ありふれた職業と死を運ぶ暗殺者   作:雪とk

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オルクス攻略

 

灯火と恵里は各階層のハジメの痕跡や出口を探しながら降りていった。しかし、途中では何も見つからず、すでに30階層ほどの降りていた。

 

しかし、問題があった。それはは二人の火力不足である。あがったステータスによる近接攻撃や【幻想投影(ザバーニーヤ)】恵理の魔法はあるものの二人は魔法職では無いため成長したとはいえ奈落の底の強い魔物を相手取るには魔力量がまるで足りていなかった。

 

なので距離を取りながら戦ってくる相手には苦戦を強いられていた。

 

今も硬い鱗を持ち岩を飛ばしてくる恐竜のような魔物と戦っているがその鱗を突破できる遠距離攻撃がなかった。仕方なく【幻想投影(ザバーニーヤ)】で、妄想心音(ザバーニーヤ)を再現する。

 

「【幻想投影(ザバーニーヤ)】再現、妄想心音(ザバーニーヤ)

 

灯火の右腕が赤い手に変化する。しかし、魔力の消費量を抑えるためにオリジナルと違い伸びたりしないが…それでも触れた相手の心臓をエーテルで複製し破壊することで呪殺するという効果はしっかり再現されていた。

 

「【縮地】!」

 

スキルの【縮地】を発動し魔物との距離を詰める。その間魔物は【気配遮断】で灯火達の姿は見えないものの敵の存在を認識した魔物が周囲へ無差別に攻撃を放つ。

 

周囲の地面が砕け複数の岩が切り出される。その岩が突然浮き上がり周囲へ射出された。

 

【空力】を作動させ回避する灯火。しかし、魔物から10mほど離れたところで岩が炸裂し人の頭ほどの大きさの石がさら撒き散らされる。

 

(厄介な奴め!クソ下の階に行くほど賢いやつが多い。攻撃を受けた時の対応が違う。最初の階ではただ混乱するだけだったがここらへんの層の魔物は対策で無差別攻撃したりと頭のいいヤツも多いし。感覚器官が高性能なのかこっちのこと看破してくるやつもいる。暗殺者としてはやりづらくてしょうがない!)

「【縮地】!【空力】!【縮地】!」

 

魔物は一度打っても安心せず立て続けに第二射、第三射が飛んでくる。それらを交わすあるいは障壁で反らした。

 

恵里の魔法攻撃が足元に命中し魔物がバランスを崩したとき灯火は一気に距離を詰めた。

そして魔物に触れた灯火が叫ぶ。

 

妄想心音(ザバーニーヤ)

 

次の瞬間灯火の手にはエーテルの心臓が脈打っていた。それを握りつぶすと魔物は咆哮を上げたあと倒れ二度と動かなかった。

 

「ようやくか〜そろそろ火力不足が深刻化してきたね〜。僕の魔法がもっと使えるといいんだけど。僕の魔力じゃすぐにガス欠だからね」

「そんなこと言ったら私だって【幻想投影(ザバーニーヤ)】の魔力効率悪すぎて今の一回で最大量の半分以上持ってかれた上に右手も麻痺がひどい。今後も多用はできない」

 

どんどん深刻化していく火力不足に頭を悩ませつつ魔物から肉を剥ぎ取る。十分な量を取り終えたあと隠れられる場所を探し隠れながら食事をする。

 

二人は食べ終わったあとステータスの確認を始めた。

 

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宵崎灯火 17歳 女 レベル23

 

天職:山の翁

 

筋力:4302

体力:2839

耐性:953

俊敏:4523

魔力:660

魔耐:37063(+60000)

技能:幻想投影(ザバーニーヤ)[+読心]・気配遮断

   ・投擲・縮地・調薬・剣術・無冠の武芸

   ・暗殺術[+毒属性付与][+肉体改造]・戦闘続行

   [+自動再生]・対魔力・信仰の加護

   ・天性の肉体[+千里眼][+限界突破]

   [+胃酸強化]・幽玄・偽装[+変装]

   ・言語理解 ・気配察知・魔力感知・魔力操作

   ・空力・纏雷・纏風・射出・炸裂

 

 

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中村恵里 17歳 女 レベル19

天職:暗殺者

筋力:704

体力:276

耐性:150

俊敏:1200

魔力:3000

魔耐:769

 

技能:気配遮断・投擲・縮地・調薬・剣術

  ・暗殺術[+毒属性付与]・戦闘続行・言語理解

  ・気配察知・魔力感知・全属性魔法適性[+降霊術]

  ・魔力操作・魔力回復・空力・纏雷・纏風・射出

  ・炸裂

 

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「【射出】と【炸裂】てのが増えてる。恵理は?」

「こっちも同じだね。おそらくあの岩を飛ばしたりしてたやつのことだよね」

「そうだなこれがあれば火力問題解決できるかもしれない」

 

そう言って二人は新たに手に入れたスキルの実験を始めた。

 

結論から言うとかなり扱いにくいスキルだった。まず、速度ベクトルではなく加速度ベクトルに干渉していること。例えば同じ場所に浮かせ続けるには重力加速度と同じ加速度を上向きにかけ続けなければならない。

 

「これは…調節がめっちゃ難しいな」

「だね〜、これはあいつみたいに周りに浮かばせて飛ばすみたいな攻撃は現実的じゃないね」

「投擲した武器にかけて加速させたほうが良さそうだ」

 

次に【炸裂】のスキルを確認し始める二人

 

「これ前もって魔力を込めておいて任意のタイミングで炸裂させるのか」

「込める魔力量で威力変わるみたいだけど石に込められる魔力量じゃまるで威力が足りないね。武器は壊れちゃうからあんまり使いたくないし」

 

二人は現状を打破するため様々な可能性を模索し始めたが補給できない以上武器には使えない。かといって手軽に手に入る物では威力が足りない。と言う状況にしばらく悩んでいると恵理の頭に一つのアイデアが降りてきた。

 

「そうだ!魔石だ!」

「魔石?」

「そうあれはもとから大量の魔力の塊みたいなもんだろう?ならあれに【炸裂】を使えば十分な威力になるかもしれない」

「そうか!その手があったか。適当な魔物倒して実験してみるか」

 

実験の結果、魔石の持ち主と同じ強さぐらいの魔物であれば一撃で無力化、運が良ければ殺すことができた。

 

しばらくは【射出】で加速させただけの投擲と魔石爆弾とも呼べるような代物が遠距離における主武装となった。

 






空力…ウサギ型が使っていた空中をけるスキル。
障壁…自らの体から5mの範囲に結界を展開する。

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