大徳寺が行方不明のまま日は流れ、アカデミアにギャンブラーのボーイが自分を売り込みに来た
だが、小学校の同級生だった明日香がボーイ…光雄を撃退し、昔盗られていたスカーフを取り返した
「…これ~は、アムナエルのマークと言って文献によルート、錬金術の代表的なマークらしいノーネ
錬金術の基本とーハ、何ナーニ…」
黒板に妙な文字を書きつつ、錬金術の臨時講師を受け持ったクロノスは鼻息荒く教本を必死にめくって色々と言葉をつむぎだす
「要すルーニ!!
錬金術トーハ古代エジプトにおこっータ、金属を金銀に変えターリ不老不死の薬を作っターリとイーウ、とてもインチキ臭ーイ物ナノーネ!!」
(ダメじゃん…;)
錬金術を理解出来なかったクロノスは自棄になったように叫び、結局授業らしい授業が全く出来ないまま授業は終わってしまった
「シニョール 十代、後で校長室に来るノーネ
それから、あなた達もナノーネ」
クロノスに指名された十代・万丈目・三沢・明日香・みさとは、メンバーの名前に小さく頷いた
「ええっ!?
どういう事ですか!?
大徳寺先生の行方がわからないって、本当に?」
校長室の鮫島の机の周りに、セブンスターズとの戦いに関係した生徒達がズラッと集まった
「ああ、調査したのだがどこに消えてしまったのか…」
「島を出た様子も無いノーネ」
「やはり大徳寺先生は、鍵を持つデュエリストと間違われて闇のデュエルの犠牲に「万丈目くん?」
諦めたようなため息をついた万丈目に、明日香の鋭い視線が突き刺さる
「仮に先生がやられていたとしたら、先生を利用してあたし達を襲ってもおかしく無い
それが無いんだから、先生は無事だと思うわよ?」
「七瀬くんの言う通り、きっと大徳寺くんは無事でしょう」
「でも、先生は今も何処かでオレ達の助けを待っているんじゃないか…?」
十代の一言に万丈目は亮と、三沢は明日香と顔を見合わせた
(まさか……いや、まさかね……)
十代達が話し合う中、みさとは1人で考え込んでいた
「きっとそうだ!!
早く探さなくっちゃ!!」
結局何の情報も得られないまま、各自解散となった
自室に戻ったみさとはノートパソコンを立ち上げ、海馬から送られてきた資料に目を通していた
(影丸、この学園理事長が最後のセブンスターズ…?)
[クリクリィ]
「ん?」
クリボーの声にみさとがパソコンから顔を上げると、心配そうに控えていた三騎士達とクリボーがいた
[みさと、根を詰めすぎじゃないか?]
[部屋に戻ってから、もう2時間もパソコンと睨めっこしてますよ?]
「ぅえっ!?
本当だ…気づかなかった…」
[お嬢、最後の相手とは自分が戦う気か?]
「うん…最後のセブンスターズは間違いなく今までの中で最強のハズ
あの、カミューラよりもね…
十代達で太刀打ち出来るか分からない、ここはあたしが出なくちゃ……誰っ!?」
部屋の窓に映った人陰にみさとが窓を開けると、見覚えのある紋章が淡い光を浮かべていた
「これ、確かアムナエルとかいうモノの紋章…?」
[クリクリィ!!]
クリボーの指す方向に、謎の人影を見たみさとはデュエルディスクを片手に慌てて追い掛け始めた
…森の奥まで走り、拓けた場所で謎の人物は動きを止めた
「…アンタ、最後のセブンスターズ?」
謎の人物は黙ってディスクを起動させた
「言葉は無用って訳?」
みさともデュエルディスクを起動して、デュエルが始まった
……数ターンが過ぎ、みさとのライフは3400、フィールドには『ブラック・マジシャン・ガール』と『ブラック・マジシャンズ・ナイト』の2体がいた
ブラック・マジシャン・ガール
☆6 闇属性 魔法使い族 ATK 2000 DEF 1700
ブラック・マジシャンズ・ナイト
☆7 闇属性 戦士族 ATK 2500 DEF 2100
対する敵のライフは700、フィールドには伏せカードが2枚だけだった
「セブンスターズとの戦いは、ここで終わらせる!!」
「……流石は七瀬 みさと、ここまでやるとはな」
テキストの説明以外話さなかった最後のセブンスターズが、口を開いた
「負ける訳にはいかないのよ」
「お前は強い……この者達と違ってな」
最後のセブンスターズが片手を横にかざすと、空間が歪んである物を映し出した
「─アンタ達!!」
3つの空間の中に、明日香・吹雪・万丈目がそれぞれ気を失って倒れていた
「さあ、どうする…?」
[…じゃあ、鍵はもう最低2つは奪われて……]
[ケッ!!
