リリカル・ストラトス~黒き帝王は魔導師~ (一時更新停止) 作:妖精絶対許さんマン
織斑先生との会話とは呼べない会話をして、整備室に戻るとラクシャータさんと技術者の人達は居なかった。簪に聴くと他にも仕事があるらしくさっさと帰ったらしい。
「さて・・・・・お嬢様、秋くん」
すると虚さんが俺たちの名前を呼んだ。普段の優しさが消えており、ものすごく冷たい。
「な、何かしら、虚ちゃん?」
刀奈は普段の飄々とした態度はどこえやら、ビクビクしていた。広げた扇子には『お姉さん、戦々恐々』と書かれていた。
「何かしら?じゃありません!お嬢様、秋くん!学園と更識家の書類が溜まっているんですよ!?早く生徒会室に行って仕事をしてください!私は手伝いませんからね!!」
虚さん、めっちゃ怒ってるよ。
「そ、そんな~~!!」
「早く行く!!」
「は、はいっ!!」
刀奈は走って整備室から出ていった。
「はぁ・・・悪いな、簪。あんまり役にたたなくて」
「そんなこと無いよ。秋が手伝ってくれなかったら完成してなかったと思うから」
「そうか・・・」
そういってもらえると嬉しいな。
「さて、たっちゃん先輩が泣きついてくる前に手伝いに行くか」
「うん。頑張ってね」
「ああ。頑張るさ」
それでけ言って俺は整備室から出ていった。さて、どれくらい書類が残ってるだろうか?
追記。生徒会室に行ったら山のような書類があり、刀奈が一人、半泣きになりながら書類整理していた。こりゃあ、今週中に終わらないかもな。
書類の整理は本当に一週間かかった。虚さんは本当に手伝ってくれないから大苦戦した。何だよあの嘆願書の量。四割が愚兄をクラブに入部させろ等の嘆願書の束。四割が愚兄達のせいでまともにISの練習が出来ないからどうにかしろと言う内容だった。残りの二割?食堂のメニューの改善要求だよ。
「秋、大丈夫?」
「あ、ああ。大丈夫だ。ちょっと寝不足なだけで・・・」
酷い日は深夜一時まで書類の整理をしていた。そんな俺の隣で刀奈は幸せそうに寝ていたのがムカついたから油性ペンで額に肉って書いてやった。
「本当に大丈夫?スラスターのテストなら一人で出来るから、部屋に戻って寝たら?」
「大丈夫だって。明日は昼まで寝るつもりだから」
今日は土曜日。幸いなことに明日が日曜日だ。久し振りに昼まで寝てやる。
「・・・わかった。でも、無理だけはしないでね?」
「ああ、わかってる」
簪が心配するのはもっともだ。朝、鏡を見てみると目の下に隈ができていたぐらいだからな。
「簪が先に翔んで俺が後ろから着いていく。で、何か異常があったらすぐに中止だ。良いな?」
「うん」
簪は頷くと打鉄弍式を展開して、飛び立った。それを確認して俺も黒帝を展開して飛び上がる。
「どうだ、簪。変なところや違和感はあるか?」
『今のところは大丈夫。秋から見てどう?』
「ああ。俺の方から見ても・・・ん?」
黒帝のハイパーセンサーが打鉄弍式の脚部に異常を検知した。ハイパーセンサーで打鉄弍式の脚部を拡大して見てみると煙が出ていた。
「簪。脚部から煙が出てる。一回、地上に降りるぞ」
『うん』
簪はゆっくりと下降していくがそこで事件が起きた。打鉄弍式の脚部からボンッ!と音がすると炎が燃え上がった。
『えっ!?』
「ッ!?簪!絶対に動くな!良いな!?」
『う、うん!』
簪は下降するのを止めて、その場に滞空する。
ーーーロード・カートリッジーーー
黒帝の脚部のカートリッジを使い、加速する。近くで見ると脚部の装甲が燃えているだけでそこまで酷く無いみたいだ。
「簪!打鉄弍式を待機状態に戻せ!」
『えっ!?で、でも!!』
「俺の事を信じろ、簪!」
『・・・うん!』
簪は打鉄弍式を待機状態に戻す。簪が落下する瞬間に受け止める。
