Will be the Pokemon Master   作:K(ハーメルンのすがた)

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どうも。A〜Zで終了しようと思ってたのに何故か最終回を∀にした人です。
こっちではまだずっと先ですね。


Ep.4 Disaster memory ①

 

 これは各スタジアムへの挑戦が可能になる数時間前の出来事……

 

「ピカピ!」

「おはようピカチュウ!ゆっくり休めたか?」

「ピカっチュ!」

「フィー!」

「お、おかえり、エーフィ……!」

「エフィ……?」

 

 バトルタワーのタワータイクーンで孤高の天才ちゃんのリラは朝からひどく疲れていた。それもそのはず……

 

「まさかサトシがあんなに……」

「フィ……!?」

 

 リラの様子からエーフィは彼女の中で完璧な結論に至る。

 ──男女二人、密室、夜……何も起き「そういうのじゃなくて!!!いや……何も起きてなくはないけど……ていうか……君、昨日バトルが終わった後にモンスターボールの中で聞いてたよね!?」

 

 そう、彼らの間には昨夜……

 

 ─────────────────────

 

「よーし……!!」

「今日も沢山バトルしたのに元気だね?……さあ、やってみせてよサトシ!」

 

 サトシとリラはバトルで疲れたピカチュウとエーフィをポケモンセンターに預け、遅めの夕食を済ませた後、二人で向かい合って座っていた。

 

「………………!」

「………………」

「………………!!」

「………………」

「………………!!!」

「………………」

 

 一時間ほど無言で見つめ合う二人、サトシはまだ諦めようともしていない。

 

「………………!!!!」

「…………ね、ねえ、これいつまで続けるの……?」

 

 Episode3まで散々サトシの心を奪おうとしてきたリラが恥ずかしそうに顔を逸らして言う。

 

「そりゃ、リラの気持ちが読めるまで……」

「だ……だよねー……」

 

 リラは少しずつ後ろに動いていく。

 だがサトシもリラとの距離を詰めていく。

 

「あっ……ちょ…………!?……っ!ぁ……」

 

 後ろに下がっていたリラは遂に壁にぶつかってしまう。もう逃げ場は無い。鈍感なサトシには絶対に読めないリラの恋心を超至近距離で必死に読もうとするだけの、止められない時間が始まろうとしていた。

 

「…………!!!!」

「ささ……っ!サトシ……?一回……!ひゃっ!?」

 

 サトシはリラが動けなくなっても彼女との距離を詰め続ける。追い討ちをかけるようにリラの両肩を掴んで更に逃げられなくする。

 

「………………!」

「……あ、えっ……やっ……近い……」

「だって、近い方がよく読めそうだろ?」

「君にとってはそうかもしれないけど…………近すぎだよぉ…………」

 

 リラの理性が限界を迎えようとしていたその時、三人(匹?)の救世主が現れる。

 

「ベイ!」

「ダニャ!」

「カンビ!!」

 

 親のサトシを取られたくないベイリーフ、日々オーキド研究所で暴走するポケモンを宥めてきたフシギダネ、空腹でカビゴンがモンスターボールから出てきた。

 

「「「────っ!!!」」」

 

 ベイリーフとフシギダネはつるのムチでサトシからリラを救出(引き離そうと)しようとし、カビゴンはご飯を貰うためにリラにくっついているサトシを全力で引っ張る。

 

「……!?みんなどうしたんだよ!?ちょっ!待って! あと少しでわかりそうなんだって!」

「……!?ひゃあぁぁぁ!!!?」

 

 サトシは壁際から動かずにリラをぬいぐるみを取られないようにする子供のように強く抱きしめて離さない。

 

「やめてぇ……僕……もう……ぁぁ……」

 

 フシギダネの健闘むなしくリラは力尽きてしまった。そしてこのカオスな状況にリラのポケモンが一匹加わる。

 

「ラライー!!」

 

 ライコウが現れた。ライコウは今この場に居ないピカチュウの代わりに……

 

「ラァイッ!!」

「「「「「─────っ!?」」」」」

 

(威力を弱めた)電撃で全員を痺れさせて騒動を鎮めた。初登場がこれでいいのだろうか。

 

「リラ?大丈夫か?」

「えへへ…………!サトシ……!サトシぃ……!……すぅ……すぅ……」

「あれ、寝ちゃった……」

 

 混乱したリラは痺れた様子を見せないサトシに抱きしめられたまま眠ってしまった。そして一連の流れでの疲れがあまり取れないまま今に至る。

 

「何であんな風になっちゃったかな僕……恥ずかしいよエーフィ……」

「フィ……?」

 

 顔を真っ赤にして自分に顔を埋めるリラにエーフィは『今までに告白やプロポーズ紛いな事を散々してきたじゃない』と言いたげな様子で困惑している。

 

