いやぁ~、エタるかと思いましたが、なんとか続けていきます。
それと、「花のパヴァーヌ編」は一旦消そうと思っています。
流石に勢いでやり過ぎて、プロットから大幅に外れてしまったので、完結まで行くのは難しいと感じました。
なので、もう一回書き直します。誠に申し訳ありません!!!
過去、莫大な借金によって土地のほとんどを失って消滅間近であったアビドス自治区。発掘したオーパーツによって完済してカイザーの手から取り戻し、何故か分からないが大規模な砂嵐はピタリと止んだ。それによって住民や生徒たちが少しずつであるが戻り始めて、復興の兆しを見せている。
砂嵐が止んでも、今まで降り積もった大量の砂が無くなる訳ではない。道路やレールが砂に埋もれているおかげでインフラの回復は遅い。早急に対処しなければそう遠くないうちに消滅してしまうだろう。だからこそ、定期的にある行動をしなければいけなかった。
「という訳で、今日は私たちの番です!頑張っていきましょう~☘」
「「「「おー!!」」」」
“お、おーー!!」
気合を入れてこぶしを突き上げる四人に続いて戸惑いながら続く先生。視線の先には大型のトラックが並んでいた。大きな荷台に積まれた巨大な掃除機のような装置が乗ったそれには、アビドスとミレニアムの校章が刻まれている。
“来てほしいって言われたから来たけど、これから一体何をするの?”
“それと、あのトラックは?”
「あぁ、先生には教えていなかったね~。これから街の掃除をするんだよ~」
「アビドスの街は、まだまだ砂嵐に埋もれてしまった場所が沢山あるんです。戻ってくる人たちのために街の整備をしないとけません」
「そのために、交代で砂を掃除しているのよ。集めた砂はユメ先輩の会社であるアマノソラ会社が買い取ってくれるの。あのトラックは集積するためにミレニアムへ発注したものよ」
「アビドスの砂は、ガラスや工芸品に使うと高品質なものになるんです。今やアビドスの貴重な収入源になっているんですよ☘」
「ん、いっぱい集めて沢山稼ぐ」
“そ、そうなんだ・・・”
流石の先生もちょっと引いちゃっているかな。これはアビドス生たちにとって、一種のお祭りのようなもの。集めたら集めた分だけお金がもらえるんだもの。個人の貯金にするもよし、学園の資金にするもよし。自分たちの番になるのを待ち望んでいるほど。先生も最近金欠らしいし、少しでも助けになればいいな。
「ちょっとしたお小遣い稼ぎだよ。私たちは街の掃除ができてうれしい。ユメ先輩は砂が集まって嬉しい。Winwinの関係って奴だね~」
「先生も一緒にやりましょう!金欠だ~って、この前言っていましたから、こうして招待したんです☘」
“い、いや。大丈夫だよ。少しの間、三食カロリーメイトになるだけだから・・・”
「ちゃんと三食きちんと食べなさいよ!!」
プンスカと怒るセリカちゃんをまぁまぁと宥めるノノミちゃんとアヤネちゃん。確かに紫関ラーメンで食べている時にこっそり財布の中身を見て青ざめていたから、ピンチなんだろうね。
・・・シャーレって、ちゃんと給料出ているのかな?
「今日は歴史的資料がある北区の清掃をやってもらいます。博物館や図書館などがある区画ですね」
「カイザーから取り戻したとはいえ、他の区画を優先していたから後回しになっていたんだよね。やっと目途がついてきたし、それなら一気に手をつけちゃおうって思ってさ」
「不良たちに資料が奪われていたりしないといいけど・・・」
「あ、それなら大丈夫だよ~。それについてはちゃ~んと手を打ってあるから」
「そ、そうなんですか?」
「さっすがホシノ先輩!頼りになるぅ!!」
後輩たちの言葉に、過去を思い出す。衰退していくばかりのアビドス。住民がいなくなった住居を不法占拠して暴れまわるヘルメット団たち。好き勝手に開拓していくカイザー。何もかもに嫌気が差していた生活が、あの二人によっていい方向に傾きだした。
借金はなくなり、逆にカイザーから資金を奪い、不良は防衛室の支援のおかげでほとんどいなくなっていた。他の自治区や学園に転校したり、自警団的な立場に落ち着いた者たちもいる。これはカヤちゃんたちの仕事じゃないんじゃないかなと言った時の返事は、今でも忘れられない。
『誰にだって学ぶチャンスはあるの。自分から手放したのではなく、汚い大人によって奪われるのは見逃せない。あの子たちは、まだまだ十分引き返せる』
『ですが、彼女たちは自ら立ち上がるのを放棄したんです。それなのに私たちが支援をする必要性があるんですか?』
『手が届くのなら助けたいかな。そのまま見殺しにするのは気分が悪いし、今の状況から抜け出そうと少しでも足搔こうとする子がいるなら、ちゃんと報われないとね』
『・・・はぁ、仕方ありませんね。彼女たちの支援の準備をしておきますよ。嫌だと言ったら、任せてもいいですか?』
『任せて!悪い子の相手は得意だから!じゃ、後はお願いね!』
『あぁ!?待ってくださいよ!!ちゃんと手加減してくださいね!!』
あれからしばらくの間、私が気絶した時に放った拳骨の音が自治区中に鳴り続けて、不良たちの悲鳴が響き渡っていた。
不良たちは自治区を荒らす倒すべき敵としか思っていなくて、助けるなんて思いつかなかった。何か理由があるとは思っていたけど、気にしたことはない。だって、自治区の治安を乱すのなら倒せばいいだけだから。
「・・・ホシノ先輩、聞いてます?」
「あ、ごめんごめん。おじさん、ちょ~っと考え事してたんだ」
「ん、ホシノ先輩は先生とペアになって博物館方面をお願い」
「分かったよ~。じゃ、行こうか。先生」
“うん。よろしくね”
“じゃ、皆も頑張って”
「「「「はい!」」」」
それぞれトラックに乗って振り分けられた場所へ向かっていく。私も隣に先生を乗せてアクセルを踏み込むと、力強いエンジン音を響かせる。
やっぱりお金があるといろいろと便利だね。こんなトラックも買えるようになったし。
そうしてしばらく走らせていると、先生が気まずそうに聞いてきた。
“ホシノ、ちょっと聞きたいことがあるんだけどいいかな?”
