やはり俺が四宮家の使用人なのは、間違っている。   作:ろーすけ

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第七話:白銀御行はまだしてない

〈生徒会室〉

 

かぐや「あら、これはなんです?」

 

放課後の生徒会室、いつも通り仕事をしていると机の上に置いてある一冊の本が目に入った。《恋バイブル》あぁ、最近流行って雑誌か、最近小町が読んでよくキャッキャ言っているな

 

御行「あぁ、さっき校長が道中生徒から没収したんだと、教育上良くない本だから処分しとけってさ、まったく……自分でやれって話だ」

千花「教育上良くない本? ひ……!?」

八幡「ん? どうしたんだ?」

千花「ひゃああぁぁぁ!! 乱れ……いや淫れてます! この国は淫れてます!」

 

そんな反応……何が書いてあるんだ? まさか小町変な本読んでいないだろうな……

 

かぐや「初体験はいつだったアンケート、高校生までまでに、が34%……ですか」

 

は? たかがそんな話か、と言うか初体験が34%そんなものか?

 

千花「嘘です! 皆そんなしてるハズありません!」

 

『34%、つまり1/3強! 30人のクラスであれば、10人は経験済み! この4人のうち1人か2人は経験済みの可能性が高い!』

 

千花「こ、こういうのは、こういう本を読んでいる人がアンケートに答えてるから高いだけですよね」

御行「あぁ……サンプルセレクションバイアスってやつだ、実際そんなに多くない筈だぞ」

2人「「ですよね〜」」ハハハ

かぐや「私は適切な割合だと思います。むしろ少ないんじゃ?」

八幡「普通80%くらい、あってもいいと思う」

2人「「!?」」

千花「あの……まさかとは思いますがお2人はその……経験あるんですか?」

かぐや、八幡「「はい/おう、だいぶ前に」」

千花「ええええええええええええええ!!」

御行「へ……へぇぇ、青森の市外局番て017なのかー……」

かぐや「高校生にもなれば普通、経験済みなのでは?」

八幡「お前ら相当愛のない環境で育ったんだな……」

2人「「っー」」

千花「なんか比企谷くんに言われるのいや!!! で、でも……私も早く彼氏とか作った方がいいのかな……でもお父様絶対に許してくれないですしぃ……」

 

『かぐやはごく普通の意見を述べたつもりである。だが彼女は皆のリアクションの中に“焦り”があると気づいた。人間は、周囲と比較して出遅れていると気づくと焦るものである! そしてその焦りによって、早く伴侶を作らねばという感情に駆られる! つまり』

 

俺は遅れている→彼女作らなきゃ!→四宮付き合ってくれ!

 

『かぐやの本日の方針が決まった!!』

 

御行「まったく馬鹿馬鹿しい話だ」

かぐや「あら、会長大層おモテになると伺っていたのですが……彼女、居ないんですか?」

 

『煽る!』

 

御行「あー……そうだな、特定の相手とそういう関係ってのはないなぁ……今は」

 

『“今は”! 昔はいたみたいな雰囲気が出せるのが今迄誰とも付き合ったことがなくても嘘にならない非常に便利な言葉! 若者から老人まで世界中で愛されている言葉である!! そう、白銀御行に恋愛経験など無い! だが白銀は決してモテない訳では無い、どちらかと言うとモテる方である。……ただ、類は友を呼ぶというべきか、変人は変人と結ばれるケースが多い事実を鑑みるべきか、危険人物イロモノばかりに好かれる傾向がある為一度も交際に至った事が無いのである! よって白銀は経験がないのにも関わらず“俺はモテる”という非常に強い自信だけを得てしまった! そう、この男ここ底なしの自信と、無垢な貞操を兼ね備える現代が産んだ歪み、モンスター童貞なのである!』

 

八幡「は? お前今まだいっk「うるさい!!!」」

かぐや「……へぇ、という事は当然経験もあるんですよね?」

 

『だがその怪物にも弱点はある。 童貞である事に変わりは無いという事である!』

 

御行「ま……まぁ、その気になればいつだって……」

 

『できるのは精々強がり!』

 

かぐや「そうなんですか……」

八幡「てかお前圭ちゃん居るじゃん。普通昔してるもんじゃないのか?」

御行「ははっ、それなー…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

御行「って! しねぇよ!馬鹿じゃねぇの!?!? おい比企谷戻ってこい!! お前おかしいぞ!」

かぐや「家族ですもの、変なことじゃないですよ? なんと言ったって私も比企谷君と昔した事ありますよ?」

千花「あ……た、確かかぐやさんたち幼馴染でしたっけ……ハハハ……ハハハハハ」

かぐや「いけませんね、人との接触を過度に恐れる。これも現代社会の闇ですかね……」

八幡「だな」

御行「いや、お前らだろ!! お前らが貴族階級の闇だよ!!」

かぐや「何が変なんですか……藤原さんだって飼い犬ペスと、しょっちゅうしてるでしょ?」

御行「してんの!?」

千花「してませんよ! 巻き込まないでください!!」

御行「ん………………………………………………おぃ、2人とも、一応訊いておくが初体験て、なんだか判ってるか?」

かぐや「はぁ、バカにしないでください、淑女としてそれくらいの知識はあります。」

八幡「バカにしすぎだ」

2人「「キッスの事でしょう/だろ?」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『四宮かぐや! 財閥の令嬢として、幼少期より性的な情報は周囲から強固にガードされ続け16年! 彼女にとって性の、マックス情報はキス止まり!! それ以降の事は都市伝説レベルの認識! そのかぐやに情報を与えうる存在である八幡もガードの内側に居るのは言うまでも無い! 超がつく程の“箱入り娘・息子“ブラックボックス”なのである!!当然初体験の意味など知る由もない!!』

 

御行「おい、四宮……」

千花「会長、かぐやさんは私から……会長は比企谷くんを頼みます」

 

 

〈16分後〉

2人「「そ、そういう事は結婚してからって法律で!!」」

 

 

【本日の勝敗】

四宮、比企谷の負け

性知識の壊滅的欠如の為

 

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