デュエルリーグのオープニングデュエルの開始が迫る中、既に会場入りしてデッキ調整を終えたみさとの控室のドアがノックされた
「開いてますよー」
みさとが間延びした返事をした後、ドアが開いて2人の男女が入って来た
「よう、みさと」
「こんにちは、みさとちゃん」
「克也兄ちゃん・静香ちゃん、いらっしゃい」
入って来た城之内兄妹の姿に、みさとは調整したデッキを机に置いて席を立った
「見に来てくれたの?」
「そりゃあ心配だしな」
「私もみさとちゃんが心配だって、お兄ちゃんに我儘言っちゃった」
「ありがと、静香ちゃん
あたしが勝つところ、しっかり見ておいてね」
「─…ふん、大した自信だな」
無駄に偉そうな声に3人が振り返ると、海馬がモクバと秘書の磯野を連れて来ていた
「逃げずに来ていたか」
「当たり前でしょ?
相手がアイツじゃ、あたしが闘うのが1番よ
っていうかアンタ、たった2時間で新しい召喚法を覚えさせられて新デッキまで作ったあたしへの労いは無いっての!?」
「ふぅん、相変わらず喧しい奴だ」
「おかげさまでね!!
……それより、メールの最後に書いてあったアレ、本当にやって良いのね?」
「…ここ最近奴の行動は流石に目に余る
1度鎮静させなければならん、好きにしろ」
「みさとならそれが出来るって、兄サマが言ってたぜ」
モクバの一言に、みさとは挑戦的な眼差しを海馬に向けた
「…ふぅん、アンタがあたしをそこまで買ってくれてたなんてね」
「どこかの馬の骨と違い、お前はバトル・シティ予選を自力で突破した
その時点でお前は、ただの遊戯の腰巾着では無い事は分かりきっている」
「誰が馬の骨だ、海馬ァ!!」
噛みつく城之内を無視した海馬は秘書に振り返った
「磯野、開始時刻は何時だ?」
「はい、開始時刻まで後15分です」
「……席へ行くぞ、モクバ」
「うん、兄サマ!!
じゃあな、頑張れよみさと!!」
「任せときなさいって!!」
拳を突き出したモクバは、先を行く海馬と磯野を追い掛けた
「それじゃあ、私達もそろそろ…」
「そうだな、オレ達も席に戻るぜ」
「うん、ありがとう」
「頑張ってね、みさとちゃん!!」
「負けんなよ!!」
「もっちろん!!」
城之内と静香を見送り、机の上のデッキを握ったみさとの周りにスウッと音を立てて三騎士達とクリボーが出て来た
「それにしても、斬新な召喚方法だったわねぇ…まあいいか
…みんな、覚悟は良い?」
[いつでもいいぜ、みさと]
[あのガキ、痛い目に合わせてやるぜ]
[私達で絶対に勝ちましょう!!]
[クリクリィ!!]
「七瀬さん、スタンバイお願いします」
「わかりました」
係員に呼ばれたみさとは、新デッキとデュエルディスクを持って控室を後にした
(あの野郎、覚悟しな…!!)
…同じ頃、デュエルアカデミアでは先日の亮の時同様に生徒達がリーグを大型モニターで観戦していた……が、その中に十代と万丈目の姿は無かった
「みさと先輩のデュエルは勉強になるからって、みんなここに呼び出されたけど……」
「相手は誰なんスかね?」
「出て行く前の時の言い方からして、みさとは相手を知っていそうだったけど……」
「始まるぞ」
三沢の一言で翔達はモニターに集中した
オープニングの花火と共に、進行役の実況が始まった
『さあ、始まりましたデュエルプロリーグ!!
今回はどのようなデュエルが展開されるのでしょうか!!
まずはオープニングデュエルからです!!
今回のオープニングデュエルは…この2人!!』
プシューッと吹き出す白い煙の中から、スーツ姿の1人の男が出てきた
『1人目は現在連勝中、あのカイザー亮をも圧倒した若き天才デュエリスト エド・フェニックス!!』
不敵に微笑むエドに、会場のエドのファン達から黄色い歓声が沸き起こる
「エドだって!?」
「そんな…!!」
「これは流石にまずいんじゃないか…?」
対戦相手の姿に翔達が動揺するのを、別の席で見ているクロノスとナポレオンはニヤニヤしながら見ていた
(予想通りの反応でスーノ
相手があのエド・フェニックスなーラ、いくらシニョーラ みさとでもそう簡単に勝てる相手ではありませンーノ)
(後はエド様が七瀬 みさとに勝ちさえすれば、レッド寮を守る戦力はがた落ち
潰すのは訳無いのでアール)
そんな悪巧みの中、ジュンコとももえを始めとするエドのファン達は黄色い歓声をあげていた
「……ねぇ、兄サマ」
席についたモクバは、隣の兄を見上げた
「どうしたモクバ?」
「ずっと気になってたんだけどさ、何でエド・フェニックスはみさとを目の敵にしてるんだろ…?
兄サマ程じゃ無いけど、みさとが強くて勝てないからって言ってもさ何もあそこまで……」
不思議そうに考え込むモクバを見ながら、海馬は手元のグラスをあおった
「強い相手には勝ちたくなるのが、デュエリストの性だ
エド・フェニックスの場合、歳が殆ど変わらないみさとに何度挑んでも勝てない…自分への苛立ちを抑えきれないでいる」
「それって…嫉妬って事?」
「平たく言うとそうなるな
だが、奴がそうしてしまうのは…己の弱さを知らないからだ
己の中の弱さを知る事、それが真の強さを手に入れる為に必要不可欠なモノ
奴にそれを分からせる事が出来るのは、奴が目の敵にしているみさとだけだ」
「そっか、じゃあ兄サマはその為にこのデュエルを…!!
やっぱ兄サマは優しいぜ!!」
……そんな会話をしていたという事を知る人は、秘書の磯野だけだった
『対するは、エドのライバルと呼ばれた彼女!!
伝説のデュエリストの1人として数えられているデュエリスト、一夜限りの復活だ!!
同じように吹き出した白い煙の中から出て来たのは…アカデミアのブルーの制服姿のみさとだった
『ってアレ?
アレはデュエルアカデミアの制服では……』
周りからのざわめきを全て無視して、みさとはフィールドのエドと向き合った
「どういうつもりですか?
この晴れ舞台にそんな格好で来るなんて」
「あたしは
「…どういう意味です?」
「アンタみたいな鼻垂れ小僧、あたしの敵じゃないって意味よ」
その場に流れる一触即発の空気に、観客やデュエルアカデミアの生徒達は黙り込んだ
「何をそんなに怒っているのですか?
…ああ~なるほど、僕があなたの友人の遊城 十代を叩きのめしてあげた事ですか?
その怒りようから推測するに、奴は逃げたんですね?
