キヴォトスの若鷲(エグロン) 作:シャーレフュージリア連隊員
色々盛ったりしたりしてるお陰で、ほぼモブでお話が作れる。
主人公達以外にはしっかり強い悪の組織って良いですよね。
シャーレとの停戦交渉の最中、アビドス砂漠……。
パンという乾いた銃声が各所で響いていた、5.45系の乾いた銃声に緑色の曳光弾、キヴォトスで最近増えている山海経の自動小銃だ。
山海経が公式に武器を売る訳も、財政的理由もないのだが、何故か最近は対戦車誘導弾やMANPADSも多量に流れている。
流れる先は当然武装勢力、つまるところ不良学生たち。
そして群れを成した不良学生たちは徒党を組んで襲撃するようになる、しかしここで問題が生まれる。
ヴァルキューレが警備局増強や組織再編、装備更新で戦力的に増強され、更にシャーレとの連絡網がある以上以前より容易い獲物が減ったのだ。
初動対応の生活安全局ですら質的向上が図られている以上、あまり獲物は多くない。
従い、アビドスといった辺境を付け狙うのは当然だが、ここ最近はアビドスにも秩序がある。
それにアビドス駐屯のシャーレは依然として精強であり、ホシノによる夜警活動や、もう一人のシロコによる夜警活動もあって市民を襲うのはリスクとリターンに合わない。
そんな中で不良学生たちは獲物を見つけた、カイザーである。
ジェネラルは昼食後の悪い知らせに渋い顔をしたが、仕方がないと割り切って対応を始めた。
少なくともあの大人が相手じゃ無いならやりようもある。あの大人なら昼飯喰う時間もないだろうから、それは分かっていた。
あの大人はそういう小賢しい真似をしない、単純に「土と水を要求する」*1であるし、それに対してなら「
分かっている情報を纏める、相手は恐らくヘルメット団や不良学生、しかし数が多い……。
最近アビドス駐屯のシャーレがピりついてた理由はこれか。ジェネラルはそう考えつつ、交戦状況を確認する。
アビドス本線の城森駅周辺とアビドス旧市街地の前哨及び独立警備哨が攻撃を受けている。独立警備哨自体は持ちこたえるだろう、増援も向かわせている。
問題は城森駅の前哨に居るチームだ。
『CC! 聞こえますか! 猛攻撃です、アホほど敵が来てます! 我々は陣地を放棄しました!』
「分かっている、現在地を把握し、救援が来るまで静かにしていろ」
『四方八方から弾が飛んでます! わあ!』
この会話を最後に連絡が途切れた。多分全滅したかな。
ジェネラルは部隊の状況を加味してそう考えた。無理もない、城森駅の前哨陣地に居たジュリエット3はカイザーの拾い上げた学生などのPMC兵士だが、未熟と言うべき連中だ。*2
独立警備哨の方はワークローダーと配備しておいたM3CFVが上手く有効に活躍している、装備が良くなっても使い慣れてない連中が勝てるわけもない。
そう考えつつ、画面の地図を確認する。
数が多くても兵站がしっかりしてないのなら、2日程度で勝てる。
アビドスで大量の食品類が買われたデータも無い、市場価格も変動してないなら相手の兵站は強くないと判断して間違いあるまい。
一応駐屯地に機械化作戦部隊を用意している、数は多くないが正規部隊である。
リザーブの役立たずのライフルメンやグラントではない。
『CC,こちらジュリエット3、聞こえていますか?』
「ん?」
ジェネラルはやや驚愕した、死人の口が開いたと感じた。
「こちらCCだ、状況は?」
『な、なんとか住宅街の陰に隠れてます、多分安全です、今は。連中アホほど居ます、迫撃砲攻撃まで受けました』
「了解、損害は」
『幸い軽傷者だけです、問題は……ここが何処か分かりません』
ジェネラルはマイクを切り、ため息を吐いた。
マイクを点けなおし、ランドマークや太陽の方向を確認させる。
住宅街と言ってもあそこの周辺が大体そうじゃないか、捜索作戦になるな。
データリンクシステムはあてに出来ない、電波が届かない可能性があるし、逆探知される。
「とりあえず動くな、日陰か屋内で待ってろ。救援を手配してる」
ジェネラルが部隊表一覧を確認した。
【アビドス駐屯部隊機動予備部隊】
アビドス派遣部隊司令部部隊
‐M577 3両 M113 8両
機械化作戦部隊
‐マガフ7C 12両 AS21レッドバックIFV 8両 M113P Talha 4両
航空作戦部隊
‐OH-58 4機 AH-1F 8機
ヘリを飛ばすのは危険だ、見晴らしが良すぎる砂漠では対空火力があまりに有効だ。
機械化部隊を送るにしても、目的地が分からん。
確かジュリエット3はM113を3両有しているが、対戦車火力も対人火力も高くない、SMAWが優秀でも兵員がまずかろう。
すると、ある事を思い出した。
自身の護衛に連れていたSOFの連中が居たではないか、よし決まりだ!