「そっ、そうだけどさぁ……!でもぉ……!」

「フィィ……」

「ピカピ……」

「……?何だ?」

「ピーカ!ピカピカ!ピカッチュ!!」

「え、もしかしてリラがバテてるのって……オレが原因……?」

「ピカ!!」

 

 サトシはリラが疲れている理由が自分であると知る。そして彼女にとって逆効果な行動に出てしまう……

 

「リラごめん!オレ達があんなに引っ張り合ったらそりゃ疲れるよな……本当にごめん!」

「ひっ……!……!?〜〜〜〜〜ッ!!?」

 

 昨晩と同じようにリラの肩を掴んで揺さぶりながら必死に謝るサトシ。だがサトシの言葉は届かずにまた混乱してしまったリラはポケモンセンターの中にも関わらず言葉にならない悲鳴をあげる。

 

「……!?どうした……?リラ……?」

「うぅ……本当に君距離感おかしいよぉ……」

「距離感……?」

「鈍感……ここまで僕を見てわかってくれないなら……!」

「えっ、何?」

 

 訳も分からずリラはサトシに詰め寄る。

 

「サトシ……!ぼく……は…………」

 ────ここで言う事じゃないでしょ……

「リラ……!?今度は何だ……?」

 

 サトシに何かを伝えようとするリラだったがその前に突然倒れてしまう。

 

「マージ!」

「ムウマージ?お前がやったのか?」

「マァジ!」

 

 リラを眠らせたのはムウマージだった。

 サトシの問いかけにムウマージは頷く。

 

「でも誰のムウマージなんだ?」

「……」

 

 何も言わずにムウマージはリラのモンスターボールに吸い込まれていった。

 

「あ、リラのだったのか。ムウマージも持ってたんだな。……で、ここからどうするか……あれ?ピカチュウ、何か皆こっちの事見てないか?」

「フィー!」

「おっと……エーフィ……?」

 

 ポケモンセンターに居る人々の視線が自分達に集まっている事に気付くサトシ。エーフィは眠っているリラをサイコキネシスでサトシに背負わせ、リラの荷物からスマホロトムを取り出して歩き出した。

 

「一回ホテルに戻るのか?」

「フィ!」

 

 エーフィは首を横に振ってホテルと逆の方向に進む。

 

「じゃあどこに……」

「フィー……エーフィ!」

「タウンマップ?あれ、ナビがついてる……これキルクスタウンへのルートだよな……?」

 

 エーフィはリラのスマホでキルクスタウンへのナビを起動した。

 

「フィー!」

「行くぞって言ってるのか、リラ……今はこのままでいいか……」

 

 

 

 ────────────────────

 

 

 エーフィに案内してもらってオレ達はキルクスタウンまでやって来た。サイコキネシスでスマホを操作するって器用だなぁ……

 リラはまだ目覚めていない。

 

「なあ、リラが目覚めてから出発しても良かったんじゃないか?」

「ピカピ!」

「ん?なになに?」

 

 ピカチュウがジェスチャーで何かを伝えようとしている。

 

「ピカ!」

「リラが?」

「ピカ……チャァァ……!ピカピ、ピカチュウ!」

「起きるのをオレが待ってたら?」

「ピカ、ピカピ、ピカピカ、ピカッチュ……ピカ?」

「リラはオレのジムチャレンジの邪魔をしたって落ち込む……?いや、リラがこうなっちゃったのオレのせいなんだし……」

 

 確かにリラはそうなるかもしれないけど……

 

「でもオレ達がここに着いても寝てるリラを置いてジムに挑戦する訳にもいかないしな……」

「エーフィ!」

「それは大丈夫だって?」

「ん……あれ……ここは……」

 

 リラが目を覚ました。凄くいいタイミングだな……ムウマージがここに着く位の時間で目覚めるようにしたのか?

 

「何で僕達もうキルクスタウンにいるの?」

「えっと……どこから話せばいいんだ?」

「フィ!」

 

 エーフィが代わりに説明してくれた。朝に比べてかなり疲れが取れているようだ。

 

「なるほどね……僕そんなに疲れてたんだ……」

「休めたみたいで良かったよ」

「ありがとう……迷惑をかけちゃったね、サトシ。これからジム戦だろう?」

「ああ! 早速挑戦だ!」

 

 オレ達はいつも通りスタジアムへ向かった。

 

 

 ───────────────────

 

 

「マクワといいます。ジムチャレンジャーのあなたには申し訳ないが……僕のポケモン達の強さをアピールする戦いをしますので、さっさと終わらせましょう」

 

 リザードンが速攻でジムトレーナー全員を倒したのですぐにジムリーダーに挑戦する所まで辿り着いた。

 

