後ろに現れた美寿知達に、みさとは剣を構える精霊の三騎士達を中心に三沢と吹雪は身構え、双六は3人の後ろに隠れた
そんなみさと達を見て笑みを濃くした美寿知は、倒れているデュエリスト達を見回した
「ふん…つくづく使えぬ駒だったが、そなたを足止めするくらいには使えたか」
「随分とまあ、調子に乗った事したわね……んで、十代とエドはどうしたのよ?」
「奴等はこれから私が直々に見定める」
(「見定める」…?)
美寿知の一言に引っ掛かりを覚えながらも、みさとは警戒を解かなかった
「
美寿知の後ろに控えていた女が前に出て、みさとに向かってデュエルディスクを構えた
「この場は任せるぞ、
「はい、美寿知様」
ヴンッと音をたてて、美寿知は一瞬の内に消え去った
「消えた!?」
「ソリットヴィジョンだったのか!?」
「さあ七瀬 みさと、私と戦え!!」
「……仕方無いわね」
「私は美寿知様の配下 六帝の1人、風華
私はこれまでの4人とは違うぞ」
「ふぅーん、それは楽しみね
(4人…?
私が相手したのは、十代と一緒に戦った2人だけ……残りの2人は多分翔くん達が相手した奴等ね)」
三騎士達がみさとの周りに集まり、4人は強く頷いた
「「─
声が揃い、みさとと風華のデュエルが始まった
みさと LP 4000
風華 LP 4000
「あたしから行くわ、ドロー!!」
デッキからカードを引いたみさとは、対峙する風華を睨み付けた
「(コイツもさっきのあの2人と同じ、美寿知の手下……だけど、コイツのデッキが分からない…まずは攻撃の準備しながら様子見ね)
『
みさとのフィールドに、尻尾のついた鎧を纏った騎士が守りの体勢で現れた
☆4 光属性 戦士族 ATK 1800 DEF 1000
「ウヌクの効果
召喚に成功した時、デッキからウヌク以外のテラナイトモンスター1体を墓地に送る
デッキから、『
カードを1枚伏せて、ターン終了よ」
「私のターン、ドロー!!
─手札から速攻魔法カード『サイクロン』を発動
フィールド上の魔法・罠カード1枚を破壊する!!」
「今フィールドに有るのは、みさとちゃんの伏せカードだけだ!!」
フィールドに竜巻が起こる中、みさとの伏せカードの1枚が開いた
「─ならリバース発動、罠カード『ソーラーレイ』
自分フィールドの表側表示の光属性モンスターの数×600のダメージを与える
今フィールドにはウヌクだけ、アンタに600のダメージよ」
カードから放たれた眩い光が、パアアァッと風華を襲った
「くっ…」
風華 LP 4000→3400
「良いぞ、これで向こうのサイクロンは空振りだ!!」
みさとの先制攻撃に三沢がテンションをあげる中、風華は手札の1枚をデュエルディスクにセットした
「ならば『ソニック・シューター』を召喚!!」
風華のフィールドに、紫色の鳥人が竜巻と共に現れた
ソニック・シューター
☆4 風属性 鳥獣族 ATK 1300 DEF 600
「相手フィールドに魔法・罠カードが無い時、ソニック・シューターはダイレクトアタックする事が出来る!!」
「何じゃと!?」
双六が効果に絶叫する中、風華はみさとを指差した
「ソニック・シューターで、ダイレクトアタック!!」
飛び上がったソニック・シューターがみさとを攻撃する寸前、みさとの周りに無数の茶色の物体が現れた
「なっ…!?」
[クリクリーっ!!]
「手札の『クリボー』の効果
このカードを墓地へ送る事で、相手からのダメージ1つを0にする……ありがと、クリちゃん」
[クリィー!!]
そう言って、クリボーは笑顔のままポンッと消えた
「チッ…カードを2枚伏せて、ターンエンド」
「あたしのターン、ドロー
─永続魔法『未来融合 ―フューチャー・フュージョン』を発動
自分のエクストラデッキの融合モンスター1体を選択し、その素材モンスターを墓地へ送る
このカードが発動して2回目のスタンバイフェイズに、選択した融合モンスターを特殊召喚する事が出来る
あたしは『アルカナ ナイトジョーカー』を選択、素材の三騎士を墓地へ送るわ」
デッキから取り出した三騎士のカードを墓地へ送ったみさとは、手札の1枚をデュエルディスクにセットした
「『
みさとのフィールドに、紫色の鎧を纏った男性騎士が現れた
☆4 光属性 戦士族 ATK 1700 DEF 1600
「ウヌクを攻撃表示に変更してバトルよ
デイ・グレファーで、ソニック・シューターを攻撃!!」
「くっ…」
風華 LP3400→3000
「
「それは通さん!!
