【完結】すごいよ!! マサルくん   作:わへい

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No.0005 まようよ!! ダンデくん

 ダンデくんが行方不明になった。

 

「迷子」じゃなくて「行方不明」だ。

 

 ダンデくんが迷子になるなんて日常茶飯事なんだけど、いつもいつも日が暮れる頃にはなんやかんやで必ず家には帰って来ていたんだ。腹が減ったら帰巣本能が働くからちょっとくらい帰りが遅くなっても誰も心配なんてしていなかったのに。

 

 だけど、三日だ。

 

 ダンデくんが行方不明になってすでに三日経っていた。

 

 ダンデくんは普段から迷子になりやすいから親御さんがGPS機能付きのスマホを持たせていたんだけど、今はバッテリー切れらしく何の反応もない。GPSの履歴の最後はブラッシータウンの駅構内になっているから、もしかしたら列車に乗ってどこか別の街へ行ってしまったのかもしれない。

 

 何がどうなったら列車に乗って別の街に行くことになるのか……ダンデくんだしありえるよなぁ。

 

「はぁ……兄貴、一体どこに行ったんだよ」

「ホップー、元気出してー。私のおやつわけてあげるから~」

「ユウリは優しいな……」

 

 そして現在、ハロンタウンの三羽烏もとい三馬鹿(俺、ユウリ、ホップ)+ソニアちゃんは我が牧場内の俺専用キャンプエリアでホップとソニアちゃんを慰めていた。前向きポジティブ全力全開小僧のホップもさすがに兄が行方不明になって参っているらしく、家でもあまりご飯を食べていないらしい。

 

 でも、そんなホップよりも重症なのがソニアちゃんだ。ダンデくんが行方不明になったってわかってからはずっと自宅の自分の部屋に引きこもっていて、今日は俺が彼女を無理矢理外へ連れ出したからな。で、現在ソニアちゃんは自分のワンパチを抱いたままテントの中で寝転がっている。喋る余裕もないらしい。

 

「ホップ、大丈夫だって。あのダンデくんだよ? 珍しい鳥ポケモンでも見かけてそのまま後先考えずに列車に乗って別の街へ行っちゃったに違いない。で、スマホのバッテリー切れに気付いて連絡が取れなくて困ってたところを誰かに保護されてるって」

「そうだといいんだけどな……」

「マサルはあんまり心配してないんだね」

「ん~、ダンデくんってなんだかんだ逞しいしな。俺と同レベルかそれ以上のスーパーガラル人でサバイバル能力もあるし、もしかしたら隠居していた伝説の凄腕トレーナーに才能を見出されて修行してる最中かもな」

 

 ダンデくんがどっかにあるわけのわからん島とかに流れ着いてめちゃくちゃ強いじじいと鍛錬してる絵が容易に思い浮かんでしまった。

 

「もうっ! そんなことあるわけ───ありそう……」

「な?」

「でもでもっ! もうちょっと心配してあげてもいいでしょっ!?」

「……じゃあユウリ。逆に聞くけど、俺が三日間行方不明になったくらいで心配するか?」

「するに決まって……! しないかも……」

「な?」

 

 予想通りの答えとはいえ、お前もちょっとは俺のこと心配しろや。

 

「だってマサルって……知らない山に放り出されてもそこに住んでる野生のポケモンと仲良くなってその辺一帯のヌシになりそうだし」

「それ噂話に尾ひれがつきまくって怪談になるヤツ!!」

「そしてポケモン達と一緒に人間に反旗を翻すんだ……ポケモンを解放しろーっ! って」

 

 ぷらーずまー!

 

 確かBWがそんな話じゃなかったっけ? まずいな、もう何年も前のことだから記憶が薄れてきてる。

 

「反旗を翻すなんて難しい言葉よく知ってたな」

「でしょー? この前本で覚えたんだよ。偉い?」

「偉い偉い」

 

 ユウリが得意気に胸を張ってそう言うので頭を撫でてやるとユウリは嬉しそうに笑っていた。覚えた言葉をすぐに使いたがるあたり子供だよな……よく考えたらまだ七歳の子供だったわ。

 

「くっ……ははははっ!」

 

 俺とユウリがあほな会話をしているとホップが笑い出した。ふっ、これも全てホップを元気づけるための計算し尽くされた会話よ。前世での記憶が生きたな。これぞ俺の高学歴IQにより導き出された結論。

