誕生日は祝うものとしてみんなで騒ぐようになった始まりの話。
メシテロに戻ってきました。ただいま!!
どなたかは存じ上げませんが、ここ好きをめっちゃしてくれるの好き好き大好き。ありがとうございます。お礼として飯テロを馳走に参りました。
楽しい時間を提供できたのでしたら、喜ばしいことこの上ありません。嬉しすぎてダイエット中なのにカップ麺食い出しましたわよ!(体重計から目を逸らしつつ)(1キロ減ったもん。減量はしつつあるもん。)
感想欄で「飛び道具なら術式反転光ビーム擊ち出せばよくない?」という指摘を頂いて「あっ」となるガバガバな執筆者が私です。いやね、ファンタジーならともかく現実でそれやったら周囲に余波出まくってとんでもないことになるやろという思考があって思い浮かばな、はいガバリましたすみません。
遠距離相手には最終手段として、周囲に被害を出しながらビームで駆逐するタイプの主人公にします。うおおおお!!光ビーム!相手は死んで周囲の水分が蒸発してすっげ高温になる!!
煙草をぷかぷかと吹かせる硝子を見て、ふと気がついた。
コイツらの誕生日ラッシュ、来てるじゃん。
今日、十一月の七日には硝子。
来月、十二月の七日には悟。
再来月は私が一月の四日に。
その次二月の三日に傑が。
……マジで?
動揺しながら私は前世ネットを開い、あぶねっ!あぶねあぶね今硝子いるじゃんなんで今開いた〜?急いで閉まって何もないですよという顔をする。しれっとしていれば、こちらを見てなかった硝子は特に気がついてなかったようで煙草をもう一口吸い込んでいる。
煙草、私は一切詳しくないんだけどそこそこバリエーションはあるように見受けられるんだよな。娯楽として認識されている面が強いのか、前世より種類が豊富な印象がある。
ただまぁその分、喫煙者との棲み分けは非常に激しくされているし、本来なら未成年者はどう足掻いても煙草は買えない。……ハズなんだけどなぁどうやって仕入れてるんだ。
酒も一応年齢制限かけられてるんだけどね、手軽に火を通して飲める嗜好品の一つなんだけれども、アルコールは子供の正常な成長に悪いってわかっちゃってるから……。
「……んー、硝子」「あに?」
「しばらくオーブン部屋籠るわ、みんな入ってきちゃダメって言っといて」
「おー……ん?入室禁止?なんでまた」
「入ってきたらメシ抜きな」「は」
硝子向けに甘さの抑えた誕生日ケーキ作って、飯はどうするかなぁ何用意したものか。「つちのこ」とプリントされたシャツの上から割烹着を着込む。
今まで聞いたことのない「入ってきたらメシ抜き」発言に硝子が驚いているのを知らずに、私は割烹着の紐を結びつつその場を後にする。
んー、別にケーキじゃなくてもいいか。
そう思いながらボウルを取り出して、卵をパカパカ割っていく。多めに作りたいので、卵は多めに六つ。卵は卵黄と卵白で分けておく。
コンロ呪具二つに蒸し器の用意をして、その間に蒸す側の生地を準備する。その為に、竹刀だこの付いた影腕に、右手の小指の無い影腕を呼び出した。お前暇だろ?メレンゲ作れや、砂糖はちょっとずつ入れてな。
ボウルを掴みカカカカカと、軽い金属音を立てながら卵白を泡立てる熟練混ぜ職人の影腕と、その補佐役を横目に、こちらも調理を進めていく。
卵黄の入ったボウルに入れるのは白あん。白インゲン豆は、この世界でも存在しており、薬やお茶に利用されていた。中でも白インゲン豆は見た目の美しさから、薬としても人気が高く、高い栄養価により女性に人気がある、とされている。
まぁ私はこの白インゲン豆をただの食べ物としか見てないんで容赦なく煮込んでぐっちゃぐちゃにしてこし餡にしたんですけどね。
