【完結】すごいよ!! マサルくん   作:わへい

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No.0049 かいせつ!! 大誤算

「ユウリ、バンギラスの手当てをしてくれるか?」

「はいは~い。ユウリちゃんにお任せあれ! バンギラス、こっちおいで~」

「ぐわぁ……」

 

 激闘を終え、辛くもバンギラスが勝利したものの身体は傷だらけだった。ポケモンセンターに行けばすぐに回復できるだろうけど、生憎ここは洞窟だから薬を使って応急処置をするしかない。バンギラスの手当てはユウリ達に任せておいて、俺には俺で他にやりたいことがあった。

 

「すごいね~。金ぴかだ! あんなに小さかったヨーギラスが立派になっちゃって……」

「格好良かったぞバンギラス! これからもマサルを助けてやってくれよな!」

「バンギラスって悪タイプが入っとったよね。しかも色違い……同じ悪タイプの使い手としてマサルには負けられんね」

 

 ホップやマリィも手当てを手伝ってくれている。バンギラスは頭を撫でられたり褒められたりして恥ずかしそうにしていて、俺の他のポケモン達はバンギラスの周りを嬉しそうにぐるぐる動き回っていた。

 

 そんな光景を尻目に、俺は倒れているボスの方へとゆっくりと近づいていく。

 

「グガァッ!!」

「そんなに警戒すんな……つっても無理か。ただ、これ以上危害を加えるつもりはねえよ。そいつの手当てをさせてほしいだけだ」

 

 ボスの側近であろう二体のバンギラスが俺の前に立ちはだかった。一騎打ちで負けたボスをしっかりと庇おうとしているあたり、こいつのカリスマ性の高さがよくわかるな。負けたからといってすぐに次のトップの座を争うような混沌にはならないらしい。それだけしっかり統率が取れているってことだな。

 

「ぐおぉ……」

「もう目が覚めたのかよ。さすがだな」

 

 目を覚ましたボスが一声かけると、側近の二体が俺から離れた。だが、その目は「余計なことをしたら殺す」と語っている。するわけねーだろと思ったけど、こいつらの立場からしてみれば、いきなり人間がカチコミをかけてきたようにしか見えないからな。ただ、こっちにもどうしても譲れない事情があったんだよ。

 

 そんなことを考えながら、俺はボスの前で膝をつき、リュックから包帯や薬を取り出す。

 

「この包帯は、傷が治れば自然に取れて微生物が分解してくれるから巣が汚れることはない」

 

 俺はボスの腕や足、尾など体の至る所にできている傷口に薬を塗り、包帯を巻いていく。ボスは抵抗することなく、おとなしくされるがままだったけど、俺のことをじっくりと観察しているようだ。

 

「あとはこの薬を飲めば……まあ、お前の体力なら一日もあれば回復するだろ」

 

「かいふくのくすり」が入ったボトルを差し出すと、ボスはボトルと俺の顔を交互に見て警戒の色を滲ませながらもボトルを受け取って薬を飲んでくれた。うっし、これで大丈夫だな。

 

「ありがとな」

 

 お礼を言うと、ボスは怪訝な表情を浮かべて俺を見る。

 

「お前には別に、一騎打ちを受ける理由なんてなかった。手下に相手をさせて俺達を追い払うことだってできたんだ。だけどお前は、こっちの一方的な申し出を受け入れた……それだけの度量を、器のデカさを見せてくれた。感服するよ」

 

 ただ強いだけじゃない。このバンギラスが、群れのボスたる所以はそこにある。

 

「お前にはお前の立場があって、あいつにはあいつの立場がある。そして、立場が変わればその強さの本質も変わってくる。だから、お前とあいつの強さは根本的に違うものなんだ。どちらが上だとか、どちらが優れているかとか、そういう話じゃない。どちらの強さも正しいんだ」

 

 今回の戦いで、このボスも、俺のバンギラスも互いに自分の知らない強さに触れた。それが今後、二体にとってどんな影響があるのかはわからないけど、少なくとも……両者の表情を見る限り、きっと良い方向へ向かうのだろう。

 

 そして、俺にとっても、だ。

 

 この両者の戦いを見て、俺はまた少しだけ、昔の自分を思い出すことができた。

 

「本当にありがとう。お前のおかげで、俺達はもっともっと先へ行ける」

 

 俺は立ち上がった。

 

「じゃあ、()()()()に、幸多からんことを」

 

 最後にそう告げて、俺はボスに背を向ける。

 

「ガオンッ!」

 

 そして、そのまま立ち去ろうとしたところでボスに呼び止められたので、不思議に思い振り返ると、ボスは側近の一体に何やら指示を出した後、その側近が巣穴の奥へと入っていった。一体どうした?