やれやれ、弱いとは本当に愚かで惨めですね
あのような無様さの塊は、本当に救いようがありませんねぇ」
「アイツ…!!」
「酷い、そんな言い方って…!!」
「許せないドン!!」
呆れたようにわざとらしく首を振り十代を嘲笑いながら言いたい放題に言い続けるエドに、アカデミアの翔達はやり場の無い怒りに燃えていた
「─…言いたい事はそれで終わり?」
「えっ…?」
やや俯いて表情を見せない状態で出たみさとのドスの効いた声に、エドは面食らったような声をもらした
「覚えてるわよね?
アンタがあたしを初めて訪ねて来た時の事
バトル・シティが終わって1年とちょっと、あちこちに呼ばれて忙しい毎日を過ごしていたあたしの前に、「デュエルしろ」ってアンタは身勝手にやって来た
その理由を訊ねたら、「自分が最強のヒーロー使いのデュエリストで有る事を証明する為」とか「伝説のデュエリストであるあなたに勝てば、僕の強さが分かるから」とか…とにかくどこまでも自分勝手な理由だった
仕方なく受けてやったけど、結果はあたしの完全勝利」
右手の人指し指を真っ直ぐエドに突き出したみさとは、軽蔑の視線を向けて言い放った
「…アンタさぁ、あの頃から何にも成長してないのね」
「何を言っているんです?
僕は変わった、強くなった…そして今日、僕はあなたを倒してみせます」
『エド、勝利宣言だー!!
ライバル同士、熱いデュエルを期待したいですねー!!』
「ライバル…?
ハンッ笑わせんじゃないわよ」
進行役の興奮した一言に、みさとは嘲笑うように鼻を鳴らした
『え、今…笑われた?』
「エド、この際だからハッキリ言っておくけど……あたし、アンタみたいなガキをライバルだと思った事なんて1度も無いわよ」
「なっ…!!」
『え!?
ライバルじゃ、ない!?
どういう事なんでしょう!?』
「…どういう意味です?」
怒りを押さえたエドに、みさとは無表情なまま淡々と返した
「あたしに負けてからアンタがストーカーよろしく、ウザったいくらいつけ回すからマスコミが面白おかしく書いた…それがあたし達のライバル関係の真相
アンタの事なんてあたし、のぼせ上がったストーカー予備軍鼻垂れ小僧としか思って無いわ」
「随分と強気ですね
あなたはここで僕に負けるというのに」
「あたしが負ける…?
ハンッ冗談は止しなさい、ここで潰されるのはアンタの方よ」
ピリピリとした空気の中、言葉のぶつけ合いは続いていく
「逆上せ上がるのはやめて貰えませんか?」
「そりゃこっちのセリフだっての
っていうかさ、アンタこそその良い子ぶりっ子な猫被り止めてくんない?
キモすぎて鳥肌たって仕方無いのよ、見える?」
腕を擦るみさとの右腕は、鳥肌になっていた
「ッ~…調子に乗るなよみさと!!」
「そうそう、アンタはそういう自分勝手な我儘小僧なんだからね
まあ、ここでギャーギャー言ってても仕方無いし、本題に入りましょ
…アンタ、十代に何したの?」
「何をしただと?」
「アンタとのデュエルの後から、アイツの様子がおかしいからね
それに、アンタの
「僕のヒーローに邪気だと!?
笑わせるな!!
僕の
あんなザコとは違う!!」
「…たった1回勝っただけで完全勝利者気取りは、三下のやる事よ」
「何だと!?」
エドの怒声に淡々とした口調で返しながら、みさとは後ろに控えている三騎士達と話していた
(…どう?)
[
[ええ、あの時の邪気を微かに感じます
ただ、十代くんの時より遥かに薄くなっているような…]
(そう……どういう事なんだろう?)
[第三者がエドのデッキに邪気を一時的に与えた、とかか?]
ジャックの意見に、キングとクィーンは考え込んだ
[誰かがあのガキを使って十代のボウズを襲ったって事か?
…それも考えられなくはねぇが]
[けど、一体誰が…?]
[クリ~]
(まあ何にせよ、ここであの邪気を払っちゃいましょ
みんな、準備は良い?)
みさとの呼び掛けに、三騎士達とクリボーは揃って頷いた
「僕が三下だと!?
僕には負けられない理由が有る!!」
「…お父さんの仇討ちの為、だったっけ?
けどね、お父さんの形見を復讐の道具に成り下がらせて、何の罪も無い人を傷付ける……理由は何をしても許されるという免罪符にはならないのよ」
「何だと!?」
「構えなクズガキ!!
アンタに利用された亮さんと十代の仇、ここであたしが取ってやろうじゃない!!」
「あんなザコ共の為に体を張るか…落ちぶれたなみさと!!」
「人間性底辺のアンタには、一生わからないでしょうけどね!!」
『な、何だか物凄い言い合いが続いてましたが、ようやくデュエルスタートです!!』
お互いがデュエルディスクを起動させ、会場の大きな電光掲示板に顔写真と4000のライフの数字が浮かんだ
「「─
みさととエドが同時に叫び、会場は歓声に包まれた
「始まったね…」
「相手はあのカイザーと十代を倒したエドだ
流石のみさとくんでも、苦戦するだろうな……」
「みさと……」
心配そうに見守る吹雪・三沢・明日香とは別に、ジュンコやももえ達はエドの応援に精を出していた
《キャー!!!!
エド様ァー!!!!》
そんな女子達を見た翔と剣山は、不愉快そうにしかめっ面になった
「何だよあの2人
みさとさんの友達のくせに、エドなんか応援して…」
「ここはみさと先輩を応援するところだドン!!」
「そうっスよ!!
負けるなみさとさーん!!」
「頑張って欲しいドン、みさと先パーイ!!」
「みさとちゃん…」
「しっかりやれよ、みさと…」
両手を組んで祈る静香の隣で、城之内は強く拳を握り締めた
エド LP 4000
みさと LP 4000
電光掲示板の顔写真の上で交互に光っていた赤いランプが、エドの方で止まった
『先攻はエド・フェニックスです!!』
「僕のターン、ドロー!!
─マジックカード『
自分フィールドに
COME ON、『
エドのフィールドに、筋骨隆々のヒーローらしくない容姿のヒーローが現れた
☆4 闇属性 戦士族 ATK 1200 DEF 1700
「更に僕は『
エドのフィールドの
☆4 闇属性 戦士族 ATK 1400 DEF 1600
『エド・フェニックス、先日のカイザーとのデュエルで使用したヒーローとは違うヒーローを召喚!!
このヒーローは一体どんな強さを秘めているのでしょうか!?』
進行役の実況に気を良くしたエドは、フィールドの
「フッ…ダイヤモンドガイのエフェクト発動!!
