メシがまずいこの世界、ポイズン   作:ファ○通の攻略本

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おで、やる気、ある。投稿、する。
やる気があるうちは更新頻度が高いですが、やる気がなくなったら更新頻度が低下します。別の短編シリーズである現ポケの時点でこうなので……申し訳ねぇ……

予定より投稿が遅れた理由ですが、お恥ずかしながら、親知らず抜歯後の激痛に悶え苦しむ期間が長くその影響で執筆時間がとれませんでした……

横向きに生えてる親知らずを抜くのって、「抜いた後が」一番やばいんですね……しかも何が怖いって、まだもう片方の親知らずが残ってること……しかもこっちも横向き。ぎええええ。
やっと食欲も戻ってきましたとも。


ソムタム

 電気は付けず、暗闇のままで。

「くらやみ」なら私の目は、何があるのかを全て見通すことができる。お腹はくぅくぅと音を鳴らし、早く飯をくれ、限界だと叫んでいる。

 影腕は暗闇の中ぐらぐらと。不安定に揺れ動きながら、私という新たな主人からの呼び出しに歓喜する。

 

 こんなド深夜に調理場に籠るやつ誰だよ。私だよ。

 

 任務光速遂行RTAから帰ってきたばかりで腹が減ってるんだよしょうがねぇだろ。飯を食わせろ飯を。

 

 海外任務の帰宅目前となって押し付けられた無茶振りに、目の下のクマをコンシーラーで隠してヘラヘラ笑いながら販売会に参加してから1ヶ月。私は多忙な日々を過ごしていた。

 とはいえ、高専の中はオアシスだ。休めるし飯作って食えるし。ずっと高専から出たくないが、そうもいかないというのが悲しき事実。

 

 そういや、何故か知らないが、高専に帰った後、後輩たちの手持ちの本にもサインしたし、何故か同期連中が持ってる本にもサインを書かされた。

 それも、特別感を出す為になんか似顔絵まで描かされたし絵を見て爆笑された。頼んだのはそっちだろぶん殴るぞ。

 

 というか爆笑するぐらいなんだしお前達はいらなくない?いる?……こんなヘタクソな絵に需要あるか……?

 

 というかなんでレシピ本持ってるんだよ、照れくさいしなんかムカムカするな。

 そして、サインを描いてやると頬を紅潮させて嬉しそうな可愛らしい一般出身コンビと、殺意と敬愛と憎悪が入り混じる目で睨みつけながら、手をプルプルと震わせる禪院のお坊ちゃん。怖いよ。

 なんで呪術師家系ってこんなにドロドロの感情抱くのが得意なのかね。と思いかけたが、冷静に考えたら私達の世代で呪術師家系なの悟しかいなかった。

 私たちの世代が割とドロドロしてるのは流石に自覚している。

 

 いや。

 呪力が多い人間がそれに比例するようにクソデカ感情使いになるだけだし。つまり私達の泥濘を踏み締めるような青春は正常運転です。

 私達の脳の構造、精神疾患持ちの構造に近いし。つまりはそういうことである。呪術師はみんなメンヘラってこと?!

 

 そもそもこのメシマズ世界、栄養が偏ってる影響で……前世観点で、脳の構造にも影響が出ている。

 脳の構造や、ホルモンバランスの作用……その影響で呪力が増す。

 そうして増した呪力を無意識に利用する事で本来ならあり得ない代謝を引き起こす事で、偏った栄養下でも平気で活動できるようになっているのだ。

 

 後ついでに、その弊害として、非呪術師から漏れ出た呪力量が原作世界よりも多いので、人口は少ないはずなのに呪霊の量は原作世界とトントン、というのがこの世界の人類の在り方である。

 つまりは地獄はどこまでも地獄というわけだ。

 

 そんな中で、前世基準でまともな思考回路してる一般出身後輩コンビの方がある意味異常とも言える。いや本当に、なんであんないい子がいるんだ。

 荒波に揉まれることとなるだろうが、そのままの在り方で居続けることを願うばかりである。

 

 さて、このクソみたいな現実は、もちろんコレだけではない。荒んだ人心は、社会構造にまで影響を及ぼしている。

 