 

「なんか、二人を見てると心配するのがバカらしく思えるぞ。そうだよな、あの兄貴のことだから今頃どこかで呑気にポケモンを追いかけてるに違いない」

 

 どうやらホップは肩の力が抜けたらしく、今まで一切手を付けていなかった俺の手作りクッキーを食べ始めた。これでホップは大丈夫だろう。少しは食欲も戻ったみたいだしな。

 

「ほら、ソニアちゃんも。いつまでも寝転がってないでこれ飲みなさい。ホットミルク……落ち着くよ」

「……いらない」

 

 俺が声をかけるも、ソニアちゃんは背中を向けてそっけなく答える。ATフィールド全開だな。でも俺は覚醒した初号機の如くその壁をぶち抜いてやる。

 

 俺は初号機が覚醒した時のBGMを脳内で流しながらソニアちゃんに近づいた。

 

「ユウリ、マグカップ持っててくれ。ソニアちゃんを起こすから」

「え~? 無理矢理はかわいそうだよ」

 

 むしろこういう時は無理矢理にでも何か口に入れてやらないといけないんだよ。ソニアちゃんもこの数日はまともにご飯を食べてないっぽいし。

 

「ほら、起きろソニアちゃん」

「いやっ! いーやーっ! マサルのえっち! やめてっ!」

 

 誰がえっちじゃ。十歳の幼女に欲情するわけねーだろ。

 

 俺はソニアちゃんの言葉を無視してそのまま背中から抱きかかえるようにしてソニアちゃんを無理矢理起こす。

 

「ユウリ、マグカップにストロー刺してこっちにくれ」

「う、うん……」

 

 ユウリは戸惑いながらも俺の言うことに従ってくれる。そして俺はユウリからマグカップを受け取って、ソニアちゃんを背中から支えながらストローを彼女の口元に持っていった。

 

「飲みなさい。一口だけでもいいから」

「ん、んぅ~……」

 

 最初は抵抗していたけど、やがて観念したソニアちゃんはマグカップを両手で持ち、口を開けてストローでちゅーちゅーとホットミルクを飲み始める。

 

 この時、俺は生まれたばかりのミルタンクの赤ちゃんに哺乳瓶でミルクをあげたことを思い出していた。それと同時に、俺の今の状況って「十歳の少女を拘束して無理矢理白い液体を飲ませる」っていう字面だけは最悪のシーンだなと場違いなことも考えてしまう。

 

「ふえぇ……美味しい……美味しいよぉ……」

「当たり前だろ。ウチのモーモーミルクはガラル一だ」

「うん……うん……」

 

 ソニアちゃんはポロポロと涙を零しながらホットミルクを飲み続ける。俺は世話が焼けるなと思いながら、ソニアちゃんを後ろから抱き締めたまま彼女の頭を優しく撫でてやるのだった。

 

 ダンデくんのことは心配なんてしていない……していない、が……

 

 ホップとソニアちゃんのためにもはよ帰ってこい!!

 

 

 

 

 

 

「ホップ!! ダンデくんが見つかった!!」

「ほっ、本当かマサル!!」

 

 翌日、俺の家にダンデくんを保護しているという人から連絡が入り、それを聞いた俺は一目散にホップの家へと駆け込んだ。

 

「俺のじいちゃんの知り合いがダンデくんを保護したらしい……で、今は『ヨロイ島』ってところにいる」

「ヨロイ島?」

 

 俺もダンデくんが無事だってこと以外の詳しいことは聞いてないんだよな。というか、ヨロイ島ってどこだよ。

 

 後で詳しく調べてみると、ブラッシータウンから列車に乗った後アーマーガアタクシーで海を越える必要があるらしい。ダンデくんはどうやって海を越えたんだよ。まさか野生のアーマーガアの背に乗ったとかじゃないだろうな。

 

 ……ダンデくんだしありえる。

 

 そしてホップファミリーはじいちゃんに詳しい話を聞くために俺の家にやって来ていた。

 

 じいちゃんの話によると、ダンデくんを保護したのはじいちゃんの古い友人である「マスタード」っていう人とのこと。確か、ガラルの元チャンピオンでじいちゃんやポプラさんと一緒にガラル地方の悪の組織を根絶やしにしたやべーじじいだよな。

 

 で、ダンデくんがハロンタウン出身だってことがわかってマスタードさんがじいちゃんに連絡をしてきたというわけだ。

 

