魔法科高校に多次元宇宙の神の弟子が入学しました   作:ビリオネア

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生徒会(入学三日目)

〜歩利矢side〜

「歩利矢君、今日の昼休みに一緒に生徒会室に来てくれませんか?」

 

今日の朝に教室に入って席に座ると、近くにやってきた深雪からそう言われた。その言葉に俺は思わず顔を顰めた。

 

「えぇなんで…。まさか昨日のことでまたなんか話があんの?」

 

「いえ、そうではなくて。先ほど七草会長から生徒会について話をしたいからついでにお昼を一緒にどうかと言われまして。それで歩利矢君にも来て欲しいとのことで。」

 

「ああね。でもなんで俺にも来てほしいの?」

 

そういうと深雪は困ったような顔をした。

 

「ええと…、会長はそこまで教えてくれなくて…」

 

「そっか。まぁいいや行くよ。生徒会室に行くのは俺らだけなの?」

 

「いえ。お兄様も一緒です。」

 

達也もか。昨日のことで絶対目をつけられたな。哀れ達也…。

 

 

○*○*○*○*○*

 

昼休みになって俺は深雪と一緒に教室を出た。そして外で待っていた達也と一緒に生徒会室へ向かった。そうこうしているうちに生徒会室に着いたので、俺がドアを開けようとすると達也に止められた。

 

「待て。まずノックしてからだ。」

 

あ、そっか。最低限のマナーだったな。忘れてた。

そう思っていると深雪がドアをノックした。すると中から『どうぞ』という声がしたので深雪がドアを開けた。中へ入ると机に座っていた七草会長が楽しそうに笑いながら歓迎した。

 

 

「いらっしゃい、遠慮しないで入って」

 

 

 七草会長に対してまずは深雪が挨拶をしたが、その姿は礼儀作法のお手本といった感じで達也以外の全員が驚き思わず見入ってしまった。俺もその姿に感心していた。

 

お肉とお魚と精進、どれがいいですか?」

 

席に着いたところで同じく生徒会室にいた小柄な女子生徒がそう聞いてきた。その刹那

 

           ズシンッ!!

 

その場にあまりにも不適切すぎる音が響いた。その場にいる全員が俺の方向を見る。するとそこには重箱より少し大きいくらいの箱があった。

 

「えぇと…。歩利矢君?それ何かしら。」

 

「え?弁当ですけど。」

 

俺がそういうと達也がすかさず口を開く。

 

「いや。ここにいる全員そんなことはわかっている。それをどこから出したのかというのが疑問なんだ。」

 

達也にそう言われたので、俺は「あぁそういうことか」と思った。

 

「普通にポッケからだけど。」

 

「いやありえないだろ。お前のポッケの中身はどうなってるんだ。」

 

「達也。お前漫画見たことある?」

 

「あまりそういう類のは見ないが。なんだ?」

 

「ギャグ漫画でさ。登場人物がポッケから明らかにありえないほどの大きさのものを取り出すじゃん?」

 

「あ、ああ…。」

 

「それだ。」

 

「「どれだ(よ)!」」

 

達也と七草会長が口を揃えてそういう。えーでも本当なんだけどな。

 

「ま、まぁ貴方の弁当についてはもういいわ…。」

 

そう言って七草会長が手元の食事に手をつけ始めたので、他のみんなも食事を始めた。しばらくしていると七草会長が主導となって話が始まった。

 

 

「入学式で紹介しましたけど、念の為、もう一度紹介しておきますね。私の隣が会計の市原鈴音、通称リンちゃん」

 

「..........私のことをそう呼ぶのは会長だけです」

 

俺から見た彼女の印象はきつめの印象ではあるが、顔は整っており、背が高く手足も長い。美人という表現にふさわしい容姿をしていた。どちらかというと『リンさん』だな。

 

「それから書記の中条あずさ、通称あーちゃん」

 

「会長.........お願いですから下級生の前で『あーちゃん』は止めてください。私にも立場というものがあるんです」

 

 あーちゃんと呼ばれた生徒─中条あずさ先輩は会長にそう抗議した。だが、その小柄で童顔な姿のせいでそれすら微笑ましく見えた。なるほど、これは『あーちゃん』だな。

 

「そして、リンちゃんの隣にいるのが風紀委員長の渡辺摩利」

 

