あとがきや裏話です。
読後の余韻をぶっ壊すと思いますので閲覧は自己責任でお願いします。
本作「すごいよ!! マサルくん」をご愛読いただき誠にありがとうございました。
本話はタイトル通り、本作を執筆しての私の感想や裏話をつらつらと書き綴っていきます。確実に読後の余韻をぶち壊すかと思いますので、閲覧は自己責任でお願いいたします。
まず、本作のタイトルの由来ですが……説明するまでもなく、ジャンプの名作ギャグマンガ「セクシーコマンドー外伝すごいよ!! マサルさん」です。本当は本作も「ガラル空手外伝すごいよ!! マサルくん」にしようかと思いましたが、ガラル空手は一切出すつもりはなく、タイトル詐欺で終わりそうなのでやめました。
ちょいちょいマサルさんネタが通じる人がいてよかったです。最初は本物のマサルさんがガラルでセクシーコマンドーを広める話にしようかなとも考えていたのですが、カオスになって収拾がつかなくなってエタると思い断念。
もしもマサルさんルートだったら、マサルさんはポケモンを捕まえず、ジムチャレンジにも参加せず、生身でガラルを旅して色々な人達にセクシーコマンドーを広めてツッコミをされることになっていたと思います。そしてガラル空手の申し子サイトウがライバルになっていたことでしょう。
マサルさん「ヒバニーのニックネームか……『げろしゃぶ』か……『フーミン』だな……!!」
ユウリ「エエーーーッ!?」
こんな感じ。本作とはまるで雰囲気が違いますね。
〇本作のコンセプト【全体】
本作の全体的なコンセプトは「もう一度剣盾をプレイしたくなるお話」でした。
剣盾ってストーリー自体はものすごくシンプルで、一本道な所があり、シナリオの後半は色々とツッコミどころが多く、賛否両論な作品でしたが私は大好きです。初プレイ時のワイルドエリアの感動は今でもはっきり覚えています。ポケモンをオープンワールドに近い感覚で遊べるようになるとは……。
あとブティックね。ブティック。お小遣いの大半が服で消し飛び、巣穴でバトルしてレコードをショップで売り払うあの日々……いやぁ懐かしい。
また、前作が「恋愛甘々青春物」だったので本作は「王道スポ根物」をやろうと思い、ガラルのジムチャレンジがあまりにもスポ根と相性が良すぎたので剣盾の世界を舞台にしました。
それと、私は基本的にポケモンの一週目は男の子主人公でプレイするのですが、剣盾は女の子主人公があまりにも可愛すぎたので、一週目から初めて女の子主人公で遊んだ作品です。
色々な意見があるでしょうが……個人的にユウリは歴代ポケモン女主人公さいかわだと思っています。だからこの子をヒロインにしたんですよね。なぜかイキリンコカレーキチになりましたが……。
正統派ヒロインムーブは悉くマリィに奪われていた気がします。そんなマリィに一切靡かないマサルくん。まあ、マサルもユウリもsecondo season開始時点でお互いに好感度マックスの攻略済みだったから仕方ない。それがわかっていたからこそ、マリィ含む他の女の子がマサルに恋愛感情を抱くことはありませんでした。
〇本作のコンセプト【恋愛関連】
本作は恋愛を主軸にしたお話ではなかったのですが、女の子達の扱いには私なりにかなり気を遣ったつもりです。というのも、前作で複数ヒロイン物の難しさを嫌というほど思い知ったので、今作は最初からメインヒロイン以外に恋愛感情を抱かせないことを決めていたのです。
そもそも複数ヒロイン物やハーレム物って主人公によっぽどの魅力がないと個人的に納得ができない性質なんですよね。私の力量ではそんな魅力的な「こいつならハーレムになっても納得できるな」っていう主人公は生み出せません。
最近の複数ヒロイン物だと「真夜中ハートチューン」の山吹が理想的な主人公だと思っています。
