「───で、ダンデくんが元ガラルチャンピオンやポケモンリーグ委員長に高く評価されているのを目の当たりにして劣等感で闇落ちしかけているソニアちゃんのメンタルケアに来たわけなんだけど」
「マサルはオブラートに包むって言葉を知らないの!?」
マスタードさんとローズ委員長がハロンタウンを去った翌日、俺はソニアちゃんの自宅を訪れていた。二番道路を歩いている途中で可愛い可愛いリコちゃんに「遊ぼう!」って誘われたのを断腸の思いで断ってな。ごめんねリコちゃん。そんな悲しそうな顔しないでよ。今度いくらでも遊びに付き合ってあげるから。
で、女の誘いを断って別の女の家にやってくるというクズムーブをかました俺は、ソニアちゃんの年頃の女の子らしい可愛い部屋に入るなりいきなり本題をぶちまける。最初は遠回しにつついていこうかとも考えたんだけど、どうも俺はそういうことが苦手なのでど真ん中にストレートを放り込むことにしたんだ。
ほら、漫画とかだとはっきり言わずに遠回しで曖昧な表現ばかり使って結局言いたいことが伝わらなくて手遅れになることって多いだろ? それを防ぐために俺はあえてこうしたんだ! 年上転生者らしいムーブだな! ヨシ!
「私と同い年なのに、ダンデくんはあんなにすごくて……ううん、ダンデくんだけじゃない。ホウエン地方で古代のポケモンが復活して大惨事になりかけたところを
ソニアちゃんは指先をくるくる回しながら髪をいじる。これはソニアちゃんが考え事をしているときの癖だった。ソニアちゃんのこの仕草、可愛くて好き。
「いやめっちゃわかるわ」
「ものすごい勢いで共感してくれたね!?」
才能の差、ねえ。そんなもん前世で死ぬほど味わったわ。これでも俺は前世だと小中高と野球やっててエースピッチャーで甲子園にも出たんだけど、甲子園で大阪の例の高校にぼっこぼこにされて野球は高校で辞めたからな。残念ながらね、努力ではどうにもならない才能の差はあるんですよ。
当時の俺は高校生で才能の壁にぶち当たったわけだけど、ソニアちゃんは十歳で現実を知っちゃったからなぁ……これ、放置してたらまじで危なかったんじゃねえの?
「ぶっちゃけ、ポケモントレーナーにも才能の差はある。みんながみんなジムリーダーやチャンピオンみたいになれるわけじゃないもんな」
「そういうことよ。私、ポケモンが大好きで……ダンデくんは大事なお友達だけど、どうしてもマイナスの感情が出てきちゃうの。自分が嫌いになりそうなくらい、ね」
ソニアちゃんは自分のベッドにごろんと寝転がりながらそう言った。ソニアちゃんは真面目だな。その真面目さが普段はすごく頼りになるけど、今回ばかりはそれが裏目に出ちゃってる。ユウリの能天気さを分けてあげたくなるくらいに。
「ねえ、マサル」
「んー?」
「私、どうしたらいいと思う?」
ソニアちゃんはベッドに寝ころんだまま寂しげな瞳を俺に向けてくる。俺達が十歳と七歳でよかった。これが十年後とかだったら下手したら慰めックス的な展開になってたかもしんない。
「では、ソニアちゃんに二つの選択肢を与えましょう」
「二つの選択肢?」
「一つ目。このまま劣等感を抱えたまま自分の心を押し殺して生きる」
「ろくでもない選択肢ね!?」
「二つ目。全ての努力を尽くして泥臭くあがいてみる」
「実質一択でしょこんなの!?」
実際、どでかい壁にぶち当たった時に取れる選択肢なんて「にげる」か「たたかう」かの二択しかないんだよ。まあ、俺は前世の甲子園で「たたかう」でPPを使い切った上で野球を辞めるっていう「にげる」を選択したけどな。
「もうちょっと優しい言葉を期待してたのに……」
「それは嘘だよ。ソニアちゃんだってわかってんだろ? 今の自分の心に『優しい慰めの言葉』なんて響かないって」
俺の言葉にソニアちゃんはほっぺたを膨らませてごろんと寝返りを打って俺に背を向ける。子供って、大人が思っている以上に他者の感情の機微や言葉の真意を読み取ることができる。聞こえの良い綺麗ごとだけを並べたって、それが「嘘である」と直感的に理解する子供は多いんだ。
そして、ソニアちゃんに限らずこの世界の子供は俺が元居た世界よりもずっとずっと精神的な成長が早い。だから俺もあえてこういう言い方をしている。
「全ての努力を尽くすって……具体的に何をすればいいの?」
背を向けたままソニアちゃんが尋ねた。
「ソニアちゃんも───ジムチャレンジに参加する」