「うえ~ん……よがっだぁ~っ! よがっだよぉ~っ!」

「よしよし。ソニアちゃん、たくさん心配してたもんね」

 

 この知らせを聞いて誰よりも号泣していたのはソニアちゃんだ。鼻水を垂れ流しながら大泣きしているソニアちゃんをユウリが優しく慰め、ホップファミリーは心の底から安堵した表情を浮かべていた。自分より号泣してる人を見ると冷静になっちゃうよな。

 

「ただ、ダンデくんがヨロイ島を気に入ってこっちに戻ってくるのは一週間後になるってマスタードが言っておったわい」

 

 こんなにたくさんの人に心配かけて何を言ってるんだあの色黒天パ!?

 

 思わず暴言を吐きそうになったけど、ダンデくんのご両親やおじいちゃんおばあちゃんがいたので何とか自重する。

 

 じいちゃんが言うには、マスタードさんがダンデくんのポケモントレーナーとしての素質を見抜いて自分のところで修行させるために一度ハロンタウンへ来ようとしていたんだけど、ダンデくんが「今すぐ修行したい」と駄々をこねて帰ることを拒否したらしい。

 

 まあ、気持ちはわからんでもない。元チャンピオンが「君には才能がある」って言ってくれたら誰だってすぐにでも修行したくなるわな。

 

「ダンデがやりたいならいいんじゃないか?」

「そうねぇ。ヨロイ島も自然が豊かって話だし、ついでに方向音痴も治ってくれないかしら」

 

 これがダンデパパママの反応である。やべーよガラル人。俺にそうツッコまれるって相当だよ。

 

 ……十歳の子供がポケモンと一緒に旅に出る世界だから仕方ないか。

 

 というわけで、ダンデくんがハロンタウンに帰ってきたのは───それから()()()()のことだった。

 

 ……伸びてるじゃねえか!!

 

 

 

 

 

 

「ひっく……えぐっ……会いたがっだっ……!! 会いだがっだよぉ───ヒトカゲぇっ……!!」

「カ、カゲ~?」

「なんでマサルは兄貴と再会できたことより兄貴が連れてきたヒトカゲを見て号泣してるんだ?」

「マサルって時々意味の分からない行動するよね」

「時々じゃなくていつもだぞ」

「前世の……前世の記憶がぁっ……」

「マサルー? 頭大丈夫ー?」

 

 二週間後、ダンデくんがハロンタウンに帰ってきた!!

 

 なんとっっ!! あのっっ!! 伝説のっっ!!

 

 ヒトカゲを引き連れて!!

 

 ダンデくんの姿を見るなりソニアちゃんは押し倒すほどの勢いでダンデくんに抱き着き、その一方で俺はダンデくんが連れてきたヒトカゲに抱き着いていた。そんな俺の姿をホップとユウリは呆れた目で見ている。

 

 なんで俺がこんなにも号泣しているのかというと、それは───俺が小学一年生の時、人生で初めてプレイしたポケモン赤(ゲームボーイ版)の相棒がヒトカゲだったからだ!!

 

 俺にとってみれば二十年振りにもなるであろう相棒との再会……こんなん泣くに決まってるだろ。

 

 ああ、ヒトカゲとの思い出は語り尽くせないくらいあるよ。

 

 タケシに負けては挑んで負けては挑んでを繰り返し、リザードに進化するまでゴリ押し続けたニビシティ。

 

 カスミのスターミーに虐殺され続け「バブルこうせん」の効果音がトラウマになりつつも最終的にリザードをレベル33まで育て上げて「きりさく」で突破したハナダシティ。

 

 サントアンヌ号をクリアする頃にはリザードンへと進化していたクチバシティ。

 

「のしかかり」とかいうチート技。

 

「いあいぎり」とかいうクソひでん技。

 

「フラッシュ」の存在を知らず、真っ暗なまま攻略したイワヤマトンネル。

 

 ポケモンセンターの使い方を初めて知ったシオンタウン。

 

 ちなみにシオンタウンに到着するまでポケモンの回復方法を知らなかった当時小学一年生の俺は「目の前が真っ暗になれば回復する」と思い込んでおり、デスベホマを繰り返していたんだ。

 

 いやね、実際小学一年生にポケモンって結構難しかったと思うのよ。うん。

 

 そして、記念すべき二匹目の手持ちとなったイーブイと出会ったタマムシシティ。

 

