リリカル・ストラトス~黒き帝王は魔導師~ (一時更新停止)   作:妖精絶対許さんマン

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第20話です。


第20話 海鳴市での休日Ⅰ

「まったく変わってませんね、『翠屋』」

 

「秋くんも変わってないよ?」

 

そうだろうか?最近はもとから悪い目付きがもっと悪くなった気がする。

 

「中に入ろう、秋くん」

 

「そうですね」

 

俺と美由紀さんは『翠屋』の中に入った。

 

「お帰り、美由紀。遅かったね」

 

「ただいま、お父さん」

 

『翠屋』に入るとこの店の店長、高町士朗さんがいた。

 

「お久し振りです、士朗さん」

 

「おお!久し振りだね、秋くん!」

 

士朗さんと桃子さんに会う度に思うんだが、本当に三児の親か?

士朗さんは20代前半と言われたら納得できるし、桃子さんは10代後半でも通るかもしれない。

 

「士朗さん。桃子さんと恭也さん、なのはは?」

 

「桃子は家の方にいるよ。恭也は忍ちゃんと昨日から出掛けてるよ。なのはも家にいるはずだ」

 

恭也さん居ないのか。抹茶のクッキー、なのはは食べれるか?

 

「なら、桃子さんとなのはに会ってきますね」

 

「ああ。そうしてほしい。あと、君が来ることはなのはに言っていないからね」

 

「ありがとうございます。なのはの驚いた顔を見れます。それでは失礼します」

 

俺は士朗さんと美由紀さんに一礼して『翠屋』から出て高町邸に向かった。

 

「あい変わらず広いし大きいな。高町家」

 

俺は今、高町家の前にいる。高町家は広い。庭があるし、敷地内には道場もある。少し羨ましかったりする。

 

「おじゃまします」

 

門を開けて中に入ると桃子さんが洗濯物を干していた。

 

「桃子さん」

 

「?あら、秋くん。久し振りね」

 

「はい、お久し振りです、桃子さん」

 

桃子さんも変わらないな。なんだ?高町家の血筋は老けないのか?ある意味ISコアより気になる。

 

「あ、クッキー作ってきたんで皆さんで食べてください」

 

「あら~。ありがとう、秋くん。秋くんのお菓子はお店の方でも人気なのよ」

 

初耳だ。中学一年の夏頃に本格的に桃子さんに菓子作りを教えてもらってから、桃子さんが「秋くんが来てからお客さんの入りが良いのよ~。どお?将来翠屋で働かない?」って言われたこともある。

その時は管理局の事を知らなかったから真面目に就職先の一つに考えていた。

 

「桃子さん。なのはは?」

 

「なのはなら、家の中に居るわ。もちろん、秋くんが来ることは言ってないわ」

 

「そうですか。なら、なのはに会ったらお店の方、手伝いますね」

 

「大丈夫なの?秋くん、IS学園の事もあって疲れてるんじゃないの?」

 

「大丈夫です。それに泊めてもらうのになにもしないのも失礼なんで」

 

「そお?なら、午前中は手伝ってもらって、午後からなのはを何処かに遊びに連れてってあげてくれないかしら?」

 

「良いんですか?午後からも手伝いますけど・・・」

 

「良いのよ。ただ、午前中の間にある服を着ながら仕事をしてほしいのよ。良いかしら?」

 

「まぁ、それぐらいなら」

 

なんの服を着るのかは分からないが・・・。まあ、特に問題はないだろ。

 

「桃子さん、なのはに会ってきますね」

 

「ええ、そうしてあげて。なのはなら、リビングに居ると思うから」

 

「わかりました」

 

俺は桃子さんに一礼してドアを静かに開ける。

かって滴る難とやら。翠屋の手伝いが終わってからよく、晩ご飯をご馳走になっていたから、この家の構造は知り尽くしている。

 

「なのはは・・・いた」

 

リビングを覗くとソファーに座ってテレビを視ているなのはがいた。

気配を消してリビングに入り、なのはの後ろに回る。

そして・・・

 

「にゃ!?」

 

なのはの眼を隠す。

 

「なに!?何なの!?」

 

「だ~れだ?」

 

「この声・・・秋くん!?」

 

「正解!」

 

なのはの眼を隠している手を退けるとなのはが振り向いてきた。なのはは少し涙目になっている。

 

「ひ、酷いの!!少し怖かったんだから!!」

 

「あはは!ゴメン、ゴメン。そして久し振り、なのは」

 

なのはは頭は撫でられて気持ちいいのか目を細める。可愛い。

 

「ねえ、秋くん。何でここにいるの?」

 

「ここに泊めてもらうから」

 

「にゃ!?そんなの聞いてないの!!」

 

「言ってないから。俺が来ることを知ってるのは桃子さんと士朗さん、美由紀さん。恭也さんは知ってるかは分からない」

 

「何で私には教えてくれなかったの!?」

 

「まあ、そう怒るな。午前中『翠屋』の手伝いが終わったら何処かに遊びに連れてくから」

 

「ホント・・・?」

 

「ああ。だからそうむくれるな」

 

「わかったの・・・」

 

「ん。いい子だ」

 

なのはの頭を撫で続ける。なのはの髪ってさらさらしてて気持ちいいんだよな。

 

「なのは。ブレッシングハートは?」

 

「ブレッシングハートなら、私の部屋に置いてあるよ」

 

「すまないが持ってきてくれるか?」

 

「わかったの。少し待ってて」

 

なのはは自分の部屋にブレッシングハートを取りに行ってくれた。

 

「持ってきたよ」

 

なのははブレッシングハートを持ってきてくれた。

 

「久し振り、ブレッシングハート」

 

『・・・・・』

 

うわ~。ものすごく怒ってるよ。

 

『・・・迎えに来るのが遅すぎです、マスター』

 

「そう拗ねるな。明日シグナムと模擬戦するつもりだから、その時は活躍してもらうさ」

 

『ホントですか!!』

 

ブレッシングハートは戦えるのが嬉しいのかピカピカ光っている。

眩しい。

 

「機嫌は治ったか?」

 

『はい!マスターに捨てられたのかと思いましたがちゃんと迎えに来てくれたので機嫌は治りました!!』

 

「そうか。なのは、『翠屋』に行くか?」

 

「うん!」

 

ブレッシングハートを首から掛ける。

 

「行くか」

 

「うん!」

 

なのはに声を掛ける。

なのはは俺の手と自分の手をつないでくる。

 

「なのは、顔が赤いぞ?」

 

「にゃ!?そんなことないよ!!」




第20話でした。
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