ようこそデュエルアカデミア   作:るーるーる

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ニレンダァ(絶命)


他人が誘発を隠蔽することに対して、我々は怒るべきでない。 なぜなら、我々も相手から誘発を隠蔽するのであるから2

 

「ふぁ~……」

 

 朝

 オレ、遊城、小波は登校のためエレベーターの扉の前で待機する。

 

「なあ、元気出せって。壊れちまった物はしょうがないだろ?」

「おのれ……許さんぞフレイム・ウィングマン……!」

「あれはお前も悪い。幸い今日はpptが支給される日だ、新しく購入できるだろう」

 

 朝っぱらから落ち込む小波を宥めながら到着を待つ。

 昨日の今日だ、無理もない。

 

「もう十代には漫画貸してやんね」

「なんだよ! お前が始めた物語じゃねーかよ!」

「お前の漫画消えっから!」

 

 言い合いから取っ組み合いを始めた二人。

 知り合いだと思われないよう少し遠くに離れておこうとしたその時エレベーターが到着、扉が開く。

 

「「あっ」」

 

 扉の先には全員の知り合いであり天敵である堀北が佇んでいた。

 

「……乗るの? 乗らないの?」

「乗ります。乗らせて頂きます……」

 

 三人でいそいそとエレベーターに乗り込む。

 

「ひえ~おっかねえ」

「何か言ったかしら?」

「何でもありませんっ!」

 

 遊城を睨み付ける堀北。

 そういう所だぞ。

 

「おはよっ、綾小路くん」

「ああ、おはよう」

 

 堀北の背後からひょっこりと顔を出す櫛田。

 昨日の様子からは想像もつかない程の良い笑顔だ。

 

「あれ? 小波くんどうしたの? 具合悪い?」

「いや、これには深い事情があってだな……」

 

 

 回想

 

 放課後、学校から戻り暇を持て余したオレは特にやることもないので遊城と共に小波の部屋に集まりそれぞれが勝手に過ごしていた。

 

 小波は机に向かって何かの作業に集中し、遊城は携帯ゲームに夢中。

 手持ち無沙汰のオレは小波の私物の漫画を適当に借りて読んでいる。

 

 しかしこの『死神ノート』って漫画中々面白いな、とてもネットでふざけた画像が出回っているとは思えない……。

 と1冊を読み終え次の巻に手を伸ばす。

 

「ん? 次の巻がないな」

 

 整頓された本棚の漫画は次の1冊のみが抜かれている。

 

「ああ、そういえば人に貸したままだったな……確か」

 

 作業を中断し一心不乱にゲームをする男を見る。

 

「お前が犯人(キラ)か」

「……えっ? 何が?」

 

 視線に気付いた遊城に漫画の行方を訪ねる。

 忘れていたのか少しのロード時間を挟みああ、と言って部屋に戻っていく。

 

 少しの間を起き再び作業に没頭する小波、暇になったオレはなんとなくその作業を後ろから覗き見る。

 

「何やってんだ?」

「プラモ作ってる。7分の1スケールのA・ジェネクス トライアームだ」

 

 プラモデル、プラスチック製のパーツを切り離し組み立てる遊び。

 パチパチと小気味良い音を出しながら手際よく組み立てている。

 

「出来た。最近のプラモは安価でも出来が良いな」

 

 完成したトライアームを掲げる小波。

 確かに左腕のシリンダーが回転したりフェイスガード部分が半透明のパーツで出来てたりと中々凝っている。

 

「プラモって作ったことないんだが完成した後は飾るのか?」

「いや、俺はブンドド派だな」

 

 ブンドド……? 

 始めて聞いた単語に反射的に聞き返す。

 

「プラモを使って遊ぶんだよ。綾小路もやってみろ」

 

 トライアームを手渡されて遊んでみろと無茶振りを投げてきた。

 やってみろも何もオレはプラモ自体始めて見るんだが……。

 取り敢えずカードイラストのように関節を動かしてポーズを決めてみる。

 

「こ、こうか?」

「……照れがあるな。そういう動きだ」

 

 どこからともなく別のプラモを取り出しもう片方の手にトライアームを持つ。

 

「ブンドドはこうやるんだ……ブゥーン! ドドド! ギュィィィィ! バチチチチ! デュクシ! デュクシ!」

 

 えぇ……

 

「楽しそうだな小波! 俺もやるぜ! 

