瀬戸内海を通っていると、夜明けを迎えていた。
朝日を浴びて、寝台特急「さくら」は山陽本線を走っていた。
「おはよう、歩夢。」
「おはよう、侑ちゃん。」
しずくちゃんが、トイレから出てきました。
「しずくちゃんも、もう起きたの。」
と、侑は言った。
「ええ。」
「よく、眠れた。」
「うん、まぁね。」
「A寝台だから、歩夢は上で寝ていたからね。」
歩夢と侑としずくは、顔を洗って歯を磨いて後はトイレへ向かった。
「千歌ちゃん、曜ちゃん、、悪斗君。」
「何だい、ルビィちゃん。」
「もうすぐ、下関だって。」
「もしかして、機関車の交換か。」
「そうだよ。」
「わかってるよ、ちゃんと写真撮るからさ。」
「うん。」
そして、事件は起きた。
寝台特急「さくら」が徳山を発車した直後の事だった。
キャーッ!
「ん、何だ今の声は。」
「行ってみようか。」
「うむ。」
と、千歌とルビィは隣のA寝台へ向かった。
「どうしたの。」
「大変なのよ。」
「私たちが乗っていたA寝台でスリがあったのよ。」
「もしかして、隣のB寝台でも。」
「そうよ。」
そこへ、車掌がやって来た。
「どうしましたか。」
「大変なのよ、車内で列車スリがあったのよ。」
「犯人は、小郡で下車したって事は考えられないかな?。」
「ああ、それも考えられるわね。」
と、千歌は言った。
「ほう、なるほどね、早速、鉄道公安隊に連絡します。」
「あのー、すいません。」
「ん、何だい。」
車掌は、歩夢に言った。
「さっきのスリの事なんですけど。」
「はい、あなたは何か盗難に会っていませんか?。」
「あのー、私は盗られたんじゃないの。」
「えっ。」
「私は、スリをするところを見たんです。」
「じゃあ、あなたはそのスリの犯人を見たんですね。」
「ええ。」
「どんな人だったか、覚えている。」
「ええ、私が夜にトイレへ行こうとしたら2人組の男が隣のB寝台で盗むところを見ました。」
「どんな人かわかりますか。」
と、車掌は言った。
「そうね、1人はキャップ帽とサングラスをかけた40代ぐらいの男で、もう1人は20代ぐらいの若い男でした。」
「ほう、なるほど、その時に君は列車スリを目撃したんだね。」
と、車掌は歩夢に言った。
「はい、後ろ姿だったから。」
「ほう。」
「それで、何処で見たか覚えていますか。」
「そうね、長崎行当たりのB寝台の方で何か財布みたいなものを盗んでいました。」
「わかりました、さっそく公安隊に報告しておきましょう。」
と、車掌はすぐに鉄道公安に連絡した。
そして、寝台特急「さくら」で殺人事件が起きた。
犯人は誰なのか?