汚ねぇ真似するじゃねぇか!!]
「っ…ターン、終了……」
歯痒そうに呟いたみさとの体は、小刻みに震えていた
(どうしよう…このままじゃ明日香達が…)
目の前の光景に、みさとは既視感を覚えた
ーーー
「ウワアァーッ!!
兄さまァー!!」
「モクバァー!!」
ーーー
(……これじゃあの時と、何も変わらない!!
あの時から、何も成長出来ていないじゃない!!)
…数分後その場にみさとの悲鳴が響き、6つ目の鍵はセブンスターズの手に堕ちた
……みさとが目を覚ました時、全ては終わっていた
最後のセブンスターズ アムナエルの正体は行方不明の大徳寺で、十代とのデュエルに敗れて消えていった
学園を救った十代は、オシリスレッドながらも学園のヒーローとして一躍人気者になっていた
「スゲーな、遊城 十代!!」
「ついにセブンスターズを蹴散らしたんだってな」
「あのみさとさんが敵わなかった相手にも勝ったんだろう?」
「オシリスレッドにしとくのが、もったいないぜ」
「アハハ!!
ありがとー、そんな大したモンじゃないからー!!」
「へぇ、七精門の鍵をめぐる闘いの事、みんな知ってるんだ」
「こんな狭い島で、派手に闘ってたんだもんな」
…同じ頃、みさとは女子寮の部屋で、明日香・ジュンコ・ももえを呼んでお茶をしていた
「わぁ!!
この茶葉、かなりいい物ですわよ?」
「みさと、こんな高い物どうしたのよ?」
「友達のヨハンが送ってきたのよ
何かいっぱいもらったから御裾分けだって」
「「ヨハン!?」」
みさとの一言にジュンコとももえが同時に食い付き、静観していた明日香も目を見開いた
「な、何よ…?」
「ヨハンって、あの…」
「宝玉獣のヨハン様の事ですの!?」
「そのヨハンだけど…アンタ達、知ってるの?」
「当たり前でしょー!?」
「ヨハン・アンデルセン、宝玉獣と呼ばれる世界に7枚しか無いカードの所有者
まさかみさとが、彼と仲が良かったなんて…」
「しかも、あんなにイケメンじゃありませんの!!」
「(ブレないわね、ももえ…;)
そういえばアイツ、そこそこ有名人だっけ
まあいいや、冷めないうちに飲んじゃいましょ」
「ええ、いただくわ」
明日香達が自分のカップに口をつけていく
「…美味しい!!」
「この豊かな香りがたまりませんわね~」
「ホント、ヨハンの奴がお薦めなんてメモ付けて送ってきたからどんなのかと思ったけど…中々センス良いじゃない」
「彼に対しては辛口なのね…;」
「アイツ、どことなく十代に似てる破茶目茶な奴だからね
ホントに世話が焼ける奴なのよ」
「ふふふ…世話好きなあなたにはピッタリじゃない?」
「…ぇ、どういう意味?」
「ご想像にお任せするわ」
明日香はお茶を一口飲んでカップを置き、みさとに向き直った
「……みさと、本当にありがとう」
「別に良いわよ、お茶くらいで…」
「それもだけど…今回の闘いの事」
真剣な表情を見せる明日香に、みさとはスッと姿勢を正しジュンコとももえは話を聞く姿勢をとった
「…闘いの前、あなたは私達を遠ざけた
私達を闇のデュエルに巻き込まない為に、あなたは必死になってくれた
…けど、そんなあなたの思いより私は兄さんの事を優先してしまった…ごめんなさい」
「…行方不明の肉親の手がかりがようやく見つかったんだもの、無理ないわよ
アンタと亮さんは、十代達みたいに興味本位で関わって無いし怒れないわ」
「…兄さんに聞いたわ
タイタンとのデュエルで私が闇に捕らわれそうになった時、兄さんに私を呼べと言ったのは十代とあなただって
そのおかげで私はデュエルに勝つ事が出来た…ありがとう」
「ま、まあ…結局は吹雪さんのアンタを想う気持ちとアンタが吹雪さんを想う気持ちの勝利よ
あたしと十代は、ほんのちょっと手助けしただけ」
「最後にもう1つ…ごめんなさい
最後のセブンスターズとのデュエル、あなたは私を人質にとられて満足なデュエルが出来なかったのよね?」
明日香の一言に、みさとはピクリと肩を揺らした
「私が捕らわれていなければ……「別に良いわよ」え?」
「…あの時、あたしは強引にデュエルを進めて勝って、アンタ達を救うという選択も出来た
けど、それをしなかったのはアンタ達を言い訳に逃げてしまったから…あたしもまだまだだわ」
「「みさと/さん……」」
「だから謝るのは無し!!