木ベラでいい感じに混ぜ合わせてから、薄力粉を投入。最近、小麦粉の種類が二種類あると理解した世界が強力粉・薄力粉をそれぞれ区別して名前を付けて売るようになってきた。今までは使ってみてからのガチャだったので、複数薄力粉がストックされていたが……よかったよかった。
生地を二つに分けて、片方に振りかけるのは——コーヒー粉だ。明らかに和風なものを作ろうとしてるのにコーヒーで味付けするのは邪道と思うかもしれない。しかし待っていただきたい、その認識はだめです。和菓子だって西洋のものを使ったって許されると思うんです。
というより和菓子によっては西洋文化がルーツのものも一部存在するし、そんな細けぇこたぁいいんだよ、汝カフェインをキメろ。
出来上がったメレンゲも半分ずつそれぞれ入れて混ぜ込んで、馴染んだタイミングで、白あんとコーヒー粉入りに粗挽きのコーヒー粉を入れて、マーブル状になるように軽く混ぜ合わせた。
二つの型に流し入れ、蒸し器に放り込んでそのまま25〜30分待てば、蒸しカステラ——浮島の完成だ。あ〜、蒸してるだけでもうコーヒーの香りが素晴らしい。
待ってる間に、貰うだけ貰って切っておくのを忘れていた野菜の下処理にかかる。山ほどある大根や、かぼちゃは皮を剥いたり、ワタをとって置くだけでも時短になる。
「……?」
下処理を手伝ってくれていた、混ぜ職人コンビのうち、竹刀たこがある方がくいくい、と割烹着の裾を掴んできたので、包丁を下ろす。
影腕は扉の方を指差している。と、途端にガタン!と外で大きな音と、「ヤッベェバレたぞ!」「扉開けてないしセーフでしょ」「悟、足踏んでるから離れて!」などと騒がしい声。六眼で、こちらを指差してきた影腕が見えたのだろう。
何やってんだこいつら、と思いながら扉を開ける。
「何してんの?」
「いや、その……入るなって言われたから、何してるのか気になっちゃって……」
「普段、わざわざそんなこと言わないじゃんお前」
「あぁ」
納得が行ったので、ネタバラシがてら、その疑問に答えた。
「硝子の誕生日用のデザートを作ってたんだよ」
「へ。私?」
「晩飯のタイミングまで内容がわからないほうがワクワクするかと思ったんだけど言葉足らずだったか、すまんすまん」
「…………待って、誕生日なの硝子?!」
「え、あ、うん。……よく覚えてたな、私の学生証見ることなんて数回しか無かったろうに」
前世ネットの誕生日一覧をメモってズルしてました。とは流石に言わない。いやその、他人の誕生日をインターネットから拝借したってちょっと気持ち悪すぎない?
ざわめく野郎どもは己達もメシにあり付けるようにとその言葉を次々に口にする。
「はい!はい!!!五条悟、誕生日は十二月の七日でっす!!次俺、俺だから!!」「二月三日は私の誕生日だから、忘れないでいてくれると嬉しいな。あっ、デザートは君が思うとっておきのものを作ってくれたらそれでいいよ」
「お前らの分もちゃんと作るから安心しろ」
「「イェーイ!」」
手を突き合わせて笑顔で喜ぶ親友コンビ。そうそう、コイツらなんだが、特級目指して死に急いで、ちょっとした騒動があった。
悟は私との合同任務で先走って特級と接触して、領域展開されて無限を貫通されて死にかけたところでまさかの覚醒。ガンギマリハイテンションで反転術式の使い方を掴むと、呪詞完全詠唱の茈ぶちかました。
…………まだ一年だよ早すぎな〜い……?
いや、「天元の進化の阻止」っていう、過去の時代の五条家が自らの血に縛る事で生まれた、六眼の紐付けや元々の才能があったからこそなんだろうけど、マジ?