1ターンに1度、自分のデッキの一番上のカードをめくり、それが通常魔法だった場合そのカードをセメタリーへ送る」
「そして、次の自分のターンに墓地に送ったカードの効果を発動出来る…でしょ?」
「…その通りだ
─ハードネス・アイ!!」
途中から説明を横取りしたみさとに眉をしかめながら、エドは
「…僕が引いたのは通常魔法『デステニー・ドロー』
ダイヤモンドガイのエフェクトでこのカードをセメタリーに送り、次の僕のターンにエフェクトを発動出来る
続いてダンクガイのエフェクト発動、手札の
僕は手札から『
エドのフィールドの
みさと LP 4000→3500
「─フィールド魔法『幽獄の時計塔』を発動して、ターンエンドだ」
ステージが一気に夜中の時計塔に変わっていくのを見てデュエルアカデミアの翔達は警戒し、
逆にみさとは口元を緩めていた
「あのフィールドは…!!」
「兄貴を倒したヒーローを出す為の時計塔だドン!!」
「最初から出して来るなんて…エドは亮や十代だけじゃなくて、本気でみさとも倒すつもりなのね」
「(向こうから出してくれるんだから、むしろ好都合ね)
あたしのターン!!」
「この瞬間、幽獄の時計塔の針は進む」
フィールドを支配している幽獄の時計塔の針が、一気に15分進んだ
幽獄の時計塔 時計カウンター 0→1
勢い良くデッキからカードを引いたみさとは、手札のカードを2枚抜いた
「手札のモンスターを墓地に送って、『ライトレイ グレファー』を特殊召喚」
みさとのフィールドに、筋骨隆々の光の戦士が現れて手にした剣をキランッと光らせた
ライトレイグレファー
☆4 光属性 戦士族 ATK 1700 DEF 1600
「ライトレイ グレファーは、手札のレベル5以上の光属性モンスター1体を墓地に送る事で特殊召喚出来るわ」
「…カードは変わっているみたいだが、そもそものコンセプトは変えていないみたいだな」
「アンタにだけは言われたくないっての
…『マハー・ヴァイロ』を召喚、攻撃表示!!」
みさとのフィールドのライトレイ グレファーの隣に、青いローブに身を包んだ魔法使いが現れた
マハー・ヴァイロ
☆4 光属性 魔法使い族 ATK 1550 DEF 1400
『
これじゃあどうする事も出来ないぞー!!』
「何をするつもりだ…?」
「こうするのよ
─装備魔法『与奪の首飾り』をマハー・ヴァイロに装備」
マハー・ヴァイロの首下に、不思議な形の首飾りがつけられた
「マハー・ヴァイロの効果
このカードの攻撃力は、装備魔法の数×500アップする
今マハー・ヴァイロが装備してる装備魔法は1枚、よって500アップ」
マハー・ヴァイロ ATK 1550→2050
「攻撃力 2050!!」
「よっしゃー!!
やってやれみさと!!」
城之内兄妹が観客席ではしゃぎ、みさとはエドのフィールドを指差した
「行けグレファー、ダイヤモンドガイを攻撃!!」
走り出したライトレイ グレファーは、手にした剣で守りの体勢の
「マハー・ヴァイロ、ダンクガイを攻撃!!
─ホーリー・ライトニング!!」
みさとの指示を受けたマハー・ヴァイロは両手を
「ぐっ…!!」
『
エド・フェニックスのモンスター
「バトルを終了、ライトレイ グレファーの効果
手札から光属性モンスター1体を墓地に送る事で、デッキから光属性モンスター1体を除外する」
みさとは手札のカードを1枚墓地に送り、デッキのカード1枚を懐にしまった
「これでターン終了よ」
「僕のターン、ドロー!!
この瞬間、ダイヤモンドガイのエフェクトでセメタリーに送ったデステニー・ドローのエフェクト発動!!
デッキから更に2枚ドロー…デステニー・ドローは本来は手札から
だが今回はダイヤモンドガイのエフェクトによるもの、その処理は発動しない」
2枚のカードを引いたエドは、手札の1枚のカードを引き抜いた
「COME ON、『
エドのフィールドに、悪の魔法使いのような姿をしたヒーローが現れた
☆3 闇属性 戦士族 ATK 400 DEF 700
「ドレッドサーヴァントのエフェクト発動!!
このカードの召喚に成功した時、フィールドにある幽獄の時計塔の針を進める事が出来る」
幽獄の時計塔 時計カウンター 1→2
「─マジックカード『強欲な壺』、デッキから更にカードを2枚ドロー
─マジックカード『
ドレッドサーヴァントを生け贄に、COME ON『
エドのフィールドから
☆6 闇属性 戦士族 ATK 2100 DEF 1000
「セメタリーの
セメタリーのこのカードを除外して、デッキから同名カードをフィールドに特殊召喚する
COME ON、ディアボリックガイ!!」
エドのフィールドに、悪魔の翼と尾を持った魔獣が現れた
☆6 闇属性 戦士族 ATK 800 DEF 800
「ダッシュガイのエフェクト発動!!
自分フィールドのモンスターを1体 セメタリーに送る事で、ダッシュガイの攻撃力はエンドフェイズまで1000ポイントアップする!!
僕はディアボリックガイをセメタリーに送る!!」
『エド・フェニックスのモンスターの攻撃力が、
「このままじゃ、みさと先輩のモンスターがやられて状況が逆転するザウルス!!」
「恐らく、あのディアボリックガイはエドのデッキに3枚入っているだろう」
「次のエドのターン、ディアボリックガイの効果で同名カードを特殊召喚してダッシュガイの効果を発動されたら…!!」
翔達に緊張が走る中、クロノスとナポレオンはニヤニヤしていた
(良いノーネ、ドンドンやるノーニャ!!)
(早くその邪魔な女を叩きのめすのでアール)
「GO、ダッシュガイ!!
マハー・ヴァイロをアタック!!
─ライトニング・ストライク!!」
みさと LP 3500→2450
「ッ…装備されていた与奪の首飾りの効果!!
装備されている状態のこのカードがフィールドから墓地に送られた時、デッキからカードを1枚ドローするか相手の手札を1枚墓地に送るかのどちらかの効果を発動出来る
あたしはデッキからカードを1枚ドローする効果を選ぶ」
「カードを2枚セット、ターンエンドだ」
「あたしのターン、ドロー」
「この瞬間、幽獄の時計塔は時を刻む」
ガコンッと音をたてて幽獄の時計塔の針が、また15分進んだ
幽獄の時計塔 時計カウンター 2→3
幽獄の時計塔が刻々と時を刻む中、みさとは一切気にも止めずにデュエルを続行した
「─魔法カード『天使の施し』発動
デッキからカードを3枚引いて、その後手札を2枚墓地に送る…さてと、準備は整ったわ」
「何…?」
「─…行くわよ、『ライトレイ ダイダロス』!!」
ザッパアアァァンッと波音をたてて、みさとのフィールドに白く大きな海竜が現れた
ライトレイ ダイダロス
☆7 光属性 海竜族 ATK 2600 DEF 1500
『
「自分の墓地に光属性モンスターが4体以上いる時のみ、このカードは特殊召喚出来るのよ」
「セメタリーの光属性モンスターが4体以上の時…?