「副官、SOFを集めろ」
「はい」
副官の中佐が退室し、すぐにSOFが集まる。
1個ライフルチーム、8人ではあるが特殊作戦部隊は伊達ではない。
シャーレの
「ベビーシッターですか」
FASTヘルメットに4つ眼暗視装置、DCSプレートキャリアにグレーのBDUを身に着け、がちがちにカスタムされたHK416や、M14EBRなどを装備している。
彼ら8名だけでいったいいくらの金額が注がれたか、考えたくないくらいには金をつぎ込んでいる。*3
しかし財布への打撃に見合う以上の働きを数々してきた。
以前にもトリプルブルー第2総合運動区域ではアリウス残党の攻撃を退けている。
「そうだ、ジュリエット3がオーバーランだ。現在位置も分かっていない」
「闇雲に逃げたと? そりゃあなんとも」
チームリーダーの呆れた声が響く。
「そういうな、大人の仕事だよ……。士気的理由を加味して見捨てる訳にはいかん、捜索し、救出する」
面倒な事になってきたな、本当に。
ジェネラルには切り捨てると言う選択肢はなかった、そんな事をしては間違いなく組織崩壊が進むだけであるし、自己の失点となる。
数少ないフリーである自身の護衛を動かすのもやむを得ない判断だった。
戦闘開始から3時間、戦闘は小康状態だ。
事態はやや進展している、まずジュリエット3をSOFが発見してくれた、これは良い知らせである。
そしてジュリエット3自体も落ち着きを取り戻した。KIAやWIAも無い36名の兵士たち、弾薬も余裕がある、救出予定もたった。
問題は100から300近くがジュリエット3の周りをうろついているという事だ、約100名の主力に60名近い取り巻きまでいる。
そして最悪の報せだが、偵察情報では敵に戦車らしきものが居ると報告された、恐らく4両、MBT。
機械化部隊のM113P Talhaを装備した先遣偵察小隊が敵戦車と会敵してしまった。
「やれやれ、MBTだと?」
ジェネラルは呆れた様に呟いた。
内容もやや気になる、思わず尋ねた。
「本当にエイブラムスなのか?」
「は、恐らくM1戦車かと思われます。角型砲塔に……それにこちらのHOTミサイルを砲塔正面で受け止めました」
ふむと考え、交戦距離や移動ペースから見て少なくとも有力な機甲兵力だと思われる。
噂に聞くシャーレの装甲戦力が実戦テストしてるのはあり得ない、あの大人がそういう大人なら苦労してないから安心できる。
アビドスには確かエニグマとかいう旧式戦車の改良型が居た筈だが、恐らくこれではない、あれは確かT-55だ。
それにもうアビドス学園に装甲兵力運用能力を有していないし、事実空中機動中心構想へ転換している。
だから残るは市場に流れた奴かもしれない、うちから流れた奴には居ないはずだが。
……いや、M8AGSあたりの改装か? しかし流石に無理がある気がする、装甲もおかしい。
