転生チートなのにハーレム出来ないんだが   作:タツオ・クローニン

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学校長 ユリウスの独白

王立魔術学校 学校長 ユリウス・ユリオス

教師暦45年、今一番の課題を抱えて居た。

天才はいる。どこにでも。だがこれ程まで才能に溢れた化け物みたいな生徒は、初めてみた。 

 

ホメロス・ホメロヨ 実技試験全科目トップ 座学学年3位

 

非常に優秀な生徒だった。ただ彼の固有魔法はコピーだった。

コピーは他の固有魔法と違い、使い所が難しい。ただ単純に使えばいいわけでは無い。体術の動きをそのままコピーし自身の動きに変換する。1度やってしまえば、そのまま動ける。見様見真似で動かす部分を省略できるため、非常に優れた体術の使い手になりやすいのだ。

非常に優秀だったので体術の特別講師を彼の為に3人雇った。

3人とも彼の弟子になった。

この歳で既に、学園が手配出来るレベルの体術の使い手より精度が上の体術を、彼は身につけていた。

 

他の部分はどうか?固有魔法を積極的に使用して、学園の生徒全てや私を含めた教員、全ての固有魔法を入学3日でマスターした。

使い所や練度と言う部分を除けば、彼は全ての固有魔法を純粋に上位互換に出来た。

なぜなら彼は出力、魔力量共に世界でもトップだったからだ。

 

彼は魔術の腕も1流だ。出来ないことは無いし、今まで机上の空論だった技術も幾つか実現してしまった。

 

唯一、彼に欠点をあげるとするならば、平民だった。という点だろう。

 

彼はどこに居ても非常に目立った。何をしても優れた結果しか産まなかったからだ。

そんな彼は、王族貴族連中から疎まれた。醜い嫉妬だ。

優秀過ぎたのだ。彼の全てを無視し、居ないものとして扱われた。

王族、貴族の命令には教職員程度では流石に逆らえない。

貴族位を持つ私以外の教師からも無視された。

そんな扱いを受けて、半年程度過ぎ彼が一言私に言ったのだ。

「旅にでます、俺より強いやつを探しに。」

彼はそう言って、1人で学園を後にした。

戻ってくることは無いだろう。

1月ほどたつと学園に静寂が戻り、普段通りの授業体制に移行した。

そんな折、一つのニュースが飛び込んだ。

 

『黒鎖の盗賊団壊滅』

 

王国を10年以上悩ませていた大規模盗賊団を、彼は単騎で1人の犠牲者も出さずに壊滅させた。

そう、盗賊団側にも1人の犠牲者も出さずに壊滅させたのだ。

正に人外離れした成果、ホメロス・ホメロヨの英雄譚の始まり序章だろう。

私は密かにそう思った。

彼はこの功績を持って第3位の騎士位を手にした。名実共に末端とは言え貴族になった。

彼がもし学校に戻っても、もう無視される事は無いだろう。

そう思い、私は彼の分の席を開けた。




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