 

 しばらくして側近のバンギラスが戻ってきて、何やら丸っこい玉のような物をボスに渡していた。そしてボスは、俺の目を真っ直ぐに見てその玉のような物を俺に差し出す。

 

「……何これ?」

「グアオンッ!」

「いや、そう凄まれてもわからんて」

 

 とはいえ、くれるのなら貰っておこう。俺が受け取ったのは透き通った綺麗な緑色の玉……なんか水晶っぽいな。中にぐにゃっとしたよくわからん模様が描かれていて……ほんとになんだこれ?

 

 最後の最後でボスからよくわからんお土産をもらって俺はユウリ達の所へ戻る。俺のバンギラスの手当ても終わったみたいだな。

 

「マサル、何それ?」

「俺にもよくわからんけど、あいつがくれた」

「綺麗な石? 水晶? やね」

「う~ん、俺も見たことないぞ。ダイゴさんって人に聞いてみればいいんじゃないか?」

「そうすっかー。今度会った時に見せてみよう」

「案外すぐに会うかもね~」

 

 そして俺達はバンギラスの住処を後にする。

 

 これは全くの余談だけど、この時ボスのバンギラスから貰ったこの不思議な水晶のようなものが本領を発揮するのは数年後───俺がカロス地方を旅している時になるのだった。

 

 

 

 

 

 

「またこの砂漠を歩いて帰るのか~……」

「わかってたことやけど憂鬱になるね」

 

 ガールズ二人がげんなりした表情を浮かべてそう言った。気持ちはわかる。ここにくるまでくっそ暑かったし砂がうっとおしかったからな。オアシスでキャンプするって手もあるけど、砂ぼこりでドロドロになった体をそのままにしておくのは気持ち悪いからナックルシティのホテルで一休みしたいっていうのが本音だ。

 

「アーマーガアタクシーを呼ぶっていう手もあるぞ」

「こんな辺鄙なところまで来てくれるか微妙だな……いや、座標を伝えればなんとか……」

「あーあ、都合よくアーマーガアタクシーが通りかかったりしないかな~」

「ユウリ、現実はそんな甘くなか」

 

 そんな風に洞窟の入り口でぐだぐだ喋っていた。砂漠スタイルに着替えもせず。だって着替えたら歩いて帰るという覚悟を決めなきゃいけないから……いやね、先延ばしにしたところで現実が変わらないのはわかってるんですよ。

 

 他の三人も俺と同じ気持ちだったらしく、着替える様子もなく雲一つない空をぼーっと見上げていた。

 

 すると、天の恵みか神の思し召しか、ユウリが言った通り上空をアーマーガアタクシーが通りかかる。

 

「へいへいへいへいへーい!! タクシーちゃーん!! こっちで可愛い女の子が困ってますよーっ!! 乗せてくださーいっ!! はっ!? これじゃあ気付いてもらえないかも……よーし、エースバーンのかえんボールで───」

「やめんかアホ! 気付いてこっちに来てくれてるだろ!」

 

 ユウリがとんでもないことをやらかしそうになったので全力で阻止する。気付いてもらうためで危害を加えるつもりはないとはいっても、公共の乗り物にポケモンの技をブッパしたらビート少年みたいにジムチャレンジの権利を剥奪されかねねーだろ。

 

 そんな俺の心配なんて露知らず、タクシーが降りてきてくれたことをユウリはきゃっきゃと喜んでいた。

 

「お嬢さん達、こんなところで何をしていらっしゃるんで? って、ジムチャレンジャーの方達でしたか」

「おじさーん! タクシー乗ってもいいですかー?」

「ええ、もちろん。実はすでにお客様が一人乗っていらっしゃるんですが……どうも、あなた達のお知り合いのようで」

「俺達の知り合い?」

 

 運転手のおじさんの言葉に、俺達四人が揃って首をかしげると、タクシーのドアが開いて中からある人物が現れた。

 

「やあマサルくん、ユウリちゃん。また会ったね」

 

 現れたのは爽やかスマイルが似合うイケメンのダイゴさんだった。この人ほんとにどこにでも出現するな!