鈍感でもなく難聴でもなく、人としての芯がしっかりしていてヒロイン達のために努力した上で結果を出し、うじうじ悩んだりせず、ヒロイン達の感情にきちんと向き合っている。ヒロイン達が山吹に恋愛感情を抱く理由に納得ができます。
そもそも、私の考えがおかしいのかもしれませんが、鈍感系主人公がモテる理由がわからないんですよ。
鈍感=人の感情の機微に疎い=察しが悪い=空気が読めない、という風に私の中で連想ゲームが出来上がっちゃってるんですよね。そんな察しが悪くて空気が読めない人間がモテるの? 人の感情の機微に疎い人間が他者に恋愛感情を抱かせるような言動ができるの? って考えてしまうのです。現実でモテる男って察しが良くて感情の機微に敏感な人が多いですもんね。
それに、鈍感系の主人公って女の子に告白されても曖昧に流して、ハーレムを維持したいがために結果的にその女の子をキープする状況になるっていうケースが多い気がします。そういうことをするなら最初から「俺はモテまくりのハーレムを目指すぜガハハ!」って主人公の方がまだ理解できます。「口説いてるつもりもモテるつもりもないけどなぜか女の子に好かれていてそれに全然気付きません」系は本当に無理です。ヒロインが主人公に惚れる理由に全く説得力を感じないので。
ハーレムが当たり前の世界観なら薄っぺらい理由でヒロインが主人公に惚れるのも全然気にならないのですが、現代日本と同じ価値観の世界でそれをやられると「うわぁ……」ってなります。
ちゃんと女の子の気持ちに向き合って自分の言葉でその思いにこたえてあげましょう。それは男女関係なく、人として当然の礼儀だと思います。そんな当然の礼儀もできない人間がモテるわけないので。
なので、マサルは決してそういう主人公にはしないと心に誓っていました。マサルがユウリに恋愛感情を抱かれる理由をしっかり描写したつもりです。ただ、くっつくのはめっちゃ遅くなりましたが。
その理由として「マサルはユウリに対して恋愛感情を通り越した深い愛を抱いていたこと」「ユウリが恋愛感情を自覚したのがマサルとのバトル後だったこと」という二つの要因が重なり合った結果です。
マサルが転生者じゃなく普通の十四歳の男の子だったらもっと早くくっついていたでしょう。
それに加え、マサルに女の子と二人きりの場面で口説くようなセリフを意図的に言わせないようにしていました。マリィに一回あったくらい? 基本的に女の子を褒めるときは内心にとどめておくか、複数人いる中で会話の流れで他の人と一緒に褒めるようにしていましたね。
恋愛関係についてはこのくらいでしょうか。
一応言っておきますが、ハーレム物の全てを否定しているわけじゃありません。鈍感系でも難聴系でもなくヒロインの気持ちとしっかり向き合って人間的にものすごく魅力のある主人公のハーレム物は素晴らしいと思います。
あとすみません。本作はハーレム物にしないと述べましたが、よく考えたら……。
ホップ「マサル。俺はな、お前のことを誰よりも、ユウリよりも理解しているし、俺のことを誰よりも理解しているのは、お前だ」
ダンデ「俺が憧れたポケモントレーナーは今も昔も君だけだ」
ローズ「私にできなかった生き方を選んだ君を尊敬します(ネットリ)」
N「マサルは僕に初めて『トモダチ』と言ってくれた人でマサルは僕の父になってくれたかもしれなかった人だ」
レッド「初めて会った時からマサルは他人とは思えなかった」
ユウリ「かーっ! マサルは私のことが大好きだからなーっ!」
うーんこれはハーレムですね。
〇本作のコンセプト【主人公の強さ】
本作を執筆するにあたって、マサルを完全無欠のチート最強無双キャラにしようとは思いませんでした。だってその気になればゲームで簡単に無双できるのに二次創作でも無双するのは……だったらゲームやればいいんじゃね? って思ってしまうからです。