むしろ、こっちはアンタ達に感謝してるんだから」
「「「え?」」」
みさとの一言に、明日香達は目を丸くした
「……あたしが伝説のデュエリストの1人だって分かった時、他の人達は態度を変えた…ジュンコとももえもバレてすぐの頃はそうだったし」
「「うっ…;」」
痛い所をつかれたジュンコとももえは黙り込んだ
「けど…アンタや十代達は変わらなかった、ジュンコとももえもすぐに前の2人に戻ったし…
伝説のデュエリストは人に持て囃される…それしか無いのかって諦めてた所もあったから、アンタ達の変わらない態度は嬉しかったのよ」
「みさと…」
「…まあ、つまりアレよ!!
これからもよろしくって事で!!」
「ふふ…ええ、こちらこそ」
「……さてと、しんみりしちゃったわね
楽しい話でもしようか!!
とりあえず…舞さんの武勇伝でも聞く?」
「キャー!!
聞きたい聞きたい!!」
「私もですわ!!」
話に華を咲かせるみさと達を、三騎士達とクリボーは静かに見守った
[…良かったなみさと]
[ええ、本当に良いお友達に出会えて]
[コイツ等がいれば、多分大丈夫だろ]
[クリクリィ~]
クリボーは嬉しそうに、体を揺すった
…話が盛り上がる中ピピッと音を立てて、みさとのノートパソコンに1通のメールが届いた
「ん?
メール?」
「あたしのだ、ちょっとごめん」
パソコンを開いたみさとはメールを開き内容を確認していくと、徐々にみさとの表情が険しくなっていく
「みさとさん…?」
「どうしたのよ?」
「ごめん、ちょっと電話させて」
端末を取り出したみさとは、部屋の端に寄った
「もしもし?
あのメール、本当なの…?
うん…うん……えっ!?
もしそんな事になったら…分かったわ、こっちで何とかする
じゃ、そっちは頼んだわよモクバ」
電話を終えたみさとの表情は険しいままだった
「どうしたの?」
「─明日香…どうやら、セブンスターズとの闘いはまだ終わってなさそうよ」
「ええっ!?
どういう……」
明日香も表情を険しくさせた時、明日香の端末が鳴った
「私のだわ……十代から?
もしもし?」
『あ、明日香!!
大変なんだ!!』
「どうしたのよ十代?
そんなに慌てて…」
『─…万丈目が七精門の鍵を盗んじまったんだ!!』
「「はあっ!?」」
『今すぐみさと連れて浜辺に来てくれ!!
オレ達もすぐに行く!!』
「分かったわ!!
…みさと!!」
「急ぐわよ明日香!!」
「ええ!!」
その場にジュンコとももえを残して、明日香とみさとは走り出した
……途中で十代・翔・隼人・三沢・亮と合流した明日香とみさとが浜辺に向かうと、首に七精門の鍵を全てぶら下げた万丈目が待っていた
「どういうつもりだ、万丈目!!」
「アンタ、自分が何やってんのかわかってんの!?」
「万丈目くん、鍵を返しなさい」
十代・みさと・明日香と次々に叫ぶが、万丈目は首を横に振った
「嫌だ!!」
「どうして、こんな真似を?」
「─そ、それは…天上院くん、君とデュエルをする為だ!!」
「え…?」
まさかの答えに、明日香は眉をしかめた
「んなもん、普通にやればいいじゃんか!!」
「だから、普通じゃダメなんだ!!
これは七精門の鍵と、天上院くんとのデートを賭けた…ラブデュエルだ!!」
《─ラブデュエル!?》
聞いた事の無い単語に、十代達は顔を見合わせた
「万丈目くん、バカな事は止めて!!」
「─何がバカだ、明日香!!」
「えっ…?」
海の方から聞こえてきた聞き覚えのある声に十代達が海の方を見ると、アロハシャツにウクレレを持った吹雪がバナナボートに乗って浮かんでいた
「兄さん!?」
「吹雪、お前…」
「万丈目くんは男の純情を賭けてお前にデュエルを挑んで来ているんだよ!!