 

 

 

 

 

 

「君達二人ははじめましてだね。僕はダイゴ。ツワブキ・ダイゴ。鋼タイプをこよなく愛する石マニアさ」

「ホップです。よろしくだぞ……(この人が元ホウエンチャンピオン……うんこみたいな石を拾ってたけど)」

「マリィです。は、はじめまして……(ものすごいイケメンさんやね……うんこみたいな石を拾ってたけど)」

「よろしくね二人とも。といっても、二人のことはジムチャレンジのバトルを観ていたから知っていたんだ。二人とも、実に優秀なトレーナーだね。マサルくんやユウリちゃんもそうだけど……これだけ有望な若手が多いと将来が楽しみだよ」

 

 ダイゴさんは爽やかスマイルを浮かべながらホップやマリィと握手を交わしている。この人も大概コミュ力お化けだよな。鋼タイプに対する愛を語らせなかったら普通のイケメンさんなのに。

 

「時に、マリィちゃん」

「は、はいっ……!」

「君は、鋼タイプのポケモンを持っているかい?」

「……え?」

 

 ほーら始まった。

 

「マサルくんはジバコイル、ユウリちゃんはメタグロスとルカリオ、ホップくんはアーマーガアを持っている。ガラル地方は土地柄……というか地質の影響で鋼タイプが複合しているポケモンが他の地方と比べて多いんだ。だから、君もガラルのトレーナーとして鋼タイプのポケモンを持っているのか気になったんだよ」

「あ、えっと……持って、ないです」

「なるほどすでにジムチャレンジが後半に差しかかっているから今からパーティの大幅変更はできないかもしれないが君のバトルを観た限り悪タイプを中心としたポケモンで戦うトレーナーだと判断したんだそれを踏まえた上でもしも今後新しくパーティメンバーを増やそうと思うのなら悪と鋼の複合タイプであるキリキザンをおすすめするかなキリキザンは物理攻撃力に秀でたポケモンでしかも近年新しい進化先がパルデア地方で発見されていて鋼使い(ハガネラー)達の間で今一番ホットなポケモンなんだ!!」

「ユウリ……圧が……この人、圧がすごい……!!」

「ダイゴさんはいつもこんな感じだよ」

「……兄貴と違った意味で濃いチャンピオンだぞ」

 

 早速マリィがダイゴさんの洗礼を受けている。めっちゃ早口で圧力あるけど、ダイゴさんのアドバイスは結構ためになるからな。それに、貴重な進化用の石をくれたりユウリはポケモンまでもらったし……良い人ではあるんだよ、良い人では。

 

 ただ、マリィが結構困っているみたいだから助けてあげよう。ちょうどボスバンギラスから珍しい水晶みたいなものを貰ったばっかだし。これを見せたら興味がこっちに移るでしょう。

 

 ちなみに余談だけど、マリィは将来、ダイゴさんの影響があったのかなかったのかはわからないが(多分あった)、キリキザンをパーティに加えてガラル初のドドゲザン使いとして話題になるのだった。

 

「ダイゴさん、この水晶みたいなのって何か知ってます?」

「……マサルくん、これをどこで?」

 

 おっと? 思った反応と違うな。てっきり「んほぉ~、珍しい石たまんねぇ~!」みたいな気持ち悪い反応をするかと思ったのに、ものすごく真剣な表情で俺を見返してきた。

 

 ……どうでもいいけど真剣になるとイケメン度が七割増しになるな。

 

「えっとですね、話せば長くなるんですけど……」

 

 ただ、尋常じゃない反応ってことはこれがヤバい代物な可能性もあるので、俺はこれを手に入れた経緯を一から説明した。もちろん、バンギラスのことについてもだ。

 

「なるほど……そういう理由で。まさか、ガラルでこれを目にすることになるとは思わなかったよ」

 

 ダイゴさんは顎に手を当てて目を閉じ、静かに俺の話を聞いた後にそう言って、バッグからある物を───俺がボスバンギラスから貰ったものとよく似た水晶を取り出した。違うのは色くらいだな。俺のは緑色だけど、ダイゴさんのは水色に近い青色をしている。

 

「メガストーン、というものを聞いたことはあるかい?」

「めがすとーん?」

 

 ダイゴさんの問いにユウリが首をかしげて尋ねた。ホップやマリィも知らないみたいだったが、俺は……()()()()()()知っている。

 

「端的に言うと、これはメガシンカに必要なとても貴重なアイテムなんだ」

「メガシンカ……聞いたことがあるぞ。確か、カロス地方でしか確認されていない現象だって何かの本で読んだ気がする」

「ホップくんの言う通り。だけど、ごく最近にホウエン地方でもメガシンカが確認されたんだ」

「名前からして特殊な進化っぽいけど、どんな現象なんです?」

 