「分かった。取り敢えず装甲戦力を向かわせる」
ジェネラルは道中、市街跡地を通るのを気がかりにしていた。
マガフ7Cの上で煙草をふかしていた戦車長が本隊からの通信を受領した。
嫌そうにそのカイザー・キャプテン*4の階級がある戦車長兼、混成部隊の指揮官は前進を命令する。
指揮下の各車が動き出す、後ろの車長もゲーム機を仕舞って警戒に入る。
移動ルートは市街跡地を通る事になる、なんでか? 舗装路だから。
流砂とダストボウルの悪影響、旧アビドスが土地を顧みないツケで牙を剥いた土壌流出の影響で街道線はほぼ壊滅的である。
市街跡地も嫌だ、それは恐らく待ち伏せを意味するだろう。
「ホントに安全なのか其処ォ」
隣の砲手が尋ねた、古参の社員であるが態度から分かる通り遠慮が無さ過ぎた。
今の言い方にしても上層部への不信だ、幸いキャプテンはあまりその対象にされてない。
彼の疑念は”市街跡地に味方の歩兵が居らんだろ”で、それは軍事的に正しい疑念だからだ。
「徐行しながら警戒進軍するしかなかろうよ、のっぴきならねえところに来ちまったなあ」
キャプテンは警戒隊形へ変更させた。
クソ、歩兵がもう3個小隊欲しい、そうすれば戦車小隊をつけて先行させれるのに。
無論彼の指揮下は歩兵が2個分隊だ、正式には充足3個歩兵小隊居た筈だが、何のことは無い、かつては居たというだけ。
「さて伏魔殿だが……」
市街跡地を見ながら、双眼鏡を構える。
まだ直立に近いビル、多分オフィスビルが見える、12階くらいだろうか。
双眼鏡ではあまり分かりづらいが、砲手が「IRで見た感じ、車両二台の影があります」と報告していた。
「ジェネラル、怪しいビルがあります。射撃許可求む」
まあ無理だよなあとキャプテンは予想した。
返答は予想通りだ。
≪駄目だ! 非敵対市民を巻き込むリスクは犯せない、その件に関して2週間前シャーレから猛烈に警告されてる≫
「やっぱダメですか」
≪残念だがそれが現実だよ。≫
キャプテンは速度を緩めて警戒進撃を命令した。
屋上に明らかに人間らしき姿が見える。
「ガンナー、HE、用意」
「アップ!」
装填完了の報告が入る。
射撃許可はまだだ、今じゃない。
ああくそ、連中なんか組み立ててる。
停車を命令、先頭から三両に射撃待機命令を出す。
「目標発砲!」
「クソが! 撃て!」
「オンザウェイ!」
廃ビルからHJ-8が放たれ、クロスカウンターでマガフの砲弾が飛び込む。
白煙を描いた誘導弾が先頭のマガフを直撃、砲塔上部付近に刺さった。
ビルの対戦車火点は砲弾2発で吹き飛んでいる、多分沈黙した。
イジェクトした先頭車両乗員が逃げ出した直後、マガフ7Cがボンと火柱を立ち上げた、弾薬庫が燃えたらしい。
「おっかねえ……」
「ああ、全くその通りだ……」
ちくしょう、マガフ7Cの装甲を抜ける火力とかなんで流れてんだ?