七草会長がそういうと、渡辺先輩はこちらにウィンクをしてきた。 

 

「そしてもう一人、副会長のはんぞーくんを加えたメンバーが、今期の生徒会役員です」

 

(はんぞーくん?え、忍者の?いやそれはハ○トリくんか。)

 

七草会長の言葉を聞いて俺は少し困惑した。

 

「そのお弁当は、渡辺先輩がご自分でお作りになられたのですか?」

 

すると深雪が渡辺先輩にそう聞いた。特に意味はない、ただ会話を円滑にする為に

セリフだろう。

 

「そうだ。・・・意外か?」

「いえ、別に」

 

渡辺先輩がそういうと達也が即座に否定する。

 

「普段から料理をしているかどうかは、その手を見れば分かりますから」

 

達也にそう言われた渡辺先輩は恥ずかしそうに手を隠した。

 

「そ、それを言ったら歩利矢君もそうじゃないか。君はどうなんだ?」

 

するとこっちに矛先を向けてきた。

「俺も自分で作りましたよ。まぁ、もう3年以上も自分で作ってきましたからね。慣れたもんですよ。」

 

「へぇそうなのね。にしても大きさはともかくなかなか凝ってるわねそのお弁当。」

 

そう言って真由美先輩は俺の弁当を見る。今日の俺の弁当は、箱の中の8分の3を占める唐揚げ、卵焼きにポテトサラダそして白ご飯と言ったところだ。それプラスデザートのキウイと言ったところだ。

 

「すごいですね。ここまでのものを毎日作るなんて大変では無いのですか?」

 

「全然?最初は大変だったけど、だんだん回数を重ねると楽しくなるんだよ。作るのが。まぁレシピを考えるのは今でも大変だけど。」

 

そんな会話をしていたが、突如深雪が達也の方を向いてこう言った。

 

「………お兄様、私たちも明日からお弁当にしましょうか?」

 

「ああ、ただ食べる場所がな…」

 

「…兄妹と言うより恋人同士の会話ですね」

 

「そうですか?でもまぁ、確かに…血の繋がりが無ければ、恋人にしたいと考えたことはありましたが」

 

「ええ!?」///

「なっ!?」///

「…………」///

「ふえぇぇっ!?」///

 

「…………………」シラー

 

「……」クルッ

 

「……もちろん冗談ですが?」

 

「「ええっ!!?」」

 

「ん?」「あ?」

 

「あっ!……」///

 

(おいおい…惚気なら他所でやってくれよ…。)

 

深雪の言葉にその場にいるほとんどの人物が顔を赤らめ、俺はそんな事を思った。しばらく騒がしい声が生徒会室に響いていたが、真由美先輩が早速本題に切り出した。

 

「本校の生徒会長は選挙で選ばれますが、他の役員は生徒会長が選任します。解任も生徒会長に一任に委ねられいます。各委員会の委員長も一部を除いて会長に任命権があります」

 

「私が務める風紀委員長もその例外の一つだ。生徒会、部活連、教職員会の三者が三名ずつ選任する風紀委員の互選で選ばれる」

 

(すっげえな。俺の前世の高校の生徒会と全く権限が違えや。)

 

「それで深雪さん。貴方には生徒会に入ってもらいたいのですが、いいですか。」

 

すると真由美先輩が深雪にそういった。深雪はしばらく下を俯いた後、真由美先輩の方を向いた。

 

「会長は兄の入試の成績をご存知ですか?」

 

「凄い成績でしたよね、先生も驚いていました」

 

「成績優秀者や有能な人材を生徒会に迎え入れるのなら、私よりも兄の方がふさわしいと思います!」

 

 

 深雪は感情が高ぶり、勢いよく椅子から立ち上がって縋るように言った。

 

 自分よりも兄の方が適任であると。生徒会に加えてくださることは光栄であり喜んで末席に加わらさてもらうがそれは兄も一緒では駄目なのか。

 達也の制止も聞かず自分の願いを伝えた深雪だったが、鈴音の返答によりそれは叶わなかった。

 

 

「残念ですが、それはできません。生徒会の役員は一科から選ばれます。これは不文律ではなく、規則です。この規則は生徒会長に与えられた任免権に課せられる唯一の制限事項として、生徒会の制度が現在のものとなった時に定められたもので、これを覆す為には全校生徒の参加する生徒総会で制度の改定が決議される必要があります。決議に必要な票数は在校生徒数の3分の2以上ですから、一科生と二科生がほぼ同数の現状では、制度改定は事実上不可能です」