…ライトレイ グレファーと天使の施しのエフェクトで、光属性モンスターをセメタリーに送っていたのか」
「やった!!
これでみさとさんが有利だ!!」
「この調子で押しきる事が出来れば、戦況は先輩に向くドン!!」
「…そう簡単にいくだろうか?」
ガッツポーズする翔と剣山に、三沢は不安を拭えずにいた
「どうしてだドン?」
「…相手はあの亮と十代を倒した人よ」
「このままで終わるとは思えないな」
三沢に続くように天上院兄妹が呟く中、ジュンコとももえはエドの応援を続けていた
「エド様ー!!」
「負けないでー!!」
「ライトレイ ダイダロスの効果
1ターンに1度、フィールド上のカード2枚とフィールド魔法を破壊出来る
アンタのダッシュガイと2枚伏せてある伏せカードの片方…そして幽獄の時計塔を破壊
─フラッシュ・タイダル!!」
ライトレイ ダイダロスが起こした光る津波が、エドのフィールドに襲い掛かる
「─…礼を言うぞ、みさと」
ライトレイ ダイダロスの津波に、エドは笑って破壊対象にされたカードを発動させた
「─トラップ発動『エターナル・ドレッド』!!
幽獄の時計塔に時計カウンターを2つ乗せる!!」
光る津波が押し寄せる中カードから放たれた光線が時計塔の針を30分進め、時計塔は鐘を鳴らした
幽獄の時計塔 時計カウンター 3→5
鐘が鳴り終わると同時にエターナル・ドレッドのカードと
「…この瞬間、幽獄の時計塔の中の囚人は解放された……幽獄の時計塔のエフェクト発動!!
時計カウンターが4つ以上乗ったこのカードが破壊された時、手札かデッキから『
─COME ON、ドレッドガイ!!」
ザッパアアアッと光る津波を吹き飛ばし、手足を千切れた鎖と枷で繋がれ顔にマスクを付けた半裸の男が現れた
☆8 闇属性 戦士族 ATK ? DEF ?
「あのモンスターは!!」
「兄貴を倒したモンスターだドン!!」
「そんな…!!」
「みさとくんの攻撃を利用して、最上級のモンスターを出して来るとはな…」
『エド・フェニックス、
…けど、攻撃力も守備力も?ですが…これは一体…?』
「前から思ってたけど、アンタのヒーローってみんなヒーローには見えない見た目してるわよね」
「黙れ!!
このドレッドガイの前に、あのザコ…遊城 十代も散った!!
今度はお前が散る番だ!!」
「…そうだ、聞こうと思ってた事がまだあったの忘れてたわ
アンタ、何であんなやり方で亮さんと十代を負かしたのよ?」
「僕の強さを証明する為だ、それ以外に理由など無い!!」
その身勝手な理由にデュエルアカデミアで翔達は顔を険しくさせ、みさとの顔からは表情が消えた
「僕こそが最強のヒーロー使いだ
あんな憧れだけでヒーローを気取る遊城 十代のようなザコは、ヒーローを使う資格など無い!!
プロに来た丸藤 亮と引き分けたと聞いたからどんな奴かと思ったら…所詮奴等のデュエルは遊び、この僕には遠く及ばない」
自意識過剰な演説を終えたエドは、墓地のカードを2枚取り出した
「ドレッドガイのエフェクト発動!!
幽獄の時計塔のエフェクトで特殊召喚された時、セメタリーから
─ドレッド・ウォール!!」
エドのフィールドに2つの渦が起こり、2人の
「COME BACK、ダッシュガイ ダイヤモンドガイ!!」
『エド・フェニックス、相手ターンに自分フィールドに3体ものモンスターを特殊召喚しました!!
これがエドの実力、
「更にドレッドガイの攻撃力と守備力は、自分フィールド上の
他の
『攻撃力と守備力が3300!!
スゴいモンスターだ、エド・フェニックス!!』
「どうだみさと!!
これが最強のヒーロー、
「……アンタは、自分の都合で簡単に人を傷つけられるのね」
「何?」
冷たく、それでいて淡々とした口調のまま、みさとは自分のモンスターに指示を出した
「…バトル、ライトレイ ダイダロスでダッシュガイを攻撃
─タイダル・ハープーン」
ライトレイ ダイダロスから放たれた光る水流が、
「そうか!!
ドレッドガイの攻撃力は、自分フィールドのモンスターの攻撃力の合計!!」
「なら他のモンスターを倒してしまえば、攻撃力は下がる!!」
デュエルアカデミアで三沢と吹雪が興奮したように叫ぶ中、エドの残りの伏せカードを開いた
「─トラップ発動『
自分フィールドの攻撃表示の
このカードを装備カードにして、攻撃対象の
更にこのカードを装備したモンスターは、バトルで破壊されなくなる!!」
ライトレイ ダイダロスの水流は、無理矢理守りの体勢にされた
「ライトレイ グレファーを守備表示に変更
カードを2枚伏せて、ターン終了」
『序盤から激しい攻防が続くこのデュエル!!
だがしかし、圧倒的な攻撃力を有するモンスターのいるエドが優勢!!
どうなる
「僕のターン、ドロー!!
ダッシュガイとダンクガイを攻撃表示にチェンジ
ダッシュガイ、ライトレイ グレファーにアタック!!
─ライトニング・ストライク!!」
両足の車輪を高速回転させた
「ドレッドガイ、ライトレイ ダイダロスにアタック!!
─プレデター・オブ・ドレッドノート!!」
みさと LP 2450→1750
「……アンタ、言ってたわよね?
「僕には必要なんだ、奴を倒す為に僕に力を与えてくれる本当のヒーローが」って」
「それがどうした?」
「アンタはヒーローの力を必要としてるのよね?
けどそのヒーローの力で、アンタ何やってんのか分かってる?
何の罪も無い人を、自分本意なエゴを押し付けて無闇やたらに傷付けてまわってるだけじゃない」
「黙れ!!
お前に何が分かる!?」
「─分かんないわよ!!!!」
エドの怒声よりも更に大きな怒声が会場に響き渡った
「…それ以上に分かりたいとも思わないわ…自分の過去に酔ってる、アンタみたいな酔っぱらいの事なんてね」
「貴様ァ!!
やれダンクガイ、ダイレクトアタック!!
─パワー・ダンク!!」
みさと LP 1750→550
「ッ…エド、無闇やたらに人を傷付ける今のアンタは、ヒーローに倒される悪魔のような存在よ
そんなアンタに、ヒーローが助けてくれると本気で思ってる訳!?
罪の無い人を自分勝手に傷付ける事が、ヒーローのやる事なの!?」
「黙れ!!
