遊戯王GX 戦場に立つ乙女   作:なおにぃ

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TARN 2  デュエルアカデミア

デュエルアカデミア…KCの社長 海馬瀬人がデュエリスト育成の為に設立したデュエル専門の学校である

 

そこは周りを海に囲まれた孤島に設立されており、毎年合格者は船でアカデミアまで連れて行かれる

 

そして、今年もまたたくさんの合格者が船に乗ってデュエルアカデミアを目指していた

 

 

 

 

「…見事な程に男ばっかね」

 

[何でも、今年の合格者の中で女の子はみさとちゃんだけみたいですよ]

 

「もっとしっかりしてよね、女子…」

 

[まあ、これならすぐにお嬢がアカデミア最強の女になるだろうぜ]

 

「そうならない事を祈るわ……ん?」

 

バタバタと騒々しい足音に振り返ると、2人の少年がみさとの方に駆けてきていた

 

「あれって確か……」

 

[片方はみさとの前にデュエルしてた奴だな]

 

[ええ、確かハネクリボーを持っていた子……]

 

「おーい!!

お前、入学試験の時にクロノス先生に勝った奴だよな!!」

 

「じゅ、十代くんダメだよ!!

女の子相手にそんないきなり!!」

 

「大丈夫よ

それよりアンタ、確かあたしの前にデュエルしてたヒーローデッキの奴よね?」

 

「ああ!!

オレ、遊城 十代!!

お前は?」

 

「みさと、不知火 みさとよ

呼び捨てでいいから」

 

「みさと、だな

これからよろしくなみさと!!」

 

無邪気な笑顔で手を差し伸べてきた十代に、みさとは面食らいながらも笑ってその手を握り返した

 

「ええ、よろしく

…で、そっちのアンタは?」

 

「あ、僕は丸藤 翔っス」

 

「翔くん、ね…覚えたわ、よろしく」

 

「こ、こちらこそ…」

 

差し出されたみさとの手を、翔は緊張しながら握り返した

 

[何でコイツ、そんな緊張してんだろうな?]

 

[お嬢に惚れでもしたか?]

 

[きっと女の子に慣れてないのでは?]

 

その様子を後ろから見ていたジャックとキングは首を傾げ、クィーンは微笑ましそうに見ていた

 

[クリクリ~!!]

 

「っ…!?」

 

聞こえてきた声にみさとが一瞬反応し、声の方を見るとそこにはハネクリボーが笑顔で浮いていた

 

[あら、やっぱりあなただったのね]

 

[お前がここにいるって事は…]

 

[コイツは遊戯に気に入られたって事か]

 

[クリクリ~!!]

 

ナイト達が仲良く話しているのを、みさとは微笑ましそうな顔で見ていた

 

「─おや、君は……」

 

「ん?」

 

「おっ!!

2番じゃねぇか!!」

 

話をしている十代達の後ろから、生真面目そうな少年がやって来た

 

「その声…アンタ、あたしの入学試験のデュエルを解説してくれた人?」

 

「解説って…まあ、結果的にそうなるか

君も合格していたんだな」

 

「まあね、不知火 みさとよ

アンタは?」

 

「三沢 大地、ラーイエローだ

こちらこそよろしく」

 

三沢との握手をすませたみさとは、十代と翔に向き直った

 

「そういやアンタ達は寮はどこなの?」

 

「オレ達か?」

 

「その…僕達は……」

 

一気に沈んだ翔にみさとは口元を引き攣らせた

 

「ま、まさか……」

 

「うん……オシリスレッド寮」

 

「何ショゲてんだよ翔!!

まだ始まったばかりじゃねーか

それに情熱の赤、オレは好きだぜ?」

 

「アンタ前向きね……まあでも、その通りだわ

寮なんて所詮ただの入学試験の結果、これからの頑張り次第でどうにでもなるわ

今からそんなんじゃ、アカデミアで成長出来ないわよ?」

 

「十代くん・みさとさん……そうっスね!!

まだまだこれからっスね!!」

 

「そうそう、その意気だぜ!!」

 

握り拳を作って気合いを入れる翔を3人は笑って見ていた

 

「ところで君は?」

 

「女はみんなオベリスクブルーだそうよ」

 

「へぇー!!

すごいっスね!!」

 

「そうでもないわよ」

 

苦笑をもらすみさとに十代はズイッと顔を近付けた

 

「そうだみさと、オレとデュエルしようぜ!!」

 

「へ?」

 

「いきなりどうしたんスか十代くん!?」

 

「だってよぉ、翔も見ただろ?

みさと、目茶苦茶強ェじゃねーか!!