「行け、ガメノデス!」

「ヘイガニ!君に決めた!」

 

 マクワさんはガメノデスを、オレはヘイガニを繰り出した。

 戦うのは初めてだけど確かガメノデスはワイルドエリアで見たな……

 

「ガメノデス、がんせきふうじ!」

「ヘイガニ、クラブハンマー!」

 

 ヘイガニはがんせきふうじをクラブハンマーで叩き壊しながらガメノデスへ迫る。

 

「シェルブレード!」

 

「ガメッ!!!」

「ヘイッ!!!」

 

 ガメノデスはがんせきふうじからシェルブレードに切り替えてヘイガニのクラブハンマーと激しくぶつかり合う。

 

「ヘイガニ!一回後ろに下がってあなをほる!」

「ヘイ……ッ!ヘイガッ!!」

 

「……ガメッ!?」

「ガメノデス!」

 

 あなをほるがガメノデスに命中する。

 

「続けてクラブハンマー!」

「ヘイッ!!」

 

「ガメェ!?」

 

 追撃のクラブハンマーが決まり、ガメノデスは目を回して倒れた。

 

『ガメノデス戦闘不能!ヘイガニの勝ち!』

 

「ガメノデス、戻ってください。行け!イシヘンジン!」

「ヘン……ジンッ!!」

 

 マクワさんの二匹目はイシヘンジンだ。

 振り切られないようにしないとな。……バトル中にこんな事考えるもんじゃないか。

 

「行くぞヘイガニ、はさむ攻撃!」

「ヘイッ!!」

 

「受け止めてぶんまわす!」

「ヘンッ!!!」

 

「ヘイ!?……ヘェイ……!」

「……!あの時と同じようにやりたいんだな!バブルこうせん!!」

「ヘイィィッ!!!」

 

「ヘンッ!?」

 

 ヘイガニは吹き飛ばされながらバブルこうせんを決める。

 

「クラブハンマー!!」

「ヘイッ……ガァァァ!!!」

 

「のしかかり!」

「ヘンーッ!!!」

 

 イシヘンジンはのしかかりで抵抗したがヘイガニがクラブハンマーで突き上げる

 

「ヘ……ヘン……」

 

『イシヘンジン戦闘不能!ヘイガニの勝ち!』

 

 イシヘンジンは倒れた。

 

「ヘイ……!ヘイ……!」

「いいぞー!ヘイガニ!」

「ヘーイ!!」

 

 ヘイガニは褒められて飛び跳ねているが二匹倒して少し息が切れている。

 

「ヘイガニ、戻ってくれ!よく頑張ったな!……行け!ドダイトス!」

「行け、ツボツボ!」

 

 オレはドダイトス、マクワさんはツボツボを出した。

 戦うのはシンオウ地方以来だな。

 

「ツボツボ、パワージェム!」

「ドダイトス、躱してロッククライム!」

 

「ドダッ!!」

 

 ドダイトスはロッククライムでツボツボに突っ込んでいく。

 

「むしのていこうで迎え撃て!」

「ツボッ!!」

 

 お互いにお互いの攻撃が当たる。

 

「エナジーボールだ!」

 

「ツボツボ、殻にこもって防御!」

「ツボ!」

 

 ツボツボは殻でドダイトスのエナジーボールを弾いた。

 これは長引きそうだな……そうだ!

 

「ドダイトス、連続でエナジーボール!」

「ドダッ!!!!」

 

「何を……ツボツボ、もう一度防御です!」

「ツボ!!」

 

 ツボツボはまたエナジーボールを弾く。

 

「ドダイトス今だ!ロッククライム!エナジーボールを食べるんだ!」

「は?」

「ドダ!!」

 

 ドダイトスはロッククライムで弾かれたエナジーボールに追いつき、一つ、二つ、三つと飲み込んでいく。

 

「ドダァァァ!!!!!」

「よし!」

 

 ドダイトスはエナジーボールを吸収してパワー全開になった。そして……

 

「ドダイトス、もういっちょ行くぞ!ダイマックス!」

『ドッダァァァッ!!!!!』

 

 更にドダイトスをダイマックスさせた。リラのメガシンカと掛け合わせるやつよりは反動も少ない……はず!

 

「一気に行くぞ!ダイソウゲン!!」

『ドダァァァァァァ!!!!!』

 

「まずい!ツボツボ、むしのてい……!!」

 

 ツボツボが反撃してくる前にツボツボにダイソウゲンが命中した。

 ツボツボは目を回して倒れている。

 

『ツボツボ戦闘不能!』

 

「よっしゃ!いいぞ!ドダイトス!」

「ツボツボ、戻ってください。……まだよ、まだ崩れさって砂となっていない!戦う!行け、セキタンザン!」

 

 マクワさんはセキタンザンを繰り出した。見た感じほのおタイプっぽいな……

 

「山のような岩となれ!キョダイマックス!!」

 

『ザンッ!!!!!!』

 

 マクワさんはセキタンザンをさせる。いつものダイマックス対決だ……!

