リリカル・ストラトス~黒き帝王は魔導師~ (一時更新停止)   作:妖精絶対許さんマン

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第24話です。


第24話 海鳴市での休日 Ⅴ

なのはに置いていかれて姉さんからの電話を終わってから『翠屋』に戻るとなのはは居なかったがそのまま『翠屋』の手伝いをした。

・・・執事服のまま働いたがな。

今は桃子さんが作った夕御飯を並べる手伝いが終わったところだ。

 

「桃子さん。並べ終わりました」

 

「ありがとう、秋くん」

 

桃子さんが座るのを確認して俺も座ろうとして、座るのをやめた。

 

「・・・何でなのはも美由希さんも真ん中に座らないんですか?」

 

何故かなのはも美由希さんも真ん中に座っていない。

普段なら恭也さん→美由希さん→なのはの順に座っているのに美由希さんは恭也さんの席に座っている。

 

「気にしなくて良いよ、秋くん!」

 

なのははそう言いながら真ん中の席をパンパンッ!と叩いて座るように言ってきた。

 

「・・・なら、失礼して」

 

諦めて座ることにした。

 

「秋くんも座ったことだし、食べようか。せーの」

 

「「「「「いただきます!」」」」」

 

士朗さんのかけ声に会わせて全員食べ始める。

 

「ねえねえ、秋くん」

 

「ん?」

 

しばらくするとなのはが話しかけてきた。

 

「秋くん。IS学園で何してるの?」

 

なのは。何でお前はそんなに落ち着いてるんだ?

表情に出してないがキスされて内心かなり動揺してるんだけど?

それにIS学園の事を忘れるために此処に来てるんだけど。

 

「あ、私も気になる!」

 

美由希さん。あなたもですか・・・

 

「私も気になるわ」

 

桃子さん、あなたも敵か!?

士朗さんを見ると俺の視線に気づいたのか微笑んでくれた。

よし、士朗さん、三人を止めてください。

 

「僕も気になるね」

 

士朗さーーーーーーーーーーん!!??

 

「はぁ・・・わかりました。話せばいいんでしょ話せば」

 

諦めって大事だよね?

 

「何から話せばいいですか?」

 

「なら、IS学園での出来事を教えてくれないかしら?」

 

「わかりました」

 

桃子さんの要望に答えますか。

夕御飯を食べながらIS学園での出来事を話していった。

と言ってもIS学園で目立った出来事なんて金髪チョココロネ(オルコット)と愚兄(一夏)とのしょーもない試合ぐらいしか話すことは無かったがな。

で、今は桃子さんと美由希さんとなのはが食べた食器の片づけ。

士朗さんは明日の仕込みの準備をしに『翠屋』に行っている。

俺は高町邸の前で電話をかけている。

 

プルプル プルプル ガチャ

 

『もしもし、八神です』

 

電話に出たのははやてだ。

 

「はやてか?久しぶりだな」

 

『秋くん?久しぶりやね~』

 

シグナム居るかな。

 

「はやて。シグナムは居るか?」

 

『むっ・・・おるよ』

 

いきなり不機嫌そうな声になったな。

 

「悪いがシグナムに替わってくれないか?」

 

『わかった。ちょっと待ってな』

 

電話口の向こうから『シグナム~電話やで~』や『あ、主はやて?なぜ、怒ってるんですか?』とか『別に怒ってへんよ?秋くんからシグナムに電話かかってきて羨ましいな~何て思ってへんよ?』や『えっ?秋から電話ですか?』と言う会話が聞こえてきた。

 

『秋か?久しぶりだな』

 

「ああ、元気そうだなシグナム」

 

シグナム。『夜天の魔導書』の守護騎士の一人で二つ前は『烈火の将』や『剣の騎士』。

管理局の任務でしばしば一緒になることがあり、任務終了後によく模擬戦をしてリンディさんに二人揃って怒られることも多々ある。

真面目な性格でどこか姉さんに似ている。

まあ、シグナムの方が姉さんより若く見えるけど実際は俺達より何倍も歳上だ。

 

『何か失礼なことを考えてないか?』

 

「気のせいじゃないか?」

 

俺の回りの人間は勘が良すぎるだろ。

 

「シグナム。明日は朝から暇か?」

 

『ああ、暇だが・・・』

 

「なら、模擬戦の相手をしてくれないか?」

 

『ああ、良いだろう。私も久しぶりにお前と戦いたかったところなんだ』

 

あれ?もしかしてシグナムの戦闘欲求が高いときに模擬戦申し込んじまった?