 ……少子中齢化の進むこの世界では、高齢者は高齢となる前に栄養疾患により斃れ、本来の寿命よりも早期のタイミングで死亡している。

 子どもは精神的に不調をきたした大人が作る世界の現実を直視し、絶望により生産性が低下。というかまぁどの年代でもこの世界がクソすぎて飛び降りたりだのなんだのって流れが多いし、それ以前に大人が精神的に追い詰められてる社会なのでそもそも結婚率も、子どもの出生率自体がよろしくない。

 

 だがしかし、銃刀法があるこの日本はまだマシな方だ。

 海外は、銃という暴力が認められてしまっているからこその悲劇が数多く起こっている。貧富の格差も激しい。

 

 本当に、この世界は地獄である。

 

 だからこそ————栄養バランスを正し、嗜好性が高く精神面のストレスを緩和し、人々を正常な在り方へと導けるこの「食」というのを、国や世界は重要視しているのだろう。

 人類という種そのものが、この未来も繁栄する事を、現在の私達が保証できるように。

 

 というわけで、将来的な資源の存続も考慮した法整備なども慎重に執り行いながら、農業や畜産といった多方面の事業の開拓に乗り出しているのが現在である。でも私呪術師なんだけどこの仕事やらないとダメ?ダメ。そうか。

 肉類を狩猟で補っている現状は、このままでは前世のリョコウバトやらなんやらと同じ流れを引き起こす未来しか考えられないが故に、仕方なしに私やみかんじっちゃんが動いている訳である。

 

 だがしかし、畜産業を始めるにしても、ノウハウがほぼほぼ無いからこそ失敗も多い。

 そもそもこの世界、幸いにも赤子に与えるための乳牛の家畜化の道は通っていたが……食用の牛なんていないのだ。古い乳牛の肉って硬くて美味しくないんだよね。牡牛を肉用として肥育させる方面で向かってはいるが、肉質改善は未だ目処が立っていない。

 

 豚?毛皮取るために身体を肥大化させた種はいるけど、肉は重要視されてないから獣臭いったらありゃしない。肉はたくさん取れるのだが、中々どうして難しい。

 ただ、鶏は、観賞用の種や、卵を活用した薬品の製造に一役買ってたおかげで、一番発展してる。あと羊。

 

 なにより、地味に困るのは、魚の養殖技術があまり発展してない点か。

 野菜が品種改良されてないのに関しては、遺伝子組み換え技術である程度対応はしているが……魚に関しては、こればかりはノウハウがほとんど無いものだから仕方がない。

 植物の遺伝子組換えはなんとかできてはいるが、動物となると、条約的にも中々難しい話となってくるのである。

 

 ……そんな中で、海岸やら島やら村の開拓を行う某アイドルと愉快な仲間達は、ある意味最先端を走っているのだ。

 特に師匠ポジションの甚爾は私から色々教え込まれてるし、地頭いいからね。

 

 さて、そろそろ空腹に耐えきれないので、調理を開始しよう。

 

 野菜の普及活動の一環で製品として作成した、スライサー……から派生した、マッチ棒サイズの凹凸の走るにんじんしりしり機を取り出した。正式名称なんて呼べばいいんだろうね、これ。粗おろし機って名称をつけはしたけれども。

 コレで大根とか長芋をしりしりすると意外と美味しいんだこれが。

 

 影腕に握らせるのは、皮を剥かれた、表面が若干ぬるぬるした白いウリらしき果実————青パパイヤ。

 ささがきするのめんどくさいんだよ。それっぽくなるししりしりすりゃいいんじゃこんなもん。切れ目を入れてスライサーという手もあるが、こっちの方が手っ取り早い。

 影腕がしゃこしゃこと、水の入ったお椀にしりしりしているのを横目に、イカやえび、あさりの入ったシーフードを取り出す。

 

 鍋にからし油を入れ、温度は170度付近まで加熱。シーフード類をざらっと油に放り込んだ。パチパチと音を立てながら加熱されていくそれらを横目に、トマトをくし切りにしボウルへと放り込む。

 大体5〜6分もすりゃちょうどいい感じになるので油からシーフード類を取り出して、ひとまずキッチンペーパーの上で熱冷まし。

 

 さて。

 わざわざ絶対人が来ないであろう時間帯に飯を作ってる理由はここにある。

 