 このFigma フレイム・ウィングマン¥13200(税込)で!」

 

 漫画を持ってきた遊城が参加する。

 うるさいのが増えた。

 

「こい! 十代!」

「行くぜ小波!」

 

「「ヂュイィィン!! バキッドカッ!! カァオ! カァオ! ドヒャァッ! ドヒャァッ! シュゴオォォォ! カメハメハ―!」」

 

 うるせえ。

 というかそんなに激しくぶつけてたら……。

 

 ペキッ

 

「「あっ……」」

 

 

 …………

 

 

「という訳なんだ」

「男の子って本当にバカ……じゃなくて子供心を忘れないんだね!」

 

 本音が漏れているぞ。

 

 そんなこんなの中、エレベーターが一階に降りると堀北はさっさと外へ向かって行ってしまう。

 

「あっ、せっかく一緒に行こうと思ったのに……」

「おはようー!」

 

 隣のエレベーターから女子生徒が櫛田に声をかける。

 

「一之瀬さん、おはよう!」

「おはよう櫛田さん! 皆も!」

 

 中睦まじく女子同士のトークに花を咲かせる二人。

 

「所でさ、皆聞いた?」

「ああ、大徳寺先生の所のファラオが夜中に脱走したって話だよな、捕まえてきた人間には5000ppt払うっていう」

「え、そうなの? いや、そっちじゃなくて1年生の今月のpptが振り込まれてないんだって」

「え?」

 

 

「トラブルがあってな。一年のポイントの支給が遅れている」

 

 教室に着いたホームルームでの先生の第一声

 Dクラス全体からは文句が飛び交うが先生は何時ものごとく平然とした顔で受け流していた。

 

「私にはどうすることもできん、問題が解消され次第ポイントが振り込まれる……ポイントが残っていれば、な」

 

 

 放課後、オレは一人である人物から呼び出しを受けていた。

 待ち合わせ場所に向かうとその人物は既に緊張の面持ちで佇んでいる。

 

「一之瀬、待たせたか?」

「ううん。私も今来たところ」

 

 ベタな台詞を交わし本題に入る。

 呼び出した本人はどうやって切り出そうかと視線があちらこちらへ泳いでいる。

 

「ごめんね、急に呼び出して……」

 

 一体何の用なんだ。

 こんな体育館裏に放課後呼び出しなんて余程重要なことを伝えたいのだろう。

 例えば……

 

「その、ね。告白……」

 

 そうだ、まるで漫画の告白シーンみたいだな。

 ……一之瀬がオレに? まだ出会ったばかりなのに? 

 

「されるみたいなの! ここで!」

 

 ……ん? 

 

「……いや、それオレが居ない方が良いんじゃないのか?」

「で、でも私恋愛とかわかんないし……昨日ロッカーにこれが入ってて……」

 

 一之瀬が取り出したのは一通の手紙。

 ハートのシールが貼られた可愛らしいラブレターだった。

 

「これ、Bクラスの子からみたいでね。どうすれば傷つけずに断れるかって考えて……」

「それでオレに彼氏役をって事か……」

 

 こんな漫画のようなベタなパターンを体験することになるとは……。

 

「お願い! 今だけ私の彼氏のフリして!」

「絶対に二人で正直に話し合った方が良いと思うぞ」

「で、でも……」

「待て~!」

 

 遠くから男子生徒の声が聞こえて来る。

 その声は真っ直ぐとこちらに向かっていた。

 

「お、誰か来たな」

「えっ! あ、あの! 私実は綾小路君と付き合ってて……!」

 

 声の元の男子生徒は物凄い勢いで体育館裏に現れ……

 

「確保ーっ!」

「ぅに゛ゃ゛あぁぁぁ~!」

 

 その正体はいつか見た猫のファラオをその両手で掴んでいた小波であった。

 

「……へっ?」

「ん?」

 

 …………

 

「お邪魔した。気にせず続けてくれ」

「ちょっと待って!」

 

「……成る程、そういうベタなパターンの奴か」

 

 一之瀬はファラオを抱えた小波に今までの経緯を説明した。

 

「私、その子とそんなつもりは無くて、どうしたら傷つけずに済むのかわからなくって……」

「それで綾小路に彼氏のフリをして貰うってことか」

「うん……」

「良いじゃないか」

「……良いって何が?」

 

 肩を竦めて飄々と語る小波。

 

「別に好きじゃなくても取り敢えず付き合ってみたら良いんじゃないか? 合わないと感じたら直ぐに別れれば良い。簡単だな」

「そ、そんなのダメ!」

 

