「君は〈
「ロエの姐さん?」
首を傾げると、ロエ2は好奇と真剣の半々の視線でこちらを見る。
「君は、君だけの理で動いている。そうだろう?」
「……まぁ、はい。そう言える部分は多いと思います」
丁寧語になったのは無意識だ。ロエ2の纏う空気が変わっていた。
今までのどこかお茶目な(残念な、とも言う)お姉さんぶりは鳴りを潜め、年長者―――それも、どこか超越的な視点を持つ気配がした。
「今はどうにか折り合いをつけながら―――共通する事項を擦り合わせて誤魔化しながら、この世界の理に辛うじて則って定義づけが為されている」
実に興味深い、とロエ2は続ける。
「〈
ロエ2の言葉を脳内で咀嚼する。
確かに、PSO2―――特に旧版の主人公は、タイムスリップのような特殊能力も持っていたが―――
「……
そうだ。それがあった。PSO2の主人公は、
その特性が、今の僕にある?所詮はMMO、誰もがなれる量産型の主人公に?
「へぇ、なるほど。面白い概念だけど、傲慢だね?」
言葉の意味を理解したのか、ロエ2が薄く笑う。
「それについては同感。まぁ……うん、色々腑に落ちることはあったわ」
改めて自分のステータスを見る。その中に燦然と輝く、サブ職業〈ARKS〉を見る。
多分、これがこのセルデシアと僕の―――もとい、
「しかし困ったな。改めて自覚されたとなると、君はこのセルデシア亜世界の未来を左右しかねない」
「それは、どういう?」
「〈
言っている意味を噛み砕けば、要はこの力―――理をも歪める力は、この世界の命運を決定づけてしまう可能性さえある、ということだろう。
「さらに言えば、君の能力は〈
「待って待って待って?その〈
「そういうことになる」
「うっへぇ………」
げんなり。珍しく難しい顔をするロエ2に、そんな顔を向けてしまう。
ただでさえ頭が痛い事態が多いって言うのに。
「あぁ、あとそうだ」
「何?」
まだ何かあるのか、と身構える僕。
「〈オデュッセイア騎士団〉もこの街に滞在しているようだ。くれぐれも気をつけたまえ」
「…………もうやだ」
〈オデュッセイア騎士団〉が、あの禍々しい〈
ぐったりとベッドに倒れ込む。もうお腹いっぱいだよ。