─罠カード『サンダー・ブレイク』を発動
手札1枚を墓地に送り、フィールド上のカード1枚を破壊する
その星の騎士を破壊だ!!」
カードから放たれた電撃を浴びた
「ッ…カードを1枚伏せて、ターン終了」
「私のターン、ドロー
─魔法カード『天使の施し』を発動
デッキからカードを3枚引いて、その後手札を2枚墓地へ送る…お前の中に眠る力を呼び覚ます為、全力でお前を倒す」
「あたしの中の力…?
あたしの中に何かの力が眠ってるとでも言いたい訳?」
「……本当に、力の存在を知らないようだな」
「当たり前でしょ」
「─七瀬 みさと、お前のその力は……
聞き覚えのある単語に、みさとはピクリと反応した
(「
この風華って女は…いや、美寿知はあたしの中に有るのかもしれない力という物を知ってると言うの…?)
「…美寿知様から与えられた私の務めは、お前の力を目覚めさせる事……容赦はしないっ!!
デュエルを続行する……墓地の風属性モンスター ソニック・シューターを除外し、『風の精霊 ガルーダ』を特殊召喚する」
風華のフィールドに、茶色の翼を持つ鳥人が現れた
風の精霊 ガルーダ
☆4 風属性 鳥獣族 ATK 1600 DEF 1200
「このガルーダを生け贄に捧げ、『
風華のフィールドから風の精霊 ガルーダがいなくなり、巨大な鳳凰が現れて辺りに暴風を巻き起こした
鳳王獣 ガイルーダ
☆6 風属性 鳥獣族 ATK 2500 DEF 1200
「向こうが先に上級モンスターを…みさとちゃん、気を付けるんだ!!」
「ガイルーダで、お前の騎士を攻撃する
そしてこの時、ガイルーダの効果が発動
ガイルーダは相手モンスターを攻撃する時、ダメージステップの間だけ攻撃力を300ポイントアップさせる事が出来る」
鳳王獣 ガイルーダ ATK2500→2800
「─鳳凰烈風陣!!」
鳳王獣 ガイルーダの起こした竜巻が
「ううぅ…ッ」
みさと LP 4000→2900
「ターンエンド
そしてガイルーダの攻撃力は戻る」
鳳王獣 ガイルーダ ATK 2800→2500
(アイツのデッキは間違いなく、風属性 鳥獣族デッキ
鳥獣族は割りと簡単にモンスターを展開出来るカードが多い…それを使って今みたいに上級モンスターで攻める
多分これが、アイツの基本戦術……風属性 鳥獣族、まさかね……)
風華のデュエルディスクの墓地とフィールドに伏せてあるカードを睨み、嫌な予感を感じながらみさとは自分のターンを開始した
「(嫌な予感がする…先に行かせた十代達も心配だし、ここは一気に…!!)
あたしのターン!!
─リバース発動、永続罠『神星なる波動』
1ターンに1度だけ、自分のメインフェイズに手札からテラナイトを1体特殊召喚出来る
いくわよ、『
みさとのフィールドに、青い翼のある鎧を纏った男性騎士が現れた
☆4 光属性 戦士族 ATK 1700 DEF 1300
「アルタイルの効果
召喚・特殊召喚に成功した時、墓地からアルタイル以外のテラナイト1体を守備表示で特殊召喚出来る
戻って、
みさとのフィールドの
☆4 光属性 戦士族 ATK 1500 DEF 1000
「デネブの効果
召喚・特殊召喚に成功した時、デッキからデネブ以外のテラナイト1体を手札に加える
デッキから『
みさとのフィールドの2人の星の騎士達の隣に、近未来風な星の鎧を纏った騎士が現れた
☆4 光属性 戦士族 ATK 1300 DEF 1200
「良いぞ、みさとくんが一気にモンスターを3体も…!!」
「儂もテレビで見ておったが、本物は違うねぇ」
三沢と双六が興奮して話す中、みさとは手札の1枚を引き抜いてデュエルディスクの墓地に送った
「プロキオンの効果
召喚に成功した時、手札のテラナイトモンスター1体を墓地に送ってデッキからカードを1枚ドローする
『
─アルタイル デネブ プロキオンで、オーバーレイ!!」
3人の星の騎士達は、空に出た大きな渦の中に光となって飲み込まれていく
「3体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを構築
エクシーズ召喚!!
─ランク4 夏の大三角の騎士 『
みさとのフィールドに星の剣と盾を構えた騎士が現れ、その周りを3つの光が周り始めた
★4 光属性 戦士族 ATK 2500 DEF 2100
「良し、エクシーズモンスターを出せた!!