そもそも、ゲームの主人公が天才中の天才なだけで、ゲームのライバル達もあの世界ではかなりの才能がある上澄みトレーナーです。なのでマサルも最終的に「無双はできないし勝てない相手も出てくるが世界でも上位のトレーナー」という実力になりました。普通にトレーナーとして生涯飯を食っていけるレベルです。
それに、チート無双ができる主人公にすると「もうこいつ一人でよくね?」となって他キャラクターの活躍の場を奪う、あるいは活躍を奪わせないためや原作と同じ展開にするために主人公の力が不自然にナーフされてしまうということになりかねませんでした。
チート無双系主人公の実力を持て余すことなくその世界にしっかりと落とし込むのは私の力量では不可能です。そういう主人公を上手く扱える作者の方を本当に尊敬しています。
また、最初に述べたように「もう一度剣盾をプレイしたくなるお話」が一番のコンセプトでもあり、ポケモンというゲームは何もないところからポケモンを捕まえ、たくさんの経験を積みながら少しずつ強くなっていくところが一番面白く、一番の魅力だと私は思っています。
だからこそ、最初から育ち切った強い手持ちがたくさんいて無双しまくる……という主人公は本作のコンセプトには合いませんでした。マサルにも、マサルのポケモン達にも少しずつ強くなってもらって読者の方もマサルと一緒に旅をしている気持ちに少しでもなってもらえたらなと思いながら執筆していましたね。
なのでチート無双系が好きな方には合わない作品だったかと思います。
〇本作のコンセプト【ゲームシステムとの相違】
本作はゲームのシステムを考慮しない部分が多々ありました。というのも、本作のバトルは「現実に置き換えた場合にどう表現できるか」というところを意識しており、ゲームのシステムでのみ表現可能な能力が多すぎたからです。
例を挙げるとすると「とくせい」と「もちもの」ですね。この二つはゲームのシステムだからこそ成り立っていると思います。なので、本作では「とくせい」と「もちもの」について言及することはほとんどありませんでした。それらを考慮するとバトル自体がシステム的なものになり、先程も述べたように「それならゲームやればいいんじゃね?」ということになりかねなかったからです。
バトルを描写するのは楽しかったですが、とても難しかったです。どうすればシステム的になりすぎず現実的に落とし込めるかということを常に考えながら執筆していました。
〇本作のコンセプト【バトル】
本作のバトルは前述のとおり「システム的なものになりすぎない」ことを常に考えて執筆していました。なので本作のバトルは従来のポケモンシリーズよりも、偶然にもZAに近い感じのものとなりました。ZAではバトルにおける距離の概念や技の発動速度の概念があり、より現実に近いリアルタイムアクションという感じでした。
なので「こういうバトルを小説で表現したかった」と思いながらプレイしています。カナリィちゃんえちえちで可愛くて好き。絶対でんT着せてやる。……ただ、本作よりもZAの方が無法ですね。「ポケモンをタイミングよく交代させることで相手の技を回避する」なんて禁じ手もできちゃうので。
それを二次創作の小説でやっちゃうと、収拾がつかなくなると思います。互いに交代を連発しまくって相手の技を回避しまくる……ゲームとしては面白いかもしれませんが、ポケモンバトルが興行として成立しているガラルではウケないだろうなぁ。
だから、バトル中の交代におけるルールを明確に決めていました。交代できるタイミングは「どちらかのポケモンが倒れた時」「互いの合意があった時」のみと。そういう風にルールを決めておかないと「不利なポケモンだから交代」→「相手も不利なポケモンだから交代」→「また不利になったから交代」という交代の無限ループに陥って全然バトルが始まらないと思ったからです。そんな光景を見せられたら観客が暴動を起こしそうですね。
