リリカル・ストラトス~黒き帝王は魔導師~ (一時更新停止) 作:妖精絶対許さんマン
「待ってたわ、秋くん」
なのはと一緒に『翠家』に行くとニコニコ笑顔の桃子さんが手に紙袋を持って待っていた。
「・・・桃子さん。その紙袋は何ですか?」
「これ?これはね~秋くんに着てほしい服が入ってるのよ~」
やっぱり・・・
中学二年の時、今のようなニコニコ笑顔の桃子さんにメイド服を無理矢理着せられたことがある。
必死に抵抗したものの士朗さんと恭也さんの人外コンビに捕まえられて無理矢理更衣室に連行された。
しかもその時の写真をなのはが撮っており、その写真がどこからか流出してたっちゃん先輩に見られた。
「・・・女物じゃないですよね?」
「大丈夫よ。男物だから」
良かった・・・。もしメイド服なら更衣室にこもるところだった・・・。
「なら、着替えてきますね」
桃子さんから紙袋を受け取り更衣室に向かった。
「まあ、執事服なんだけどね♪」
「執事服かよ!!」
更衣室で紙袋から服を取り出して、大声をあげてしまった。
桃子さんどこからメイド服や執事服何て持ってくるんだ?
「秋く~ん!まだーー!」
外からなのはが催促してきた。
「はぁ・・・。諦めるか」
今着ている服を脱ぎ、執事服に着替える。
「何でサイズがピッタリなんだ?」
あとで桃子さんに聴くか・・・。
「後は・・・これか」
紙袋の底にあった白い手袋を着け、黒いネクタイを締める。(イメージは黒執事のセバスチャン・ミカエリスの服装 by作者)
「さて・・・行くか」
更衣室から出る。
「お、にあっているね」
最初に士朗さんが褒めてくれた。
あまり嬉しくない。
「あらあら♪思った通り似合うわね~♪」
桃子さん。やっぱりたっちゃん先輩は性格が似ている。
「うぅ・・・///」
美由紀さん。顔を赤くして俯かないでください。
「・・・・・にゃぁ///」
おい、高町家末っ子。顔を赤くしながらキラキラした目で俺を見るな。
「これで良いですか、桃子さん?」
「私の想像以上よ~。ここまで執事服が似合うなんて思わなかったわ~」
桃子さんはそれはもう最高の笑顔で俺に微笑みかけてくる。
士朗さんもきっとこの笑顔に惚れたんだろうな。
「そうそう。秋くんは今日一日、敬語で話してね」
「まあ、執事服を着てるんですから敬語は当然ですね」
「それと今日一日はなのはが秋くんのご主人様よ」
「はぁ!?」
「にゃ!?」
桃子さんの言葉に俺となのはは同時に驚きの声をあげてしまった。
「何でですか!?」
「そうだよ!何で秋くんのご、ご主人様が私なの!?」
「あら、執事にご主人様がいるのは当たり前でしょ。なのはも秋くんが執事じゃイヤ?」
「イ、イヤじゃないよ!むしろずっと私の執事でいてほしいぐらいだよ!!」
「なのはッ!?」
なのはのトンデモ発言に俺は驚きの声をあげてしまった。
「そう言うことだから秋くん。なのはのことを『なのはお嬢様』って呼んでみて」
「はぁ・・・。・・・・・様」
「えっ?」
なのはが聞き返してきた。
「・・・・・・・・なのはお嬢様」
「にゃ!?」
おい、自分で聞き返しておいて驚くな。
「にゃははは・・・///どうしよう・・・クセになりそう///」
何て恐ろしいことを言うんだ。
「そろそろお店を開けようか 」
士朗さんが店を開けるようだ。
「分かりました。看板出してきますね」
「ああ、すまないね」
店内にあった今日のオススメ等が書かれている看板を表に出す。
「さーて、頑張りますか!」
ーーー俺は忘れていた。『翠屋』の人気をーーー
~~~~~4時間後~~~~~
「・・・つ、疲れた」
今は昼の1時。俺が『翠屋』に来たのは9時。4時間働いて思い知らされた。
『翠屋』は海鳴市ではすごく人気で朝の早い段階から客が来る。
特に11時から1時前まで客で溢れていた。
「 お疲れさま、秋くん」
美由紀さんがスパゲティを持ってきてくれた。
「はい、お昼ご飯」
「ありがとうございます・・・」
俺が座っているテーブルに置いてくれた。
「いただきます」
美由紀さんが持ってきてくれたスパゲティを食べ始める。
なんだか何時もと味が薄い気がするが食べれないわけではない。
「ど、どうかな?私が作ってみたんだけど・・・」
なん・・・だと・・・?