 答えに迷い続けていた一之瀬がこの質問に対してはハッキリと拒否を示す。

 

「何でダメなんだ」

「だってそんなの……この人の気持ちを考えてないよ……頑張って告白して、OKして貰って両思いだったって思ったのに……本当は好きでもなくて取り敢えずで付き合っただけなんて……」

「なら、ハッキリと言えば良い。付き合えないから友達のままで居たいって」

「でもそれじゃ、この人が傷つくよ……」

「自分勝手もたまに必要さ」

「そんなの……!」

 

 

「帆波、ちゃん……?」

 

 振り返ると戸惑いの表情で佇む女子生徒が一人。

 

「ち、千尋ちゃん……! これはその」

「帆波ちゃん……その人達、誰……? もしかして……」

 

 一之瀬は千尋と呼ばれた女子の顔をまともに見ることが出来ないでいた。

 ウソを付く後ろめたさが、罪悪感がそうさせているのだろう。

 

「えっとね……その、こっちの男子が私の……!」

「ただの友達だ、オレたち全員な」

 

 一之瀬の言葉を遮り否定する。

 

「え……」

「一之瀬、告白するってそんな簡単なことじゃないだろ。勇気を振り絞ったこの子にお前は逃げずに答えてやるべきなんじゃないのか?」

 

 ま、オレが言うのもなんだけどな。

 

「行こう、小波」

 

 オレはそう言って小波を連れてこの場から歩き出す。

 

「綾小路君……」

「あ、ちなみにだがオレと小波は一之瀬の友達だが同時に一之瀬を取り合う……恋のライバルだ……!」

 

 …………

 

「えっ」

「……は?」

「……ぅええぇぇぇ!?」

 

 

 

 現場から少し離れたところのベンチにてオレ達は遠い空を見つめていた。

 

「……そうか、一之瀬に告白することで他人にラブレターを知られたことと彼氏と偽って断ろうとした線を消して一対一で向き合うようにしたのか……しかし何故俺を巻き込んだ……?」

「いつかの堀北の件のお返しだ」

「あー、そっか。うん、ごめんな」

「あれから堀北の態度が更に酷くなっている。特にお前には恐ろしい視線を送っているぞ」

「そうか……最近授業で妙に視線を感じると思ったら……」

「だからあいつには人間の心を射止める(物理)方法を教えたら参考にすると言っていた。期待しておいてくれ」

「ハハハ……」

 

 

 

 デュエル!! 

 

 綾小路清隆 LP 4000

 VS

 小波代栖 LP 4000

 

「お前お前お前お前!」

「オレのターン、閃光の結界像を召喚して《月鏡の盾》を装備」

「ぐわあああああ!!」

 小波代栖 LP 4000→0 投了(サレンダー)

 

 木っ端微塵になって吹っ飛んでいく小波。

 迷宮兄弟を倒したあの日から毎日のようにコイツと遊城とのデュエルにうんざりする程付き合わされた結果「封殺しちゃっても良いさ」という結論に達した。

 これによりオレが先攻を取ると二人が露骨に嫌な顔をするようになったが然したる問題ではない。

 

 デュエル終了直後、現場からあの女子生徒が涙を流しながら走り去っていく様子が見える。

 どうやら一之瀬は自分の正直な気持ちを伝えられたようだ。

 その様子を見ているとオレ達に気づいたのか顔を背けて走り去って……

 ……ん? やっぱりこっちに来るぞ? 

 

「……ック……ヒック……わ、私……負けませんから! 絶対に帆波ちゃんと幸せになってみせますから!」

 

 謎の宣言を受け、本当に走り去って行く。

 その背中を見送りながら倒れ伏す小波が口を開いた。

 

「いつか刺されたりしないだろうな……」

「実力行使か、シンプルだが効果的な手だ」

「やめてくれ冗談でもない」

 

 堀北の件も冗談だと良かったのにな。

 お前も刺されてしまえば良いのだ、とは思っていない……半分位は。

 

「あ、綾小路君、小波君……」

 

 何故か男女3人からモテてる事になった人も気落ちしたような様子で出てくる。

 仲の良いクラスメイトとの今後を考えると気分が沈むのも無理はないだろう。

 

「ごめんね、こんなことに巻き込んで。いや、綾小路君が変なこと言ったから余計に拗れたんだけど……」

 

 しょんぼりとする一之瀬。

 最後の一言は聞こえなかった事とする。

 