僕こそが最強のヒーロー使いだ!!」
「─ッ~…駄々捏ねるのもいい加減にしろ、この鼻垂れ小僧!!
─リバース発動、罠カード『ダメージ・コンデンサー』!!
自分が戦闘ダメージを受けた時、手札1枚を墓地に送って発動
受けたダメージ以下の攻撃力のモンスターを1体、デッキから攻撃表示で特殊召喚!!
─今あたしが受けたダメージは1200、デッキから攻撃力 1200の『
みさとのフィールドに罠カードから出ていた大きな機械の中から、星を象った服と鎧を纏った女性騎士が現れた
☆4 光属性 戦士族 ATK 1200 DEF 1600
「
「何だあのモンスターは…?」
「見た事無いモンスター…みさとはデッキを新しく変えたの?」
見た事の無いモンスターの登場に、デュエルアカデミアの翔達は困惑してモニターを見ていた
「サテラナイト…?
何だそれは?」
「今に分かるわよ…まずはコストで墓地に送った『代償の宝札』の効果
このカードが手札から墓地に送られた時、デッキからカードを2枚ドロー出来る
更に
来なさい、『
みさとのフィールドの
☆4 光属性 戦士族 ATK 1700 DEF 1300
「特殊召喚したアルタイルの効果
墓地からアルタイル以外のテラナイトモンスター1体を、守備表示で特殊召喚出来る
墓地から『
みさとのフィールドの2人の
☆4 光属性 戦士族 ATK 1500 DEF 1000
『
このモンスター達が一体、どのような活躍を見せてくれるのでしょうかー!?』
進行役の興奮したような声を聞きながらVIP席の海馬は口元を緩め、みさとと向かい合うエドは不快感を隠さずにみさとのフィールドを見ていた
「どんなモンスターか知らないが、僕の
「それはどうかしらね?
デッキから『
「カードを1枚セット、ターンエンドだ」
…デュエルアカデミアでモニターを見るクロノスとナポレオンは、ニヤニヤしながらエドの勝利を待ち望んでいた
(…超気持ちいイーノ!!
思い起こセーバ、シニョーラ みさとには散々な目に遇わされ続けてルーノ!!
今こそその鬱憤が晴れる時ナノーネ!!)
(早く倒すのでアール、エド様
そしてその時こそ、レッド寮廃止が決定する時でアール!!)
クロノスとナポレオンは悪い顔でニヤつく中、三沢は悔しそうに呟いた
「一気にモンスターを呼び出したのは良かったが…」
「どれもエドくんの強力な攻撃力のモンスターには敵わない
ライフも無傷の4000と550、みさとちゃんが圧倒的に不利だ」
「そんな…みさと先輩……」
「─大丈夫!!」
みさとの敗北濃厚な空気が流れる中、翔が大声を出した
「翔くん…」
「さっき、みさとさんは言ってくれた!!
お兄さんとアニキの仇を討つって、だから絶対に勝ってくれるっス!!」
「あたしの、ターン!!
─魔法カード『壺の中の魔導書』、互いにデッキからカードを3枚ドローする
んふふ…」
「…何だ、その不気味な笑みは」
「不気味って何よ不気味って!!
失礼な奴ね!!」
《(お前も結構失礼な事言いまくってるじゃねぇか…!!)》
みさとの文句に、観客達は内心ツッコんだ
「─ゴホン……折角お膳立てしてあげたけど、その筋肉バカにはさっさと退場して貰いましょうか」
「「お膳立て」…?
何を言っている?」
「─アンタ…まさかその筋肉バカを自力で呼び出したとでも思ってるわけ?」
みさとは不敵な笑みを浮かべて、
「何を馬鹿な事を!!
お前はわざとドレッドガイを出させて、その上で僕の
「─よく分かったわね」
ハッキリ言い切ったみさとに、観客達はざわつき始めた
『
この危機的状況を、どうやって打破するというのでしょうか!?』
引いた3枚のカードの内の緑のカードに口元を緩めたみさとは、そのカードをデュエルディスクにセットした
「─魔法カード『死者蘇生』
このカードの効果で、墓地のモンスター1体を自分フィールドに特殊召喚
─優しき光が 全ての闇を振り払う 純粋な想いよ その翼に宿れ
眩け、『ホーリー・ナイト・ドラゴン』!!」
パアアァッと眩しい光がその場を包み込み、光が晴れると同時に薄桃色の聖なるドラゴンがみさとのフィールドに降り立った
ホーリー・ナイト・ドラゴン
☆7 光属性 ドラゴン族 ATK 2500 DEF 2300
『出たァーッ!!
だがしかァし、攻撃力が足りていなーい!!
どうするつもりなんだァー!?』
テンションを上げながらマイクで話し続ける進行役の話を聞いたエドは、嘲笑を浮かべながらみさととホーリー・ナイト・ドラゴンを見た
「彼の言う通りだ
そんなザコに僕のドレッドガイは倒せない」
「寝言は寝てから言うモノよ……さぁて、御披露目といこうじゃない
─
「「オーバーレイ」…!?」
みさとのフィールドの3人の星の騎士達が3つの光になり、1つの大きな光に変わっていく
『な、何だ何だ何だ!?
一体何をしようとしているんだ、
困惑した声をもらすエドや進行役を無視して、みさとは空に片手をあげた
「3体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築
─エクシーズ召喚!!
─ランク4 夏の大三角の騎士『
みさとのフィールドに星を模した剣と盾を構えた星の騎士が現れ、その星の騎士の周りを3つの光が円を描くように回り始めた
★4 光属性 戦士族 ATK 2500 DEF 2100
「エクシーズ、召喚…?」
「聞いた事無いドン…」
「これは、何なの…?」
「マ、マンマミーヤ…」
みさとの謎の召喚法を見て頭の処理が追い付いていないデュエルアカデミアの翔達は、エドを応援していたクロノス達と一緒に呆然とモニターを見ていた
『な、何とォーッ!?
しかし、コレは一体何なんだァー!?』
『─それはオレが説明してやる』
『え?