「大丈夫か、簪?」
「う、うん・・・ありがとう、秋」
何故か簪は顔を赤くして礼を言ってきた。
「よっと」
「あ・・・」
簪を抱えて地上に降りると、簪が寂しそうな声をだした。
「どこも怪我はしてないか?」
「うん、大丈・・・いたっ!」
簪は足を抑えてた。
「大丈夫か!?少し見せてくれ」
「うん・・・・・」
簪を近くにあったベンチに座らせて、靴を脱がす。
「軽い火傷だな・・・」
装甲が爆発した時に出来たんだろう、少し赤くなっている。
「治りそう・・・?」
「ああ。三日ぐらいおとなしくしてたら治るだろうな」
俺が治療魔法を使えれば良かったんだが残念なことに俺には治療魔法を使える素質がなかった。
「保健室に行くぞ」
「うん・・・」
簪は立ち上がろうとする。
「無理するな、簪」
「でも・・・」
「ほら、乗れ」
「え?」
「おぶって保健室まで連れて行ってやる」
これが一番手っ取り早いしな。
「その・・・ありがとう」
「気にする必要はないさ」
なのは達も軽いけど簪も軽いな。簪を背負って保健室まで歩いていく。
「・・・・・ありがとう、秋」
「どういたしまして」
「ん・・・・・愚兄から電話してくる何て珍しいな」
今は夜の七時。簪の火傷は大したことは無く、あのあと打鉄弍式の脚部を修復して解散した。その時にタッグトーナメンでタッグを組む約束をした。今は、寮で美由希さんから借りた麒○の翼を読んでいると、愚兄から電話がかかってきた。
「お前から電話何て珍しいな、愚兄」
『・・・話したいことがあるんだ。俺の部屋まで来てくれないか?』
おおかたデュノアの件だろうな。ちょうど良い。デュノア社が何を企んでるのか聞き出してやる。
「わかった。少し待ってろ」
俺はそれだけ言い電話を切った。
「秋くん、どこに行くの?」
「愚兄から電話がかかってきた。たぶん、デュノア関連の話だと思う」
「・・・そう。気をつけてね?」
「ああ」
刀奈に見送られながら俺は部屋を出た。
「で?話したいことって何だ?おおかた理由はわかるが・・・」
愚兄の部屋に行くと私服姿の愚兄と“胸があるシャルル・デュノア"がいた。おおかた愚兄に女ってことがばれたんだろう。
「シャルル、話して良いか?」
「僕が話すよ」
「わかった・・・」
そしてデュノアが話始めた。何でもデュノアはデュノア社社長と愛人の間に生まれた子供らしい。二年前に母親が死んで、デュノア家に引き取られたらしい。デュノア家に引き取られてから居場所は無く、本妻にも「泥棒猫の娘が!」と言われて殴られたらしい。しばらくするとデュノア社は経営危機に陥ったらしい。そして、男装してIS学園に転入、俺達に接触しようとしたらしい。俺には接触する機会は無かったらしい。
「ふぅ~ん。で?話したいことってそれだけか?」
「えっ?」
「それだけって・・・今の話を聞いて何とも思わねぇのか!?」
何を言ってるんだろうか、愚兄は。
「何だ?デュノアの境遇に同情すれば良いのか?“辛かったな"や“大変だったな"って言ってやれば良いのか?」
「それは・・・!」
「上辺だけの同情なら誰にだってできる。それにお前は何かしようとしたのか?」
「特記事項第ニ一があるだろう!」
特記事項第ニ一か・・・。特記事項第ニ一は簡単にいうなら学園に在学中は国家・組織・団体に帰属しないと言うものだ。
「お前はバカか?」
「はぁ!?」
「特記事項第ニ一なんて所詮、張りぼての虎だ。現に国家に所属している“国家代表候補生"企業に所属している“テストパイロット"が学園に在学している。国家代表候補生は他国のISの情報を国に渡している。テストパイロットだってそうだ。それにだ。特記事項ニ一が上手くいったとしてそれからどうするんだ?お前が一生デュノアの面倒を見るのか?」