あの白い剣士とか格好良かったしさ

オレ、強いデュエリストとたくさんデュエルしてぇんだ!!」

 

「ああ、イシュザークの事?

確かにあの子はあたしも気に入ってるわよ」

 

「聖導騎士(セイントナイト) イシュザークは、バトルで破壊したモンスターを除外出来る強力な効果を持ってるからな」

 

三沢の一言に、十代達は黙り混んだ

 

「ん?

どうしたんだ?」

 

「「「三沢/三沢くん/アンタ、いたの?」」」

 

「さっき話したじゃないかっ!!」

 

そこにブオォーッと音をたてて、船の着岸の汽笛が鳴り響いた

 

「到着したみたいだな」

 

「デュエルはお預けね」

 

「ちぇー!!

今度絶対にデュエルしようぜ!!」

 

「ええ、アンタとのデュエルは楽しそうだわ

だから必ず約束は守る」

 

「じゃあ後で」

 

そこで4人は別れ、それぞれの席に戻って行った

 

 

 

入学式が終わり、みさとは中等部上がり組の女子達と一緒に寮長の鮎川の先導で女子寮へ向かっていた

 

「ほら、あの娘よ」

 

「あの娘が受験組唯一の女子?」

 

「どうせすぐにいなくなるのがオチよ」

 

中等部上がり組の女子達の陰口が、次々とみさとの耳に聞こえてくる

 

(…随分と歓迎されてなさそうね、あたし)

 

[お嬢の強さを知ればすぐに無くなるだろうぜ]

 

[普通と違う奴は、どうあっても妬まれるもんだからな]

 

(まあ、いいけど…慣れてるし……)

 

[みさとちゃん……]

 

悲しそうな顔をするクィーンにみさとは苦笑いした

 

(そんな顔しなくて大丈夫よ、ホントに何とも思ってないから)

 

[だったら、いいんですけど……]

 

そうこうしている内に、オベリスクブルー 女子寮に到着した

 

(……何コレ?)

 

[城?]

 

[屋敷だろうな]

 

[宮殿、ですかね…?]

 

唖然と見上げたみさとの視界には、大きな城のような建物が立っていた

 

(海馬の奴~、無駄な方面にお金使い過ぎでしょ!!)

 

中に入り自室のドアを開けると、豪華な部屋が待っていた

 

「…あのバカ、ホントに無駄なお金使い過ぎ……ι

……ん?」

 

呆れていたみさとは机の上に置かれた大小の見知らぬ荷物見つけた

 

「何コレ、あたし宛?」

 

大きな荷物を開けると、中からノートパソコンが出て来た

 

「ノートパソコン?

KC製…って事は……」

 

パソコンを起動させると、1通のメールが届いていた

 

「海馬からかな?」

 

『このノートパソコンでデュエルアカデミアの報告書を提出しろ

最低でも月に1度は提出しろ、期限を破る事は許さん

せいぜい足掻くがいい、フハハハハ!!』

 

「……何コレ

まあいっか、もう1つは……ペガサス!?」

 

小さな荷物の送り人の名前に、みさとは目を見開いた

 

『みさとガール、デュエルアカデミアへの入学おめでとうございまーす!!

コレは私からの入学祝いデース!!

是非とも使ってみてくだサーイ』

 

数枚のカードと一緒に同封された手紙にみさとは笑みを溢した

 

「ペガサスにまで心配かけちゃったみたいね…

おっ、みんないい感じのカード達じゃない!!

……ありがと、ペガサス」

 

封筒を机の引き出しにしまったみさとは荷物を整理し、制服を身に付けた

 

「…短過ぎじゃない、このスカート?」

 

[確かに…]

 

[いいじゃねぇか、色っぽいぞ]

 

[似合ってるから問題ないぞ、お嬢]

 

スカートの短さを嘆いていたところに、部屋のドアがノックされた

 

「(誰だろ?)

はーい」

 

ドアを開けると、1人の女性が立っていた

 

「あれ、あなたは寮長の…」

 

「ええ…改めて自己紹介させてね

このオベリスクブルー 女子寮の寮長も兼任しています、保健養護の担任の鮎川 恵美です

よろしくね、不知火さん」

 

「不知火 みさとです、こちらこそよろしくお願いします

…良かったらお茶でも淹れますけど……」

 

「ああ、ごめんなさいね

気を使わせてしまって…じゃあ、少しだけ」

 

鮎川を中に入れたみさとは、直ぐにお茶を淹れた

 

「粗茶ですけど…」

 

「ありがとう」

 

「それで、何か内密のお話なんですか?」

 