そして俺がソニアちゃんの問いに迷いなく答えると、ソニアちゃんは起き上がって驚いた表情を浮かべて目を丸くしながら俺を見てきた。
「私が……ジムチャレンジに?」
「そう。ダンデくんに思うところがあるんだったら、まずは同じステージに立たないと話にならない」
「……仮に私がジムチャレンジに参加したら、ダンデくんとの才能の差を今以上に痛感することにならない?」
「正直、そうなる可能性は高いよ」
「マサルって意外と鬼だよね」
「ただ、人の才能なんて何がきっかけで開花するなんてわかんねえし。それこそ、ソニアちゃんが自覚してなかったポケモントレーナーとしての才能がジムチャレンジを通して開花する可能性だってある」
ダンデくんだってたまたまマスタードさんと出会って才能を見出されたんだからな。もしもこのままずっとハロンタウンで俺達とバカばっかりやってたら、ダンデくんの才能は埋もれたままだったかもしれない。
「それに、仮に才能が開花しなくても……ダンデくんと同じステージに立ってできる限りの努力を尽くして、それでもなおダンデくんに勝てないって理解できたのなら……今度はちゃんと受け入れることができるはずだ」
「才能の差を?」
「うん」
「……まるで経験してきたみたいに言うんだね」
実際に前世で経験してきたからな。甲子園で自分の努力やら何やらかんやらが全部打ち砕かれて……めちゃくちゃきつかったけどそのおかげでプレイヤーとしての道をすっぱり諦めて別の道を進むことができたんだ。まあ、最終的に大学時代のどっかのタイミングでなんか知らん内に死んでなぜかこっちの世界に転生してきたんだけど。その辺のことは全然記憶にないから別にいいや。
「で、全部が終わったら……今度は別の才能を見つける道を進めばいい」
「別の才能?」
「そう。ダンデくんにはない、ソニアちゃんだけの才能。別に、ポケモントレーナーとして生きることが全てじゃないだろ? ポケモンが大好きなら別の生き方なんていくらでもあるんだ。それこそ、研究者になってガラルの未知のポケモンを探すとかさ」
「研究者、ね……そういうのもありかぁ」
ソニアちゃんがここまで悩んでいるのは、相手が幼馴染のダンデくんだからっていう部分が大きい。もしも、ダンデくんが幼馴染じゃなかったら……全く縁のないマサラタウンのレッドさんやホウエン地方の彼女がどんな偉業を達成したところで、彼女が劣等感に苛まれるなんてことはなかっただろう。なまじ身近にいる男の子がとんでもない天才だったからソニアちゃんはこうなっちゃったわけで……
いや実際、誰でもそういう気持ちになるよな。ただ俺はそういう劣等感を抱くことを、嫉妬したりすることを悪いことだとは全く思わない。むしろ健全な反応だとすら思う。ただ、その感情を変な方向に拗らせたりしなければいいだけの話だ。
まあ、こんな風にソニアちゃんに色々と偉そうに言っちゃったわけだけど……俺も七年後、今のソニアちゃんと同じように究極の天才と本気で向き合うことになるわけでしてね。
「ありがとね、マサル。ジムチャレンジの参加……前向きに考えてみるよ」
「ぜひそうしてほしい。正直、ソニアちゃんがいないとダンデくんが途中で失格になる可能性がめっちゃ高いから」
「失格? なんで?」
「ダンデくんが迷うことなくジムリーダーがいる街に辿り着けると思う?」
「……あっ」
そう。ダンデくんにとってジムチャレンジにおける最大の脅威はジムリーダーや他のトレーナーなんかじゃない。ダンデくん自身の方向音痴っぷりなんだ! 真の敵は自分自身っていう、言い方を変えれば格好良いけど実態はすごく情けないんだよ。でも大真面目な話、ナビ役がいなかったらダンデくんは絶対にジムリーダーと戦えない! それどころか開会式の会場であるエンジンシティにすらたどり着けない気がする。
「もしも私が参加しないって言ったら?」
「最悪、俺がナビ役としてついて行くことになる」
ホップやユウリにはまだ無理だからな。かといって保護者同伴のジムチャレンジってのも締まらないし。消去法で俺しかいない。
「……おばあ様にお願いしてみるね。推薦状を書いてちょうだいって」
「うん、そうして」
こうしてソニアちゃんはジムチャレンジに参加することになったんだ。まさか最後の一押しがダンデくんの方向音痴になるとは。
いやでも、考え方によってはダンデくんという主人公がソニアちゃんというヒロインの背中を押したことにならないだろうか。
うん、こう考えると王道のラブコメだな! バックボーンが方向音痴ということに目を瞑れば!