「うっ・・・!」
どうせコイツのことだ。三年あればどうにかなると思ったんだろう。
それに・・・デュノアの話が気に入らない。まるで世界で自分が一番不幸だと思っていやがる。
「デュノア。お前は少し父親に感謝するべきだ」
「えっ?どうゆうこと・・・」
「お前の母親が死んで父親が引き取ってくれなかった、お前は今ごろフランスの路地裏で野垂れ死んでいたかも知れないんだ。それを引き取って、食事と寝る所をくれたんだ。お前のそれは逆恨みも良いところだ」
「そんな言いかたはないだろ!シャルルの父親はシャルルを道具みたいに扱ってるんだぞ!?それに本妻の人に殴られたんだぞ!!」
「それだが・・・俺は本妻の人の気持ちもわからなくはない」
「はぁ!?なんでだよ!!」
「デュノア。本妻と父親には子供がいたか?」
「えっと・・・いなかったと思う」
やっぱりな。
「本妻の人からしたら自分には子供が出来ないのに愛人に子供が出来たんだ。妬ましいに決まってるだろ」
本妻の人も羨ましかったんだろうな。自分に子供がいないのに夫と愛人の間に生まれたデュノアのことが。
「それにだ。そもそもの原因はデュノア。お前にもあるんじゃないか?」
「どういう意味だよ!シャルルが原因って!!」
「黙れ愚兄。デュノア。お前は一度でも自分から本妻の人や父親に話をしようとしたか?理解しようとしたか?理解されようとしたか?」
「・・・・・ッ!」
「その反応からしてしてないんだな。お前は引き取られてからの二年間を無駄にしたんだ。お前の話を聞いて思ったよ。“コイツは自分が世界で一番不幸だと思っている"ってな。ふざけるな!世界にはお前より辛い目にあった人間は山ほどいるんだ!!」
コイツの“自分は被害者です"とでも言いたい態度が気に入らない。
「お前は考えることを放棄したんだ。自分で考えることを放棄して、父親に言われるがまま男装して学園に転入したんだよ、お前は」
デュノアは出会った当初のフェイトより酷い。フェイトはプレシアに認めてほしいからジュエルシードを集めていた。鞭で叩かれても、たった一人の肉親のために頑張っていた。それに比べてデュノアは何の思いも無く、ただただ父親に命令されたから学園に転入したある意味“意志のない人形"だ。
「・・・・・よ」
「ん?」
「勝手なこと言わないでよ!!」
デュノアは大声を上げて、立ち上がった。
「僕の事を何も知らないクセに・・・適当な事を言わないで!!」
「ああ、そうだな。知らないし、知りたくもない。俺からしたらいきなり愚兄に呼び出されて、聴きたくもない話を聴かされただけだからな」
「なら・・・・・!!」
「お前の本音を聴かせろ」
「え・・・」
「だから、お前の本音を聴かせろ。デュノア社のスパイとしてじゃなく、デュノア社社長の愛人の子供としてじゃなく、シャルル・・・イヤ、これは言わない方がいいな。とにかく、お前の本心を聴かせろ」
さて、デュノアの本心次第で助けるか・・・見捨てるか決めないとな。
「僕だって・・・僕だってもっと“お父さん"と話をしたいよ!!でも、デュノア社の環境が許してくれなかった!!本妻の人とも話をしてみたかった!!・・・誰でも良いから・・・助けてよ・・・」
デュノアは泣きながらそう呟いた。
「良いだろう。助けてやる」
「えっ?」
「助けてやると言ったんだ。俺は愚兄みたいに希望的観測なんて愚かな真似はしない。どんな手を使ってもデュノア。お前を助けてやる」
俺も本当に甘くなったな。これもなのは達のお陰かもな。俺はスマホを取り出して、ある番号を押す。フランスは今は朝の・・・十一時ぐらいか。
プルプル プルプル ガチャ
『・・・もしもし』
「グッドモーニング、カルロス大統領」
「カ、カルロス大統領!?」
