次話がちょっとヴィジランテ関連になる可能性高いので短いですが一旦くぎります。
だって、推しとそろそろ関わらせたいし…
体育祭後の二日間、休みになった二日間ではあったが、僕はあまり休むことができなかった。
なぜなら、鬼人を探していたからだ。
よく言っていた飲食店、ネカフェ、カラオケ、色んなところを回った。そして、鬼人の実家である鬼瓦家を尋ねてみたりもした。
鬼瓦家では鬼人のお父さんが出てきた、お父さんならもしかしから知っているかもしれないと思い鬼人の居場所を尋ねた。理由を聞かれ体育祭後にいなくなったと答えると、鬼人のお父さんは一瞬眉をひそめた。
「もし、せがれが自分の意思でいなくなったならそうある必要があったってことだ。……もうちっと待っててやってくれや」
やはり、鬼人のお父さんは何かを知っているようだ。でも、答えてくれそうにない。それなら今の僕にできることはないと気を落としながら僕は帰宅した。
試合中の様子を思い起こしてみる。気絶後おかしくなった鬼人、抑えられなかった……と言う発言。気になる部分は多い。なんにしても、鬼人のお父さんが話してくれない以上できることはない。僕は落ち着いたら話させてくれ――鬼人のこの言葉を信じ待ち続けるしかないと結論付け体育祭休み明けの学校を迎えたのだった。
♦︎♦︎♦︎
[体育祭での傷は癒え学校当日、雨]
僕はいつも鬼人と乗っていた電車にひとり乗り揺られながら学校に向かっていた。
「にいちゃん……」
「……?」
「にいちゃん!」
「ヒーロー科の置換くん!」
「え⁉︎」
「体育祭。いい感じだったじゃん」
「そんな小さい身体でベスト三になるとはね」
「うんうん、わかる。隷くんかっこいいよね」
「すごいよね!僕にもできるかなぁ」
「あ、ありがとうございます」
そっか、いろんな人にちゃんとみてもらえてたんだ。
凹んでばっかりはいられない。今日も一日頑張るぞ。
♦︎♦︎♦︎
僕は大雨の中傘を差し雄英の校門に向かい歩いていた。
ふと、パシャパシャと水溜りを蹴る音が聞こえる。肩をトンと叩かれた。後ろを振り向くと傘を差した葉隠さんが立っていた。
「おはよー!置換くん!元気してたー?」
「あ、葉隠さん、おはよう。元気だよ」
僕は少し沈んでる気持ちを隠しながら返事を返す。
「ん?なんかいつもよりテンション低いよーな?」
「あー……雨だからね。気分も滅入るよ……」
「そっか!確かに。朝からこんな雨に降られてついてないよねー……」
「せっかくだから一緒に行こうか」
「うん、いいよー!」
僕たちはくだらない話をしながら教室に向かった。
少しだけ気分が軽くなったような気がした。
♦︎♦︎♦︎
教室に入るとみんながざわざわしていた。
「あ、置換くん、私みんなのとこ行ってくるね」
「うん、またね」
葉隠さんはじゃねー!と駆け足で会話に入り込んでいった。すごいな…流石な葉隠さんだ。
「超声かけられたよね、来る途中に!」
「私もジロジロ見られて何か恥ずかしかった!」
「俺も!」
「俺なんか小学生にいきなりドンマイコールされたぜ」
「ドンマイ」
「たった一日で一気に注目の的になっちまったよ」
「やっぱ雄英すげぇな……」
時間になり授業開始のチャイムが鳴った。
その瞬間皆は一斉に席につきピタッと静まり返る。
「おはよう」
相澤先生が教室に入ってきた。
時間ぴったりだ。流石無駄なことが嫌いな相澤先生だ。
「「おはようございます」」
「相澤先生、包帯取れたのね良かったわ」
「婆さんの処置が大ゲサなんだよ。んなもんより今日のヒーロー情報学ちょっと特別だぞ」
その言葉を聞いた瞬間皆の表情が険しくなる。
しかし、相澤先生の言葉を聞いた瞬間それは反転した。
「『コードネーム』ヒーロー名の考案だ」
「「胸ふくらむヤツきたああああ!!」」
皆は立ち上がり両腕を上げワッと歓喜の声を上げた。
「というのも先日話したプロからのドラフト指名に関係してくる。指名が本格化するのは経験を積み即戦力として判断される二、三年から……つまり今回来た指名は将来性に対する興味に近い」
「卒業までにその興味が削がれたら一方的にキャンセルなんてことはよくある」
「大人は勝手だ」
「頂いた指名がそんまま自身へのハードルになるんですね!」
「そ。で、その指名の集計結果がこうだ」
[A組指名件数
・轟、4.123
・爆豪、3556
・切島、360
・置換、302
・常闇、300
・飯田、283
・上鳴、264
・八百万、205
・麗日、23
・瀬呂、14
「例年はもっとバラけるんだが、二人に注目が偏った」
「一位二位逆転してんじゃん」
「表彰台で拘束された奴とかビビるもんな……」
「ビビってんじゃねーよプロが!!」
「流石ですわ、轟さん」
「ほとんど親の話題ありきだろ……」
「うおー!やるじゃん置換!」
「思ったよりいっぱいある…….」