「ん?なぁに~?」
“カヤの前の防衛室長について知りたいんだ。教えてくれないかな?”
「うへ~。それは私よりもカヤちゃんに直接聞いたほうがいいんじゃないかな?」
“そうなんだけど・・・”
少し言い淀んだ後、何があったのか教えてくれた。今着ている防弾チョッキやプロテクターを受け取った時に聞いてみたら、殺気を飛ばされたこと。それ以来聞くことができていないと。
・・・あの時の連邦生徒会の醜態を知っている身としては、当然のことかな。だけど、それを連れてこられた先生にぶつけるのは、カヤちゃんらしくないというか。
「あぁ、そういうこと」
きっとカヤちゃんは怒っているんだ。あの人の忠告を無視して連邦生徒会長に頼り切っている彼女たちと、後始末を任せられた先生に。
自分たちのミスで連邦生徒会長に次ぐ超人を失って、責任も取らずに後続できた先生に丸投げする彼女たちに。自分たちのミスを押し付けられているのに、それを大人だからという理由で詳しい事情を知らずに従っている先生自身に。
私が先生の立場だったら耐えられない。どうして人のミスを自分がカバーしなくてはいけないのか。見ず知らずの他人のために身体を張って、命を削らないといけないのか。きっと激怒して、元の場所へ返せって詰め寄るだろう。
そういえば、先生はそんなこと思ったりしないのかな?いくら大人として先生という役割を与えられたとはいえ、怒鳴ったりしたところを見たことがない。生徒である自分たちに見せない様にしているのかもしれないが、まるで自分の意識がなくて他人に従わされているような・・・?
“?”
「ううん、こっちの話。いいよ、私の知っている限りのことを教えてあげる」
☆
カヤちゃんの前の防衛室長。つまり前防衛室長は、一言で言えば『規格外』だったね。とんでもない強さで、銃を使わずに盾だけで戦っている人だった。ちょっとの被弾じゃ止まらないし、戦車の滑腔砲を受けてもそよ風でも吹いたように平然としていた。
え、おじさん?いやぁ~、流石のおじさんでも滑腔砲の直撃は耐えられないかな。盾でいなすことはできるけどね・・・
罠で落ちてきた鉄骨を盾で切り裂いたり、拳で吹き飛ばしたり。砲弾をパンチで飛ばしていたりもしたよ。それも漫画であるみたいな速度でね。よく「オラオラオラオラオラ!!」とか「アリアリアリアリ!!」とか変な掛け声もしてたね。
あの人が暴れた後は台風でも過ぎ去ったかと思う程めちゃくちゃだったよ。崩れた建物があればいい方で、悪い時だと一帯が更地になってたっけ。それでよくカヤちゃんに怒られていたよ。
でも、驚くのはそれでも十分手加減をしていたんだって。
うん、先生のその反応も分かるよ。最初はそんな馬鹿なって思っていたけど、実際に目の当りにしたら本当だったんだから。
ちょっとしたきっかけから、おじさんと戦ったことがあるんだけど、一度も勝てなかったよ。何度も何度も挑戦して、その度に負ける。
あの頃のおじさんは、今振り返っても恥ずかしいけど、キヴォトスで一番強いのは自分だけ。他の自治区の「最強」と言われる人たちでも勝てるって思いこんでいた。そこいらの不良には負けなしだし、オートマタもおじさんに傷一つ付けることはできない。だから、勝てるって考えていた。
だけど違った。あの手この手で攻めてみたけど、あの人には勝つことはできなかった。真正面からいけば、圧倒的な力で捻じ伏せられる。入念に策を巡らせて奇策を使っても、見抜かれて叩き伏せられる。
生傷が絶えなかったね。その時に在籍していたユメ先輩に治療してもらって、カヤちゃんに差し入れやアドバイスを受けても決して勝てなかった。
今のおじさんがあるのは、あの人のおかげかな。人に頼ることを覚えたし、自分一人で抱え込むこともしなくなった。悩みがあれば仲間に打ち明けて、問題があれば一緒に取り組む。そんな姿勢を見ていたから、ユメ先輩が卒業した後に生徒会長としてアビドスを守っているんだよ。
おっと、話がズレちゃったね~。え、もっと聞きたい?う~ん、それはまた今度。今はあの人の話だよ。
そんな感じでとんでもない人だったけど、とても優しい人だったよ。のんびり屋で気遣いができて、人と話すのが大好きで。
