メシがまずいこの世界、ポイズン   作:ファ○通の攻略本

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完全栄養食パン、カレーパンが思ってたより美味しくてhappy。でもなぁカレーがケチくさい……もうちょっと多くてもいいじゃん……?などと思いながらランキングを覗いたら拙作が目に入って噴き出しそうになった昨日のお昼。11位?!うせやろ?(二度見)
なんかもうずっと閲覧伸びてたのが怖い。何が起きてるんです?!

誤字報告、ありがとうございます。自分でも確認はしているんですが、まるで間違いばかりの自分の人生みたいにモリモリ出てくるな。
また、感想をくださる方や、ここすき投票、評価してくださる方々にも感謝を。お腹は満たされませんが嬉しさは満たされます。


カモのローストダック・いわしの香草添え・メロンサラダ・諸々

 京都校は東京校以上に地理が最悪だった。

 東京校は自然の山の中にあるからこその高低差が実にいやらしかったが、京都校はそれに加えて水路やらがあるし、何故か地面がアスファルトで整地されてない。

 こっちの子、毎日こんな土の上歩いてるの?雨の日最悪じゃない?

 

 今日は雨が降っていないからまだマシだが、昨日雨が降っていたおかげで地面は泥濘んでいる。

 京都校には、土に関連する術式持ちがいるそうだ。彼、もしくは彼女にとってフィールド的には有利な状態、とも言える。

 

「硝子、大丈夫?」

「クソがよぉこんな無駄に広い土地をふんだんに使って嫌がらせしやがって……」

「だめそうだね」

 

 人を握りしめることができるくらい大きい、影腕を硝子の影から出す。いつもお世話になっております。

 地面に猫の手の状態で手を伏せてもらうと、硝子はほっそりとした影腕に持ち上げられ、大きい手の甲の上にそっと降ろされた。

 

「お」

「疲れてるんでしょ?乗ってなよ」

「おー……」

 

 影をスイスイと泳ぐように私達に付き従う影腕。よしよし、と手の甲を撫でてから、硝子は足を崩してふぃーと息を漏らした。疲れた足に反転を回している。

 そのまま泥濘を全員でわっせわっせと歩き進む。

 

「……ねぇ、これが出来るのならあの日私が抱き上げられて運ばれる必要なかったんじゃない?」

「傑オマエ抱き上げられたの?」

「そういやめめ先輩、集合場所ってどこなんです?もうすぐ?」

「あぁ、この森を抜ければ校舎に着くよ」

「ねぇ私が抱き上げられる必要なかったよね??」

「オマエマジか」

「なんかこの手が可愛く見えてきた」

「硝子、隣座ってもいい?」

 

 あんまり甘やかすと付け上がって影に取り込もうとしてくるからやめなさい。あっ歌姫先輩どうぞどうぞおかけくださいコイツ女好きなんすよ。

 揺れないようにするする滑る影腕は、自立意思をある程度持っている。

 影腕は————世話焼きな個体が多い。おはようからおやすみまでサポートします私たちと一緒にいつまでも過ごしましょうね逃しませんようふふふふ。みたいな感じだ。こわいよ。

 

 まぁコイツら元々は私と同じ虚影從術持ちの、今はもう死んだ人間だったらしいしね。

 死んだ後に自分の術式に飲み込まれて、平衡感覚が死んで何があるのかわからず声も聞こえず、何か自分のような存在が蠢いてる気がするし自分もなんか手しかないっていう空間に居続けて狂っちゃってるのもしゃーないしゃーない。

 ……私もこれの仲間入りするってのは嫌だな。術式反転すれば影の中もちょっとはマシな空間になるし、狂わないままでいたいな。

 

「何故」影の中に術者が囚われるようになったのかはわからない。なんとなく、理由は察しているが。

 影腕の大ボス、細長い釘が何本も刺さった悍ましいその人を思い出す。ぐずぐずに崩れそうな肉体を釘で縫い止めているその人、くらやみの本来の持ち主を。

 

 現世に留まって……仇敵と同じ手段を取ってまで、復讐してみせたいというその怨讐の念には敬意を表するに値する。

 巻き込まれた自分達という立場で話をすると、自分だけでやってろ、巻き込むなとしか言えないのだけれども。

 

 だから、まぁ。「歴代の虚影從術の使い手はすぐに死ぬから雑魚」という陰謀めいた何かを感じるジンクスをどうにかせにゃあね。そうすればいつか、奴は私の目の前に現れるだろう。

 私は、あなたに向き合ってここまで強くなった。

 だから、私を使って、今度こそ復讐を果たしてみせろ、過去の遺産。

 

「私自身の」転生特典/生得術式の異界遺傀を覆い隠すように私の中に存在するその腕は、フランクに親指をグッ!と立ててきた。

 本当にわかってんのかァ〜??「普遍的」認定されるレベルで術式に偽装した状態で憑代ガチャ回してるのわかってる??