「ジムチャレンジに参加するなら私もバトルに少し慣れておかないといけないよね。それに、どうせ参加するならダンデくんに勝つつもりで挑まなくちゃ! うん、そう考えたらなんだか元気が出てきた。ダンデくんには内緒で
「その意気その意気」
なんにせよ、ソニアちゃんがやる気になってくれてよかった。
と、この時の俺は安心していたんだ。
でも、ソニアちゃんのやる気が俺の想定とは違う方向に空回りすることになると気付くのは数日後───ソニアちゃんが行方不明になってからだった。
「ダンデくんの次はソニアちゃんが行方不明かよ!!」
数日後、いつものようにユウリ達と遊んで家に帰って夕飯の準備の手伝いをしていると、マグノリア博士とユウリ、ホップ、ダンデくんがウチを尋ねてきた。いつもならソニアちゃんがとっくに家に帰ってきている時間なのに今日はまだ帰ってきていないとのこと。
ホップやユウリの家を訪ねても、誰もソニアちゃんの行方を知らないようで最後にウチに来たらしい。
でもな~、今日はソニアちゃんとは会ってないし……昨日は一緒に遊んだけど普通に元気だったんだよな。ダンデくんに対して思いつめた感じもしなかったし、俺のメンタルケアが効いたのかと安心してたくらいなんだけど。
「ソニアは今朝からものすごく気合を入れてリュックに色々詰め込んでワンパチと出かけて行ったのよ。てっきり、あなた達とどこかに探検でも行ったのかと思っていたのだけれど……」
マグノリア博士は不安気にそう言った。まじかよ……気合入れてどこかに出かけたって……どこに? 確かにさあ、この前ソニアちゃんは「ダンデくんに内緒ですっごいトレーニングをしてびっくりさせてやる」って言ってたけど……他の街まで行って野生のポケモン相手に修行してるとか?