また、ZA以外のゲームだとバトル中にどの技を出すか考える時間がありますが、リアルバトルやZAではそんな悠長な時間はありません。数秒考えこんでしまって動きが止まるとその間に技を畳みかけられて戦闘不能になってしまいます。
だから「ゲームの知識」や「ゲームでの対戦の経験」は現実的なバトルに役立つことはあってもそれだけで無双はできないでしょう。だって、パワプロがめっちゃ上手い人がリアルの野球も上手いとは限らないじゃないですか。本当に必要なのはそういった知識を生かせるだけの瞬間的な判断力、並列処理能力、視野の広さ等……ポケモンバトルはスポーツに通じるところが多々あります。
そういう理由があってマサルを元高校球児という設定にしたのですが……そこは個別のキャラクター解説で述べていきます。
〇本作のコンセプト【他キャラクターとの関わり】
マサルを他キャラクターと関わらせるにあたりいくつか気を付けていたことがあります。その一つとして「マサルを活躍させるために他キャラクターを無能にしないこと」です。
基本的に私は原作、原作キャラクターに敬意をもって執筆しているので、原作キャラクターを無能化させて主人公を活躍させるというのは絶対にやってはいけないことだと考えています。主人公を活躍させたいのなら、他のキャラクターを有能に描写した上で、そんな有能な他キャラクターにできなかったことを主人公にやらせる……これこそが本当の活躍なのではないかと思います。
私自身、それをきちんと描写できていたかどうかは読者様のとらえ方次第ですが、少なくともそういう部分を心掛けて執筆していたつもりです。
特にローズのブラックナイト周りは相当気を遣いました。シナリオで一番ツッコミどころがある部分だったので。ただ、ローズは炭鉱夫から一代でマクロコスモスをあそこまで成長させたとんでもなく有能な人間なので、彼をどれだけ有能に描写できるかがキーポイントでしたね。
ローズは別にガラルを滅ぼしたいわけでも世界を征服したいわけでもないので、ダンデがムゲンダイナの制御に失敗した際の保険も用意していたと思うんですよ。この辺りは完全に私の独自解釈になりますが、本作でのローズの保険がカントー組、イッシュ組、ダイゴさんをガラルに招聘するというものでした。
……ゲームでは主人公とホップがザシザマを連れてこなければ詰んでいましたがね。いや、それでもゲームのローズも何か対策を講じていたはずだと信じています。
他に気を付けていたのは「過剰なヘイトキャラを出さない」ことです。ヘイトキャラって物語を動かす上で重要な役割なのでしょうけど、かなり上手く動かさないと「主人公を正当化するためのかませ役」で終わってしまいがちなんですよね。また、そういうキャラを出して感想欄が荒れて執筆意欲がなくなってエタる可能性もあったので、そういうキャラを登場させないようにしていました。
あと単純に、そういうヘイトキャラに主人公がSEKKYOをぶちかまして周囲が「主人公SUGEEEE!」ってなって主人公を全肯定する展開が普通に嫌いだったという理由もあります。
ただ、剣盾にはそういうヘイトキャラになりかねない人物がいました。
そう。ビートです。
彼は初対面から嫌味ったらしい態度で主人公に何度も喧嘩を売った挙句リーグ委員長のポケモンで国の重要文化財をぶっ壊すという暴れっぷりをゲーム内で披露してくれました。心が純粋な小学生がプレイしていたらビートのことを「嫌なヤツ!」って思うでしょうが、私は初プレイ時「絵にかいたようなコテコテの嫌味キャラが出たな!」とわくわくしていました。
最終的にビートはポプラに拾われてピンク落ちして許された感を出していましたが……まあ、彼のことを嫌いな人は嫌いでしょうね。でも私は好きですよビートのこと。弄れば絶対良い反応してくれるので。現にマサル達にさんざん弄らせたので。
人のポケモンで遺跡をぶっ壊したのは何も擁護できないけどな! そこは擁護するつもりもないけどな!