 

「着いたぁ!」

「は〜疲れた……」

「あぁ、お前はんらが東京校。よぉよぉ起こしやす」

 

 その言葉を聞くと同時に、同期たち全員で顔を見合わせてしまった。

 すごい、初対面相手にお前って言う人いるんだね。いやでも五条もそんなだったろ。術師家系ってプライドが高くないとやってられないの?加茂ンとこの雑魚がなんか言ってるだけだから気にすんな。

 

 視線での会話、のちに結論。誰からともなくこくりと頷くと、のしのしと校舎へと進む。先輩方はそれにそのままくっついてくる。

 

「しっかしそっちの人は辛気臭い顔で参ってまうわ。歴史も持たない成り上がりが威張り散らしてるって感じのか……、は?」

 

 なんか喋っているのをシカトして、そのまま横を通り過ぎた。

 

「そういや、カモのローストダックだかってのが今日勝ったら晩飯に出るんだよな、どんなやつなの?」

「柔らかくてしっとりした脂の乗った鴨に、色々ハーブ、あー、草詰め込んで作ったばっかのオーブンでじんわり焼いたやつだぞ。味見したけどしっとしとでめっちゃ美味かった」

「想像が付かないけどやばそうなのはわかる」

「ちょ、アンタたち……」

「私、今日はパンを付け合わせるって聞いたけど……今日はサクサクのパンなんだろう?今まで柔らかいのしか食べてなかったよね。楽しみだなぁ」

 

 歌姫先輩は優しいなぁと思いながらそのまま玄関を潜る。

 影から室内履きを取り出して、順番に並べればみんなで履き替えていく。歌姫先輩も渋々従った。外履きは回収し、影の中に収納する。

 今日は贅沢にカモである。カモ鍋も考えたが、カモを丸ごとローストした方が見た目のインパクトもいいしみんな喜んでくれるかなって。あと、京都校連中を匂いで煽りたい。

 

「あらまぁお前さんらそないに急いで。嫌やわぁ、都会の人って時間に追われてるってほんまなんやね。別に遅かったとしてん、とって食うたりせえへんよ」

「よーし一年ども、控室は二階じゃってー。はよ行くぞ」

「三年生ともなるとどこに何があるか把握できるんですね」

「まー、こっちに来る度にお邪魔する事になるんじゃもん。事前に報告書を書いてからこっちに寄って報告書出せば、後は帰宅するまで自由時間になるから楽じゃぞ」

「いや先輩……、えぇ……」

 

 ちら、ちらっと京都校のはんなり差別マンを歌姫先輩は見ているが、スルーである。立場的に危うくなる可能性も考えたけど、悟が問題無いって見過ごしてるのならモーマンタイだ。

 それに、むしろ私は立場的に危うい方が来るべき日に備えられるしね。

 

「せんせー、京都校の「お行儀のいい」呪術師の人達ってどこにいるんですか?

 お出迎えしてくれそうな感じあるんですけど、恥ずかしがってるのかな」

「ハァ?」

「ハハっちげぇよ傑、「私達の地位が崩されるー」、なんて思ってんだよアイツら。びびって漏らしちゃって人前に出れないー!なーんて」

「アァ?!」

「お前達な……」

 

 頭を抱える夜蛾先生。

 クズしかいない一年生がこんなところに来ちゃったらみんな煽り尽くすに決まってるじゃないですかやだなぁ。全方位に喧嘩売る事が許された五条悟様とその金魚のフンですぜあちら側からした私達は。

 敵意に満ちた視線とともにわらわらと京都校の生徒が現れ、団体戦の内容の発表が始まった。おいこら硝子、非戦闘員で参加しないからって寝るな。

 

 今年の団体戦の競技内容は……、広大な土地をふんだんに使って行う玉入れみたいなやつか。地面に落ちてる呪具を拾って箱に入れて、規定数を先に入れた方の勝ち。5個ストックしたら残穢が常に発生してどこにいるのかがわかるようになる、と。ガチア○リかな?