「列車に乗って別の街に行った……なんてことは?」
「駅員さんにも聞いてみたけど、ソニアは見ていないって……」
俺が尋ねるとマグノリア博士は首を横に振る。そうだよな、駅なんてとっくに確認してるよな。かといって、ハロンタウンやブラッシータウンにそんな危険な場所なんてないし。一番道路や二番道路にある草むらでワンパチを戦わせてるならすぐにわかるし……
いや、ちょっと待てよ。危険な場所ってもしかして……
それに気付いた瞬間、俺は背筋が凍り付いたように冷たくなったことを自覚した。
「マサル、何か心当たりがあるのかしら?」
表情に出ていたらしく、マグノリア博士は不安気に俺に尋ねてくる。俺の仮説が正しかったら、思った以上にヤバい事態になってるかもしれない。だ、だけどまだそうと決まったわけじゃない、決まったわけじゃないんだ……
「博士……今、ソニアちゃんがよく身につけている物とかって持ってます?」
「ええ。出かける時にソニアが忘れて行ったハンカチならあるけれど」
「それ、貸してください」
マグノリア博士は不思議がっていたものの、俺の真剣なお願いだとすぐに理解してくれたようで可愛らしいハンカチを渡してくれた。
「わたぱち!」
「イヌヌワッ!」
名前を呼ぶと愛犬のわたぱち───パルスワンがすぐにやって来て俺の隣にちょこんと座る。そんなわたぱちを一度撫でてからソニアちゃんのハンカチをわたぱちの鼻に近づけた。
「ソニアちゃんの匂い……わかるか?」
「イヌヌヌワッ!!」
尋ねると、わたぱちは強く頷く。よしよし、いい子だ。
「よし、行けっ! 博士、ついて来てください!」
「わ、わかったわ……!」
家を飛び出したわたぱちを俺とマグノリア博士……だけじゃなくて一緒に来ていたユウリ、ホップ、ダンデくんと一緒に追いかける。わたぱちの後を走りながら俺は、どうか自分の嫌な予感が当たっていませんようにと願うのだった。
「マサル……ここって……」
「ああ、『まどろみの森』だ」
ユウリが俺の服をぎゅっと掴みながら言う。どうしてこうも、嫌な予感ってヤツは的中するんだ。
わたぱちが立ち止まったのは「まどろみの森」の入り口だった。普段は誰も入れないように入り口には鍵付きの柵が付けてあるけど、柵そのものを乗り越えようと思えば乗り越えられる。身軽な子供なら余計に、だ。
「ま、マサル……どうすればいいんだ? まどろみの森は立ち入り禁止なんだぞ」
「決まってる。探しに行くぞ……ヒトカゲッ!」
「カゲーっ!」
俺が答える前にダンデくんがモンスターボールからヒトカゲを出してまどろみの森へ入ろうとする。ちょいちょいちょい、待て待て待て! 気持ちはわかる! 今すぐ探しに行きたい気持ちはわかる! だけど落ち着け! このまま何の考えもなく森に入ったら下手したらこっちが迷って二重遭難になりかねない。
「待てダンデくん! 俺達だけじゃ危険だ。博士もポケモンを連れてきているわけじゃない。すぐじいちゃんを呼んでくるから待ってて。ユウリとホップも軽はずみな行動をするなよ?」
俺が念を押すように言うと二人は素直に頷いた。
「マグノリア博士、申し訳ないですが三人が勝手に中に入らないように見張っていてもらえますか」
「わかりました……」
「すまない、マサル。少し頭に血が上っていたみたいだ……」
「気持ちはわかるよ、ダンデくん。俺だってすぐにでも探しに行きたいんだ。でも、こういう時に焦って行動しても絶対に良い結果にはならない。だから落ち着いて……な?」
「ああ、わかってる」
ダンデくんも落ち着いたらしく、考えなしにまどろみの森に突撃する気はなくなったらしい。博士もいるし、この場は大丈夫だろう。とにかく俺はじいちゃんを連れてこないと……今日に限って父さんはターフタウンで泊まり込みの仕事をしていて家にいないからな。ふー……色々と間が悪い。
「わたぱち、お前も俺が戻ってくるまでそこで待ってろよ!」
「イヌヌワン!」
そして俺はじいちゃんを呼びに自宅へ向かって全力疾走するのだった。
「ソニアちゃんがまどろみの森へ入ったじゃと!? 今日に限って
「わかった! キテルグマ、俺について来い!」
「クーッ!」
「鍵は壊されておらん……このまま柵をよじ登って中に入ったんじゃな。しかし、マサルのような蛮族の野生児ならともかくソニアちゃんみたいなお行儀の良い子がなんで……」
再びまどろみの森の入口へ戻ってくると、ちゃんと全員がその場で待っていたから一安心。つーかじいちゃん、孫のことを蛮族の野生児って思ってたんだな。否定はせんけど。
あと、ソニアちゃんがなんでルールを破ってまでまどろみの森に入ったのかっていうと……ある意味俺のせいだよな。この前ソニアちゃんのメンタルケアをして彼女が前向きになって安心してたけど……まさかあの時ソニアちゃんが言っていた「すっごいトレーニング」がこういう意味だったなんて……予想できるかそんなもん!