 マリィが尋ねると、ダイゴさんがニッコリと笑ってものすごく丁寧に語り始めた。途中で話が脱線してメガストーンの美しさについて語り始めたけど、ダイゴさんの話を要約するとこうだ。

 

 メガシンカとは一言で言えば「進化を越えた進化」だ。身体が成長して新たな姿となるのではなく、トレーナーと強い絆で結ばれたポケモンが、()()()()()()()()発現させることができる。

 

 そして、メガシンカしたポケモンは通常ではありえない力を発揮できるとのことだ。

 

「すっごーい! じゃあ、マサルのポケモンもメガシンカできるんだね!」

「ところが、そう簡単にもいかないんだよ。メガシンカに必要なのは、ポケモンとトレーナーと間の強い絆、メガストーン……そして、この『キーストーン』だ」

 

 ダイゴさんがジャケットに付けていたブローチを外して俺に見せてくる。見た目は七色に光る宝石だが、このキーストーンにはメガストーンとの共通点があった。

 

「気付いたかい? メガストーンにもキーストーンにも中心に()()()()()()()模様が刻まれているだろう?」

「これ、遺伝子だったんですね」

「そういう説が有力だね。メガシンカは、このキーストーンとメガストーンが共鳴することで発現する。そして、もう一点注意しなければならないのは、たとえ強い絆で結ばれていようとも、全てのポケモンがメガシンカできるわけではないということだ」

「そうなんですか?」

「うん。実は、それぞれのポケモンに対応したメガストーンでないとメガシンカはできないんだ。マサルくんのそのメガストーンはおそらく、バンギラスに対応しているものだろう。だから、それを使って他のポケモンをメガシンカさせることはできない。まあ、メガシンカできるポケモン自体がまだ五十種類程度しか発見されていないんだけどね」

 

 ほーん、なるほどな。このメガストーンがあるからといって、バンギラスをメガシンカさせてジムチャレンジで無双! みたいなことはできんわけだ。で、さらにダイゴさんに話を詳しく聞くと、キーストーンは宇宙や古代の産物とされているらしく、超絶貴重なものでダイゴさんでさえも手に入れるのに相当苦労したとのことだ。

 

「機会があれば、カロス地方に行ってプラターヌ博士を尋ねてみるといい。ツワブキ・ダイゴの紹介だと言えば、色々と力になってくれると思うよ」

 

 カロスはガラルから近いし、最初に旅する場所の候補だな。パルデアも捨てがたいけど。

 

「うーん……メガシンカか。すごいぞマサル! それを使いこなせれば、もっともっと強いトレーナーになれるぞ!」

「何年後の話になるんだろうなぁ」

「行くのは確定なんやね」

「世界を旅するのは俺の夢だからな。いつかカントーに行って聖地巡礼を……」

 

 カントーに行くのは最後だ。まずは近い所から制覇してイッシュに渡ってアローラとかいう観光地でZワザを体験して……ホウエン、シンオウ、ジョウト、カントーっていう順番に回ろう。し、シロガネ山でレッドさんに会えたりしないかしら……?

 

「キーストーンを持ってるってことは、ダイゴさんのポケモンもメガシンカできるんですか?」

「もちろん。僕の相棒のメタグロスがね」

 

 ユウリが尋ねるとダイゴさんがあっさり答えてくれた。そういうのってあっさり教えてくれるんすね。てか、超貴重なキーストーンをブローチ代わりにするって不用心過ぎません? ……ダイゴさんだから大丈夫か。

 

「君達にも僕のメガメタグロスを見せられる機会があればなぁ……」

「それ、ダイゴさんが超絶本気を出す時ですよね? ダンデくんとエキシビションマッチでもやります?」

「うん、それも面白そうだ」

「あとは、ダイゴさんが本気にならなきゃいけないすーっごい事件が起こってずばーんってメタグロスで解決しちゃうとか!」

「ホウエンの元チャンピオンが本気出さないかん事件が起こるとか縁起悪いことゆわんで」

「ユウリ、そういうのをフラグって言うんだぞ」

 

 ユウリのヤツ、フラグを立てるのもすぐ回収するのも得意だからなぁ……。まあでも、ダンデくんもいるし、何ならトウコさんもいるし、Nだって……チャンピオンクラスが四人もいるんだから何が起こっても安心だな! はっはっは! 勝ったな風呂入ってくる!