 …………東京校は全員、私のことを見つめている。

 コレ多分、土を操るっていう京都校の人に有利な条件付けをした団体戦、ってつもりなんだろうなぁ、あっちからしたら。ニチャニチャ笑いの京都校のはんなり差別マンの視線が気持ち悪い。

 いつにも増して柔らかな笑みを浮かべるめめ先輩こと、冥冥をチラリと見る。美しい笑みを返された。

 

 部屋を変え、それぞれ個室で作戦会議、というところで個室に入った瞬間にがしりと私の肩に腕を回すのは悟と傑。

 

「————で、どうだ?オマエ、「影」さえあればそこからその上のもの回収できんだよな?」

「でもって、影から影の中のものを出せるし、その座標も特定できるだろう?影さえあれば、有効範囲は割と広かったよね」

 

 コイツら私に呪具を飲み込ませてそのまま箱に納品させるつもりだ。

 理論上、というかまぁ普通にできなくはない。ちょっと範囲が広いから疲れるけども、実現可能な範囲だ。

 とはいえ、団体戦とは一体。これ一応交流するために集まってるんだよね?

 

「……いや、流石にかわいそうすぎない?」

 

 秒で終わるよ?と確認するが、東京校のメンツは京都校に対してあまり良い印象を持っていないらしく、「別に良いだろ」と否定的な意見は歌姫からすら出なかった。

 

「ハァ〜〜??勝負にカワイソウも何も無いだろ」

「悟の言う通りだ。それに、全力を出さないのは相手に対する侮辱だよ」

「冥冥、鴉を操作してフィールド全てに影を作ることはできる?」

「その程度、楽勝だとも」

「……ちなみにだけど、土の中に呪具を呑み込まれたらどうすんの?」

「土の中って……暗いじゃん?」

「こりゃ私たちの勝ちだわ」

 

 30分の作戦会議をダラダラと過ごし、いよいよ時間。

 開始とともに鴉が空を埋め尽くし、暗闇に覆われたフィールド。うねる泥が近くの呪具を呑み込むも、それすらくらやみは奪い尽くす。

 フィールドに満ちた残穢を見て、傑はクスクスと笑う。文字通り、今自分たちがいるここは清与の手のひらの上だ。害になり得ないこの手のひらが、どれだけ心強いことか。

 くらやみに足を沈まされ、ワァワァと声を上げる京都校の学生。くらやみの上で、くらやみに触れるものの管理を行う管理者は————巨大な影腕に足を掴まれ逆さにぶらりと吊るされた清与は、花開くように笑う。

 

「おなかが空っぽでどうしましょう——」

 

「——吐くまでいくらでものみこみましょう」

 

 そして、自陣の箱の上で翼を広げた鴉が作る影から、湧き上がる質量。あっという間に箱の中は呪具で溢れ返り一日目の交流戦は、僅か数秒で幕を閉じた。

 

「……はー疲れた。この後って自由時間になるの?」

「らしいぜ。いやー、お前達ザッコ!ざっこい術式持ちの術師家系の女と、非術師出身の女のペア相手に団体戦で負けるってマジ?」「悟、酷いことを言ってはいけないよ。今回はたまたまこちら側に有利なルールだった、ってだけだからね」

「マジでやばいわねこの後輩……」「ふふ、清与、私と君は相性が実に良い。今後とも、良い関係を築けるようにしていこうじゃないか」

「いやー、わしらは何もせんでも美味いメシにありつけるし、最高じゃのう今年の交流戦は」

 

 影の中から掬い上げられた京都校の学生は、「ズルだズルだ!」などと喚き立てている。現実的にあり得ないと思うだろ?ところがどっこい……これが真実……!正直数秒で決着をつけてしまったのは悪いなって思ってる。

 本来なら箱から呪具を奪ったりだとか、箱を移動させたりだとか、色々なドラマが産まれるはずだったんだろうけどそれも無いんだ、ごめんね。

 土を操るって京都校の人も、術式を深堀すればそれこそ微生物の操作らへんに行き着いて影の操作をされる前にその阻害くらいできたとは思うんだけどね。自己研鑽はちゃんと積まないとダメだぞ!