去年か3年前なんて、マガフで容易に出歩けたはずだろ。
まあ、原因はアビドスでの代理戦争を滅茶苦茶にした先生のせいなのだが……、まやかし戦争はおしまいと一方的に叩き出していった。
彼は先生を見た事があった、先生に襲われた現地指揮官は衝撃で威風堂々と腰を抜かす莫迦者だった、彼はメイジャー(少佐)の階級章をつけていた。
「乗員を後ろの奴に載せたら再開するぞ」
行軍では他に会敵は無かった。
アビドス学園近く、というか真隣にあるシャーレのアビドス派遣部隊の駐屯地では状況に関しての眼が集まっていた。
管制室では観測映像には分析情報から入る地図情報などが各種盛り込まれて、ある意味戦争ゲームの観戦席と化している。
戦車がビルを撃つ、どかーん、それだけだ。ただの3Dプロップの連続である。
「やれやれ、ヘルメット団やらが徒党組んでカイザー狩りですか」
シャーレの将校がコーヒーカップをホシノに渡す。
管制室を見下ろすガラスを見ながら、ホシノは会釈してそれを受け取る。
「で、先生はどういうつもりかな?」
将校は短い金髪を掻いて言う。
「”ライオンが勝とうがハイエナが勝とうが変わらない”」
ホシノはそんなところだろうねえと返した。
将校ちゃんは反対らしい。
「自分としては反対です、過度な軍事行動など」
「根拠が無いからねえ、現状彼らの土地だよ? ”警備支援要請”でもあれば別だろうけどねぇ」
将校ちゃんはぎょっとした顔をした。
「それはつまり、カイザーが頭下げて助けてくれと泣きつくと?」
その将校の胸にはエデン条約参加記章があった、中堅将校ちゃんだねえとホシノは微笑む。
揶揄ってると思ったのか、すこしむっとしたらしい。
「そもそも双方の軍事行動の予兆は前々から報告されていました。通信の活発化に移動の増加なども。先手を取れました」
「で、それを誰が正当とするのかな?」
あっと将校ちゃんが顔を変えた。
ホシノが実に楽し気に、笑顔を浮かべた。
「つまり、おじさんたちはゆっくり特等席で戦争ごっこを見物するのが一番じゃないかなあ」
「具体的にはどのあたりで動くつもりで?」
「そりゃ当然、どちらかが致命的なミスをしたらだよ?」
将校ちゃんは肩を竦めた。
そのうちどっちかが負けて敗残兵になる、あとはそこを叩いて残る片方を上手く首根っこ掴んで終い。
ま、それで良いだろう。
それに噂の停戦が事実なら、むしろカイザーのお手並み拝見で良いだろう。*5
カイザーの機械化部隊が偵察小隊及びジュリエット3と合流し、敵情を観測する。
敵は小高い街道を抑止できる砂丘になった市街の陰に展開しているらしい。
「え、敵の陣地変換を許したのか」
「は、はあ。私らは再編が先だと思い……」
ジュリエット3の報告を軍事的に要約すると、SOFに回収されるまで敵の動きをけん制したり離脱も出来ず無為に過ごしたという事になる。
救いがたいアホだ、まんまと釣り餌にされてやがる。
洗練されてないヘルメット団のポンコツ相手だからまだいいが、これではゲヘナやトリニティの連中に押し込まれて負けるぞ。
指揮統制システムや教育システムの問題だといえばそうなのだが……。
キャプテンは地図を確認する、敵は戦車4両を中心とする歩兵小隊3個、ジュリエット3の離脱を考えると戦車もAFVも殆ど回せない。
”任務はジュリエット3の離脱”であり、敵の撃滅じゃないし、高脅威目標排除が目的だ。
「しょうがねえな……」
キャプテンは地図を見ながらAS21二両と戦車四両を引き抜いた。
残りは敗走するジュリエット3の離脱にあてる。
離脱作戦が始まる、砂嵐の天気雨に紛れて接近したマガフ7CとAS21が、遮蔽の陰に布陣した。
キャプテンが「開始」と告げる。
恐らく戦車がいるだろう地点へAS21が機関砲を掃射する。
バースト射撃三回、即座に後退する。
そしてキャプテンの車長用赤外線サイトにしっかり発砲炎が見えた、オーバーライド機能で砲手へ位置を指定する。
「距離およそ2140、ガンナー! HEAT! PC!」
「オンザウェイ!」
バン! と射撃音、後退する砲身から煙と共に吐き出される薬莢の音!
流れていく砲弾が恐らく敵の火点へ飛び込んだ。
「あれッ?!」
キャプテンが信じられずに声を上げる。
爆発、閃光、破片、空を舞う砲塔!