これで一気に…!!」
「そう上手くいくかな…?」
エクシーズモンスターの召喚に三沢がテンションを上げる隣で、吹雪は苦虫を噛み潰したような表情で風華の伏せカードを見ていた
「デルタテロスの効果
─鳳王獣 ガイルーダを斬り裂け、ステラ・ブレイク!!」
3つの光の内の1つを星の剣に宿した
「くッ…!!」
「(これで丸裸…あの伏せカードが、アレじゃない事を祈るわ!!)
デルタテロスでダイレクトアタック!!
─スターライト・ブレード!!」
「リバースカードを発動!!
─永続罠カード『ヒステリック・パーティ』!!
このカードは、手札を1枚墓地へ送って発動する」
(やっぱり…ッ!!)
「─そして自分の墓地からハーピィ・レディを可能な限り特殊召喚する!!」
「っ…鳥獣族デッキだから嫌な予感はしてたけど、このタイミングで…!!」
「出でよ、私のハーピィ達よ!!」
風華のフィールドが光り、4体のハーピィが姿を現した
「『ハーピィ・レディ
そして、『ハーピィ・レディ2』 『ハーピィ・レディ3』 『ハーピィ・チャネラー』!!」
「今まで出て来てなかったモンスターがこんなに…!?
どうして……」
「…サンダー・ブレイクに天使の施し、そしてヒステリック・パーティの発動のコストさ
あの時に彼女は、合計4体のハーピィを既に墓地へ送っていたんだよ」
吹雪は苦い顔をして、風華のフィールドのモンスター達を見ていた
「…モンスターが一気に4体に……」
「チッ…!!」
ハーピィ・レディ
☆4 風属性 鳥獣族 ATK 1800 DEF 1400
ハーピィ・レディ2
☆4 風属性 鳥獣族 ATK 1300 DEF 1400
ハーピィ・レディ3
☆4 風属性 鳥獣族 ATK 1300 DEF 1400
ハーピィ・チャネラー
☆4 風属性 鳥獣族 ATK 1400 DEF 1300
「ッ…バトル中の特殊召喚で、バトルの巻き戻しが起こる
デルタテロスで、ハーピィ・レディ
─スターライト・ブレード!!」
立ち止まっていた
「(あのカードを、攻撃に使われなかっただけマシか…)
カードを1枚伏せて、ターン終了よ」
「私のターン、ドロー
─魔法カード『強欲な壺』、デッキからカードを2枚ドローする
─更にハーピィ・レディ2を生け贄に捧げ…『風帝ーライザー』を召喚!!」
風華のフィールドのハーピィ・レディ2がいなくなり風の帝が現れると同時に、突然吹き荒れた突風がみさと達を襲った
《うわあぁぁーっ!!》
風に飛ばされ転びながらも、みさと達は起き上がった
風帝ーライザー
☆6 風属性 鳥獣族 ATK 2400 DEF 1000
(前の2人が帝のカードを使ってくるから、もしかしてって思ってたけど、やっぱりか……)
「風帝ーライザーの効果発動!!
このカードの召喚に成功した時、フィールド上のカード1枚を持ち主のデッキの上に戻す
…私は、未来融合のカードを選択する!!」
風帝ーライザーの起こした風がみさとのフィールドを被う前に、みさとのフィールドに伏せられたカードが開いた
「冗談じゃないっての!!
─リバース発動、カウンター罠『エクシーズ・ブロック』
自分フィールドのエクシーズモンスターの
デルタテロスの
「─くっ…だが何もおかしい事はない!!」
「何ッ!?」
風は光に貫かれたが全て貫かれる事は無く、一部の風が双六達に襲い掛かった
「風がこっちに…!?」
「ひえぇぇぇーっ!!」
「皆…!!」
みさとの悲鳴をかき消すように、バアァンッと音をたてながら3つの影が双六達を守った
「ひぇ…?」
「君達は…!?」
[─何とかなりましたね]
[─かなりギリギリだったけどな]
[まあ、結果オーライってヤツだな]
「皆…!?」
双六達の前ではクィーン・キング・ジャックが自分達の盾を構えて、風帝ーライザーの風を防いでいた
「皆…実体化しているみたいだね……」
「これも、美寿知の力なのか…?」
「─いいや、それは七瀬 みさと本人の力だ」
摩訶不思議な現象に首を傾げる三沢と吹雪に風華は断言する中、みさとは考え事をしていた
(こういう現象…確かカミューラの時と影丸の時にあったわね
この力とやらは、何かしらの力を持つカードや道具が使われている時に有効って事…?)