人懐っこい大型犬?とても寂しがり屋?ともかく、人とスキンシップを取るのが好きな人だったよ。よくカヤちゃんに構ってもらっていたし、いない時には私やユメ先輩と一緒にいたよ。ぬいぐるみみたいって抱き締められたこともあったかな。
うん、すごいボリュームだった。ユメ先輩にも負けないんじゃないかな。
ゴホン!!・・・ごめん、忘れて。
え、えっと・・・そうだ。後は海みたいに綺麗な蒼色の長い髪で身長も大きかったな。うん、ユメ先輩よりか背が高くてね。カヤちゃんがよく恨めしそうな顔して見つめていたよ。その身長、後五センチ私に寄越せコンチクショウ!!って二人きりの時におじさんに愚痴ってきていたよ。まぁ、おじさんから見ても羨ましいほどスタイルが良かったからね。黙っていれば凄い綺麗な人で、話してみたらふんわりとした人で。ギャップが凄かったな。
瞳も綺麗だったよ。それに優しい目をしてた。おじさんがつっかかった時も優しい目をしていたし。今思えば、子供の癇癪だから受け止めようって思っていたかもしれない。昔のおじさんは、アビドスの借金やユメ先輩の危機感のなさに余裕が全然なかったから。
今の言葉で言うなら、切れたナイフだったね。触れる者みな傷つけるような雰囲気をだしていたよ。ユメ先輩やあの人には全然効かなかったけど。
今のホシノも優しい目をしている?
私も丸くなったってとこかな。アビドスの借金を何とかすることができて、学校を存続できた。ユメ先輩もいたし、頼れる後輩もできたからね。いつまでも子供のままじゃいられないって思ってさ。今度は、私たちでアビドスを守っていかないと。
アビドスの大規模な砂嵐が止んだのもあの人のおかげなんだ。砂漠にビナーっていう大きな機械の蛇がいてね。それが砂嵐を巻き起こしていたらしいんだ。
それをあの人が倒してくれて、一緒にユメ先輩も救ってくれた。私にとって、あの人は命の恩人で、超えるべき目標で、ユメ先輩と同じくらい尊敬している人なんだよ。
その人に会ってみたい?ぜひ、話してみたいって?
・・・ごめん、それは無理かな。今は意識不明の重体で、どこかに入院しているから。私もお見舞いに行きたいけど、恨んでいる人の魔の手から守るために場所は極秘にされている。カヤちゃんなら知っているけど、先生には絶対に教えないと思う。それだけ、あの人はカヤちゃんにとって大切な人だから。
シッテムの箱を使えば何とかなるかもしれない?仲がいいようだから、説得してみてほしい?
多分、駄目だと思う。おじさんがいくら頼んでも教えてくれなかったし、殺気を向けられたってことは、先生を信用していないってことでしょ?信用されていない人に合わせるほど、カヤちゃんは優しくはない。きっと、探れば先生でも容赦なく消しに来るよ。
冗談に聞こえるかもしれないけど、本気だよ。実際、カヤちゃんが防衛室長についてから、前防衛室長のことを探し出そうとした裏社会の組織やギャングを一人残らず処分したとか言っていた。処分っていうのは、比喩でもなんでもなく言葉通りの意味だよ。それでブラックマーケットの勢力図が変わって、マーケット内で内戦が起きたっていう情報もあった。
きっと、カヤちゃんの手は血に濡れているんだと思う。あの人が守っていたキヴォトスを守る。そのためなら、どんなに汚い手を使ってでも構わないって思っている。
それだけの覚悟を持って戦っているから、きちんと信用を勝ち取らないとね。私も、流石に先生が傷付くとこなんて見たくないから。
カヤに信用してもらえるように頑張る?うん、応援するよ。おじさんもいい加減、あの人の顔を見たくなったしね。
あ、そろそろ目的地に着くね。張り切って集めていくよ~~!!
先生の性別はどちらが好み?
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イチャラブしようぜ!の男性
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キマシタワーの女性
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知らぬ!このままプレイヤー目線でいけ!