いや本当に怖かった。影腕複数展開して壁にして、反転回すために触ろうとしたら痕着くくらい手を握られて「おいついた」なんて言われたから。
……でも、そっかぁ。悟も常時反転回して、術式の過度な駆動による脳の摩耗を素の状態に戻したり、ろくに休まれずにボロボロになった身体のパーツを壊して取り替えたりが出来るようになっちゃったかぁ。
仕組み的には寿命に関係はないけどさぁ、普通に痛いのには変わらないから辛いよ?これ。
ここまで来てくれてありがとうね。
傑も傑で、術式の理解を深めてなんかすごいことやるようになった。
呪霊から設計図を抽出して、その設計図をいいどこ取りした新しい呪霊を意図的に生み出して使役したりだとか、呪霊の設計図を組み替えて呪具に変質させてそれを運用してみるだとか。
特に、自作の呪霊の設計図のアウトプットに関しては、性質上術式反転に位置する。そう、一瞬だけでも傑は反転術式の領域を掴みかけた。
まぁ極限状態だったからこその反転術式で、勢いでやったからどうやって使うのかを理解しきれておらず、今は反転術式の獲得を目指しているらしい。いろんなものを素直に考えてしまう傑だから、獲得まで時間はかかりそうだ。助言を貰うために硝子に教えを乞っていたが、硝子のヒュー、っとやってヒョイ発言に頭を抱えていた。
「呪いに呪いをぶつけてポジティブシンキングするイメージ」と言ったが、あまりよくわかっていないらしく傑は首を傾げていた。こっちの方がわかりやすい説明だろうがよ。悟なんて「自分の感情全肯定マンになるイメージ」だぞ、わかるかそんな説明。いやわかるけどさ。
そんな傑は現在は準一級で、悟は一級だが特級にしてもいいんじゃないかという話が上がってきている。傑も、来月には一級昇格の検定任務を受けるらしい。
冬休みまでには悟に特級まで来て欲しいが、同時に無理をしないで欲しい、と思うのも紛れもない自分の本心だ。
最悪特級になれば、繁忙期特有の「各地で発生している呪霊の対処」を行うと称して任務に行って、家にいる時間を減らしたり、帰るタイミングを意図的にずらしたり短くしたりも出来そうなものなのだが……。
「というわけで中は見せないからなさっさと出てけ。メシの時間になったら出してやるから安心しろ」
「はぁい」「晩御飯までの間、少し出かけるね。硝子のプレゼント探すよ」「急いで任務を終わらせて早めに帰ってきた意味があったな〜」「……変なの、買ってくるんじゃないぞクズども」
バイク型の呪具に変質させた特級仮想怨霊のターボババアかっ飛ばすつもり満々な傑に、悟。先生にバレない範囲でやるんだぞ。
扉を閉じて、立ち去ろうとする硝子を、ほんの少しだけ呼び止める。
「あぁ待って硝子」
「?何」
「誕生日、おめでとう」
目を見開いて、そして、硝子は「……うん。ありがとう」と、柔らかな笑みを浮かべて、それから扉を閉めた。
——嬉しかった。産まれてきたことを、祝ってくれる人なんて誰も居なかったから。
私の周囲の人は、未知の力を持った私を怖がって離れて……いいや、私が凄かっただけで、それを無邪気に振り撒いた私が人を寄せ付けなかっただけだ。
結局のところ、私は私に溺れて、自惚れていただけでしかない。私にしか出来ないことがこの世にはある、と思っていたが、そんな訳はなく。世界は平等に機会を与えてきた。
私は居場所を保つ側を選んだ。誰にでも出来る、誰かを救う行為。その行為で、友人達が大地を踏みしめて、横並びで笑い合うことができるというのなら重畳だ。
こんな私にも、友人が出来て、理解者が生まれるんだなぁ、と感慨深くなる。硝子は、一度自室に戻ることにした。今日はいい一日だから、秘蔵の酒を持ってきて開けよう。
などと硝子が思っていることを知らずに、清与は前世から取り寄せた、39度の米焼酎をプレゼントもかねて用意していた模様。まぁ、酒なんてなんぼあってもいいから……。
会話をしていて、ちょうど25分ほど経過したので、蒸し器から浮島を取り出した。マーブル模様の浮島は、しっかりと蒸らされて、崩れる事なく、形を保ったままそこにある。
