リリカル・ストラトス~黒き帝王は魔導師~ (一時更新停止) 作:妖精絶対許さんマン
何故こうなった?
「あら、逃げずに来ましたのね」
アリーナに出るとセシリア・オルコットが腰に手を当てて偉そうにしていた。
そろそろアイツの態度がムカついてきたな。
「それにしても・・・」
セシリア・オルコットは俺を品定めするように視てくる。
正直、気分が悪い。
「あなたのIS、変わってますわね。まあ、良いですわ。あなたに最後のチャンスをあげますわ」
「チャンス?」
「わたくしが一方的に勝利を得るのは自明の理。ボロボロの惨めな姿を晒したくなければ、今、ここで謝るというのなら、許してあげないこともなくってよ」
この金髪、何か勘違いしてるな。
「おい、セシリア・オルコット。謝るのはお前の方だろ?日本人に対して『後進的な国』だの『極東の猿』だの暴言を吐いたんだ。弁解の余地はないぞ、イギリス代表候補生?」
「っ!?いい加減にしなさい!!いつまであなたはそれを言い続けるつもりですの!?」
「お前が日本人に謝罪するまで」
ーーー警戒、敵IS操縦者の左目が射撃モードに移行。セーフティのロック解除を確認。ーーー
『黒帝』が警告画面で教えてくれた。
ーーー警告サンキュー、相棒ーーー
俺は口に出さずに『黒帝』に礼を言う。
ーーー頑張りなさい、秋ーーー
また声が聴こえた。
ブーーーーー!!!!
試合開始のブザーがなった。
「これでお別れですわ!」
セシリア・オルコットは手に持っている《スターライトmkⅢ》からビームを撃ってきた。
「ちっ!」
俺はそれを回避することが出来た。反応が鈍いな。やっぱりフォーマットとフィッティングが終わらないとこんなもんか。終了は・・・十五分か。
「避けた!?でも、踊りなさい!わたくし、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でる円舞曲で!」
「断る。俺は円舞曲が嫌いなんでな!」
セシリア・オルコットは《スターライトmkⅢ》を撃ち続ける。
流石に不味いな・・・。武器は・・・は?武装一覧を見てみると1つの武装以外は全てが使用不可と書かれていた。
「無いよりまし・・・か」
俺は『拡張領域』から今使える武装を呼び出す。
「中距離射撃型のわたくしに、近距離格闘装備で挑もうなんて・・・・・笑止ですわ!」
一覧にあった今使える武装ーーー巨大な大剣が俺の手に握られていた。
「シグナムならこれ一本でも勝てるんだろうな」
知り合いのピンク髪の戦闘狂の事を思い出す。
そう言えばシグナムがこんなことを言ってたな。「とどく距離にまで近づいて斬る!」って。なら、やってやるさ!!
「反撃開始といきますか!」
俺は回避行動を止めて、セシリア・オルコット目掛けてスラスターを吹かせて接近する。
「正面から・・・。愚かですわね!!」
セシリア・オルコットは《スターライトmkⅢ》を俺に狙いを定める。
「これで終わりですわ!」
《スターライトmkⅢ》の銃口から青いビームが放たれる。
「当たってたまるかー!」
俺は大剣を盾の様に構えてビームを受けながら突き進む。
「武器を盾にして!?無茶苦茶ですわ!!」
フォーマットとフィッティングが終わるまで・・・後五分!
「ああ、もう!行きなさい、ブルー・ティアーズ!!」
ブルー・ティアーズの腰部分から4つのビットが表れた。
・・・昔、簪に見せてもらったアニメでガン○ムOOに出てなかったか?あのビット?
「て、うお!?」
アホな事を考えていたらビットが俺の死角から撃ってきた。
俺はそれを避け続ける。それにしても・・・何でオルコットはビットでしか攻撃しないんだ?(フルネームで呼ぶのがめんどくさくなってきた)
なのはなら誘導弾で牽制しつつ集束砲を撃ってくるぞ?
「隙ありですわ!」
オルコットはビットでの攻撃を止めて《スターライトmkⅢ》を撃ってきた。
そう言うことか。オルコットの弱点がわかったぞ!
