってます。