「………ん……?」
うっすらと目を開ける。
剥がれたコンクリートのような天井。大地人の住宅ではないし、合宿のテントでもない。
そこまで考えて思考が一気に覚醒して跳ね起きる。
戦況はどうなった。そもそも自分はどうしてこんなところに?
部屋の窓から外を覗く。ビル街――――の、残骸で構成された街並みが目に飛び込んでくる。
これは――――
「…アキバ?」
見慣れた光景が広がっていた。
だが、いつの間に。砂浜での戦闘中で記憶は途切れている。
身に纏っていた布がズレて引き上げ直す。見れば、それは白いローブだった。
……見覚えがある。多分、あのシロエという青年のものだったはずだ。
「これは…迷惑かけてもーたかもな……」
窓から離れ、部屋の扉から外に出る。
「おっと」
「うわっと。あ、直はん…えろう面倒かけてしもたみたいで」
「気にすんなよ。丸一日戦い続けだったんだ、仕方ないさ」
ばったり―――というか多分、僕の様子を見に来たんだろう―――会った直継に頭を下げる。
「シロエはんは?これ、返したいんやけど…」
「シロならまたマイハマのはずだぜ。作戦が終わってすぐとんぼ返りってわけだ」
「えぇ………」
「借りたものはすぐ返す精神は良いですが、せめてその中を着替えてからの方がよいのではないですかにゃ?」
声に振り返ると、にゃん太がニコニコとこちらを見ていた。
「もうすぐ朝ごはんですにゃあ。ミノリちたちにも心配をかけたのですにゃ、ちゃんと元気な顔を見せてあげるべきですにゃあ」
「あー…わかりました、先生」
一旦手を振って宛がわれた部屋に引っ込んだ。
とりあえず普段着にしているロレットベルディア影に着替えて、三階から階下を見下ろす。
一階にいたミノリが手を振ってくるのに振り返し、柵を乗り越えて飛び降りる。
着地の直前にグライドに移行し、勢いを殺して足を着く。
「もう、びっくりしましたよ」
「ごめん、もう癖なっとんのよ」
手刀を切りながら見回すと、二階の中央はダイニングになっているようだ。美味しそうなサンドイッチが並べられている。
「あれ、ひぃ、ふぅ…8個は多ない?」
「お客さんが来る予定がありますからにゃあ」
首を傾げる僕のレーダーに、階下から上がってくる反応が3つ映る。全て冒険者のものだ。
「失礼します、にゃん太様。あらあら、これは…」
「いらっしゃいませですにゃあ。どうぞ、よろしければご一緒してくださいにゃあ」
「あ、鈴っちゃんにルデ公。首尾よく復活できたんやな」
眼鏡の女性に引き連れられた二人に手を振ると、涙の痕の残る顔で五十鈴は手を振り返してくれた。ルンデルハウスは気まずそうに眼を逸らした。
「で、そっちの人は?」
「あら、私ですか?私はヘンリエッタと申します、〈三日月同盟〉で会計係を務めさせていただいてますわ」
「会計係、って言っちゃあいるが実質実務のトップだよな。今回も、あの子のことでマイハマから急遽戻ってきたんだろ?」
あの子、と指し示された五十鈴が恐縮する。どういうことか、と首を傾げる僕に、「彼女は〈三日月同盟〉からこちらに移籍するつもりなのですにゃあ」とにゃん太が教えてくれた。
「あぁ、それでかぁ。そら鈴っちゃんからしたら、ルデ公のこと心配やろしなぁ」
ステータスを見れば、ルンデルハウスのサブ職業に〈冒険者〉の字がある。恐らくそのおかげで復活能力なども得たのだろう。
ステータスの差はそれで失せたとはいえ、冒険者と大地人にはまだ多くの隔たりがある。常識的な問題だけではなく、教育的な格差もあるだろう。
五十鈴の心配は当然と言えた。
「そのための書類はシロエちから預かっておりますにゃあ。ついでに、チノモリちゃんの分もですにゃあ」
「ありゃま、あの人も忙しいやろに…」
アキバまで僕たちを帰してから、マイハマに戻るまでの間に作ってくれたのだろうか。ローブと言い借りが増えるばかりだ。
「ご飯を食べたら、早速行きますかにゃあ」
「お願いします」
頭を下げて、僕は席に着いた。
そういや主人公の見た目についてはあんまり書いてなかったですね…
顔:スキットフェイス(最小)
髪型:ノクターナルヘアー 色:赤紫
角:ファンタジックホーン(最小)
耳:ニューマーノイヤー(最短。なのでほぼ尖ってるだけ)
右眼:ベルタスレイアイ 色:白
左眼:ダークライトアイ 色:黄
まゆ:プレザントまゆ
まつげ:コーディアまつげ
歯:コモントゥース
メイク:コーティアチーク/クリアリップ
身長:140cm(ほぼ最小?)
胸は最大にしているが、肩幅も最小なためか割と常識的(身長比はさておき)な巨乳の範疇。
他、ほぼ全てのコーデで共通しているアクセサリー
ノクターナルバレッタ(黒+水色)、ルクシエーレヘッドギア(同左)、飾り刀・青
あと主に使用する武器迷彩
ただし気分によっては変わったりする…らしい。