ヤバイな・・・明日生きて帰れるか?

 

「なら、明日の朝9時。シャマルも連れて海鳴公園に来てくれ」

 

『わかった。だが、なぜシャマルもなんだ?』

 

「俺もシグナムも結界魔法が苦手だろ?なら、結界魔法が使えるシャマルが居てくれた方が助かるだろ」

 

他の理由としてはシグナムと戦ってケガした時の治療をしてもらうための保険でもある。

 

『そう言うことか。わかった。明日の朝9時に海鳴公園にシャマルと一緒にいけば良いんだな?』

 

「ああ。じゃあ、また明日。はやてやヴィータ、ザフィーラによろしく言っておいてくれ」

 

『わかった。おやすみ秋』

 

「おやすみシグナム」

 

シグナムも元気そうで良かった。

電話が終わりポケットにスマホを納すと玄関の扉が開き、桃子さんが出てきた。

 

「秋くん、お風呂が沸いたから入ってちょうだい」

 

「えっ?俺は最後で良いですよ」

 

「良いのよ。秋くん、お店の手伝いやなのはと出掛けて疲れてるでしょ?」

 

「でも・・・」

 

「もう、秋くんはまだ子供なんだから大人に甘えて良いのよ」

 

「ちょっ、桃子さん!?」

 

桃子さんが背伸びをして俺の頭を撫で始めた。

 

「ご家庭の事情は秋くんが話してくれたから知ってるわ。

お姉さん一人で秋くんとお兄さんを育てたのも知ってるわ。

お姉さんがアルバイトで忙しくて甘えられなかったんでしょ?

なら、少しぐらい私や士朗さんを親と思って甘えちゃいなさい」

 

あぁ・・・この人が実の親なら毎日が楽しいだろうな・・・。

でも、だからこそ俺はこの人達に甘えてはダメだ。

■■が見つかるまで誰にも甘えないって決めたんだから。

 

「だから、私たちの事は気にしないで良いから甘えなさい」

 

 

 

あぁ・・・でも、どうしてもこの人たちの前だと甘えたくなってしまう。

 

 

「わかりました・・・。先にお風呂に入らせてもらいます」

 

「ええ。しっかり温まってきなさい」

 

「はい」

 

お風呂に入る準備をしに家の中に入った。

 

 

 

「ふふ。もう一人子供が出来たみたい♪」

 

 

 

「あ~~温まる~」

 

IS学園じゃ大浴場が使えないから久しぶりに足が伸ばせる湯船に入るな。

 

「秋くん、お湯加減どお?」

 

外から美由希さんが話しかけてきた。

 

「調度いい温度でーす」

 

「ホント?なら、私もおじゃましようかな♪」

 

「は?」

 

美由希さん。今なんて言った?

 

「おじゃましまーす♪」

 

「はぁーーーーーーー!!??」

 

バスタオルを巻いて髪を上げている美由希さんが入ってきた。

 

「ちょっ、美由希さん!?何で入ってくるんですか!?」

 

「んー、なんとなくかなぁ?」

 

「なんとなく!?」

 

美由希さんアグレッシブですね!?

 

「あ~~温まるね~」

 

美由希さんも湯船に入る。

 

「・・・」

 

「・・・」

 

風呂場が静かになった。

今の状態は俺は美由希さんの方に背を向けて美由希さんは俺の背中にもたれ掛かっている。

 

「・・・俺、上がりますね」

 

湯船から立ち上がり風呂場から出ようとして・・・

 

「待って」

 

美由希さんに腕を掴まれた。

 

「えっと・・・離してくれないと出れないんですが・・・」

 

「秋くんはさ・・・」

 

「えっ?」

 

「秋くんは女の子に興味ないの?」

 

興味ないわけない。俺は一夏みたいに枯れていない。今だって美由希さんに掴まれてドキドキしている。

 

「興味ない事はないですが・・・今はまだ考えてないですね」

 

「そうなんだ・・・。うん、ありがとう」

 