「…デュエルを続行する、魔法カード『死者蘇生』
墓地の風帝を復活させる」
風華のフィールドに、倒されたばかりの風帝が戻ってきた
「呼び戻しても攻撃力ではデルタテロスに届かない」
「何をする気なんだ…?」
「─ハーピィ・チャネラーのモンスター効果発動
手札のハーピィカード1枚を墓地に送り、デッキからハーピィ・チャネラー以外のハーピィモンスター1体を守備表示で特殊召喚出来る
手札の『ハーピィ・ガール』を墓地に送り、デッキから『ハーピィ・レディ1』を特殊召喚」
風華のフィールドに、赤く長い髪のハーピィが守りの体勢で現れた
ハーピィ・レディ1
☆4 風属性 鳥獣族 ATK 1300 DEF 1400
「ハーピィ・レディ1のモンスター効果発動
このカードがフィールドにある限り、風属性モンスターの攻撃力を300アップさせる事出来る
ハーピィ・レディ1の効果で、私の風属性モンスター達は攻撃力が上がる」
風華のモンスター達を、オーラが包み込んでいく
ハーピィ・レディ1 ATK 1300→1600
ハーピィ・チャネラー ATK 1400→1700
ハーピィ・レディ3 ATK 1300→1600
風帝ーライザー ATK 2400→2700
「ハーピィ・レディ3とハーピィ・チャネラーを攻撃表示に変更してバトル
風帝ーライザーで
─ガスト・ハリケーン!!」
風帝ーライザーの起こした暴風に巻き込まれた
「くっ…!!」
みさと LP 2900→2700
「ッ…デルタテロスの効果!!
このカードがフィールドから墓地に送られた時、手札かデッキからテラナイトモンスター1体を特殊召喚出来る
デッキから『
みさとのフィールドに星の光が瞬き、馬のような鎧を纏った男性騎士が守りの体勢で現れた
☆4 光属性 戦士族 ATK 1600 DEF 900
「シリウスの効果
召喚・特殊召喚出来た時、墓地のテラナイトモンスター5体をデッキに戻してシャッフルしてカードを1枚ドロー出来る
今のあたしの墓地のテラナイトは6体、アルテア以外のテラナイトをデッキとエクストラデッキに戻してカードを1枚ドロー」
「だがまだ私の攻撃は終わらない
ハーピィ・レディ3で、守備表示の
─
守りの体勢をとっていた
「これで壁は無くなった……所詮お前は美寿知様が懸念する程の人間では無かったという事ね……ハーピィ・チャネラーで、ダイレクトアタック!!」
ハーピィ・チャネラーの持つ杖が、みさとの頭部を思い切り殴りたおした
「うああッ!!」
みさと LP 2700→1000
「ターンエンドだ」
「あたしのターン、ドロー
このスタンバイフェイズ時に、永続魔法 未来融合の効果
発動後2ターン目のスタンバイフェイズに、選択した融合モンスターを特殊召喚する
─三種の紋を司りし 聖なる光の騎士達よ その強き意志集わせ 邪なる未来を凪ぎ払え!!
融合召喚!!
─導け『アルカナ ナイトジョーカー』!!」
みさとのフィールドに、みさとの最強のモンスターが現れた
アルカナ ナイトジョーカー
☆9 光属性 戦士族 ATK 3800 DEF 2500
「攻撃力 3800!!」
「敵のモンスターを上回った!!」
「─こっちも強欲な壺を発動、デッキからカードを2枚ドローするわ
さぁて、覚悟しなさい!!
アルカナ ナイトジョーカーで、攻撃表示のハーピィ・レディ3を攻撃!!
─アルカナティック・デルタ・スラッシュ!!」
一息で跳び上がったアルカナ ナイトジョーカーの大剣が、空中へ逃げるハーピィ・レディ3を真っ二つに斬り裂いた
「ぐああああッ!!」
風華 LP 3000→800
「カードを2枚伏せて、ターン終了よ」
「くっ…廃れても伝説のデュエリストということか
「誰が廃れてんのよ、誰が!?」
「私のターン、ドロー!!」
みさとのツッコミを無視してデッキからカードを引いた風華は、引いたカードをそのままデュエルディスクにセットした
「─魔法カード『壺の中の魔導書』、互いにデッキからカードを3枚ドローする
…美寿知様より授かったこの力、今こそ使う時!!
─フィールドのハーピィ・チャネラーと風帝ーライザーを生け贄に捧げる」
「2体の生け贄…!!」
「最上級モンスターが来るぞ!!」
吹雪と三沢が叫ぶのを聞きながら、みさとは危険を察して身構えた
「─…現れよ、『烈風帝ーライザー』!!」
風華のフィールドに、更に強力になった風帝が現れて辺りに更に強力な暴風が吹き荒れた
烈風帝ーライザー
☆8 風属性 鳥獣族 ATK 2800 DEF 1000
「風帝が…」
「進化した…!?」
目の前のモンスターに、吹雪と三沢は目を見開いた
「烈風帝ーライザーのモンスター効果発動!!