 

「よっしゃ宿坊で祝勝会開くぞ」

「時間余ってるし何品かオマケで作ろうかね」「マジで?!」「やったぁ」「俺甘いの食べたい」

「ま、待ちぃやこのしょーびん女……」

 

 その言葉を聞いて、悟は立ち止まり、後ろを振り返った。

 眉間に皺を寄せて、男を見やる。

 

「——男を立てるために飾り立てることすらしない質素女だぁ?コイツがオマエを飾り立てる訳ねぇだろ」

 

 言いたい事を理解した上で、悟はその男に対して言い放つと、ベロをだしてあっかんべ。

 加茂家の雑魚に対して、目が腐ってんのかと煽り立てる。

 

「——コイツは、自分のために自分を磨く女なんだよ。オマエなんかに、コイツの良さがわかるわけあるかっての」

 

 中指を突き立ててから背中を向ける。男の鳴き声なんて、最初からどうでもいい。ちょっとムカつくような耳障りな音だったから、黙れと言っただけだ。

 

 ワイワイガヤガヤと会話をしながら、フィールドを抜けて、京都校にあるハリボテの、亀があしらわれた寺の中へと入った。

 影から折り畳みの机やら椅子やらを取り出せば、みんなで一斉に準備に取り掛かる。清与もさっき、「メシ追加で増やすわ」と言ってしまったので、呪具を取り出して調理に取り掛かるとした。

 

 本来出すつもりだったものは、フランスパンにカモのローストダック、メロンにモッツァレラチーズを添えて、そこにオリーブオイルとレモンを振りかけてクレソンを添えたサラダだった。

 そこからさらに増やすとなると……と少し思案して。スープを作ろう、と思い至った。

 

 コンロ呪具の上に鍋を乗せ、バターを入れて溶かす。じんわり溶けてきたら、事前にカット済みの玉ねぎを投下。

 しばらく炒めて飴色になってきたら、火を少し弱めてあげる。加熱された玉ねぎの甘い臭いって、なんでこんなにうっとりしそうになるんだろうか。

 

 奮発して、今回は熊肉を入れる。しっかり血抜きをして、程々に熟成させた上で香草漬けにし、複数回茹でてアク抜きをしたバラとホホだ。そこに、ワイン……ではなく、焼酎を回し入れた。ワインより焼酎の方が個人的に好きなのである。

 しっかり表面にバターと焼酎が絡むように炒めてから、じゃがいもとにんじん、薄力粉を入れて馴染むように炒める。

 

 そこから、新しく届いた、温度調節可能な水を生成する急須状の呪具(サバイバルでもしたいの?と取引先の人に聞かれた)からちょろちょろとお湯をコンソメと一緒に混ぜながら鍋に注ぎ入れた。ここからコトコト15分煮込む。おいコラつまみ食いしようとするんじゃねぇ煮込むつってんだろ。

 

 待っている間にと思い取り出したのは、まだ目が透き通った鰯。

 

 鱗や内臓、頭が処理されたその鰯を、骨を掴んでビリリとはぎ取る。

 脇骨もえらとともに取り除いてやって、剥ぎ取った骨は影に収納した。これは揚げたら美味しくいただけるので自分用のおやつにする。

 皮も剥ぎ取ってから、まだ残ってる細かい骨をピンセットでちまちま取っていると、髪の毛が邪魔にならないようにピンで止めた冥冥がそれに加勢してくれた。

 

「ありがとうございます、めめ先輩」

「なぁに、構わないさ。ところでこの魚、少し頂いてしまってもいいかな?」

「つまみ食いは基本的には調理者の特権なので、どうぞどうぞ。そのまま生で食べれますよ」

 

 あむあむと切れ端をつまみながら岩塩をふりかける。ブーイング?それなら手伝ってくれませんかね。その後、バジルを添えればイワシは完成だ。

 

 ちょうど煮込まれた鍋を最低まで弱火にしてから、牛乳と塩胡椒。でもって、ローズマリーの葉を毟って入れる。

 牛乳は少しずつ慎重にだ。牛乳が分離してしまわないように、煮込むのは1〜2分程度に留めて、白く染まった鍋を見て頷く。ホワイトシチューの出来上がり。

 

