リリカル・ストラトス~黒き帝王は魔導師~ (一時更新停止) 作:妖精絶対許さんマン
「・・うん。ここで良いかな」
お嬢様に連れられて海鳴公園の海が見える広場にいます。
「・・・ねえ、秋くん。聞きたいことがあるの」
「なんでしょうか?」
お嬢様の質問は私の斜め上をいく質問でした。
「秋くん・・・今、好きな人がいるの!?」
「え?」
「どうなの!?答えて!!」
お嬢様、顔が近いです。
まあ、身長差でなのはお嬢様が私を見上げている感じですけどね。
「お嬢様、突然どうしたんですか?」
「突然じゃないよ!!・・・ただでさえお姉ちゃんにフェイトちゃん、はやてちゃんっていう強力なライバルがいるのにIS学園でフェイトちゃん達以外の悪い虫が秋くんについちゃう・・・秋くんハダレニモワタサナイ。秋くんハワタシノダモン・・・」
・・・なぜでしょう。お嬢様が小声で何か言うと同時に背中に冷たいものが走ったような・・・。
「どうなの、秋くん!」
「はぁ・・・今のところ好きな人はいませんよ」
・・・初恋の人はいましたけどね。
もう、二度と会えない場所に行った初恋の人・・・ですが。
「ホント!良かった・・・」
何が良かったんでしょうか。
「お嬢様。そろそろ散歩の続きをしましょうか」
「うん!」
お嬢様と手を繋ぎ、海鳴公園を散歩し始めます。
~~~2時間後~~~
海鳴公園を散歩したり、出店のアイスクリームを食べたりしている内に2時間が過ぎました。
「面白かったね、秋くん!」
「それは良かったです」
お嬢様も喜んでくれたようでなによりです。
「あ、秋くん。もう、執事の格好はやめて良いよ」
「・・・よろしいんですか?」
「うん、もう十分堪能したしね。・・・なによりこれ以上秋くんの執事服姿を見せたくないし・・・」
お嬢様が何か言った気がしますがそんなことは関係ありません。
「よっしゃああああ!!敬語って堅苦しくてきつかったんだよな」
ネクタイを取り、手袋を外す。
「にゃはは・・・。秋くん、嬉しそうだね」
「嬉しいに決まってるだろ。慣れない服を着ないといけないしかなりキツかったんだよ」
「にゃはは・・・ちょっと残念かな?」
何てことを言うんだ。
「秋くん」
「ん?なんだ」
「しゃがんでもらって良いかな?」
「良いぞ」
なのはの目線に合わせるようにしゃがむ。
「ありがとう。眼、瞑ってくれるかな?」
なのはに言われたとおり眼を瞑る。
「なのは。いったいーーーーーーーーーー」
「ちゅっ」
「はっ?」
えっ?えっ?俺なにされた?一瞬、頬に柔らかい感触があったような・・・それに何でなのはの顔が真っ赤なんだ!?
「い、今のは今日のお礼!さ、先に帰るね!!」
なのはは顔を赤くしたまま『翠屋』に走っていった。
・・・俺も『翠屋』に戻るんだけど。
プルプル プルプル
電話?誰からだ?
ポケットからスマホを取り出して画面を見ると『織斑千冬』と表示されていた。
動揺を悟られないようにしないと。
いつもどうりの『冷静沈着な織斑秋』を演じるんだ。
「はい、織斑です」
『秋か?一つ聞きたいことがあるんだが・・・』
聞きたいこと?
「何ですか、織斑先生?」
『・・・織斑兄が正門近くの茂みで気絶しているところ発見された。何か知らないか?』
何で間があったんだ?
「それなら俺がやりましたけど?」
『なに?』
「出かけるときにしつこく付きまとってきたので腹を一発殴って気絶させて草むらに放り込んでおきました」
『なぜ・・・そんなことをした?』
なぜ・・・って決まってるじゃん。
「電車の時間があったので・・・おかげで一本乗り遅れましたよ」
まあ、すぐに電車が来たから良かったけど。
「それだけなら電話を切りますね」
『まて!・・・なぜ、一夏の事を愚兄と呼ぶ?』
俺が一夏の事を愚兄と呼ぶ理由・・・ね。
・・・姉さんになら話しても良いか。
「・・・護られていることを知らず、理解せず、誰かを護る何て妄言を吐く奴なんて愚兄で十分です。それでは」
『まて!しゅーーー』
ブツ! ツー ツー
何か言おうとした姉さんを無視して電話を切る。
「ふぅ・・・。『翠屋』に帰るか・・・」
なのはにどんな顔をしてあったものか・・・。
~秋sideend~
~なのはside~
ボフッ!
秋くんを置いて走り出した私は『翠屋』じゃなくて家の私の部屋にあるベットに倒れ込む。
「にゃああぁぁ!秋くんに・・・秋くんにキスしちゃった~~~!!」
勢いあっ待って思わず秋くんにキスしちゃったよ~~~!
私の意気地無し!!キスするなら秋くんの唇にすれば良かったんだよ!!
そうすれば将来的に秋くんに私の初めて(のキス)を奪った責任を取って貰うかたちで結婚できたのに~~~!!
「でも・・・そういうのズルいよね?」
うん。やっぱりズルい。
お互いが好きになってこそ愛だと思う。
「・・・それにフェイトちゃんとはやてちゃんとの約束があるしね」
フェイトちゃんとはやてちゃんとの約束。
私たちが15歳になっても秋くんに彼女が居なかったら本格的に秋くんにアタックしていく約束。
「にゃはは・・・。絶対に負けない」
秋くんを惚れさせるのは私。
お姉ちゃんにも、フェイトちゃんにも、はやてちゃんにも、IS学園の人にも秋くんは渡さない。
まずはーーー
「・・・お母さんに料理教えてもらお」
男の人の胃袋を掴むのが良いよね?
~なのはsideend~
第23話でした。