あれに関してはローズが上手く隠蔽したと解釈しています。ゲーム内でビートのことを本気で残念がっていましたしね。彼の将来を壊さないために、裏でローズが手を回したのでしょう。
ただ、ビートは扱いを間違えれば過剰にヘイトを集めるキャラになりかねなかったので、本作の中でもマサル達に説教させずにビートの態度やビートがやらかしたことをネタとして徹底的に弄らせることで回避しました。回避できたかどうかは読者様の受け取り方次第ですが、少なくとも私はビートに過剰なヘイトを集めないよう心掛けたつもりです。
あとは……そうですね。「主人公が評価される理由に説得力を持たせる」ことでしょうか。
マサルはガラルでの旅を経てジムリーダーをはじめ、多くの人から高く評価されるようになりましたが、評価されるだけの結果をマサルに出させたつもりです。マサルというキャラクターの詳細は後述しますが、マサルは基本的に芯がしっかりとしていて相手に対して敬意をもって接し、努力を怠らず困難に立ち向かい結果を掴み取ってきました。
神様からもらったチート能力で無双して周りからちやほやされるぜ! 的なものではなく、周囲に評価されたのはマサルのパーソナリティによるところが大きいです。マサルはローズ達大人組に対してもしっかりと自分なりの考えを主張でき、ジムチャレンジやチャンピオンカップであれだけのパフォーマンスを披露した上、ムゲンダイナの心に寄り添い主と認められた。
盛り過ぎた感は無きにしも非ずですが、これらは全てマサルが旅の中で、前世で積み上げてきた結果だと描写してきたつもりです。
……年を取るといけませんね。何事にも説得力を求めてしまうようになってしまいました。子供向けゲームが原作なのに深く考えすぎてしまうのが私の悪い癖です。要反省。
〇各キャラクターの解説
ここからは主要なキャラクターの解説を行っていきます。
【マサル】
本作主人公。ポケモンはBWまでしかプレイしたことがない元高校球児が二十歳の時に不運な事故で命を落とし、ガラルに転生する。
彼に課したテーマは「才能への挑戦」です。
前世で甲子園の決勝まで上り詰めた天才が、自分を遥かに上回る才能の持ち主達に打ちのめされ、挫折し、全てを諦め、ただ現実を受け入れることしかできなくなってしまった。
そんな過去を持つ少年が何の因果か再び真剣勝負の世界に挑むことになる。前世と同じく、自分を遥かに上回る才能の持ち主がすぐそばにいると理解しながら。
そして、旅の中で少年はたくさんの人達と出会い、たくさんの経験を経て、消えることのない心の灯を取り戻す。この先、もう二度と、少年が挫けることはないだろう。
うん。王道スポーツ漫画の主人公のようですね。
私は個人的になんでもできる最強チート無双主人公よりも泥臭くあがいていく主人公の方が好きだったりします。ただ、マサルは別にポケモントレーナーとして平凡というわけではありません。むしろ相当に才能がある部類です。ただ、ユウリというゲーム主人公並みの才能を持つ天才がすぐそばにいるから平凡に見えてしまうところもあったでしょう。
マサルに限らず、ホップもマリィもビートもあれだけの若さであれだけの実力を身に着けているのでトレーナーとしては上澄みも上澄みです。そんな上澄みにいる彼が、彼らがさらなる高みにいる天才達に挑む。
私はそういうお話を書きたかった。
ただ、ポケモンというよりも高校のスポ根ものだなと思いながら執筆していました。マサルの心情や考え方、勝負の世界への向き合い方、対戦相手へのリスペクト。この辺りは私が学生の頃、運動部時代に培った経験や思想が詰め込まれています。
だから運動部の経験がある人や真剣勝負の世界に身を置いたことがある人等は共感できる一方で、こういったお話に共感できない人、マサルの考えを理解できない人もたくさんいるだろうなとも思っていました。そこについてはもう仕方がないと初めから割り切っていましたね。だって私がそういう主人公でそういうお話を書きたかったから。
マサルの性格は……みなさんご存知の通りです。基本的には陽気でコミュ力が高く、相手への敬意を忘れない芯のしっかりしたスポーツマンです。前世で高校野球を引退後、死ぬほど勉強して国立大学の一般入試を突破しているので頭も悪くありません。