この浮島は、型から外してから濡れた布巾をかぶせてしばらく冷ます事になる。待っている間に次だ。
今日は赤飯。私が決めた、今決めた。赤飯に砂糖をドバッと入れつつ手早くいつも通り炊飯の手順を済ませてから、巨大な土鍋を取り出した。
土鍋に乾燥昆布と水を注ぎ入れる。
そのまま鍋を放置して、ネギとごぼう、大根を切って入れていく。そこからさらに取り出したのは、豆腐だ。
海岸沿の小さな港町で、ひっそりとその文化は……豆腐は、存在していた。知った時は発狂するかと思った。
豆まきで使う大豆をどう処理するか。(焦げるぐらい)炒って食べればいいが、生の豆を豆まき後に使うには少し形が変形していたりするし、硬すぎてとても食べれやしない。
そこで考案されたのが、豆を絞って豆乳にし、それを加熱して飲むことだった。残ったおからは、作物を育てるための肥料として扱ったらしい。
そこからさらに、海から塩を採る時に余ったにがりを混ぜて加熱すると、豆乳が固まるのを発見したのが全ての始まりだった、そうな。
出汁はないが、ぐつぐつの熱湯で何回か煮て、湯豆腐にして表面を切り捨てれば、菌が生きていた当時でも食べることができたらしい。
昔は貴重な植物性タンパク質が取れて、栄養素の高い豆腐が崇められていたらしいが、今では完全栄養食の誕生により、伝統文化として継承されるのみに留まっていた、滅ぶ寸前の文化であった豆腐作り。豆腐の作り方はサイトにアップロードしたが、これを期にこの文化が広まることを祈るばかりである。
豆腐を四角に切って入れて、……本当はしめじなどのきのこを入れたいがそれをグッと堪えて。きのこは、食べれるものと食べれないものの区別がし難いから、今表に出すのは危険だ。かろうじて許されるのは、乾燥しいたけぐらいだ。あとは、見た目が海産物感があるキクラゲ。それなら、栽培に関する資料が多いのもそうだし、乾燥させてあればきのこであると認識する人が、意外と少ない。前しめじを入れた時、ちょっとした騒動になったもんなぁ。
乾燥しいたけを水で戻したものを何個か入れて、いよいよ目玉。
ブルンブルンのメスのごっこォ〜!黒い皮が実にプリティー。
本当はごっこ鍋ってオスメス揃えるものなんだけども、メスしかいないんだからしょうがない。
いい感じにぶつ切りしたごっこのブルブルっぷりがたまらない。コラーゲンの塊なんだよこれが。
卵、うおでっか。卵を避けてから、ごっこの身をざるに入れて、軽く熱湯を回しかけておく。むっちむちの肝が美味そうでもう好き。たまらない。
そこから、ごっこの身を入れて蓋を閉じた。弱火でくつくつと煮込んで大体十分。鍋を開けてから、味噌で味を整える。味噌は早めに作れるタイプのものは、衛生的な基準をクリアして調味料として売り出され始めてるんだけども、醤油は後もうちょっと時間がかかるんだよなぁ、残念残念。出来上がるのを楽しみに待ってます。
そこから、袋にパンパンに詰まった卵を絞り出して鍋の中に投下する。ぷつぷつの小さな粒々は、熱で優しい色合いになって、鍋全体を泳ぎ回る。袋部分も地味に美味しいからコレも鍋で火を通して食べようね。見た目悪いから私の腹の中に収まるけども。
そのまま数分加熱してから、火を止めた。赤飯は……あ〜、いい、いい感じに炊けてる。甘い赤飯だ……。軽く混ぜ込んでからこちらも蓋を閉じておく。赤飯は影に収納しとくか。影腕さん鍋二つ持ってって。
一通り片付けをしてからオーブン部屋を出る。ぶっちゃけオーブン部屋でやる必要なかったな。ケーキ焼くならオーブンがいるんだけど、ケーキの気分じゃなかったからケーキ作らなかったし。
そのまま自室に戻って、パソコンを取り出して立ち上げた。そういや、前世ネットの製品をリバースエンジニアリングして、コード丸写しで作った報告書管理アプリをディスクに書き込んでいたのがちょうど終わったんだ。本当はやっちゃダメなんだけど世界そのものが違うしセーフ、セーフ!みんなはやっちゃダメだぞ!