 

 淡々と、どちらかと言えばすまなそうに、市原先輩が告げる。

 市原先輩も、一科生と二科生をブルーム・ウィードと差別している現在の体制に、ネガティブな考え方を持っているということが十分に分かる声音だった。

 

「・・・すいません。出すぎたことを申しました」

「いえ、デスクワークなら成績優秀者はむしろ適材なので本来なら欲しいところなのですが、生徒会が規則を破るわけにも参りませんので・・・」

 

(やっぱ、こういう立場の人でもこの制度を少し疑問に思っている人が居るんだな…)

 

俺がそう思っていると、渡辺先輩が口を開いた。

 

「それと歩利矢君。貴方には風紀委員会に入ってもらいたい。」

 

「俺がですか?」

 

「あぁ、先程風紀委員は生徒会、部活連、教職員会の三者から選ばれると言ったが、君の場合は教職員推薦枠で選ばれたんだ。」

 

渡辺先輩はそういった。実技試験の成績だけで言ったら俺は深雪を超えていたので、その力を生かして欲しいとのことだったらしい。

 

「分かりました。受け入れます。」

 

「そうか。それは助かるよ。」

 

まぁ特に断る理由もないしな。あ、でも普段より帰り遅くなるとか無いかな。そうなったらスーパーの閉店時間まで間に合うかな? 

 

「あと真由美。風紀委員の生徒会選任枠のうち前年度卒業生の一枠がまだ埋まっていない」

 

「摩利.......それは今、人選中だと言っているじゃない」

 

「確か風紀委員の生徒会選任枠は、二科の生徒を選んでも規定違反にはならない……だったよな?」

 

(あれ?この流れってもしかして?)

 

真由美先輩の目が大きく開かれ、鈴音先輩とあずさ先輩も渡辺先輩のまさかの考えに唖然としていた。

俺はこの後の展開を察して、達也に向けて哀れみの目を向けた。

 

「ナイスよ摩利!」

 

「はぁ?」

 

 

 さすがの達也もあまりにも突然なことに思わず間の抜けた声を出した。

 

 

「風紀委員なら問題ないじゃない!摩利!生徒会は司波達也君を風紀委員に指名します」

 

「ちょっと待って下さい!俺の意思はどうなるんですか?大体、風紀委員が何をする委員なのかも説明を受けていませんよ」

 

達也がそう反論する。まぁ自分の知らないところで自分の処遇についての話が進んでるんだ。反論の一個や二個当然か。…にしても深雪がやけに嬉しそうにこの場を見ているのは気のせいかな?

 

「達也、落ち着けよお前らしく無いぞ。まぁお前の言い分も多少はわかるけどさ。」

 

「歩利矢…」

 

俺はそのまま七草先輩と渡辺先輩の方を見た。

 

「七草会長と渡辺委員長も。流石に急に入れって言われても達也にとっちゃ酷でしょ。

 

俺がそういうと、二人とも熱が冷めたのかおとなしくなり生徒会室に静寂が訪れた。そして俺はそのまま続けざまにこう言った。

 

「だから、この話は放課後に持ち越しってことにしましょうよ。」

 

「な…!歩利矢、お前!」

 

達也が声をかける。大方俺に裏切られたと思ってるんだな。その後何か言おうとしていたが、丁度チャイムがなってこの話は一旦お開きとなった。

 

****************

〜3人称side〜

 

放課後になり、歩利矢は生徒会室へ向かっていった。途中、達也と深雪と合流し三人で向かうことになった。生徒会室につき、そのまま部屋に入ると、その中には昼休みにいたメンバーの他に一人見慣れない男がいた。

 

「副会長の服部刑部です。司波深雪さん、夢骸歩利矢君、生徒会へようこそ」

 

その男ー服部刑部は歩利矢達にそう挨拶したが、明らかに達也を無視していたので深雪はムッとした。そして三人が椅子に座ると再び服部が口を開いた。

 

「少しいいですか?渡辺先輩。」

「何だ、服部刑部少丞範蔵副会長」

「フルネームで呼ばないでください」

 

服部が少々呆れながらそう言った後、渡辺にこういった。

 

「私は彼ー司波達也を風紀委員会に任命するのに反対です。」

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