明日香、お前も女の純情を賭けて答えてあげないか!!」
真面目な顔で言い切った吹雪に、十代・翔・隼人は苦い顔をした
「吹雪さんって…こんな人だったの…?」
「聞いて無いぞ…」
「訳が分からないんだな…」
(もしかしてコレ、兄さんの差し金…?)
明日香が直感的に事態を推測する隣で、亮は盛大に目頭を押さえた
「また…吹雪の悪い癖が…」
その一言で十代・翔・隼人・みさと・三騎士達とクリボーは、亮の方を向いた
「悪い癖って?」
「吹雪はああやって、人の恋路を盛り上げたがる癖があるんだ」
「「「ええぇぇ~…?」」」
[ケッ、悪趣味なボウズだぜ]
[他人で遊ぶなよ…;]
[褒められた性格、ではありませんね…;]
[クリィ~…;]
「…その様子だと亮さん、過去に何回も吹雪さんの被害に…?」
「まあ、な…;」
「……お茶でもしながら愚痴くらいは聞くわよ」
「…ありがとう」
亮の肩に手を置いて慰めるみさとに、翔は呆然とした
(あのお兄さんが、こんな姿を……)
(…ともかく、こんな馬鹿丸出し事は早々にケリを着けておかないとね…みんな)
みさとが三騎士達に視線を送ると、3人は揃って頷いた
その間も明日香と万丈目&吹雪の口論は続いていた
「全く兄さん!!
万丈目くんまで巻き込んでなにやってるの!!」
「天上院くん、ボクは本気だ!!」
「そうだぞ明日香!!
万丈目くんの瞳を見てみろ!!
真剣そのものさ!!」
吹雪の言う通り、万丈目の瞳は話してわかるような瞳ではなかった
「…ハッ!!
─それとも明日香、まさか他に好きな人でもいるのかい!?」
「なっ……バカ言わないで!!///
そんな人…」
そう言いつつも明日香は一瞬、十代の方を見た
「ん?
明日香?」
(へぇ、そんな気はしてたけど本当だったんだ…ここは明日香の為にも…)
[クリッ!!]
意を決したみさとの隣で、クリボーが勇ましく両手を上に突き上げた
「天上院くん!!」
一切態度を変えない万丈目に、明日香は諦めに似た顔をしてため息をついた
(万丈目くん、話は通じそうにないわね…)
「明日香!!」
「─…いい加減にしろ、この色ボケ野郎共ォ!!」
その場にみさとの怒声が響き、全員が怒声に身を怯ませた
「みさと…?」
「黙って聞いててやれば、言いたい放題…!!」
明日香の隣に立ったみさとは、仁王立ちして万丈目をビシィッと指差した
「饅頭、アンタの事はバカだと思い続けてたけど……」
「続けてたけど?」
「……ここまでバカだとは思って無かったわ!!」
言い切られた万丈目はズゴッと前のめりに転んだ
「そもそも、いきなり一方的に気持ちを押し付けても明日香からしたら迷惑以外の何物でも無いのよ、アンタ分かってんの?」
「確かに…一歩間違えればストーカーに発展しかねないッスね」
「明日香さんにも心の準備が必要なんだな~」
《うんうん》
翔や隼人もみさとの意見に賛成し、十代達は揃って頷いた
「ええい、お前には関係ない!!
オレは天上院くんにデュエルを申しこんでいるんだ、邪魔者は引っ込んでいろ!!」
「…おーっほっほっほっほっ!!
笑わせてくれるわねぇ!?」
「何ィ!?」
高笑いを止めたみさとは、そのまま明日香に抱き付き腰に手を回した
「ぇ、みさと?」
「なっき、貴様ァ!!///
天上院くんから離れんか!!」
「嫌なこった
こんな事も出来ないからって、僻むんじゃなくってよ
おーっほっほっほっほっ!!」
「ひ、久々の高笑いっス!!」
「みさとさんの謎の高笑い発動なんだな…!!」
翔と隼人はみさとの高笑いに脅え、明日香から離れたみさとは万丈目を睨んで言い切った
「…一方的にアプローチしたところで、女が簡単に落ちると思ったら大間違いよ!!
……それから吹雪さん、アンタもよ!!」
「うぇっ!?」
いきなり矛先を向けられた吹雪は、ウクレレを取り落とした
「他人の感情を玩具にして遊ぶなんて、悪趣味としか言い様が無いっての!!
分かったんなら、とっとと鍵を返しなさい!!
今なら2人共半殺しで許してあげるわ」
《半殺し!?》
最後の一言に、全員が一斉にツッコんだ
「…よ、よし!!