「知ってるのか、シャルル?」
「知ってるもなにもカルロス大統領はフランスの大統領だよ!!」
「えぇ!?」
愚兄とデュノアが何か話をしている。まあ、気にする必要はないな。
『フランスはもうすぐ昼なんだが?』
「そうですか。まあ、そんなことはどうでも良いことです。俺が電話した理由は・・・わかりますね?」
『・・・もうバレたのか?』
「むしろ女のデュノアを男装させてどうしてバレないと思ったか聴きたいですね」
『・・・君にバレた時点で我々の敗けだ。好きにしたまえ」
ああ、好きにさせてもらうさ。
「カルロス大統領。デュノア社に繋いでください」
『わかった。少し待ってくれ』
カルロス大統領は保留にしたのか音楽が流れている。
『はい、デュノアです』
「はじめまして、アルフレット・デュノアさん」
『!?君は誰だい?』
「俺のことは別に良いだろう。どうせ、この電話一回限りの関係だ。さて、本題に入ろうか」
『待ってほしい。君の名前を教えてほしい』
「なんでだ?」
『君だけ僕の名前を知っているのに僕は君の名前を知らない。不公平だと思わないかい?』
少しは出来るようだな。腐っても世界第三位のシェアを誇る会社を一代で築き上げた人物なだけはあるな。
「それもそうだな。本名は伏せさせてもらうがそうだな・・・“黒皇"とでも呼んでくれ」
『“黒皇"だって!?』
アルフレット・デュノアは“黒皇"の事を知ってるみたいだな。デュノアも顔を青くしているし、こっちも知ってるのか。“黒皇"。この名前はある意味、恐怖の象徴だったりする。まあ、理由は今度話そう。
「さて、俺の呼び名も言ったんだ、本題に入ろうか」
『・・・・・デュノア社を倒産させるつもりかい?』
「・・・そうだと言ったらどうする?」
『一週間・・・イヤ、三日待ってほしい。それまでに社員に退職金を払わせてほしい。なにより・・・・・娘に謝りたい』
やっぱり。アルフレット・デュノアはデュノアにどう接して良いかわからなかったんだろう。
「俺が電話を掛けたのは別にデュノア社を倒産させるためじゃない」
『なんだって・・・』
「俺が電話をした理由はアルフレット・デュノア。アンタは娘のーーーーーー・デュノアの事をどう思っている?」
デュノアの本名を小声で言い、質問する。アルフレット・デュノアの返答次第でデュノア社にイメージ・インターフェイスとスラスター等のある程度纏めたデータを渡すつもりだ。
『僕はーーーーーーの事を愛している。ただ、あの子にどう接すれば良いかわからなかった。ミシェルもそうだ』
「ミシェル?」
ミシェルって誰だ?
『ああ、ミシェルは僕の・・・本妻だ。ミシェルはーーーーーーの母親、ジャンヌとは親友だったんだ』
「アンタ、最低だな」
『自覚しているよ。だからかな、ミシェルはジャンヌの事が許せなかったんだろうね。だから、ーーーーーーをぶってしまったんだろうね』
「だろうな。親友が自分の旦那と浮気したんだ。到底許せないだろう。その娘はもっと許せないだろうな」
『勘違いしないでほしい。ミシェルは本当は心優しい女性だ。ーーーーーーをぶってしまって泣きながら僕の部屋に来て、謝っていたよ』
「そうか・・・・・合格だ」
『えっ?』
アルフレット・デュノアと本妻、ミシェル・デュノアはデュノアにどう接して良いかわからないだけで家族だと思っている。
「合格だと言ったんだ。アンタに俺が纏めた“第三世代ISを制作するのに必要なデータ"をくれてやる」
『な、なんで君がそんな貴重なデータを持っているんだい!?』
「アンタがしる必要は無いことだ。黙って受け取れば良いんだよ、アンタは。そこからは自分達で特殊武装を考えろ」
『・・・・・なぜ、君はそこまでしてくれるんだい?』