あ、あそこにいるのは…海馬社長!?』
困惑した空気を破るようにVIP席にいた海馬が席を立ち、備え付けのマイクを片手に会場に向かって話し出した
『突然の事に諸君等が驚くのは無理もない…今そこにいる七瀬 みさとが行ったのは、我がKCとI2社が共同開発した新たなモンスター召喚法『エクシーズ召喚』だ!!』
「エクシーズ召喚!?」
「何だそれ!?」
「でもカッコいい…」
会場から様々な声が飛び交う中、海馬はマイクを離さず演説を続けた
『エクシーズ召喚は、同じレベルのモンスターをフィールドに揃える事で融合デッキからエクシーズモンスターを呼び出す事が出来る
今ここに、融合デッキの名前を新たに『
「エクストラデッキ!?」
「なんかドンドン凄い事になっていってるぞ」
『このオープニングデュエル、目玉はエド・フェニックスの
このエクシーズ召喚を公表する事、それが今回の本当の目玉だ』
「なっ…!!」
『この召喚法は、これまでのデュエルの概念を覆す事に繋がるとオレは確信している
残念ながらエクシーズ召喚はまだ実験の段階であり、世間に広まるのは最短でも1年以上はかかるだろう
だがこれはデュエルモンスターズの歴史を変える一大プロジェクト、その広告塔として我がKCは伝説のデュエリスト
エクシーズ召喚の使用法は、これから七瀬が実際に行って見せるのをよく見るがいい』
演説を終えた海馬はマイクを秘書の磯野に渡し、VIPの席に座り再び観戦する姿勢をとった
(ったく、「起用した」って無理やりに押し付けただけじゃないのよ
あ~あ…エドの奴、すっかり頭に血ぃ昇らせてるわね)
海馬に
「(ったく…自分が亮さんにやった事をやり返されただけだっていうのに、本当ガキねぇ…)
あたしはまだ通常召喚をしてない、前のターンに手札に加えた
みさとのフィールドの
☆4 光属性 戦士族 ATK 1300 DEF 1200
「プロキオンの効果
召喚に成功した時、手札のテラナイトモンスター1体を墓地に送ってデッキからカードを1枚ドローする
手札の『
デッキからカードを1枚引いて手札に加えたみさとは、
「エクシーズモンスターの召喚に使用したモンスターは、エクシーズモンスター召喚と同時に墓地には行かずに召喚されたモンスターの力になる
召喚時に使用したモンスター…『
そしてデルタテロスの効果は
─ダッシュガイを
3つの光の内の1つを体に吸収した
「─ッ…まだだ、トラップカード『デステニー・ミラージュ』!!
自分フィールドの
Come Back、ダッシュガイ!!」
エドのフィールドに、倒されたばかりの
「(攻撃表示で戻すって…ドレッドガイの事しか頭にないやり方ね…)
ならバトル!!
─スターライト・ブレード!!」
再び星の光を剣に纏わせた
「くっ…!!」
エド LP 4000→3600
『ここでエド・フェニックス、初めてのダメージ!!
だが
「ドレッドガイの攻撃力と守備力は、確か自分フィールドの
今のアンタのフィールドには、攻撃力 1200のダンクガイだけよねぇ~?」
「ッ…ドレッドガイの攻撃力と守備力は下がる」
「ホーリー・ナイト・ドラゴン、ドレッドガイを攻撃!!
─浄化の炎 ホーリー・フレイム・ブレス!!」
ホーリー・ナイト・ドラゴンが放った浄化の炎が、謎の邪気ごと
「ぐあああぁっ!!」
エド LP 3600→2300
「(よし…あの邪気が消えた!!
流石ね、ホーリー・ナイト)
「くっ…!!」
エド LP 2300→2200
「残りの手札3枚全てを伏せて、ターン終了よ」
「やった!!
あのモンスターを倒した!!」
「兄貴の仇、みさと先輩が討ってくれたザウルス!!」
「だが、まだエドのライフは2300も残っている…」
「次のエドくんのターン、彼は攻めて来るだろうね」
「ええ…みさと、頑張って…」
明日香は無意識に両手を握って、みさとの勝利を祈りながらモニターを見ていた
「…僕は負けない……!!
お前のように逃げた負け犬なんかに負けてなんかいられない…僕のターン、ドロォーッ!!!!」
クールさをかなぐり捨てたエドは鬼気迫る勢いでデッキからカードを引き、そのカードをデュエルディスクにセットした
「─マジックカード『戦士の生還』、セメタリーの戦士族モンスター1体を手札に戻す
僕はセメタリーのダンクガイを手札に戻して、そのまま召喚する!!」
エドのフィールドに、倒されたばかりの
「─マジックカード『天よりの宝札』!!
互いのプレイヤーは手札が6枚になるように、デッキからカードをドローする
僕は更に3枚ドロー!!」
「あたしは今、手札無し
6枚引かせてもらうわ」
互いの手札が6枚になったのを確認したエドは、デュエルディスクの墓地から1枚のカードを取り出した
「セメタリーの2体目のディアボリックガイのエフェクト発動!!
このカードをセメタリーから除外しデッキから3体目を特殊召喚する、COME ON!!」
エドのフィールドの
(2体のモンスター…最上級モンスターの生け贄…?
それとも…)
「ダンクガイ、エフェクト発動!!
手札の『
「チッ…」
みさと LP 550→50
『
もう後がありませーん!!』
熱くなりすぎて進行役の実況が聞こえていないエドは、そのままデュエルを続行した
「─マジックカード『オーバー・デステニー』!!
セメタリーの
僕はセメタリーのレベル6 ダッシュガイを選び、デッキからレベル3『
エドのフィールドに、両腕に大きな籠手のような武器を着けた大男が現れた
☆3 闇属性 戦士族 ATK 800 DEF 800
『エド・フェニックス、モンスターを次々と並べますがどれも
どうするつもりなのでしょうか!?』
「まさかお前にコレを使う事になるとは…まあ良い、これまで僕と
─マジックカード『融合』を発動!!」
「融合だって!?」
「
「亮の時は
十代くんの時は確かに
「─まさか…エドは亮にも十代にも、手加減をしていたというの!?」
「フィールドのダイハードガイとダンクガイを融合…COME ON!!
─地獄の力を得しヒーロー『
エドのフィールドの2体の
☆6 闇属性 戦士族 ATK 2000 DEF 2600
「─まだだ、マジックカード『
僕のセメタリーの融合のマジックカードと、融合素材としたモンスター1体を手札に戻す
セメタリーから融合のカードとダイハードガイを手札に戻す…そして融合を再び発動!!
フィールドのディアボリックガイと手札に戻したダイハードガイを融合…COME ON!!
─全ての
エドのフィールドに再び現れた融合の渦に2体の
☆8 闇属性 戦士族 ATK 2500 DEF 2100
『な…なんという事だァーッ!!
エド・フェニックス、融合モンスターを一気に2体をフィールドに呼び出したァ!!
これが
「─セメタリーのディナイアルガイ、エフェクト発動
自分フィールドまたはセメタリーにディナイアルガイ以外の
COME BACK、ディナイアルガイ!!」
エドのフィールドの2体の
☆3 闇属性 戦士族 ATK 1100 DEF 600
「─ディナイアルガイのもう1つのエフェクト発動
このカードの特殊召喚に成功した時、自分のデッキ・セメタリー・除外されているモンスターの中から
僕はデッキの『
─更にデストロイフェニックスガイ、エフェクト発動!!