「これを踏まえ指名の有無関係なく、いわゆる職場体験ってのに行ってもらう。おまえらは一足先に経験してしまったが……プロの活動を実際に体験してより実りのある訓練をしようってこった」
「それでヒーロー名か!」
「俄然楽しみになってきたァ!」
「まァ仮ではあるが適当なもんは……」
相澤先生の言葉を遮り聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「付けたら地獄を見ちゃうよ!!」
「この時の名が!」
「世に認知されそのまま、プロ名になってる人多いからね!!」
「ミッドナイト!!」
ミッドナイト先生は髪をかき分けながらカツカツと音を立て歩いて教壇に近づく。
「まァ、そういうことだ。その辺のセンスをミッドナイトさんに査定してもらう。将来自分がどうなるのか、名をつけることでイメージが固まりそこに近付いていく」
「それが名は体を表すってことだ。――オールマイトとかな」
[十五分後]
「じゃ、そろそろ。出来た人から発表してね!」
「!!!」
皆がザワザワするなら青山くんが先陣をきる。
「行くよ――」
彼はスッとヒーロー名の書かれた厚紙を掲げると……
「輝きヒーロー"I can not stop twinking."(キラキラが止められないよ⭐︎)」
「短文!!!?」
「そこはIをとってcan'tに省略した方が呼びやすいわね」
ミッドナイトの指摘に対し「それね、マドモアゼル⭐︎」と返す青山くん。
芦戸さんが満面の笑みで厚紙を見せる。
「じゃあ次アタシね!エイリアンクイーン!!」
「2!!血が強酸性のアレをめざしてるの!?やめときな!!」
「ちぇー」
彼女は口を尖らせながら席に戻った。
……え、最初に変なのきたせいで大喜利っぽい空気になってない?え、どうしよ。
梅雨ちゃんがケロッと手を上げた。
「じゃあ次私いいかしら」
「梅雨ちゃん!!」
「小学生の時から決めてたの。フロッピー」
「カワイイ!!親しみやすくて良いわ!!皆から愛されるお手本のようなネーミングね!」
ありがとう梅雨ちゃんおかげで空気が変わった……
僕のヒーロー名どうしよう……
「んじゃ俺!!剛健ヒーロー列怒頼雄斗!!」
「赤の狂騒!これはアレね!?漢気ヒーロー紅頼雄斗リスペクトね!」
「そっス!だいぶ古いけど俺の目指すヒーロー像は紅そのものなんス」
「フフ……憧れの名を背負うってからには相応の重圧がついてまわるわよ」
「覚悟の上っス!!」
耳郎さん「ヒアヒーロー、イヤホン=ジャック」
障子くん「触手ヒーロー、テンタコル」
瀬呂くん「テーピンヒーロー、セロファン」
尾白くん「武闘ヒーロー、テイルマン」
砂藤くん「甘味ヒーロー、シュガーマン」
芦戸さん「Pinky」
上鳴くん「スタンガンヒーロー、チャージズマ」
葉隠さん「ステルスヒーロー、インビジブルガール」
ミッドナイトは頬を少し染めながら腕を振り上げる。
「良いじゃん良いよ。さァどんどん行きましょー!!」
八百万さん「万物ヒーロー、クリエイティ」
「クリエイティブ!!」
轟くん「ショート」
「名前!?いいの!?」
常闇くん「漆黒ヒーロー、ツクヨミ」
「夜の神様!」
峰田くん「モギタテヒーロー、グレープジュース」
「ポップ&キッチュ!!」
口田くん「ふれあいヒーロー、アニマ」
「うん!!」
爆豪くん「爆殺王」
「そういうのはやめた方が良いわね」
あわ、あわわ。やばい。皆んないいヒーロー名出してる。あと僕含めて四人しかいない。
麗日さんが立ち上がった。
「じゃ、私も……」
教壇に立ち、厚紙を見せる
「考えてありました」
麗日さん「ウラビティ」
「シャレてる!」
「思ったよりずっとスムーズ!残ってるのは再考の爆豪くんと……置換くん、飯田くん、そして緑谷くんね」
「……」
よし、行こう……僕のヒーロー名、やりたいこと。誰かの代わりに……
「置き換えヒーロー、チェンジャー」
「ええ!悪くないわね」
本当は不義遊戯でもよかったけど……流石にヒーロー目指す人が不義も遊戯って言葉はつかえないよね……
飯田くん「天哉」
「あなたも名前ね」
「!?」
「えぇ緑谷いいのかそれェ!?」
「うん、今まで好きじゃなかった。けどある人に意味を変えられて僕にはけっこうな衝撃で……嬉しかったんだ」
「これが僕のヒーロー名です」
緑谷くん「デク」
なお、爆豪くんだけど……
「爆殺卿!!」
「違う、そうじゃない」
相変わらずのネーミングセンスだった……
今回も読んでいただきありがとうございました。
ヒーロー名の考案で一時間悩み……しかもいまだに不義遊戯の方が良いのではと……でも、この世界にそれないしなぁ……
次回、職業訓練編始まります!
どこに行くことになるのやら
ちょっとうる覚えなんですけどミッドナイトのインターン先?の情報がヴィジランテに出てきてたんですよね……
まだ生きているならそこに行きたいところ……
なにせ、置換くんミッドナイト大好きっ子ですから!
では次回お会いしましょう