待て? M1や百鬼夜行の奴はブローオフパネルで、弾薬庫は後部にあるから飛ばないだろ。
キャプテンは隣の砲手を小突いた、彼なりの褒める動作だ。
「ビックリ箱?」
砲手は首を傾げた。
キャプテンは撃たれたAS21を見る。
「生きてるか?」
≪照準器もげましたァ! もうやりたくねえぞ!≫
「運がいいな」
連中調整ミスでやや上にずれてた、全部がそうだと良いのに。
キャプテンは指揮下の機械化部隊を隊列前進させる、攻撃だ!
戦車の横隊にAS21が続く。
続けて斜め左前から射撃、隊列最左翼の戦車が被弾。
≪増加装甲で受け止めた! なお車長昏倒!≫
「各自捕捉したか?」
≪視界が悪い! 見えません!≫
AS21に機関砲で掃射させる。
曳光弾の弾幕が目標へ飛んでいく、やっぱりだ! あいつら反撃されるのに慣れていない。
慌てて後退機動に入る敵戦車が視界に入る、その敵戦車は、フェンダーが何か丸く仕上がっていたし、砲塔にはM2ブローニングも無かった。
頭の中で該当車両を検索する、キャプテンの頭の中に浮かんだのは。
「何処の馬鹿だ、M1なんて言ったの!あれ85式Ⅱ型戦車じゃないか!」
「なんすかソレ!」
「山海経が輸出で売ろうとしてる奴だよ! クソゥ、チビガキ門主の差し金かァ⁉」
後退機動に入る85式の車体後部へ僚車の砲弾が入る。
空へと履帯が舞いあがり、更にシャフトがイカレて車体の向きが変わる。
続けて隊長車が砲塔へ射撃、ターレットリングを破壊した。
慌ててヘルメット団が逃げるが、砲手が同軸機銃で掃射して無力化する。
「エネミータンク、ワン、ヒストリー!」
「続けて敵性戦車2両! AS21、ATGM!」
スパイク対戦車ミサイルを発射、敵戦車2両へ飛んでいく。
1発は砲塔へ直撃、戦車の機能を破壊した。
残る最後の一両は発煙弾を焚いて逃げに転じるが、段差に気付かず後退したせいで段差によりガクンと横転した。
地形情報を加味して離脱や予備陣地を考えないからこういう時にダメになる。
残るヘルメット団は敗走して、HJ-73などを放棄して逃げ出した。
「撃つな撃つな撃つなァ!」
「ちきしょうあいつら強いじゃん……」
擱座した戦車からヘルメット団が両手を上げる。
AS21からカイザーのライフルマンが降車、手早く捕虜を確保した。
ヘルメット団の捕虜には武器の出処に関して色々気になるので、駐屯地で情報将校に話して頂かないと。
ジェネラルの面倒な案件は、こうして幕を閉じた。
先生は戦闘が終わったと聞き、直ちに敗走したヘルメット団を検挙させた。
出処の怪しい武器は各所から出てきた、ただ出処の怪しい武器は大概山海経の規格ではあるが、キサキ門主は武器取引等聞いていないと調査に乗り出した。
数日して、シャーレに匿名のタレコミが入った。
カイザーの書式で作られた書類には、恐らく7囚人がシャーレやヴァルキューレへの目くらましで武器を流していると報告されていた。
その書類を見ながら、ユウカは深いため息をついた。
「つまりカイザーは」
「ここら辺の恩を着せるから交渉で手加減よろしくという事じゃないかね?」
「汚い大人たちです……」
ユウカはそういうと頭を掻きながら調査を命じる。
どうやら戦術指導は”教授”の入れ知恵らしい、最近は不良生徒も手ごわくなったものである。
「で、どこ妥協するんです」
「え? 前情報通りにするよ。ユウカ、俺は”色々妥協して初期案にした”んだよ!」
ろくでもねえ! ユウカが呆れた顔をした。
アツコが楽し気に、お客さんだよと告げた。
正門前にカイザーの車両が入ろうとしている、三回目の最終交渉が始まろうとしていた。
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誤字脱字などの報告本当に助かっております、今回もこの場を借りてお礼申し上げます。
また来週お会いしましょう。
原作のどっちを見たり知ってます?
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長谷川ナポレオンシリーズは知ってる
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ブルーアーカイブだけは知ってます
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どっちも知ってます。