 今、私、めちゃくちゃソムタム的なの食べたい。

 

 あ、しりしり終わった?なら10分ぐらい放置してあくぬきしといて。

 刻みニンニクを1杯……いいや、2杯、もっと入れるね3杯……!!は多そうだからやっぱ2杯で。

 そこに出来立てほやほやの魚醤……ナンプラーと、輪切りの唐辛子を2本。更に砂糖をお気持ち程度にドバッと。お気持ちのレベルを通り越してる量を入れた?うるせぇ我が家式なんだから諦めろ。

 みりんを軽く混ぜ入れ、レモンをかけ……取り出したるは、「これは世界を変える」と賞賛された、調味料。旨みを濃縮したその粉末をぱらりぱらり。

 

 うま味調味料様のお通りである。

 

 そう。ついに誕生した。最高。

 コレがあるのとないのでは、冗談抜きに話が変わってくる。無限○○と名前をつけられるサラダ系が手軽に作れるってだけで、この世の人間にとっては大変嬉しい事態である。ついに液体の出汁やらなんやらをストックする必要がなくなるんだなって。

 ……まぁ同時に、自然食(丸こげメシマズ食)派閥は、「人体に安全かなんてわからない!」と批判の声を上げていたが、それより圧倒的に大多数の食に色々と救われた人々によってその声を握りつぶされていた。

 

 トドメに乾燥桜エビと砕いたピーナッツをぱらりと入れて、そこにシーフードとあくぬきされたパパイヤをぶち込んで混ぜて……もちろん、パクチーも忘れずに。

 実は菌が一切存在しないので完璧に清潔な影腕にこれらを軽く叩かせて、具材に調味料を馴染ませる。

 これで、なんちゃってソムタムの完成である。

 

 日本ナイズドした味付けだが、こっちの方がうまいんだから仕方ない。あ、ついでにレモングラス突っ込んだ方が風味がよくなるし入れとこ。本場のソムタムとは何かが違うがこっちの方がうまいので仕方がない。

 美味しい飯の方がテンション上がるだろ、みんな。

 

 本来なら10〜20分は馴染ませた方がより美味しくなるのだが、腹が減ってるのでこのまま食べる。米と合わせて食べると最高なんだこれが。

 影を漁ろうとかがんだその時、鍵をかけていたはずの調理室の扉から、解錠の音が聞こえ振り返る。

 

 うそだろ?バレた?電気つけないでコソコソやってたのに?

 

「めし」

「えっ」

 

 パチリ、とスイッチを切り替えて。真っ暗闇の室内は、明るく照らされる。

 そこには、寝巻きの状態で目がしょぼしょぼしている、無限経由で熱を遮断しつつ、湯気を立てる土鍋を握る悟と、人数分の茶碗を持った、これまた眠そうな任務帰り直後の傑を背中に、堂々とした立ち振る舞いの硝子がいた。

 

「…………誤解なんです」

 

 焦りから口に出たその言葉。

 むっとした表情の硝子はのしのしと調理室に入ると、私の頬をつねり、

 

「なーにが誤解だ、ド深夜に部屋抜け出して。私たちに内緒で美味しいものを食べてずるいぞ」

 

 と責め立て始める。悟と傑は眩しそうにしながら、お椀に米を盛る作業に入った。

 待って。というかご飯炊いてくれたのは有難いけどわざわざ別室でそれやってたの?あ、そこじゃない。ごめんなさい。

 

「お前、また任務の後何も食べてなかったろ。色々やる事多いのはわかるが、お前が体調崩したらどうするんだ」

「ふぉへんて」

「食いきれないのわかってながらこんなに大量に作って。

 ヤガセンセー?わかりましたよね?清与、呪術師の任務減らしてこの野郎どもに割り振るようにしてくれますー?」

「あぁ。再度上にかけ合い、任務量の調整を申請する。傑に悟、お前達も大丈夫なんだな?」

「はい。私達が休日以外も休めている事自体がおかしな事だったので……」

「んおー」

 

 後ろについてきていた夜蛾先生も共に入ってくる。

 先生困ってるだろ先生分のご飯を盛るな。……いや食べれるだけの量はあるにはあるけども。というよりソムタム食べる気満々だなこいつら……

 