 

「でっかい体そのものが強さ!全身で痛みを味わえ!キョダイフンセキ!!」

「岩でっか……!!ドダイトス、ダイロックで破壊するんだ!」

 

『セキッ!!!』

『ドダッ!!!』

 

 キョダイフンセキをダイロックで破壊した。だが砕けた岩がドダイトスに当たっていく。

 ドダイトスはもう一度技を使ったら元の姿に戻る……

 

「ドダイトス、最大パワーでダイソウゲン!」

『ドダッ!!!!!』

 

「セキタンザン、もう一度キョダイフンセキ!!」

『セキッ!!!!!』

 

 それぞれのダイマックス技が命中し、ドダイトスは元の大きさに戻った。倒れてはいないがかなり疲れてそうだ。セキタンザンも息が上がっているようだけど……これじゃあ的になるな……

 

「ドダイトス、よく頑張ったな!戻ってくれ!……ピカチュウ、後は頼む!」

「ピカっ!」

 

 ドダイトスを戻してピカチュウを出した。まだキョダイフンセキの岩が振り続いている。長引かせたらこっちが不利になりそうだ。また短期戦で行こう……!

 

「ピカチュウ、ボルテッカーで電気を溜めながら走るんだ!」

「ピカ!ピカピカピカピカ……!!!」

 

 ピカチュウは岩を避けながら走る。

 

「キョダイフンセキです!!」

「ピカチュウ!でんこうせっかで岩を伝ってキョダイフンセキに乗れ!」

 

 ピカチュウはキョダイフンセキに飛び乗った。

 

「ピカチュウ、更にジャンプだ!!」

「ピッカァ!!」

 

 ピカチュウは更に高く飛び上がる。キョダイフンセキは地面に落ち、セキタンザンの姿が元に戻っていく。

 

「ここだ!かみなり!!!」

「ピカピカピカピカ……!ピーカァァァ……!!チュウゥゥゥ!!!!」

 

「っ……!?」

「タンッ!!?」

 

ドーーーーーンッ!!!!!

 

 ピカチュウはかみなりで最大まで溜めた電気を解き放った。

 かみなりを受けたセキタンザンは目を回して倒れる。

 

『セキタンザン戦闘不能!ピカチュウの勝ち!サトシ選手、キルクススタジアムのジムチャレンジ、クリア!』

 

 マクワさんのポケモンが全員戦闘不能になった。ヘイガニもドダイトスもピカチュウも、皆よく戦ってくれた……!

 

「穴があったら入りたい……いや、落ちてしまいたいか。お見事……でした。決まりですのでいわバッジを渡します!」

 

 マクワさんからバッジを貰った。六つ目のバッジ、ゲットだ!

 

 ……リラと合流してポケモンセンターに行こう。

 

 

 ───────────────────

 

 

「お待たせしました!お預かりしていたポケモンは、皆元気になりましたよ!」

「ありがとうございます!ジョーイさん!」

「次はスパイクタウンだね、早速出発するかい?」

 

 サトシがジョーイさんからポケモンを受け取り、僕達はこれからどうするかを話していた。

 

「オレは行けるけど……リラは大丈夫なのか?」

「えっ?」

「だってリラ、結構疲れちゃってただろ?」

 

 ──オレのせいで……

 

 そうだ、僕サトシにここまでおんぶで連れてきてもらったんだった。でももう全然平気だし……それに連れてきてもらってる間にあんなに幸せな夢が見れたし……(※現実)うぅ……なんでライコウやムウマージは止めちゃったんだ……でもあのまま止められなかったら僕どうなってたんだろう……

 

「リラ?」

「あっ……ごめん……!」

 

 すっかり自分の世界に入ってしまった……僕としたことが……でも、サトシが心配してくれてる……!申し訳ないけど……ちょっと嬉しいな……!

 

「もう僕は大丈夫だよ!色々ごめんね?」

「そっか……!良かった!」

 

 サトシは心から安心している。本当に優しいなぁ、君は。

 ……今のようにずっと僕の事を考えていて欲しい……なんて、何考えてるんだ僕は……

 

「じゃあ行こっか!」

「ああ!」

 

 僕達はサトシの次のジムのあるスパイクタウンを目指して出発した。

 

 

 ▼TO BE CONTINUED……





確かEp3辺りでニャオハが立ってたので、一番冒頭の語り部は多分ペパーの口調をパクってます。そこだけですけど。
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