「ただの気まぐれだよ。あえて言うなら・・・・・一時的とは言え同じ“男性操縦者"だからな」
『男性操縦者・・・!まさか、君は織斑しゅーーーーー』
「ストップだ。今の俺は“黒皇"だ。ただの気まぐれで首を突っ込んで結果的に助けただけだ」
『・・・・・すまない。ありがとう』
一つ気になっていることがあるんだよな。
「一つ聴かせてほしい。娘を愛してるアンタはどうしてーーーーーーを男装させて自分が恨まれるようなことまでしてIS学園に転入させた。誰の指示だ?」
『・・・・・カルロス大統領の指示だよ。君はデュノア社が第三世代ISの研究が進んでいないのは知っているかい?』
「ああ。俺が知ってる限りじゃ男性操縦者二人の生体データと専用機のデータを盗もうとしたってことぐらいだけどな」
『そのとおりだよ。カルロス大統領はフランスがイグニッション・プラン内での地位が下がることを恐れたんだ。当然だよね。イギリスのティアーズ型。イタリアのテンペスタ型。ドイツのレーゲン型。この三カ国はそれぞれ第三世代ISの試作機が出来ているのにフランスは未だに第三世代ISの開発に成功していない。業を煮やしたカルロス大統領はフランス国内のIS企業全てに脅迫したんだ』
「なんて脅したんだ?」
『「早く第三世代ISを開発しないと家族が酷い目に会うぞ?」って脅迫してきたんだ』
「そう言うことか。アンタはカルロス大統領からデュノアを守るために男装させてIS学園に転入させたんだな?」
『ああ。ーーーーーーには本当に酷い事をしてしまった・・・』
「・・・・・本当にそうかな?」
『どう言うことだい・・・』
俺はスマホをデュノアに渡した。
「・・・“お父さん"」
『ーーーーーー!ーーーーーーかい!?』
「うん。・・・・・ごめんなさい。何も知らないのにお父さんを恨んで・・・好き勝手なこと言って・・・」
『良いんだ。お前は何も悪くない。何も出来なかった僕が悪いんだ』
まったく俺もお人好しになったもんだ。昔の俺ならデュノアをすぐに退学にしていたんだろうな。
「そろそろ良いか?」
はぁ・・・このタイミングで声を掛けるのはかなり気が引けるな。俺もクロノのことを空気読めないとは言えないな。
「あ、ごめんね」
デュノアは泣きながら俺にスマホを返してきた。デュノアの涙は悲しみじゃなく、喜びの涙なんだろうか?
「悪いな、アルフレット・デュノア。父娘の電話は別でしてくれ」
『すまない、黒皇。何から何まで・・・・・』
「これはただの気まぐれだ。それと、デュノアが女ってことはまだ公表するな」
『どうしてだい?今すぐーーーーーーを女の子として生活してほしいんだが・・・・・』
「政府はデュノアが男装してIS学園に転入したことを知りながら放置したんだ。少しお灸を据えるだけさ」
まあ、その結果カルロス大統領が表舞台から消えるだけだけどな。
「あとでデュノア経由でそっちに俺が考えたシナリオを伝える。そのとおりに動いてくれ」
『わかった。ーーーーーーに謝っておいてほしい』
「ああ。第三世代ISの開発頑張れよ」
俺はそれだけ言って電話を切った。
「そう言うことだ、デュノア。もう少し男装しておいてくれ」
「え、あ、うん。・・・・・ねえ、どうして僕を助けてくれたの?」
「言っただろ。これはただの気まぐれだ。別に助けた訳じゃない」
部屋に帰ってデータを纏めるか。・・・・・今日も徹夜だな。
「じゃあな、ーーーーーー・デュノア」
「ふぇ!?」
徹夜させられる腹いせにデュノアの耳元で本名を言ってやると顔を赤くした。
「データは明日の朝に渡す。それと、愚兄。二度と俺に電話してくるな」
俺はそれだけ言って部屋から出た。将来、管理局でもこんな感じなんだろうな、俺。
第35話でした。後半自分でも何かいてるかわからなくなりました。
ごめんなさい。