美由紀さんが作った・・・?
美由紀さんは料理が苦手で中学二年の時、美由紀さんが作ったと知らずに食べて丸一日気絶していたことがある。
・・・あの時は本当に三途の川があると思い知らされた。
しかも対岸で金髪に肩の所に星形の痣がある男と学ランを着た男が「貧弱貧弱!!」や「オーラオラオラオラオラ!!」と言いながら殴りあっていた。
「もしかして・・・美味しくなかった?」
しまった。考え事してたら美由紀さん泣きそうな顔に・・・
「美味しいですよ?・・・少し味が薄いですけど」
「うぅ・・・頑張ったんだけどな・・・」
「でも、上手くなってるじゃないですか」
「本当・・・?」
涙目の美由紀さんかわいいな~
「はい。味が薄いだけですし食べる分には問題ないですよ」
「良かった・・・」
はぁ・・・。姉さんももう少し努力して料理ができるようになってほしい。
だから男の一人二人出来るどころか処○なんだよ・・・。
一夏も一夏だ。
姉さんの事が好きなのは良いが無意識に女子に惚れられて、無意識に女子を振るのをやめてほしい。
振られた女子から一夏に対する苦情が全部俺に回ってくるんだから。
ある意味俺の心臓の病気はこの二人のせいかもな。
「ごちそうさまでした」
「あ、お粗末さまでした」
味は薄かったけど美味しかった。
「さて・・・なのはを遊びに連れていきますか」
「うん。気を付けてね」
「秋くん!」
立ち上がろうとすると『翠屋』になのはが入ってきた。
「遊びに行こう、秋くん!」
なのはの服装が来たときとは違っており、来たときのなのはの服装は白いブラウスにロングスカートだったが今は上は白いブラウスのままでロングスカートからミニスカートに変わっていた。
特に一番気になったのが・・・
「なのは。髪、下ろしたのか?」
「えっと・・・どうかな?」
なのはのトレードマークのツインテールではなく、ストレートになっていた。
髪を下ろしたなのはは桃子さんそっくりだな。
「ツインテールも似合ってるけどストレートも似合ってるな」
「にゃはは、ありがとう秋くん。でも、敬語は?」
ぐっ・・・憶えてたか。
「・・・とても似合ってますよ、なのはお嬢様」
こうなったら自棄だ。某借金執事みたいなパーフェクトバトラーになってやる。
「では、行きましょうか。なのはお嬢様」
「うん!」
「それでは美由紀様。失礼します」
美由紀さんに一礼してなのはの手を握る。
「にゃ!」
手を握られたのに驚いたのか可愛らしい声をだすなのは。
「僭越ながら私がエスコートさせてもらいます、なのはお嬢様」
「う、うん!よろしくね!」
なのはお嬢様と手を繋ぎながら『翠屋』を出ました。
さて、先ずはどこからまわりましょうか・・・。
オマケ
「はぅぅ~~!美由紀様って呼ばれた~~!クセになりそうだよ~~!!」
一人ホールで顔を赤くして身体をクネクネ動かしている美由紀が目撃されたそうだ。
第21話でした。