相手フィールドのモンスターの攻撃力は、僕のセメタリーに眠る
僕のセメタリーに眠る
ホーリー・ナイト・ドラゴン ATK 2500→1100
『攻撃力が逆転、そして
決まったかァーッ!?』
「これで終わりだ、僕と
デストロイフェニックスガイ、ホーリー・ナイト・ドラゴンをアタック!!
─デストロイ・フェニックス・シュート!!」
《みさと/ちゃん/先輩ッ!!!!》
《キャアアアァァーッ!!!!
エド様ァーッ!!!!》
「やったノーネェー!!」
「ざまあみろ、なのでアール!!」
会場にいる城之内兄妹とデュエルアカデミアの翔達の悲鳴に近い声が響き、ジュンコ達とクロノス・ナポレオンはエドの勝利に沸いた
「…消えろ、ザコ」
「─誰が「ザコ」ですって?」
「何っ…?」
侮蔑の表情を向けて背を向けたエドは、聞こえてきたみさとの声に振り返った
立ち込めていた煙が晴れると、みさとのフィールドにはホーリー・ナイト・ドラゴンはいない代わりに1枚の罠カードが在った
「─永続罠『スピリットバリア』
自分フィールドにモンスターがいる限り、バトルで起きるあたしへのダメージは0になる」
「チッ、往生際の悪い…デッドリーガイ、デルタテロスをアタック!!
─デンジャラス・ヘル・ウェーブ!!」
「ッ…スピリットバリアの効果でダメージは0、そしてデルタテロスの効果!!
このカードがフィールドから墓地に送られた時、手札かデッキからテラナイトモンスター1体を特殊召喚出来る
デッキから『
誰もいなくなったみさとのフィールドに、星の鎧を身に纏った弓騎士が守りの体勢で現れた
☆4 光属性 戦士族 ATK 1400 DEF 1800
「守備力 1800…!!」
「どっちにしてもスピリットバリアがあるからダメージはないんだけどね……更に
このカードの召喚・特殊召喚に成功した時、相手に1000ポイントのダメージを与える!!」
「何…ッ!?」
「─やりなシャム、ステラアロー!!」
「ぐあっ!!」
エド LP 2200→1200
『
それだけでなくエド・フェニックスにダメージまで与えています!!
だがしかし、戦況は圧倒的にエド・フェニックスが有利!!
どうするのでしょうかァー!?』
「このターンであたしを倒すつもりだったんでしょうけど、残念だったわね
んで、どうするのよ?」
「ッ~…ディナイアルガイ、プロキオンにアタック!!」
「ッ~…カードを2枚セット、ターンエンドだ!!」
「…確かにあの進行役の言う通りだよ
みさとちゃんのフィールドのモンスターは、エドくんのデストロイフェニックスガイの効果で攻撃力を1400下げられている」
「元から攻撃力が1400みたいだから、今の攻撃力は0
それに対してエドには、あんな強力な融合モンスターが2体…このターンで戦況を変えないと、みさとくんに勝機は無い」
「「みさとさん/先輩…」」
「あたしのターン!!
『
みさとのフィールドの
☆4 光属性 戦士族 ATK 1600 DEF 900
「そんなモンスターで何になる?
デストロイフェニックスガイのエフェクトで、攻撃力を1400ダウン!!」
『
「見苦しい悪あがきはやめろ、無様だぞ」
「「悪あがき」って何の事言ってんのよ…シリウスの効果
召喚に成功した時、墓地のテラナイト5体をデッキに戻してシャッフルしてカードを1枚ドローする」
みさとは墓地から
「─速攻魔法『
このカード以外の自分フィールドのテラナイトカードの数だけ、フィールド上の魔法・罠カードを破壊出来る
あたしのフィールドのテラナイトは2枚、アンタの伏せた2枚を破壊よ!!」
速攻魔法カードから放たれたビームが、エドの伏せた2枚のカードを蜂の巣にして破壊した
(1枚見えたけど、『聖なるバリア-ミラーフォース-』…面倒なカードを伏せてたわね)
「─…こうも簡単に僕のトラップにかかるとはな」
「ん?」
「破壊されたトラップカード『ダミーマーカー』のエフェクト発動
セットされたこのカードが破壊されてセメタリーに送られた時、デッキからカードを1枚ドローする
だがこの時相手の発動したカードのエフェクトで破壊されていたら、ドロー出来るカードは2枚になる
よって、今回は2枚ドロー出来る」
「ドロー補助のカード…!!」
「まずいわ
エドは前のターンで、好きなカードをデッキの上に置いている…!!」
「エドは事前に、こうなる事を見越していたのか…!!」
「お前は攻撃の前にセットカードを無効にするか破壊してから攻撃を行いやすい
そのクセを利用させてもらった」
「ったく、ごちゃごちゃうるさいわね…こっちも融合を発動、手札の絵札の三銃士を融合するわ
─三種の紋を司りし 聖なる光の騎士達よ その強き意志集わせ 邪なる未来を凪ぎ払え
融合召喚!!
─導け、『アルカナ ナイトジョーカー』!!」
みさとのフィールドに現れた融合の渦に三騎士達が飲まれ、渦からみさとの最強の騎士が現れた
アルカナ ナイトジョーカー
☆9 光属性 戦士族 ATK 3800 DEF 2500
『来たー!!
だがしかァし、エド・フェニックスのモンスターの効果で弱体化されてしまう、攻撃力が足りないー!!』
「残念だったな
デストロイフェニックスガイのエフェクトにより、攻撃力を1400ダウンさせる」
アルカナ ナイトジョーカー ATK 3800→2400
「─魔法カード『受け継がれる力』
自分フィールドのモンスター1体を墓地に送り、その後自分フィールドのモンスター1体を選ぶ
選んだモンスターの攻撃力はこのターンの間だけ、墓地に送ったモンスターの攻撃力分アップする
この効果は墓地に送られた時の攻撃力が加算される…つまり、フィールドで攻撃力が0でも墓地で攻撃力が元に戻るから元々の攻撃力分アップするのと同意よ
みさとのフィールドの
アルカナ ナイトジョーカー ATK 2400→4000
「は~い、これで元通りどころかパワーアップよ」
「ッ…デッドリーガイ、エフェクト発動!!
手札を1枚セメタリーに送り、その後手札かデッキから
僕のセメタリーに
僕は手札の『
これでセメタリーの
『攻撃力がまた逆転したァー!!』
「─リバース発動、カウンター罠 神星なる因子!!
モンスター効果・魔法・罠が発動した時、自分フィールドのテラナイトモンスター1体を墓地に送って発動
発動した効果を無効にして破壊し、デッキからカードを1枚ドローする
シャムを墓地に送り、デッドリーガイの効果を無効にして破壊する!!」
「僕のデッドリーガイが…!!」
「その後カードを1枚ドローする」
「ッ…だがデストロイフェニックスガイのエフェクトで、アルカナ ナイトジョーカーの攻撃力はダウンする!!」
アルカナ ナイトジョーカー ATK 4000→3600
「それでも充分…バトルよ!!