「とにかく綾小路君達には借りが出来ちゃった。何かお返ししないとだね」

「なら、早速いいか?」

 

 ベンチから立ち上がり一之瀬の目の前まで歩を進める。

 

「あ、綾小路君? なんだか近い気が……」

「こんなこと急に言われても困るかも知れないが……」

 

 手を取って視線を合わせる。

 

「一之瀬、オレと……」

「へ!? え、ええっと私恋愛とか本当にわかんなくて急にそんなこと言われてもその……」

「オレとデュエルしてくれないか?」

「……ん?」

 

 暫く間を置いて顔を真っ赤にする一之瀬。

 紛らわしい言い方をするなと怒られたがよく考えるとオレを体育館裏に呼んで紛らわしい言い方をしたのは一之瀬の方なのでこれでお互い様だろう。

 

 少しの距離を開けディスクを起動。

 小波は近くのベンチでファラオを抱えて観戦している。

 

「準備良い? いくよー!」

「ああ、いつでも構わない」

 

 

 デュエル!! 

 

 綾小路清隆 LP 4000

 VS

 一之瀬帆波 LP 4000

 

 先攻はこちらから

 手札を確認して手早く展開を進める。

 

「手札から《強欲で金満な壺》を発動。EXデッキからランダムに6枚を裏側で除外して2枚ドローする」

 

 安定のドローソース。

 除外されたカードを確認してから次のステップへ移る。

 

「霊滅術士カイクウを召喚、フィールド魔法《魔法使い族の里》発動」

 

 霊滅術士カイクウ ATK 1800

 

 この戦術が小波達以外の生徒にも通じるかどうか、勝手ながら試させて貰おう。

 

「にゃッ、里……!」

 

 露骨に嫌がる一之瀬。

 そんな妙な鳴き声を出しても容赦はしない。

 

「カードを2枚伏せてターンエンド」

 

「私のターン、ドロー!」

 

「スタンバイフェイズに伏せていた《スキル・ドレイン》を発動。ライフを支払い場のモンスター効果は全て無効化される」

 

 綾小路清隆 LP 4000→3000

 

「うげげ、更にスキドレ……」

 

 発動と共にお互いのフィールドに鎖が張り巡らされ、オレの場のカイクウに突き刺さる。

 

 これによって魔法使いが存在しないプレイヤーは魔法が使用出来ず互いの場のモンスター効果は発動しても無意味となった。

 さて、どう返す? 

 

「うーん、まさか初手から里にスキドレとは困ったな……」

「ヤバイぞ、綾小路の黄金パターンだ」

 

 ウンウンと悩む素振りを見せる一之瀬。

 しかし少しの間を置いた後、1枚のカードを手にする。

 

「でも……魔法は使わせて貰うよ! 先ずはマギステル・オブ・エンディミオンを召喚!」

 

 マギステル・オブ・エンディミオン ATK 1500

 

 あれは魔法使い族のモンスター、里の意味は無くなったか。

 しかもあのカードタイプは確か……

 

「これでこっちも魔法を使えるね! 手札のスケール2のサーヴァント・オブ・エンディミオンをP(ペンデュラム)スケールにセッティング!」

 

 サーヴァント・オブ・エンディミオン スケール2

 

 一之瀬がモンスターを魔法・罠ゾーンの左端にセットすると光の柱と共にモンスターが出現する。

 やはりペンデュラム……モンスターでありながら魔法としても扱える異質な存在。

 

「おぉ、ペンデュラム。これならスキドレを貫通出来るぞ」

 

 小波の言う通り、P(ペンデュラム)ゾーンに設置されたペンデュラムカードは永続魔法として扱うため《スキル・ドレイン》の影響範囲外となる。

 気になったのはアイツの声色が嬉しそうに聞こえた所だが。

 

「魔法カード《魔力統括》を発動! デッキから《魔法都市エンディミオン》を手札に加えて、魔力カウンターをサーヴァントに設置!」

 

 サーヴァント 魔力カウンター 0→1

 

「魔法が発動したことにより更にカウンターを追加するよ」

 

 サーヴァント 魔力カウンター 1→2

 

「フィールド魔法《魔法都市エンディミオン》を発動して、スケール2のエンプレス・オブ・エンディミオンをもう片方のPスケールにセッティング!」

 

 今度は右端のゾーンにセット。

 2枚のカードが揃ったことにより一之瀬の背後に巨大な水晶の振り子が出現し、天空に光の軌跡の魔方陣を描き始める。

 