このカードの召喚に成功した時、フィールド上のカード1枚と自分か相手の墓地のカード1枚を、持ち主のデッキの上に戻す!!
私は私の墓地の風の精霊 ガルーダと、お前の2枚の伏せカードの右側を選択する!!」
烈風帝ーライザーが起こした風にみさとの伏せカードが包まれる中、その伏せカードが開いていく
「─ならリバース発動、速攻魔法『フォトン・リード』
手札のレベル4以下の光属性モンスター1体を特殊召喚出来る、さっきシリウスの効果でデッキに戻したウヌクを特殊召喚」
みさとのフィールドに
「アンタが壺の中の魔導書を使ってくれたおかげよ、ありがと…ウヌクの効果
ウヌク以外のテラナイトモンスター1体を墓地に送る
この効果で、デッキから『
そして烈風帝の効果で、アンタの風の精霊はデッキの上に戻る」
「くっ…まだだ、烈風帝ーライザーの更なる効果を発動!!
この効果はこのカードを風属性モンスターを生け贄にして召喚した時のみ発動でき、フィールド上のカード1枚を持ち主の手札に戻す事が出来る
私はアルカナ ナイトジョーカーを選択!!」
烈風帝ーライザーの起こした竜巻がアルカナ ナイトジョーカーに迫る中、みさとは手札のカードを1枚引き抜いた
「─させないわよ、ジョーカーの効果!!
このカードを対象にした魔法・罠・モンスター効果が発動した時、発動した効果と同じ種類のカードを手札から墓地に送る事で1ターンに1度だけ発動した効果を無効に出来る
手札からモンスターカード『ライトレイ マドール』を墓地に送って、烈風帝の効果を無効化!!
─エフェクト・イレイズ!!」
アルカナ ナイトジョーカーの持つ黒い盾が魔力を帯びながら巨大化して、烈風帝ーライザーの竜巻を完全に防ぎ切った
「おのれェ、往生際の悪い…!!
フィールドのハーピィ・レディ1の効果で、烈風帝ーライザーの攻撃力と守備力は300アップする」
烈風帝ーライザー ATK 2800→3100 DEF 1000→1300
「─更に装備魔法『団結の力』を烈風帝ーライザーに装備
自分フィールドの表側表示のモンスター1体につき、装備モンスターの攻撃力と守備力を800アップさせる
私のモンスターは2体、烈風帝ーライザーの攻撃力と守備力は1600アップする」
烈風帝ーライザー ATK 3100→4700 DEF 1300→2900
「攻撃力 4700じゃと!?」
「烈風帝ーライザーで、アルカナ ナイトジョーカーを攻撃!!
─吹け、フリージング・ブラスト!!」
烈風帝ーライザーが放った強烈な風のエネルギーが、四方八方に散らばりながらアルカナ ナイトジョーカーに襲い掛かった
「うああぁーっ!!」
みさと LP 1000→100
みさとを襲った風のエネルギーは、勢いをそのままに後ろにいた双六達にも襲い掛かる
「こっちにも来たぞ!!」
「に、逃げるんじゃ!!」
逃げ出し始めた双六達の後ろに、風のエネルギーがドンドンと迫っていく
「ダメだ、逃げきれない!!」
「皆ーっ!!」
ドドドドォンッと音を立てて、その場に爆発が起きた
「そ、んな……」
「やはり、覚醒はしなかったか…」
何事も無かったように言い切る風華を、みさとは鋭く睨み付けた
「アンタ……!!」
怒りを爆発させようとした次の瞬間、みさとの後ろでパアアァッと強い光が発せられた
「何…!?」
「これは…!!」
光が徐々に収まると、光の中心には黒い大きな盾が立っていた
黒い盾は3つに分離し、みさとの三騎士達になった
「皆…!?
さっきのアレは…ジョーカーの盾…?」
「ふぅ~…良くわからんが、どうにか助かったようじゃのぅ」
[クリクリー!!]