もしもプロ志望届を出していたらドラフト4位で日ハムから指名されていた程の実力者です。ピッチングスタイルは速球派であり抜群のコントロールを持つ技巧派。打者との読み合いを得意とし、自分の情報を知られていない相手には荒れ球ピッチャーを演じつつ要所要所でビタビタのアウトローやインローに決めることができるピッチャーです。持ち球はスライダー、スプリット、チェンジアップ。緩急も使いこなせてスタミナお化けの怪我知らず。だけどさすがに予選から甲子園の全試合を一人で投げ抜いたので決勝戦では疲労困憊となり、大阪の名門校に打ち込まれ敗北。という感じです……熱闘甲子園で特集組まれそう。
この高校球児としての経験がポケモンバトルでも遺憾なく発揮されています。前述した通り、ゲームの知識や対戦の知識をリアルポケモンバトルに活かせることはあっても、それだけでは無双できないと私は考えています。一瞬で目まぐるしく変化する状況を即座に把握し最適な判断をくだしつつあらゆる場面を想定し物事を並列に処理していく……リアルポケモンバトルってほんとにやばいと思います。
そしてこれはスポーツにも共通していることでもありますね。野球は一球ごとにプレイが止まるスポーツですが、一瞬で判断しなければならないことが山のようにあります。点差、球種、コース、ランナーの状況、アウトカウント、ストライクカウント、ボールカウント、守備位置、天候、風、打者の傾向etc……。
そういう世界で生きてきたマサルの経験がポケモンバトルにしっかりと反映させられた……と、私個人は思っています。この高校野球での経験、後がない真剣勝負の世界に身を置き続けた経験こそがマサルの強さの源でもあり、マサルがユウリに明確に勝っている部分です。
ただ、マサルはユウリにトレーナーとしての才能で劣っているからと言ってウジウジ悩んだりもしません。女々しくウジウジする主人公ってあんまり好きじゃないので、マサルは現実をすっぱり受け入れた上で「じゃあどうするか?」を考えてきちんと行動に移すことができる人間だと描写したつもりです。
まあ、こういう風にあらゆることを「現実だ」と受け入れられる現実主義的思想は読者の皆様が一番共感しづらかった部分かなと思います。
でも、この「現実主義的思想」はマサルというキャラクターを描く上で絶対に外せない要素でした。前述したように、現実を受け入れることしかできなくなった少年が再び心に闘志を抱くまでのお話を書きたかったので。
そして、闘志を取り戻し覚醒したマサルが、自分を遥かに上回る才能の持ち主であるユウリに挑む。
ある意味、マサルにとって旅の集大成は「マサルVSユウリ」でした。
だけど、そんな天才をあと一歩まで追い詰めながらもマサルは惜敗しました。この展開は「ユウリに勝たせるため」ではなく、マサルが「前世と同じ状況で敗北する」も「かつてのように心が折れたりしない」というマサルの精神的な成長を描くためでした。
主人公であるマサルを敗北させる。賛否両論の展開で、色んな意見が出てくることは想定していましたが、私は何があっても、何を言われてもこの展開だけは譲らないと最初から決めていたので、合わない人はごめんなさい。主人公が絶対勝つ他のお話を読んでくださいとしか言えません。
ただ、「マサルVSユウリ」は私がやりたかったことを全部詰め込んだので満足していますが、バトル展開の描写不足で読者の皆様を混乱させてしまったことを改めてお詫びします。
正直に言います。私はもう「マサルVSユウリ」以上のバトルは書けません。あのバトルに私の全てを注ぎ込んだので。レッドとのバトルやユウリとの再戦を書いてほしいという期待のお言葉をいただきましたが……ごめんなさい。無理です。みなさんで結果を想像してくださいとしか言えません。
あと、恋愛関係に関しては本編の通りです。ユウリに対して序盤から深い愛情を抱いていましたが、それは恋愛感情をすっ飛ばした家族愛のようなものでした。ただ、彼女と旅を続けるうちに、「ユウリとこの先もずっと一緒に居たい」という彼女への愛情を再認識し、あのような形で結ばれました。
割と序盤で「ユウリはいざとなったらホップがもらってくれるだろう」と内心思っていたりもしましたが、実際それは正しいです。マサルがユウリ以外の誰かと結ばれた場合、ユウリはホップが幸せにしてくれます。隙を生じぬ二段構え。行き遅れるユウリなんていなかったのだ!