「食べる気なの?今回はやめときな?」

「えっ、なんでだよ」

「辛いよ?……いや、辛いやつだからやめな?」

「食べれるかどうかは口にしてみないとわからないだろう?」

「そう言いながらモリモリ食べる気満々で米を盛るな」

 

 大丈夫だろうか。特に悟。唐辛子2本入れたからだいぶ辛いのだが……

 行儀悪く立ち食い方式で、米の上になんちゃってソムタムが乗せられていく。唐辛子の独特のツンとした香りと、レモンに似た芳醇な香りが、ニンニクの風味も合わせ湯気と共に広がっていく。

 

「なんだこれ。俺の知らない物ばっかり使われてんだけど。この硬いの何?てか細切れの葉っぱ入ってんじゃん」

「それパパイヤ、青いやつ。前の海外任務ん時に貰ってきたんだよ。葉っぱはレモングラス……お茶とか薬に使われてるやつって言えばわかる?」

「え、料理に使うの?あれ」

「美味けりゃいいんだよ、ついでに身体にもいいんだから」

「コレは見覚えが無いが、まだ上には申請していないレシピの一つか?」

「いえ、厳密には違いますね、先生。海外任務の時にも作ったりしてたんですけど、審査中でまだ未公開のレシピです」

 

 驚いた表情の硝子は、箸でレモングラスのかけらをつまんで、匂いを嗅ぐ。レモンに似た、さっぱりとした香りが胸の中で膨らむ。今までにはない不思議な香りだが、不味そうとはおもわなかった。

 清与側としては、本当に食べれるのか心配ではあるが。唐辛子めっちゃ入れたしなんならパクチーもあるし。マジで食えるのかな。牛乳出しとくか。

 

「ふぅん……ねぇ、もう食べていいかい?任務帰りでちょうどお腹が減ってて……」

「辛かったら牛乳をコップに入れるから言いなよ」

「……白米に牛乳はどうなの?」

 

 いただきます、と手を合わせてから、皆口に運ぶ。

 瞬間、ぽりぽりと辛い歯応えと共に、舌の上が燃えるように熱くなるのを感じる。

 同時に、酸味がその熱を優しく溶かし、ほのかな塩味とともに、旨みがじんわりと主張してくる。

 

 ……うん、ソムタムにはシーフード混ぜた方が美味いよ。歯ごたえが違うのを楽しめるし、旨みがぎゅうぎゅうに口の中で広がってく。ガツンと効いた唐辛子とニンニクが、あっさりとした中に確かな存在感を示した。

 

「ア」

 

 目を見開いた悟が、びくり、と体を跳ねさせた。

 育ちはいいから口の中のものは吐き出さない。が、咀嚼しながら、辛さに耐えるためにか、手がびくりびくりと震えている。

 こりゃダメか。空のコップを持った影腕がそばにいるので、コップの中に牛乳を注ぎ入れる。

 

 そして悟はゴクリ、と口の中の物を飲み込んでから、私が差し出す牛乳をつかみ一気飲みした。

 

「んぐ、ぐっ……かっっら!!なんじゃこりゃ!」

「だから言ったじゃん」

「……ごめん、私にももらえる?」

「あ、私はいらない。なんかこれ、私は好きかも。ピーナッツかコレ?なんか噛むたびに香ばしくていいアクセントになるじゃん」

「ほう、まさかあの漢方がこのように……風味がとてもいい。辛くしたのはあえてか?」

「辛い方があっさりした感じして箸が進みますし、唐辛子って薬の一つじゃないですか。体ポカポカしていいでしょう」

 

 評価は二分した。

 辛い、と牛乳を口の中で転がす男子二人と、コレはコレで悪くない、という反応の酒飲み(約一名未成年)。

 

 しかしながら、悟と傑は、からいからいとヒーヒー言いながら、牛乳とソムタムを交互に口の中に運ぶのをやめない。

 ……みんな食べれそうだな。今度ラープも作ってみようか。あれも米と組み合わせると美味いんだ。

 