三騎士達の後ろには、無傷の双六達とその上を飛ぶクリボーがいた
「一体何が……」
「どうなってるんだ…?」
[…これが、みさとちゃんの中に眠る力
困惑する三沢達やみさとを見ながら、クィーンは言い切った
「あたしの、力…?」
「ようやく覚醒したか、これで美寿知様もお喜びになられる…私はこれでターンエンドだ」
「
[お嬢、話は後だ]
[今は、奴を倒す事に集中しろ]
戸惑いを隠せないみさとは、キングとジャックの一言でハッとして風華に向き直った
「そうね…たっぷりと聞かせてもらうからねアンタ達、あたしのターン!!」
「向こうには攻撃力 4700の強力モンスター…状況は圧倒的に不利
エースを倒されて、どう闘うつもりなんだ…?」
三沢が不安そうに言う中、みさとは自分のフィールドを指差した
「発動している永続罠 神星なる波動の効果
自分のメインフェイズ時に、手札からテラナイトモンスター1体を特殊召喚出来る
『
みさとのフィールドに、十手のような武器を構えた星の騎士が現れた
☆4 光属性 戦士族 ATK 700 DEF 2000
「ベテルギウスの効果
特殊召喚に成功した時、墓地のベテルギウス以外のテラナイトカード1枚を選ぶ
このカードを墓地に送り、選んだカードを墓地から手札に戻す
ベテルギウスを墓地に送って、カペラを手札に戻すわ」
(─まだだ…まだこのカードを使う時じゃない)
みさとのフィールドを見ながら、風華は残り1枚の手札を持つ指にそっと力を込めた
「─手札から2枚目の速攻魔法 フォトン・リードを発動、手札に戻したカペラを特殊召喚するわ」
みさとのフィールドの
☆4 光属性 戦士族 ATK 1100 DEF 2000
「墓地の星騎士 アルテアの効果
自分フィールドにアルテア以外のテラナイトモンスターが特殊召喚された時、自身を墓地から特殊召喚出来る
同時にカペラの効果
特殊召喚に成功したターン、モンスターを3体以上使用するエクシーズ召喚を行う際に自分フィールドのテラナイトをレベル5として扱う事が出来る
来なさい、アルテア!!」
みさとのフィールドの
☆4 光属性 戦士族 ATK 1700 DEF 1300
「(これでランク5のモンスターも出せる…けど、今は火力で押し負けてる…それなら)
そして『
みさとのフィールドのテラナイト達の隣に、
☆4 光属性 戦士族 ATK 1900 DEF 700
「リゲルの効果
召喚に成功した時、フィールドのテラナイトモンスター1体の攻撃力を500アップさせる事が出来る
ただし、この効果の対象にされたテラナイトはエンドフェイズ時に墓地に送られる
リゲルの攻撃力を500アップ」
「モンスターが4体…!!」
「でも、攻撃力が向こうの烈風帝に負けている…」
「みさとちゃんは、どうするつもりなんじゃろうか…?」
三沢達の不安そうな声を聞きながら、みさとは自分フィールドのモンスター達に片手をかざした
「─
指定された3人の星の騎士達は、光になって空に空いた黒い穴の中へ吸い込まれていく
「3体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを構築
エクシーズ召喚!!
─ランク4 冬の大三角の騎士 『
みさとのフィールドに赤みを帯びた星の剣と盾を構えた星の騎士が現れ、その周りを3つの光が回り始めた
★4 光属性 戦士族 ATK 2100 DEF 2500
「また新しいエクシーズモンスター…!!」
「あの星の騎士のモンスターは、さっきのデルタテロスというモンスターだけじゃ無かったんだね…!!」
「トライヴェールの効果!!
このカードのエクシーズ召喚に成功した時、フィールド上のこのカード以外全てのカードを持ち主の手札に戻す!!」
「「「「なっ…!?」」」」
発動された効果に風華は勿論、双六・三沢・吹雪も驚きの声がもれた
「全体バウンス効果!?」
「この効果が通れば、残るのはみさとちゃんのモンスターだけ…!!」
「なんて恐ろしい効果じゃ!!」
「─させるか、手札から罠カード『ハーピィの羽根吹雪』を発動!!」
「手札から罠カードを!?」
三沢の大声を無視した風華のフィールドに、ハーピィ・レディ1の羽ばたきで大量に出た羽根が吹雪のように舞い始めた
「このカードは自分フィールドにハーピィがいる場合のみ、手札から発動させる事が出来る
そして自分フィールドに風属性 鳥獣族モンスターが存在する時、ターン終了時まで相手が発動したモンスターの効果は無効化される!!」
「それじゃあ、みさとちゃんのモンスターの効果は…!!」
「万事休すだ…!!」
双六と吹雪の顔が絶望する中、みさとは残り1枚の伏せカードを開いた
「「万事休す」って誰がよ?
─リバース発動、カウンター罠『神星なる因子』!!
魔法・罠・モンスター効果が発動した時、自分フィールドのテラナイトモンスター1体を墓地に送る事で発動を無効にして破壊する」
「なっ…!?」
「ウヌクを墓地に送って、ハーピィの羽根吹雪の発動を無効にして破壊!!」
みさとのフィールドの
「神星なる因子のもう1つの効果、破壊した後でカードを1枚ドロー
…これでトライヴェールの効果は有効になった、全て消し飛ばして!!