また、マサルは私としてもとても動かしやすいキャラクターでした。
変に捻くれていたり拗らせていたりというような面倒な性格ではなく、誰とでもしっかり会話ができてボケもツッコミもこなせるので、会話や展開に困ることはありませんでした。ユウリと二人なら基本的にツッコミに回り、マリィやビートがいる場合はボケに回ります。同期の五人はぐだぐだ会話させているだけで楽しかったですね。
あと、でんTについてですが……これはキャラ付けの一環みたいなものです。最終的にでんTの会社がスポンサーになって、各地方の実力者達をバトルで打ち負かし、でんTを着せる妖怪と化しました。ユウリはユウリでカレーキチだからお似合いのカップルだと思います。
それと、とても重要なことをお伝えしますがなぜそもそもマサルというゲームの男主人公に転生させたのかというと……。
私はポケモンの男女主人公のカップリングが大好きだからです!
これに尽きますね、はい。もっと男女主人公カップリング物が流行ればいいなと常々思っています。
では次にマサルのポケモン達を紹介していきましょう。
・インテレオン♂
マサルの相棒。セミファイナルトーナメント後、機動力と命中率にますます磨きをかけ、レジエレキの動きを参考にしつつ瞬歩もどきを習得。どんな状況でも絶対に攻撃を外さない超高機動力隠密スナイパーと化す。セレナはマサルのインテレオンを見て自分のゲッコウガより忍者してると驚きました。耐久力は紙だがバド様の「当たらなければどうということはない」という言葉に大きな感銘を受けたらしい。
バトルで対面した場合、初手で落とさないと無限「かげぶんしん」みたいなことをやった上で超精密射撃で的確に急所を撃ち抜いてくるめっちゃ面倒な相手です。
・シャンデラ♂
一般ポケモン最高を誇る超火力特殊アタッカー。ヒトモシ時代は人見知りでおどおどするも立派に成長。ユウリのメタグロスに勝てなかったことがよほど悔しかったらしく、バド様の下で修業を積んで火力にさらに磨きをかける。「相手の守りなぞ圧倒的火力で捻じ伏せればよいのだ」というバド様の教えを忠実に守っている。ミアレシティでシャンデラナイトを手に入れたのでメガシンカも可能。
・ジバコイル
マサルが
・ニンフィア♀
マサルパーティーの紅一点。マサルと寝た回数はユウリよりも遥かに多い魔性の女。マサルに甘やかされるのも大好きだが、その時のユウリの反応を見るのも大好きな悪戯っ子でもある。また、マサルと一緒にベッドで寝る権利を懸けてわたぱちと日々争いを繰り広げていたので、マサルはみんなで寝られる大きなベッドを買うことになった。
・バンギラス♂
色違いであるが故、群れから追い出されるもトラウマを乗り越えたことで進化し、あらゆる強敵を打ち砕き、皆を守る力を手に入れた。せっかくの600族だから特別な進化をさせよう思い、専用の進化イベントを用意しました。シャンデラと同じくミアレシティでキーストーンを手に入れたのでメガシンカ可能。このバンギラスはストーンエッジを絶対に外さない。
・ムゲンダイナ
マサルとの出会いを経て、己の力を完全に制御する術を覚えた。ダイマックスも可能となるが、技封じ等の理不尽な力は再現不可能。あれはダイマックスエネルギーを無限に注入され続けた副作用だと思っています。ただ、耐久力と火力が爆上がりするのでそれだけで十分に理不尽な存在。
自分という存在を受け入れてくれたマサルをこよなく愛し、ムゲンダイナにとってマサルは最初で最後の主となった。マサルがその生涯に幕を下ろした後、人知れずまどろみの森の奥深くで「ガラルの守り神」として1000年先も2000年先も3000年先も、マサルの愛したガラルを守り続けた。……擬人化したら激重感情持ちヒロインになるヤツ。
・ウーラオス♂(連撃の型)