 

「そうだマサルくん。君にこれを渡しておこう」

「……なんすかこれ?」

 

 唐突にダイゴさんがジャケットの内ポケットから一枚のカードを取り出して俺に渡してきた。会員No.00008と書かれていて……もうこの時点で嫌な予感しかしない。これ以上このカードに書いてる文字を読みたくないのですが。

 

「選ばれた鋼使い(ハガネラー)にのみ持つことを許される、鋼ポケモンだいすきクラブ───通称、『アイアンズクラブ』の会員証だよ」

 

 ライオンズクラブかよ。

 

「君は先日のポプラさんとの戦いで、ついに鋼使い(ハガネラー)として覚醒した。この会員証は、君が持つにふさわしい」

「このとちくる……失礼。このへんてこ……この特殊なクラブの会員が俺とダイゴさんの他に六人もいるんすか!?」

「そうだよ。ジョウト地方のミカンちゃん、シンオウ地方のトウガンさん、カロス地方のガンピさん、アローラ地方のマーレインさん、パルデア地方のポピーちゃん、そして……ガラル地方のピオニーさん。僕と君を含めて、計八人だ。ジムバッジの数と一緒だね!」

「なんでそんな嬉しそうなんすか!? それに、鋼ポケモンだったらユウリやホップも持ってるでしょ!?」

「確かに、君の言う通りだが……残念ながら、彼ら二人はその『域』にまで達していない」

 

 ダイゴさんがそう言うと、なぜかユウリが不満そうな表情になっていた。

 

「むー……なんかちょっと悔しいかも」

「ユウリ、これは達しなくていいヤツだぞ」

 

 言うじゃねえかホップ。俺だって好きであんなんになったわけじゃないわい! ……まあいいや、何かの役に立つかもしれないし、立つかなぁ? うん、とりあえず貰っておこう。旅先で出会うことだってあるだろうしな。

 

「鋼使いはひかれ合う───マサルくん、君が世界を旅するのなら、この言葉を本当の意味で理解できる日が来るだろうね」

「……そっすね」

 

 そしてそのままダイゴさんにナックルシティまで送ってもらい、ダイゴさんは別の街へと飛び立っていくのだった。相変わらず嵐みたいな人だったな。あの人が出てくると色々濃過ぎて他のことが全部吹っ飛んじまうんだよ。

 

 でも色々貴重な石をくれたりメガストーンのことを教えてくれたり、俺達に有益なことを色々ともたらしてくれるからずるいよな。

 

「あれが、元ホウエンチャンピオンでデボンコーポレーションの御曹司……想像の十倍キャラが濃い人だったな。胸焼けしそうだったぞ。お土産に『メタルコート』貰ったし」

「あたしは『しんかのきせき』もらった。うーん、キリキザン……格闘に弱くなるけどフェアリーに有利を取れるのは大きい。それに、しんかのきせきを使えば耐久もカバーできるから将来的なパーティ候補としてありかも……はっ!? ま、マリィは簡単に鋼タイプに屈したりせんけんね!」

 

 屈するんだろうなぁ。

 

「はぁ……なんだかお腹いっぱいだぞ。夕食は軽くでいいな」

「あたしも胃に優しいものにしておこう。今晩はホテルでゆっくり休んで明日こそキルクスタウンに向けて出発やね」

「バンギラスの進化のお祝いカレーはあっさり目の味付けにするね!」

「……カレー食うのかよ」

 

 そして俺達四人はホテルへと向かうのだった。

 

 あ、ダイゴさんにダイゴマックスのこと説明するの忘れた。まあいっか。




 バンギラス編の後始末かと思いきや結局ダイゴさんが全部持っていきましたね。メガストーンやメガシンカの解説とか色々とやってくれるのでものすごく便利な人です。

 マサルはメガストーン、「バンギラスナイト」を手に入れましたが、本編中でメガシンカすることはありません。メガシンカのためというより、バンギラス編のイベントアイテム的な扱いです。メガバンギラスはエンディング後にその本領を発揮してくれることでしょう。

 次回こそキルクスタウンに行きます。ジム攻略の手前までいけたらいいな。

 ちなみにですが……。

 マサルの鋼ポケモン → ジバコイル
 ユウリの鋼ポケモン → メタグロス、ルカリオ!!(迫真)
 ホップの鋼ポケモン → アーマーガア
 ビートの鋼ポケモン → クチート
 マリィの鋼ポケモン → ドドゲザン(本作オリジナル設定)

 仲良し同期五人組。これにはダイゴさんもにっこり。

 ではでは、ここまでお読みいただきありがとうございました!
 
 次回もよろしくお願いします!

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