「はあぁぁぁぁぁ!!」
ビームの着弾まで約コンマ0.4秒。ならコンマ0.3秒に・・・
「はぁ!?」
大剣でビームを斬り裂くだけだ。シグナムでも出来る芸当だ。
「む、無茶苦茶ですわ!?ビームを斬り裂くなんて!?」
俺のもう一人の相棒でなのはのアクセルシューターを斬り裂いた時も「にゃ!?」って驚いていたな。
「なあ、オルコット。お前、ビットと同時に動けないし攻撃出来ないだろ?」
「ッ!?そ、それが解った所で、あなたには勝ち目はありませんわ!!」
『初期化』と『最適化』終了まで残り5秒。
「いいや」
残り4秒。
「この勝負」
残り3秒。
「俺が」
残り2秒。
「いや、俺達が」
残り1秒。
「勝たせてもらう」
ーーー『初期化』と『最適化』が終了しました。『確認』ボタンを押してくださいーーー
俺と『黒帝』は光に包まれる。光が消えると『黒帝』は激変していた。
「ま、まさか・・・『一次移行』!?そ、それより『完全装甲』ですって!?」
今までの『黒帝』は既存のISと同じで部分的に装甲がついていたが、『一次移行』した『黒帝』は頭部と肘、膝以外は全てが装甲に覆われていた。
何より非固定浮遊部分の灰色だった輪が禍々しい黒輪に変わっている。
ーーー『一次移行』が終了しました。『一次移行』したため全ての武装を解禁します。自動防衛武装『完全なる守護者』、正常に起動。
『デュランダル』のシステム制限解除。『不滅の刃』これより起動しますーーー
ハイパーセンサーのウィンドウに表示された『不滅の刃』ってなんだ?
「『完全装甲』に成ったからって勝てると思わないでくださいまして!!」
「しまっ!?」
『不滅の刃』の事を考えているとオルコットがビームを撃ってきた。
マズイ、避けられない!
ーーー『完全なる守護者』防衛を開始しますーーー
「なっ!?」
非固定浮遊部分の黒輪が一瞬で俺の眼の前に移動しビームを弾いた。
「これは便利だな」
物理攻撃を防げるかは兎も角、オルコットのBT兵器とは相性が良いな。
「な、なら、行きなさいブルー・ティアーズ!!」
オルコットは全てのビットを展開し攻撃してきた。
マズイな・・・『完全なる守護者』と『デュランダル』を盾にして防げても一斉に攻撃された守りきれない。
何か武装は無いか?
武装一覧を開けると現状を変えれる物があった。
「迷彩システム『ヴァイロン』起動。対象は『ラヴァル』」
ーーー了解。・・・ステルス完了ーーー
「両腕固定武装、捕縛鎖『ラヴァル』発射」
両腕に装備されている杭が付いた鎖『ラヴァル』を俺の近くを飛んでいるビットに狙いを定め撃ちだし、命中しビット2つを貫いた。
「な、何故、ティアーズから煙が!?」
「これで終わりじゃない!」
俺は両腕を振り、貫いているビット2つを無事なビットに叩きつける。
「そ、そんな・・・ティアーズが・・・」
オルコットは四機のビットが何故破壊されたのか解らない。
「一気に決める!!」
スラスターを吹かせてオルコットに接近する。
「お、おあいにく様、ブルー・ティアーズは六機あってよ!」
オルコットは腰に着いている筒ーーーミサイルを撃ってきた。
「そんな、あからさまな物はわかってた!」
俺は『デュランダル』を横に一閃、ミサイルを破壊する。
「そ、そんな・・・」
オルコットは全てのブルー・ティアーズを破壊された事に動揺している。
「そこ!!」
オルコットが持っている《スターライトmkⅢ》を蹴り上げる。
「きゃ!?」
《スターライトmkⅢ》はオルコットの手から離れて地面に落ちた。
「これで終わりだ」
俺は『デュランダル』を突きの構えにする。
「イ、インターセプター!!」
オルコットはショートブレードを展開する。
ーーー無駄だ。今から俺の放つ技は『夜天の書』の守護騎士『ヴォルケンリッター』の一人『烈火の将』シグナムから教わり、俺がアレンジした技なんだから!ーーー
「シグナム直伝!紫電・・・一閃!!!!」
ーーー本当ならここに炎が追加されるんだが生憎俺は炎の魔力変換資質が無いから無理だな。まあ、変換資質があってもISの試合じゃ使えないしなーーー
紫電一閃をオルコットはインターセプターで防ぐが・・・
「きゃああああああああああああああああああ!!!!!!!!」
紫電一閃を放った『デュランダル』を防げる筈もなく、インターセプターを破壊してオルコットの胸に命中し、オルコットは『絶対防御』を発動しながら吹き飛びアリーナの壁に当たって動かなくなった。
完全に気絶したな。
『はっ!?し、試合終了!!勝者ーーー織斑秋!!』
ーーー少し鈍ったな・・・。週末泊まり込みで海鳴市に行ってシグナムとザフィーラに鍛え直してもらうか。あと、なのはに預けている俺のもう一人の相棒“ブレッシングハート"も取りに行かないとな。ブレッシングハート、絶対怒ってるだろうな・・・ーーー
週末、海鳴市に行くことを考えながらゲートに戻って行った。
第13話でした。