「いえ、それじゃあ」

 

美由希さんが手を離してくれたので風呂場から出る。

 

 

「脈あり・・・かな?」

 

 

「秋くん・・・一緒に寝てもいい?」

 

夜11時、客間で布団に入って眠ろうとしたら枕とレイジングハートを持ったなのはが入ってきた。

 

「良いぞ。ほら」

 

身体を少しずらし、なのはが寝転べるスペースを作る。

 

「ありがとう、秋くん!」

 

なのははレイジングハートをブレッシングハートの横に置き、布団に入ってきた。

 

「えへへ・・・おやすみ秋くん」

 

「あぁ、おやすみなのは」

 

なのはが抱きついてきたが睡魔の方が強かったのでそのまま眠りについた。

 

 

ーーーこの時、俺は気づかなかった。黒帝の待機状態の指輪が光っていることにーーー

 

 

 

後書きに続く。




家の中の人間が寝静まるとごく微量の魔力反応をデバイス二機が検知した。

『魔力反応!?レイジングハート!!』

『わかっています!!』

レイジングハートとブレッシングハートは突然感じた魔力反応に警戒する。
秋となのはが寝ている布団の中から光が飛び出し徐々に人の形になっていく。

「ふぅ・・・久しぶりに人間の姿になるわね」

黒い布地に椿が描かれた着物を着た女性がいた。

『貴女は・・・』

レイジングハートとブレッシングハートは驚きつつも警戒を緩めなかった。

「あら・・・ふふ、貴女が秋のもう一つのパートナーね?
はじめまして、私は■■よ」

『(そんな・・・デバイスの私が聞き取れないなんて・・・!!
レイジングハート!貴女は聴こえましたか!?)』

『(私も聞き取れませんでした!!)』

デバイスであるはずの二機は女性の名前の部分が聞き取れなかった。

「ふふ、安心して。二人にはなにもしないから」

『本当ですね?』

「ええ、なんなら貴女達の質問に答えてあげましょうか?」

女性は秋の隣に座り頭を撫で始める。

『なら・・・貴女は何者ですか?』

ブレッシングハートは意を決して女性に質問する。

「そうね・・・私は織斑秋の専用IS『黒帝』のコア人格。そしてISコアで唯一人の姿に成れる特別なコアよ」

『そんな・・・無機物が人の姿になるなんて・・・!』

レイジングハートは無機物が人の姿になったことに驚愕した。

「・・・私は気がついたら人の姿になっていたわ。そして、一番始めに私と会ったのは開発者の篠ノ之束じゃなく、秋なのよ」

女性は懐かしげに秋を見る。

「初めて会ったときはあんなに小さかったのに・・・ふふ、ホント大きくなったわね」

女性は秋の顔に自身の顔を近づけると・・・

「ん・・・ぴちゅ・・・くちゃ・・・」

キスをし始めた。

「ふふ、ごちそうさま、秋」

キスをされても起きない秋。

「あら・・・ごめんなさい。質問の続きをしましょうか」

『『はっ!?』』

デバイス二機は数秒ほど処理落ちしていた。

『な、なら・・・なぜ貴女から魔力反応がするんですか?』

「詳しい理由は話せないけど私は貴女達、魔導師で言うところの使い魔みたいなものよ」

『最後の質問です。貴女は・・・マスターの敵ですか?味方ですか?』

「私は味方よ」

女性はブレッシングハートの質問に即答した。

「私の敵はこの子の・・・秋の平穏を脅かす織斑千冬と織斑一夏よ・・・ッ!」

女性の顔は憤怒に染まり身体から黒色の魔力があふれでている。

『・・・わかりました。一を味方と認識しておきます』

「あら?案外簡単に納得するのね」

『ええ。マスターの味方のままだと願いますが』

すると女性は足元から消え始めていく。

「時間切れみたいね。そうだ、貴女の中にあるシステム、カートリッジシステムだったかしら?その情報少し分けてもらうわね」

女性はブレッシングハートに触れて目をつむる。

「ありがとう。私の事は誰にも言わないでね。時期が来たら自分で話すから」

『わかりました。また、会う日を楽しみにしています』

「ええ。驚かしてごめんなさいね」

そして女性は完全に消え、女性がいた場所には光が浮いており布団の中に戻っていった。
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