「そこまで大袈裟なモノでは無いのだけどね」

 

鮎川はお茶を一口飲んで話し出した

 

「今夜、各寮で歓迎パーティーが行われるのはもう知ってるわよね?」

 

「はい、入学式の後で説明を受けましたから」

 

「そのパーティーで歓迎デュエルを行うのが毎年恒例なの

受験組代表と中等部上がり組の代表を1人ずつ選出しなければならないんだけど……」

 

「今年の受験組の女子はあたしだけ、だからあたしにそれをやって欲しいんですね?」

 

「話が早くて助かるわ…頼めないかしら?」

 

「…まあ、断る理由も無いので構いません」

 

「じゃあ、今夜はよろしくね

あなたの相手はこちらで選出しておきます」

 

「はい、わかりました」

 

 

 

 

 

 

…夜になり、各寮では歓迎パーティーが行われていた

 

オシリスレッドは重苦しい空気が流れていたが、ただ1人 遊城 十代だけは違っていた

 

 

 

そして、オベリスクブルー 女子寮でも歓迎パーティーが行われていた

 

「……何この豪華絢爛なパーティー」

 

[とても学生の歓迎パーティーとは思えませんね]

 

[女子達もはしゃいでるな]

 

[けど、誰もお嬢には声をかけねえな]

 

「まあ、それはそれであなた達と話せるからいいけど……あ、この野菜のキッシュ美味しい」

 

孤立していたみさとは騎士達と話しながら、料理をつまんでいた

 

そこに、後ろからぶつかられたみさとは前のめりにバランスを崩した

 

「っとと…!!」

 

「あ、ごめんなさい!!

怪我はない?」

 

「ええ、大丈夫よ」

 

「…あら?

あなたは……「「明日香さーん/様ー!!」」

 

ぶつかった金髪の美少女の後ろから、2人の少女がやって来た

 

「ジュンコ・ももえ」

 

「明日香さん、どこに行ってたんですか?」

 

「探しましたのよ……って、あら?

アンタ、中等部にはいなかったわよね?」

 

「ええ、受験して来たわ」

 

「やっぱり、あの時の人だったのね」

 

「ん?

あたしの事知ってるの?」

 

「入学試験のデュエル、見させて貰ったわ

あのクロノス教諭に完全勝利をおさめてしまったんですもの、覚えないわけにはいかないわ」

 

「「クロノス教諭に!?」」

 

明日香と呼ばれた少女の一言に、2人が目を見開いてみさとを見た

 

「そこまで大した事じゃないと思うんだけど…」

 

「何言ってんのよ!!

あのクロノス教諭に勝ったって事は、アンタ目茶苦茶強いって事じゃない!!」

 

「ジュンコさんの言う通りですわ!!

まさか明日香様以外にも、お強い女性のデュエリストがいらっしゃったなんて……」

 

「そ、そう?

まあ、ありがと」

 

「まあ、明日香さんには敵わないだろうけどね」

 

「……ところで今更なんだけど…アンタ達、誰?」

 

「「「あ…」」」

 

「ごめんなさい、自己紹介がまだだったわね

私は天上院 明日香、1年生よ

この2人は私の友人の……」

 

「枕田 ジュンコよ」

 

「浜口 ももえですわ」

 

「明日香にジュンコにももえ、ね…

あたしは不知火 みさと、みさとでいいわ」

 

「ええ、よろしくねみさと」

 

それからみさとは、明日香達とデュエルアカデミアの事で話に華を咲かせた

 

 

 

 

「さて…それでは毎年恒例、新入生同士の歓迎デュエルを行います」

 

壇上の鮎川がマイクで女子生徒達を促した

 

「中等部組代表1人と受験組代表1人にデュエルをしてもらいます

それでは、受験組代表 不知火 みさとさん」

 

名前を呼ばれたみさとは、デュエルフィールドにもなっている壇上へ上がっていく

 

「そして中等部組代表、天上院 明日香さん」

 

「へ?」

 

呼ばれた名前にみさとは唖然とした

 

 

 

 

「…まさか早速アンタとデュエルする事になるなんてね…」

 

「ごめんなさいね

あなたの本気を知りたかったから、私から志願したの」

 

(…気づいてたんだ、この間のあたしが手加減してた事に……)

 

「2人共、ディスクを」

 

「「はい」」

 

ガシャンと音を立てて、明日香とみさとのデュエルディスクが起動した

 

「まあ、そういう事なら早速始めちゃいましょ」

 

「ええ…手加減しないわよ!!」

 

「それはこっちのセリフ!!」

 

「それでは、始めて下さい」

 

「「決闘(デュエル)!!」」

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