「ワシが中に入ってソニアちゃんを探してくる。みんなは先に帰っていなさい」
「待ったじいちゃん! 俺も行くよ。わたぱちは俺の言うことを一番聞くんだから俺の力が必要だろ?」
「俺も行きます。ヒトカゲがいますし、自分の身は自分で守れる」
「俺も行くぞ! 暗くなってきてるし、
「私も行くっ! ソニアちゃんが心配だもん!」
「何言ってんだよ二人とも! ダンデくんはともかくユウリとホップは危険だからおとなしく家で待ってな!」
「マサルだって危ないでしょ! それに、ソニアちゃんが怖い目に遭ってるかもしれないのに私達だけ待ってるなんてできないっ!」
ユウリがぷくーっと頬を膨らませながら俺にそう言った。あかん、これ絶対言うことを聞かない時のユウリだ。ソニアちゃんを心配する気持ちはわかる……わかるけど、手持ちのポケモンがいない二人を夜の森に連れて入るのはいくらなんでも危険なんだよ。
「あのな、ユウリ。俺は別に意地悪で言ってるわけじゃないんだ。ユウリがな、ソニアちゃんや俺のことを心配してくれてるのはすごく嬉しいよ。だけど、俺にはキテルグマがいるから大丈夫。ちゃんとソニアちゃんを連れて帰ってくるから、な?」
「でもぉ~……」
ユウリの頭を撫でながら宥めるように言うも、ユウリはまだ納得できないらしい。困ったな……ユウリママを呼んできて無理やり連れて帰ってもらうか? そうすると三日くらいは不機嫌になるだろうけど、そうなったらそうなったで全力で甘やかしてお姫様扱いして接待すればいいか。
「わかった。ホップくん、ユウリちゃん……絶対にワシらから離れんこと。ワシの言うことを必ず聞くこと。この二つを守れるのなら一緒に連れて行ってあげよう」
「ほんとですかー!?」
「じいちゃん!?」
おい、正気かじじい!?
「(じいちゃん、なんであんなこと言ったんだよ?)」
「(このまま放っておいて勝手に入られる方が困るじゃろ? それに、まどろみの森が本当に怖い所だってことを直接体験させてやれば二度と勝手に入る気なんて起きんじゃろうしな)」
「(鬼だな……)」
子供の好奇心を甘く見ちゃいけない。「危険だ」とか「絶対入るな」って言われた場所にものすごく魅力を感じてしまうのは子供だから仕方がないんだ。だからこそ、じいちゃんは「痛くなければ覚えませぬ」の精神で二人をまどろみの森へ連れて行くらしい。こえーな。
「わたぱちとワシ、カイリキーが先導する。ダンデくんはワシの後ろじゃ。マサルとキテルグマは最後尾を警戒してくれ。ホップくんとユウリちゃんはワシらの間から周りをしっかり見て何かに気付いたらすぐ報告するように! マグノリア博士はここで待っていてください。もしかしたらソニアちゃんが戻ってくるかもしれませんので」
「わかりました……ソニアを、お願いします……」
マグノリア博士は沈痛な面持ちでじいちゃんに頭を下げる。博士のためにも一刻も早くソニアちゃんを見つけてやらないとな。
こうして、俺達「ソニアちゃん捜索隊」はまどろみの森へ足を踏み入れるのだった。
ゲーム内でホップが言っていた「博士の孫が酷い目に遭った」というイベントです。
あれってソニアのことですよね? ソニアのことじゃなくても本作ではそういうことにしておいてください。
ソニアってゲーム内で割と劣等感を抱いてる描写があったので、前半はあんな感じのメンタルケアイベントを入れました。でも、実際幼馴染が元ガラルチャンピオンに高く評価されてポケモンリーグ委員長に推薦を出されたら劣等感くらい抱きますよ。
しかもソニアちゃんのおばあちゃんはダイマックス研究の第一人者であるマグノリア博士だし。どうしても自分と比べちゃうよね。
ソニアちゃんが普通の家庭の女の子だったらゲームでもあそこまで拗らせなかったと思います。
次回はようやくマサルが主人公らしくがんばります。多分!
ではでは、ここまでお読みいただきありがとうございました!
次回もよろしくお願いいたします!