マスタードの下での修行中にマサルと出会い、仲間となった。牧場にはキテルグマやカイリキーやバンギラスがいて組手相手に事欠かないので毎日楽しく過ごしている。時々マサルが組手に混ざることもあり、キテルグマと殴り合っている姿を見て「こいつ本当に人間なのか?」とマサルを訝しむようになった結果、ジバコイルと仲良くなる。それはそれとしてマサルのことは信頼している。
・レジエレキ
なぜマサルについてきたのかは全くの謎。毎日色んな所をぴょんぴょんしており、数日フラッといなくなることもザラにあるがちゃんと牧場に帰ってくるのでなんだかんだハロンタウンに愛着を持っているようだ。バトルにはほとんど関心がなく、マサルもそれを理解しているので積極的にバトルに出そうとはしない。シロナがでんTを着ることになった要因でもある。
・マサルのレアリーグカード
「子供達から 絶大な人気を誇る ガラルの四天王。今年遂に チャンピオンユウリを倒し ガラルスタートーナメントの覇者となる。その場で チャンピオンユウリにプロポーズし 彼は 伝説となった。間違いなく 世界で一番 でんせつTシャツが 似合う男だろう。そんな彼は 今日も どこかで戦っているに違いない。もう二度と 消えることのない 灼熱の闘志を 燃やしながら」
ちなみにマサルはガラルで唯一、ユウリに勝てるトレーナーですね。マサル自身はダンデやマスタードに負けることもありますが、ユウリに対して三割くらいの確率で勝ちを拾えます。
マサルに関してはこんなところでしょうかね。
すみません。本当は他のキャラも細かくコメントしていくつもりでしたが長くなりすぎるので「あとがき【その2】」を後日投稿します。
……なんであとがきがこんなに長くなってるんだ?
最後に、今のところ思いついているifルートについて軽く言及しておきます。
・マリィ√
ユウリ「マリィがマサルに寝取られて!? マサルがマリィに寝取られた!?」
ホップ「ユウリが二重に脳破壊されているぞ」
『マサルのスパイクタウン永住計画~妹に彼氏ができた哀愁のネズ旅立ち編~』
・ナンジャモ√
マサル「ルールル ルルル ルールル♪」
ナンジャモ「マサル氏がまた僕の配信を乗っ取った!?」
『ドンナモンジャTV特別企画「マサルの部屋」~グルーシャ怒涛の高額スパチャ編~』
・タロちゃん√
タロちゃん「マサルくん! またパパと探検に行くんですか? 彼女を放ってパパとばかり仲良くしちゃって……そういうの、良くないと思います!」
『ヤーコン探検隊壊滅の危機!? タロお嬢様の機嫌をダイマックスさせろ!! ~アカマツ脳破壊編~
・カナリィ√
マサル「賭けるものは金でも地位でも名誉でも
カナリィ「……へぇ。面白いっすね。じゃあ僕に負けたら一か月間下僕やってもらうっすよ」
『カナリィ屈辱のシビルドンTシャツ着用ゲーム実況! ガラルのトレーナーがメガシンカを使いこなせるなんて聞いてないっすよ! ~ピュール&ムク怒りのマサル襲撃編~』
やるかどうかは別としてこんな感じの内容が頭に浮かんでいます。マサルはミアレシティでもしっかり適応できそうですね。
それではまた「あとがき【その2】」でお会いしましょう。
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最後に、本作の推薦文を書いてくださった方にこの場をお借りしてお礼申し上げます。
推薦文なんていただいたのが初めてだったので、とても嬉しかったです!
皆様も是非ご一読ください!
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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