アルカナ ナイトジョーカーで、デストロイフェニックスガイを攻撃!!」
みさとのフィールドのアルカナ ナイトジョーカーが走り出して
「─させるか、デストロイフェニックスガイのエフェクト発動!!
自分・相手ターンに自分フィールドのカード1枚と、フィールド上のカード1枚を破壊する!!
ディナイアルガイと貴様のアルカナ ナイトジョーカーを破壊!!
─デッド・オア・デッド!!」
両手を
「これで貴様の切り札も終わりだ!!」
「─…アンタ、本気で馬鹿でしょ」
緊迫した空気の中、その場にみさとの呆れたような声が響いた
「何?」
「アンタ、ジョーカーの効果をもう忘れたの?」
「っ…しまった!!」
言われて思い出したように気付いたエドを見ながら、みさとは片手をアルカナ ナイトジョーカーに向けた
「─ジョーカーの効果!!
1ターンに1度、相手の魔法・罠・モンスター効果を手札から同じ種類のカードを捨てる事で無効にする
あたしは手札からモンスターカード『クリボー』を墓地に送って、デストロイフェニックスガイの効果を無効にする!!
─エフェクト・イレイズ!!」
「くっ…!!」
「改めて…行け、ジョーカー!!
─アルカナティック・デルタ・スラッシュ!!」
剣に三角形の魔力を纏ったアルカナ ナイトジョーカーは、
「(僕の残りの手札はダイナマイトガイ…モンスターがバトルを行うダメージステップにこのカードを手札からセメタリーに送り、バトルで発生するダメージを0に
その後互いに1000のダメージを受ける
僕のライフは1200、みさとは残り 50…僕の勝ちだ!!)
手札のダイナマイトガイのエフェク…ッ!!」
エドが最後の手札の効果を発動させる前に、そのカードは飛んで来た光の剣に貫かれてエドの後方へ突き刺さった
「なっ…!?
僕のダイナマイトガイが…!?」
「─やっぱり手札から発動させるタイプのカードだったのね」
聞こえて来たみさとの声に光の剣の方を向いていたエドが振り返ると、みさとのフィールドにまだ伏せられていた2枚の内の片方が開いていた
「─罠カード『光の封札剣』
相手の手札をランダムに1枚選んで裏側で除外する
発動後相手ターンで4ターン目のスタンバイ時に戻って来るけど…もう意味は無いわね」
「そ、んな…!!」
攻防も虚しく、
「グアアアアーッ!!」
エド LP 1200→300
「やったドン!!
エドのモンスターが全滅ザウルス!!」
デュエルアカデミアで剣山のはしゃいだ声を聞きながら、クロノスとナポレオンは顔を青くし始めた
「い、嫌な予感がするノーネ…;」
「わ、我輩もデアール…;」
「ッ…まだだ!!
モンスターが破壊された衝撃で立ち込めていた煙が晴れるとみさとのフィールドからアルカナ ナイトジョーカーがいなくなり、代わりに融合素材となった絵札の三銃士が勢揃いしていた
目の前の光景にエドは声にならない悲鳴をあげながら、みさとのフィールドに伏せられていた最後の1枚の伏せカードが開かれている事に気付いた
「─…ゆ、『融合…解除』……?」
「その通り
融合モンスター1体を融合デッキ…じゃなかった、エクストラデッキに戻して融合素材のモンスターを自分フィールドに特殊召喚出来る」
[ようやくオレ達の出番か]
[美味しいところ貰えたな]
[エドくん…おイタが過ぎましたね]
ジャックス・ナイト
☆5 光属性 戦士族 ATK 1900 DEF 1000
クィーンズ・ナイト
☆4 光属性 戦士族 ATK 1500 DEF 1600
キングス・ナイト
☆4 光属性 戦士族 ATK 1600 DEF 1400
「良いぞ!!
これでみさとくんは、まだ攻撃が可能だ!!」
「しかも、今のエドのフィールドはがら空き
ライフもみさとのナイト達の攻撃力より下!!」
「そ、そんなバカーナ……;」
「あ、有り得ないのでアール……;」
みさとの勝利を確定した翔達は頬を紅潮させ、クロノスとナポレオンはムンクの叫びと同じ顔になった
「バ、バカな…!?」
「エド、アンタは3つの大きな間違いを犯した
1つ目…十代にも言った通り、親父さんの形見を復讐の道具に成り下がらせた事」
チャキッと剣の音をたてて、ジャックス・ナイトはエドに剣の鋒を向けた
「2つ目…傲慢で自分勝手な理由であたしの仲間達を立て続けに傷付け過ぎた事」
ヒュンッと音をたてて、クィーンズ・ナイトは自身の剣を振った
「そして3つ目…このみさとちゃんに本気で喧嘩を売ったという事!!
さあ、報いを受ける時よ!!」
スッと片足を一歩後ろに下げたキングス・ナイトは、踏み込む構えをとった
「僕は…僕はァーッ!!」
「これで終わりよ!!
皆、あの自意識過剰なヒーローバカにトドメ刺しちゃって!!
─三位一体
三騎士達は一斉に走り出し、舞うような華麗な動きでエドを斬り裂いてライフを全て奪いとった
「ウワアアアアーッ!!」
エド LP 300→0
『き、決まったァー!!
勝者は七瀬 みさと!!
伝説のデュエリストとしての力を示し、エド・フェニックスの連勝記録を遂に止めたー!!』
沸き起こる歓声の中、みさとは汗ばんだ髪をかき上げた
2年生初デュエルは、アニメ沿いではお約束のエドとのデュエルになりました
けど、エドの口調がイマイチ掴めません
何だか某芸人のような口調になった感が拭えませんね…
みさとちゃんの新デッキは、エクシーズ召喚をメインとした『テラナイト』デッキにしました
他にも候補はあったんですが、一応この二期でのみさとちゃんの立ち位置に沿ったモンスター達…だと思うので、二期はテラナイトに三銃士やライトレイを組み込んだデッキを使っていきます
新デッキにテラナイトを選んだ理由は…追々お話の中で出てくると思いますので悪しからずです
それと…今回は墓地のカードをかなり多用しました
どのタイミングで何のカードを墓地に送ったのかを記しておこうと思います…主に私がごちゃごちゃになりそうなので
2ターン目
ライトレイ グレファー特殊召喚時……ホーリー・ナイト・ドラゴン
ライトレイ グレファー効果……墓地行き 星因子 ベガ 除外 太陽の戦士
4ターン目
天使の施しで墓地送り……星因子 デネブ フィールド魔法 エクシーズ・テリトリー
5ターン目
罠 ダメージ・コンデンサー発動時のコスト……代償の宝札
6ターン目
星因子 プロキオン効果……星因子 カペラ
8ターン目
アルカナ ナイトジョーカー効果発動時のコスト……クリボー