このディスクは上層部と相談のもと、補助監督の手で運用を開始する予定だ。今までのペーパーの報告書はPDF化してもらい、呪霊を研究し、対処するためのデータベースとして運用してもらう。サーバーは上層部が特別に用意した、と嘯いて私が前世から取り寄せたものを中身に使ったガワだけ現代最新版のものを用意する。
最近作ったものとタイトルを書いて、ごっこ鍋やらなんやらに関してを執筆してサイトにあげる。でもってついでに、生態系の保護に関する条約やらなんやらに沿った、漁にまつわる計画案を確認。
パソコンの近くにおいた金平糖をぽりぽりつまみながら、上層部とメールのやり取りをしつつ、国との食材に関する法律の整備に関しての案件を進めていく。
特級ってこういう仕事をするポジションじゃないはずなんだけどなぁ、とは心の底から思うが、うまいメシの為なら仕方ない。
でもなぁ、なんか「呪術師」が国とやり取りをする窓口ポジションに私が置かれてるっていうか。最近、上層部から「いい役職空いてるよ」って言われたけど、こんな若い身空で地獄に立ちたくない。いやです!いやです!
でも上層部に籍を置いとくだけでも色々変わるのは事実なんだけどさぁ。新鮮なミカン、私が過労死する可能性を考えてないよね?悟と傑が特級になって、私達が卒業するまで待ってくださいとストップかけといた。
そうこうしているうちに十九時。パソコンを閉じてから、キッチンエリアの食卓へとふらりと向かう。ちょうどみんな揃って、プレゼントを渡しているところだった。
「お、清与!ただいま!」
「おかえり。なんじゃそら、ミサンガ?まぁ足首に巻けばいつでも身に纏えるし悪くないじゃん。なかなか可愛いのプレゼントに選ん」「これね、一級呪具」「前言挽回お前はアホか」
え?傑が呪霊を籠めて作った?そっかぁ……。無菌室の帳を降ろせるって、すごい使い道に溢れたミサンガだね……。
もういい、何も言うまい。
コンロ呪具(三級呪具)の上にごっこ鍋を出すと、歓喜の声が至る所から湧き上がる。ガラ入れのコンビニ袋を設置してから、鍋用の器と茶碗を取り出して、茶碗に赤飯を盛っていく。
「なんか茶色いの混ざってる」
「甘いごはんだよ」
地域差にもよるけど私は甘い赤飯派閥なので甘くします。
珍しそうに赤飯をしげしげとみる悟。そのおこげたっぷりのは硝子のね。机に着席して、「いただきます」と号令をかけるとともに、全員で鍋を突き始めた。
「この汁、ぷちぷちするものが入ってて面白いね。コレ何?」
「魚の卵。今度、食べ比べがてら生で食える魚卵用意するよ」
「すげ〜この魚ぶるんぶるんしてる。旨味が歯応えと共に広がって、口の中が面白いな」
「俺このご飯好き。甘くてふっくらしてて、歯応えもあって。普段の米もコレにしねぇ?ダメ?」
口の中の魚を、硝子はキレのある日本酒で流し込んだ。
日本酒をそのまま飲む、というのは清与から教わった背徳感あふれる飲み方だ。事実アルコールがしっかり極まって、匂いも芳醇ですごく美味しい。ただでさえうまい酒って、火を通さないで飲んだらこんなに美味しかったんだな、と衝撃を受けた事がある。
この後は甘さ控えめのデザートも控えている、という。
めいいっぱい楽しまなければな、と思いながら、いい気分のまま再び酒を口にした。
厳密にはごっこは12月以降の魚なんですが、鍋といえばごっこという印象が強く……。道民かァお前?出身は北海道だから道民だよ。
浮島はこの後めちゃくちゃもそもそ食べた。けど量が多すぎて明日の朝食になった。(尚悟だけその日のうちに完食した模様)
ごっこ鍋とかいう、この時期に絶対出回らないものを書きやがって。食いたくなったじゃないですか誰ですかこれ執筆したの!私だった!!