「コレもうちょっと唐辛子減らさねぇ?」

「辛いと甘味が比例して引き立つからヤダ」

「うー!確かにそうなんだけど、そうなんだけど……いくらなんでも辛いだろこれ!」

「ご飯がホカホカで口の中の辛さが引き立つんだけど。え、3人ともよく平気な顔で食べれるね」

「それがいいんだろ」

「この葉は一体?独特の青臭さがあるが、中々どうして悪くないな」

「それはパクチーですね。好みが分かれると思ってましたが、春菊とか食べてるからか意外とみんな食べれそうですね」

 

 パクチーと春菊はまるで全然違うが、まぁ食べれるのならそれで。人によっては臭いの感じ方が違うと聞くのだが……

 

 考えてみれば、海外任務中に振る舞った際にカメムシ臭いと言われたことはほぼほぼなかった。(いたとしても数人だった)

 ……ここら辺の臭いの受容体待ちの比率も、変化しているのだろうか。人によってその感じ方そのものが違うとは聞くのだが。

 そういや、面白い話なのだが。人体の研究をしていくにつれ判明したのだが、なんとこの世界の人類みんな、呪力による代謝促進のおかげで生の海苔が食べれるらしい。食べすぎたら腹壊すけど。日本人だけだと思っていたが……。もしかすると、前世では毒として扱われるものもこの世界の住民はある程度平気な顔でバリバリ食べれるのかもしれない。

 まぁかつて、加熱しても微量残っていた、蔓延していた呪詛毒を体内に蓄積していた時代の毒に比べりゃはるかにマシだから、というのがあるのだろう。

 

「だがしかし……これは、公開して大丈夫なのか?漢方が食目的で買い漁られて、品薄という事態が……」

「んー、それがなんですけど、「むしろ消費が少なくて農家の食い扶持が減っている」って言われたんですよね。薬品やお茶以外の活用方法があれば需要が産まれて、経済がより活発になるから公開は前向きに検討されてるんですよ」

 

 食品を日持ちさせる薬品としてかつて扱われていた、スパイス類。

 漬けといたものを(黒焦げになるまで)焼けば食べれるので、当時はかなり重宝されていたらしいが、それも昔の話。保存食の文化は発展し、スパイス類は前時代の技術として不要とされてしまった。

 今では、ほぼほぼ使われない漢方としての役割か、あったとしてもお茶としての活用くらいしか使い道がなかった。

 

 だが、需要が生まれるとなると、話が変わってくる。

 苦悩の中、それでもコレしかできない、とスパイス類を生産してきた農家にとっては、自分たちの苦しい生活を救済するきっかけとなるのだ。

 

 ……とはいえ、カレーの公開は、最終段階の話として、スパイスを利用したレシピの公開を順次計画している。

 カレーはスパイスの塊だし、需要を生むきっかけにはなるが……いかんせん、需要と供給が釣り合わない状態となる可能性の方が懸念された。

 アレは、無難に美味すぎる。

 

 扉に控えめなノックが3回され、全員がそちらを振り向いた。

 キシキシと音を立てながら開かれた扉の先には、先輩後輩の姿がずらり。

 

「……‥何してるんですか、皆さん」

「あー!硝子、何食べてるの!私も食べたい!」

「あ、先輩!まだ残ってるんで、一口食べます?」

「うげぇ、俺はパス。臭い強いんはちょっとなぁ」

「直哉!夏油先輩から貰ってきたよ、あーん!」「話聞いとった?」

 

 騒がしくしすぎていたようで、どうやら全員起きてしまったようだ。

 ソムタムは足り……るな。嘘だろ私こんなに作りまくってたのか。あ、ごめん先輩に牛乳渡してきて。

 

 そうして、深夜にも関わらず人は集まっていき、ソムタムパーティーがささやかながら開催されたのである。




実は我が家、母親がエスニック系にこだわりを持っている家でして。
プランターにホーリーバジルに唐辛子、カレーリーフやらなんやらが生えているんですよね。よく見つけてくるな、苗を。
私は母親の調理風景を眺めていた程度なので、そこまで詳しくはありませんがある程度ならエスニック系統の調理ができます。いや本当に。フィーリングで作ってます。
適当に煮物系煮込むか炒め物作りゃいいだろって思考回路の適当人間を舐めてはいけない。

今後はこういったものも出していきたいなぁと思ったり思わなかったり。
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