ならこうしよう!!」
「ん?」
「師匠?」
「兄さん?」
みさとの豹変に戸惑いつつも、吹雪はバナナボートを陸に近づけ砂浜に降りた
「デュエリスト同士の問題はやはりデュエルで決着をつけるべきだ…そこで!!
今回はタッグデュエルを行おうじゃないか!!」
《タッグデュエル!!!?》
「そう…ボクと万丈目くんVS明日香とみさとちゃんのチームでね」
「うわ~…話がどんどんデカくなってるッス…」
[コイツはまた…面白ェ事を言うボウズだな]
[面白くなんて無いですよ!!]
どこかくたびれた様子の翔の上でニヤリと笑うキングに、クィーンが噛みついた
(…これにより万丈目くんラブデュエルを行わせて、ラブデュエルに反対のみさとちゃんとの問題を一挙に解決出来る
みさとちゃんもデュエルにまぜれば、万丈目くんの想いをきっと理解してくれるハズ!!)
そう企む吹雪の思想を誰も理解出来ないまま、明日香とみさとは小さく頷き合った
「…わかったわ、兄さん・万丈目くん
そのタッグデュエル、受ける!!」
「コテンパンに伸してあげるから、覚悟しなさい!!」
「よしっ!!」
「よかったな万丈目くん!!」
「ごめんなさいみさと…あなたまでこんな事に巻き込んでしまって…」
「まあ、今回はあたしが自分から首を突っ込んだんだし気にする事ないわよ
…そんな事よりあの文字通りのバカ野郎共、痛ーいお灸を据えてあげましょ」
「ふふ、そうね
…即席だけど、パートナーよろしくみさと」
「勿論よ、このみさとちゃんに任せなさい!!」
吹雪はバナナボートに積んでいた自分のデュエルディスクを腕に嵌めた
[よく濡れなかったな、アレ…]
(…気にしないでおこうよ、ジャック)
明日香がデュエルディスクを装着する隣で、みさとはジャックにツッコんだ
(この2人が相手なら……)
みさとはポケットに入れていたサイドデッキから、1枚のカードをデッキに入れた
…万丈目の前に明日香が、吹雪の前にみさとが立ちデュエルの準備が整った
「タッグデュエルだからルールを確認しておこうか
今回のルールはライフポイントは1人4000、墓地とフィールドはそれぞれ独立、チーム内での相談や手札の公開も反則だよ
勝利条件は相手のライフが2人共0になったらチームの勝利だ」
「片方のライフが0になっても、もう片方のライフが残っているならデュエルは続行されるって事ね?」
「さすが明日香、飲み込みが早いね
また、魔法カード『サンダー・ボルト』や罠カード『聖なるバリア-ミラーフォース-』のような相手を限定して発動するような効果は、相手のどちらか片方のフィールドにしか効力はない」
「例えばあたしと明日香、両方のフィールドにモンスターがいる状態でアンタ達がサンダー・ボルトを発動させても、全滅する効果が及ぶのはどちらか片方のフィールドだけ」
「そう
ただし、魔法カード『大嵐』やモンスターカード『サイバーポッド』のようなフィールド全体に及ぶ効果の場合は全てのプレイヤーが対象になる…これでいいね?」
「もちろんですお義兄さん!!」
「気ぃ早いッスね万丈目くん…;」
翔のツッコミが風に流される中、内容の確認が終わり4人は自分のデュエルディスクを起動させた
「万丈目くん、先に言っておくけれど…私とデートしたって何の意味も無いわよ」
「そんな事は無ァーい!!
きっと楽しいハズだ…購買部で買い物して、火山でピクニック
憧れの灯台で語らい、僕の想いを君に…「「ポエムかっ!!」」
万丈目の妄想に我慢ならなくなった翔とみさとが同時にツッコみ、十代達は呆れ果てたようにゲンナリしていた
「何だかまどろっこしいわね…言いたい事があるなら、デュエルで語りなさい!!」
「ああ、嫌っていうほど!!」
「恋に障害はつきものだよ、頑張れ万丈目くん!!」
「色ボケ野郎共に負けてあげるほど、あたし等は甘くないわよ!!」
「「「「─
4人の声が揃い、タッグデュエルが開始された
今回は、明日香との友情をメインに持ってきたつもりです
伝説のデュエリストはどこに行ってもちやほやされてしまうので、対等に接してくれる明日香や十代達の存在は、みさとにとって有り難い存在です
次回は2回目のタッグデュエルです、今回は前回とはルールがかなり違います