「これがペンデュラム、魔法となった2つのカードで複数のモンスターを同時に召喚するという……」

 

「でもそのお披露目はまだだよ! 魔法が発動したことによりサーヴァントと《魔法都市》に魔力カウンターが乗る!」

 

 サーヴァント 魔力カウンター 2→3→4

 魔法都市 魔力カウンター 0→1

 

「サーヴァントのP効果発動! このカードに貯めた魔力カウンターを3つ消費することでデッキから魔力カウンターを置けるモンスターとこのカードをフィールドに特殊召喚する! 来て、キングジャッカル!」

 

 光の柱からサーヴァントが場にフワリと着地し新たに魔方陣を生成、狼の使い魔が召喚される。

 

 サーヴァント DEF 1500

 魔導獣 キングジャッカル ATK 2400

 

「そして手札から速攻魔法《魔導加速》を発動! デッキの上から2枚を墓地に送って魔力カウンターを2つ《魔法都市》に設置するよ!」

 

 魔法都市 魔力カウンター 0→2

 

「魔法が発動したことにより《魔法都市》と《エンプレス》にも魔力カウンターを1つ置く」

 

 魔法都市 魔力カウンター 2→3

 エンプレス 魔力カウンター 0→1

 

 更に魔力カウンターを貯め続けている一之瀬。

 狙いは一体……? 

 

「行くよ! 私はマギステル、サーヴァント、キングジャッカルをリンクマーカーにセット!」

 

 ここでリンク召喚……。

 各モンスターが三方向のマーカーに飛び込む。

 

「リンク召喚! お願い、神聖魔皇后セレーネ!」

 

 神聖魔皇后セレーネ ATK 1850

 

 光臨するは月の女神。

 効果を無効化されていてもただ存在するだけで目を奪われる。

 

「スキドレでセレーネの効果は無効化されるけど、女神様は皆を導いてくれる! 創世魔導エンディミオンをPスケールにセッティング!」

 

 創世魔導エンディミオン スケール8

 魔法都市 魔力カウンター 3→4

 エンプレス 魔力カウンター 1→2

 

 再び2枚のスケールが並んだ

 これによってレベル3から7のモンスターが同時に召喚可能となる。

 

「揺れろ魂のペンデュラム! 天空に描け光の軌跡!」

 

 一之瀬の頭上の魔方陣からセレーネへと2本の光が延びていく。

 ペンデュラムモンスターの異質な所は魔法としても扱える点だけではない。場から墓地へ送られる時、代わりにEXデッキに表側で送られるという所。

 そしてそのモンスター達はペンデュラムによって再び召喚可能となる。

 

「ペンデュラム召喚! 来て、私のモンスター達!」

 

 描かれた魔方陣のホールから2体のモンスターが再びフィールドに舞い戻る。

 

 マギステル ATK 1500

 キングジャッカル ATK 2400

 

「これがペンデュラム……スケールが存在する限り何度でも召喚されるカードか」

 

「まだ終わりじゃないよ! 創世魔導エンディミオンの効果発動! 場の魔力カウンターを6個外すことでこのカードを特殊召喚する!」

 

 魔法都市 魔力カウンター 4→0

 エンプレス 魔力カウンター 2→0

 

 魔方陣を形成する光の柱から黒衣の王が召喚されフィールドに貯めこまれた魔力が集まっていく。

 

 創世魔導エンディミオン ATK 2800

 

「そして自分フィールドの魔力カウンターを置く事ができるカードの数までフィールドのカードを選んで破壊し、破壊した数だけこのカードに魔力カウンターを置く!」

 

 場の魔力カウンター関係のカード枚数は6枚、オレの場のカード全てを破壊してもお釣りが来るレベルの破壊力だ。

 

 マギステルの火炎魔法にキングジャッカルの氷結魔法

 ペンデュラムが持つスケールの蒼と赫、2つの魔力をセレーネが収束させ純粋な魔力の塊を生成する。

 

「皆の力を合わせた必殺技! 行くよ、そ~れっ!」

 

 産み出された魔力をエンディミオンが更に圧縮、そして其れを此方に向けて解き放った。

 

 

《-虚式魔法・茈の矢(メドローア)-》

 

 

 瞬間、閃光が弾けた。

 

 




一之瀬帆波
デッキ エンディミオン
揺れるマママインド
最後までHEROか世壊にするか迷った人
マギストス漫画もあるしきっと闇落ちしてくれる
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