─スターダスト・エスケープ!!」
「この効果で持ち主の手札に戻るカードは、みさとくんの神星なる波動…」
「彼女のハーピィ・レディ1…そして団結の力と烈風帝ーライザーだね」
「バカ、な…」
戻って来たカードを片手に、風華は呆然と呟いた
「これで終わりよ、
─ソード・オブ・スターライト!!」
「うわあああぁーっ!!」
風華 LP 800→0
デュエルが終わり、吹き飛ばされた風華は倒れたまま動かなかった
「ふぅ…」
デュエルディスクをしまったみさとは、倒れたまま動かない風華に近づいた
「……私の、負けね…」
「そうね……けど、アンタ強かったわ」
「そう言ってくれるのは、素直に嬉しい…………少し、私の話を聞いてくれるか…?」
「内容によるわね」
「美寿知様の事だ……」
「……良いわ、聞かせてちょうだい」
その場に屈んだみさとや後ろにいる三沢達や三騎士達は、風華の話を聞く姿勢をとった
「……美寿知様は、一生懸命な方だ
自分の目的の為、必死になっていらっしゃる」
[美寿知の目的は何だ?]
「…そこは私にも分からない
ただ…必死過ぎるから、私達を駒のように切り捨ててしまう……」
「岩丸や炎丸のように、か…?」
「そうだ……他にもいた氷丸も雷丸も、皆……っ!!」
話をしていた風華は空から降ってきた鏡に目を見開き、ワンテンポ遅れてみさと達も目を見開いた
「アレは…!!」
「岩丸達を消した鏡…!!」
「…時間も無いようだ……私も、所詮お前の力を覚醒させる為の駒だったようだな
七瀬 みさと……頼みがある」
「えっ……?」
「美寿知様の部下の私達 六帝にはもう1人、邪丸と言う男がいる
だが奴は、美寿知様の兄に捕らわれている……頼む、邪丸を助け……」
最後まで言えないまま、風華は鏡の光と共に消えてしまった
「風華っ!!」
「消えてしまった……」
「─これでようやく役者は揃った」
風華を消した鏡の中に、美寿知が写し出される
「美寿知……アンタ…!!」
「七瀬 みさと、我が兄の運命を変える者……そなたには話が有る」
どこからか飛んできた美寿知の鏡が、みさとと三騎士達を取り囲んだ
「みさとちゃん!!」
「まさか、みさとくんも岩丸達のように……!?」
「逃げるんじゃ、みさとちゃん!!」
「ぅわあああーっ!!」
逃げる間も無く、みさとと三騎士達は鏡の光に飲み込まれた
「ゎぷっ!!」
「だはっ!!」
美寿知の鏡の光に飲み込まれたみさとは、赤い何かの真上に落とされた
「な、何なのよ~…って、十代!?」
「痛ててて…ん?
みさとじゃねぇか、遅かったな」
「仕方ないじゃない、襲って来たのはあのザコ達だけじゃ無かったんだから」
「─……いつまでそんな不埒な体勢のまま話している気だ」
「へ?」
後ろにいたエドの呆れ果てたような一言で、真下を見たみさとは目を見開いた
[まさか、みさとが十代を押し倒すなんてな…]
[お嬢も中々大胆じゃねぇか]
「ぃやあああーっ!!」
「げふっ!!」
ニヤニヤしているキングとジャックの一言で勢いよく跳ね起きたみさとは、そのまま十代を殴り飛ばした
「何すんのよっ!!」
「それオレの台詞だろっ!?」
「─確かに、襲われたのはアニキの方っスよね…;」
その様子を、無事に助けられた翔達はエドの隣で眺めていた
「ん?
翔くん・剣山くん・かりん!!
アンタ達、無事だったのね!!」
「はい、お姉様!!」
「オレの兄貴とエドが2人の美寿知とのタッグデュエルに勝って、助けてくれたザウルス!!」
「ちょっと剣山くん!!
誰が「オレの兄貴」なのさ!?」
剣山の一言に噛み付く翔を無視して、みさとはエドを見た
「へぇ~、十代とのタッグねぇ……アンタも少しは丸くなってきたじゃない」
「…そういう事にしておいてやろう」
素直にならないエドに、みさとは小さく笑った
「─……十代 エド みさと……そなた等の力で、我が兄 斎王 琢磨を助けてくれ」
「「「え/は?」」」
そこに黙ってその場の様子を見ていた美寿知が、とんでもない一言を言い放った
「「助けてくれ?」
…どういう事だ?」
「今の兄は優しい眼と、世界の破滅を喜ぶ悪魔のような眼…2つの顔を持つようになってしまった」
「どういう事だよ、それ」
「詳しく説明しなさい
じゃないと納得する事も出来ないわ」
…美寿知は自分と斎王は幼い頃から未来を見通す力を持ち周りから気味悪がられていた事、それを乗り越えるほどの強い絆で結ばれた兄妹だった事を語り始めた
ある日、斎王の前に謎のデュエリストが現れて1枚のカードを差し出した時、美寿知は不吉なオーラを感じ取った
捨てるようにと言ってみるが、既にカードの虜になったように斎王が豹変してしまった事を話し出した
(風華が言ってたコイツが必死になる目的って、コレの事…)
[だろうな]
[その為に部下や無関係な人を何人も利用したのは、いただけませんけど……]
[コイツは自分じゃどうする事も出来ねぇって、分かってんだろうな
だから可能性のあるお嬢達に頼る為に、こんな悪役じみた事やらかしたんだろうぜ]
話を聞き終わったみさとと三騎士達は、真剣な顔をしていた
「─恐怖により悪を征するヒーローのカード、そのカードが宇宙を破滅に導く恐怖の根源とも言われる存在を生み出してしまった」
その一言を聞いたエドは、血相を変えて叫んだ
「ひょっとしてそのカードは、父の元から盗まれたD-HEROのカードではないのか!?