 小学一年生の俺はモンスターボールの使い方を理解しておらず、タマムシシティに着くまで手持ちはリザードン一匹だったんだ。おかげでエリカは瞬殺できたんだけどな。ちなみにイーブイはシャワーズに進化させて貴重な「なみのり」要員兼「れいとうビーム」要員でワタルをぼっこぼこにしました。

 

 その後はラプラスやらユンゲラーやらサンダーやらを手持ちに加えて……セキエイ高原に着くころにはリザードンのレベルが78にまでなってたんだよなぁ。いや本当に懐かしい。初代はエスパー無双だったからユンゲラーがパーティにいればバトルがめっちゃ楽になったし。

 

 そして四天王を倒し、ライバルを倒し……ついに「でんどういり」

 

 でも小学一年生の俺は「でんどういり」の意味もわからなかったんだよ。仕方ないね。

 

 やべーな、語り始めると止まらねーよ。

 

 と、とにかく……俺にとってヒトカゲっていうのは本当に特別なポケモンなんだ。俺も色々ポケモンのゲームはプレイしてきたけどさ、自分が人生で初めてプレイしたシリーズで最初に選んだ御三家にはすっげー特別な感情があるんだよ。

 

 気持ち悪いことは認めよう。

 

 だけどな!! 

 

 たとえユウリやホップにドン引きされたとしても、俺はこの感情を抑えるつもりなんてない!!

 

「ヒトカゲ。ウチの牧場産のモーモーミルクをあげよう。あと、この蜂蜜キャンディもな」

「カゲッ♪ カゲッ♪」

「兄貴。マサルがヒトカゲを餌付けしてるぞ」

「もうそんなに仲良くなったのか。マサル()良いトレーナーになれそうだな」

 

 こんな風にヒトカゲばっかりかまってたら俺のわたぱちが嫉妬しちゃったんだよな。全く、愛いヤツめ。

 

 

 

 

 

 

「で、ダンデくん……ツッコもうかツッコまないか迷ってたんだけど」

「何だ? 珍しく歯切れが悪いな、マサル」

「いやぁ……人違いだったら悪いなと思って。でもやっぱ聞くわ。ダンデくんと一緒に来たもう一人のおっさんって……もしかしてローズ委員長?」

「ああ、そうだ」

 

 ダンデくんは軽く頷いていたけど、とんでもない大物と一緒に帰ってきたな!? マスタードさんはマスタードさんでガラルの元チャンピオンだし、ローズ委員長はガラルポケモンリーグの委員長でダイマックスを利用したポケモンバトルを興行化させてガラルの経済を発展させて……

 

 この前、情熱大陸的な番組でローズ委員長の特集をやってたけど、委員長って元々ただの鉱夫だったらしいな。んで、類稀な経営手腕でマクロコスモス・グループをガラル一の企業集団に育て上げた……文字通りガラルの経済を一手に担ってる超大物。

 

 しかもバトルも凄腕で過去にチャンピオンカップで準優勝してるとかなんとか。さらに委員長の弟さんは元チャンピオンだとかなんとか……

 

 完全に立ち位置が黒幕っぽいですねぇ。

 

 実際、ガラルのエネルギー事業やお財布を握ってるのはこの人だし。「私がここまで上り詰めたのはガラルに眠る伝説のポケモンを捕まえるためだー!」とか言い出しても俺は驚かない。

 

 ちなみにローズ委員長とマスタードさんは現在、ホップの家でご両親+俺のじいちゃんと一緒に何やら難しいお話をしている模様。

 

「そんな偉い人がなんで兄貴と一緒なんだ?」

「なんでも、俺を今年のジムチャレンジに推薦してくれるらしい」

「ぶほーっ!?」

「マサルっ! 汚いっ!」

 

 ダンデくんの発言に俺は思わずモーモーミルクを吹き出してしまい、ユウリが口元を拭いてくれた。なんでそんな大事なことをサラッと言うの!?