「よそってってー」

「うーす」「おぉ真っ白でとろとろしてる。牛乳の優しい匂いがするね」「それでいて、良い匂いの草が良いアクセントになっとるわ」「硝子、お酒はだめよ。未成年でしょ」

 

 身を寄せ合ってもっと入れろだのあいつの方が肉が多いだのワァワァ言いながらシチューを器に流し入れている皆を眺めつつ、影からフランスパンを取り出してカットしていく。すごい長いだろ。食べれる範囲の硬さなんだぜ。

 

「バーナーで炙ってほかのと一緒に食ったら最高なんだぞコレ。焦げるまでは焼くなよ30秒ぐらいで良いからな」

「焦げは食べたく無いなぁ、ちょっとだけだね、わかったよ」

「で、メロンサラダ出して……。そこからお待ちかねの、これじゃい!」

 

 影から大皿を取り出した。

 どん、と鎮座するのは頭の無い鴨のローストダック。焼きたての状態でしまったそれは、芳しい香りと共にほかほかと湯気を漂わせている。

 

「ウ…………ウワ──!!こいつついに鳥類虐待に手を出した!」「鳥の丸焼きとかなんて野蛮な。鳥さんも「食べてください」って泣いてるよ!」「あー、だからゴム手袋用意してたんだ。これバラして食べるのね」「お前らの胃袋を虐待してやろうか。オラ美味しいと評判()のゼリーだぞ」「ヤダやめて」「私達だって生きてるんだよ?」

 

 しかも今回は贅沢に二羽用意した。人数多いし食い切れるやろなって思って、つい。

 オラお前ら取り分けるぞ、部位ごとに肉質違って味も変わるけど部位ごとに分けるなんて野暮な真似しないから適当に持ってって違いを楽しめ、と声をかけてから解体作業に入る。あ〜、香草の匂いがたまんない……肉汁たっぷり出てきてて素晴らしいね……

 

 箸でローストダックの切れ端をよこされたので、口を開けて食べる。これは尻あたりのぶぶんか。脂肪が乗ってて、柔らかくてたまらない。

 べきべきと骨を折りながら小分けにした肉をある程度分配する。どこの部位が欲しいとかあるなら物々交換してくれ。

 

 一通り終わって、ゴム手袋をゴミ捨て用の袋に捨てて。よーしいただきます。

 

「あ〜汁やべぇ。とろみがついてて口の中で味が絡みついてくる。でも、味が柔らかい感じだからくどさをあんまり感じない。肉ウワッうんま何コレスゴっ」

「イワシとは、ここまで脂がしっかり乗った魚なんだね。先ほどいただいた時も思っていたが、肉質がすごく柔らかくて口の中で溶けていくようだ」

「あ〜甘い!メロンが、甘いッ!酸味と油が絡んでどんどん進む!!」

「みんな、今食べているものを、パンに乗せてから食べてみて欲しい。パンは軽く焼いてからね。これは世紀の大発見だ」

 

 本当にな。美食は大発見だよ。美味しいメシはみんなを幸せにする、間違いない。

 宿坊にやってきた京都校のはんなりお坊ちゃんが陥落、後に土産としてこっそり持たせた三羽目のローストダックが京都校のメンバーで取り合いになるまで、もう少し。




京都校のおじいちゃんは総会の関係で美食を知っているという小ネタを活かせなかった……。
個人戦なぁ。戦闘描写入れようにも、そんなに上手くないからどうしたものか。いっそスルーしてってのも考えたんですが、ごじょさと家ご招待編を書いてみたいというのもあって少し悩んでいたり。京都弁はエアプにつき間違ってたらごめんなさい。

ジビエ肉、最近食べてないなぁ。前食べたのは祖母が轢き殺した猪を証拠隠滅がてら食った時だっけ。何年前の話だよ。普通に食べようとすると高いんですよね。

鶏の脚の部分を炒めたやつとかそのうち書きたいけども、一般的には食べられていないゲテモノはあまりウケないってわかってるからなぁ。そういう料理を取り上げて良いものなのかなんなのか。メシマズ世界観でそういうの食ってたらとんでもないことになりそうで。
あ、執筆者はゲテモノも行けるタチです。ミルワームやバロットを食べた実績持ちなので、描写自体はできると思うんです。ミルワームはナッツ系の味がしますよ。
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