そのカードは斎王が持っているのか!?」
「兄はそのカードを今は持ってはいない、あのカードは消失してしまった」
ゴゴゴゴゴゴ……ッと突然、地盤が揺れ動き始めた
「な、何だぁ!?」
「プログラムの崩壊が始まった……」
次々と崩れる空間で美寿知の指差す方向には出口があった
「あそこが出口かっ!!」
「早く脱出するわよ!!」
十代とみさとの指示で、翔・剣山・かりんに三騎士達と次々に出口へと駆け出す
「アニキ達も早く!!」
「おう、今行くぜ!!」
座り込んでいた美寿知が、ゆっくり立ち上がる
「美寿知、アンタも早く来なさい!!
あたし達に兄貴を助けて欲しいんでしょ!?
なら、アンタも手伝いなさい!!」
みさとが叫びながら伸ばす手を、美寿知は掴まなかった
「……こんなにも酷い仕打ちをした私に手を差し伸べてくれた事、礼を言う…だがすまない、私は一緒には行けない
早く逃げなさい、十代 エド みさと」
「何でだよっ!?」
「これは私が組んだプログラム、自らの魂をデジタル化し兄を守護するものと考えた」
美寿知の身体が色を消し、本当にデジタル化を遂げていた
「アンタ、そこまでして…」
「そなた等の力で、元の優しい兄の心に戻してくれ
世界を破滅へと向かわせている運命の輪を止めてくれ」
「オレ達の力で……?」
「そなた等とのデュエルで確信した
そなた等3人の力を合わせれば、きっと兄を救える…!!」
「分かったぜ、美寿知
斎王はオレ達が救ってみせる!!」
そう言い残し、十代達はその空間を脱出した
…空間を脱出して外へ出ると、眼下には双六達がいた
「大丈夫だったか?」
「あ、三沢くんいたんだ」
「ずっと居たし、アンタ達を助ける為に手伝ってくれたわよ」
さりげなく酷い事を言う翔に、みさとはやんわりとツッコんだ
「ともかく全員無事で何よりじゃ」
「だけど、美寿知は……」
「何かあったのかい?」
「それが……」
十代が空間内で起きた事を言い終わると、エドは断言した
「─まだ死んだわけじゃない、この施設で眠っているだけだ」
「なら、まだ助ける方法はあるはずじゃな
ワシから海馬 瀬人に頼んでみるとしよう」
「お願いします、双六じいちゃん!!」
「おじいちゃん、あたしも一緒に行くわ
オカルト嫌いなあの海馬が、こんな事ホイホイと信じるとも思えないし」
「まあ、そうじゃのぅ…」
「─……それに、あたしを騙した事について一発ぶん殴ってやらないとね
んふふふふふ……」
「みさとさん……;」
「怖いドン……;」
不気味に笑うみさとに翔と剣山が脅える中、かりんはウットリとした眼差しでみさとを見つめていた
「どうしたんスか、かりんちゃん?」
「─……お姉様は危険を省みずに、わたしを助けに来て下さったんですね」
「へ……?」
不気味に笑っていたみさとは、その一言でピタリと動きを止めた
「……お姉様となら、かりんは間違いを犯しても平気ですぅ~!!」
「アンタ、自分が何言ってんのか分かってる!?」
「お姉様ぁ~!!」
「正気に戻りなさいよアンターっ!!」
目をハートにして迫ってくるかりんから、みさとは必死の形相で逃げ出した
「君達は残りの修学旅行を楽しみなさい」
……その後、かりんを引き剥がして十代達に
今回はオリジナルキャラとのデュエルにしました
アニメでは美寿知の手下は4人、それぞれ炎・水・地・光属性の帝を使っていましたので残りの風と闇のどちらかを使おうと思って風属性の帝使いにしました
これで、修学旅行編は終わりです
次回は覚醒した(…というのか微妙な)みさとちゃんの力についてのお話を書こうと思っています