 

「ポケモンリーグ委員長に推薦されるって……ダンデくんどんだけ期待されてんだよ!?」

「俺が師匠の下で修業している時にたまたま委員長が視察に来たんだ。で、いつの間にかそんな話になっていた」

「ダンデくんすごーい! 十歳でジムチャレンジなんて格好良い! 応援するね~!」

「兄貴! ジムリーダーなんかに負けるなよ! ファイナルトーナメントの時はシュートシティまで応援に行くからな!」

「ありがとう二人とも。俺は誰にも負けないさ」

 

 ユウリとホップは手放しで応援してるけどさぁ……事の重大さを理解してるのかね? ただ推薦されたのとは訳が違う。ポケモンリーグ委員長に推薦される意味……それをわかってんのかよ。十歳でジムチャレンジに参加するってだけで話題になるのに推薦者がローズ委員長……良くも悪くも目立つだろうさ。プレッシャーだって半端じゃないだろうし……

 

「兄貴、約束だぞ! 絶対チャンピオンになってくれよ!」

「俺がホップとの約束を破ったことがあったか?」

 

 ただ、力強く笑うダンデくんを見て思う。

 

 

 

 

 

 あ、この地方を舞台にしたゲームの主人公ってダンデくんじゃん、って。

 

 

 

 

 

 

 だとすると、ゲームのタイトルは何になるかな? ダンデくんが主人公だから……ダンデ……ダンデライオン? ポケットモンスターライオン・タイガー? なるほど、ガラルにはライオンと虎みたいな伝説のポケモンがいるんだな!

 

「そっか。ダンデくん……ジムチャレンジに参加するんだ。ローズ委員長に推薦されて……」

 

 ユウリとホップがダンデくんの周りできゃっきゃと喜び、俺がガラルの真実に気付いている傍らで、ソニアちゃんが思いつめたような表情で小さく呟いたのを俺は聞き逃さなかった。

 

 これ、あれじゃん。BWで主人公の強さに嫉妬して闇落ちしかけてるチェレンっぽい雰囲気じゃん。

 

 これはちょっと……ソニアちゃんのメンタルケアをする必要がありそうだ。次の俺のミッションは「ソニアちゃんの闇落ちを阻止しろ!」だな!

 

 ふっ、たまには年上転生者っぽいムーブもしておかないとな。さーて、どんな風に話を持っていこうかしらねえ。

 

 

 

 

 

 

「ふ~ん、あれがダンデちんの弟とマグノリアちんの孫娘……それに、お前さんの秘蔵っ子か。みんな良いポケモントレーナーになりそうだね~」

「ハロンタウンは人材の宝庫ですね。ただ、私が一番気になっているのは───あの茶髪の少女なのですよ」

「……へえ? ローズちんも気付いたんだ~。うんうん、確かにあの子だけ()()だよね~。ワシちゃん、これまでにたーくさんトレーナーを見てきたけど……あの子は、何?」

「……あの子はユウリちゃんじゃよ。ワシの家のお隣さんじゃ」

「ふーん? ユウリちんって言うんだ。ダンデちんを初めて見た時もビビッと来たけど……あのユウリちんって子は()()()()の何かを感じるね~」

「彼女のことは覚えておきましょう。いずれ、ガラル地方を盛り上げてくれる稀有な人材になりそうですね」

「……あの子()を大人の汚いいざこざに巻き込まんでくれよ」

「まさか、そんなことしませんよ。彼女達にはこれからものびのびと、そして自由にポケモンと触れ合ってほしい。子供とは、そうあるべきです」

 

 俺がソニアちゃん救出ミッションについて考えている時に、アダルト組は俺達を見ながら何やらシリアスな話をしていたらしい。まあ、俺達にはそんなことを知る由なんて全くなかったんだけどな。

 

 それから、あとでじいちゃんにマスタードさんを紹介してもらって、このじいさんが相当にやべーじいさんだってことがわかったんだ。何がやべーって……強者オーラもそうだけど、一番は眉毛だよ眉毛! 人間の眉毛ってあんなに伸びるんだな。人体の神秘を思い知らされたわ。トリートメントとかシャンプーしてんのかな?

 

 じいちゃんとマスタードさんが組み手をやってるところも見せてもらったんだけど、正直俺はマスタードさんに関しては眉毛の印象しか残りませんでした。……ごめん。




 初代ポケモンの思い出は語り尽くせないくらいあります。何週プレイしたかわかりません。未だに最後のライバル戦のBGⅯを聞くと泣きそうになります。

 そして、私はほぼ百パーセント毎回ヒトカゲを選んでいました。シャワーズもほぼ毎回旅パのメンバーでした。

 みなさんの一番思い出深い御三家はどの子ですか?

 ではでは、ここまでお付き合いいただきありがとうございました!

 次回もよろしくお願いします!

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