評価、感想、ここすき、お気に入り登録等ありがとうございます!
執筆の励みになっております。
ナンジャモ√の【グルーシャ脳破壊編】です。
「どうやらあれが観測ユニットのようだね」
「うーわ、壁に蔦が……放棄されて結構時間が経ってるみたいっすね」
二時間ほど歩くと、蔦に覆われた一階建ての建造物の姿が見えてきた。これまでの道中では特にポケモン達に襲われることもなく、マサル氏達が話していたパラドックスポケモンらしきポケモンの姿も見えず、少し拍子抜けだった。
とはいえ油断はしないでおこう。なんと言ってもあのマサル氏とダイゴ氏だ。ああいう人種は厄介事をほいほい引き寄せるに違いない。僕は詳しいんだ。
「はあ、はあ……やっと休憩できる」
「生徒会長は案外体力ねえんだな」
「運動は苦手だから。ボタンは意外と平気そうだね」
「ウチもインドア派やけど……ガラルで色々連れ回されたから」
ボタちゃん氏がそう言ってマサル氏に恨めしそうな視線を向ける。ああ、そういえばボタちゃん氏もガラル出身なんだよね。それでマサル氏に振り回されてたと。うんうん、わかる。すごくわかるよその気持ち! 君も僕と同じなんだね。ボタちゃん氏とは仲良くなれそうだ。
「おや、何やら不思議なポケモンがこちらに近づいてくるね。あれがパラドックスポケモンかな?」
「チリちゃんさんからもらったデータにはないっすね」
「あ! トップのポケモンだ! へー、トップのポケモンってエリアゼロに生息してたんだ! あのポケモン、キラフロルって名前ですっごく強いんだよ! 毒タイプや鋼タイプのポケモンも毒状態にできて戦闘不能になる寸前に周囲にどくびしを撒き散らすんだ!」
「えっ、怖……急に早口になるやん」
「ほう? 鋼タイプすら毒状態にする……実に興味深いね。それにフォルムも美しい。ナイス鉱石!」
「めっちゃ面倒な特性持ってんだな。バトルだと初手で対面すると厄介だ」
「でもにぃに。確かオモダカさん、キラフロルを最後に出してきたよ」
「えぇ……?」
「僕の時は確かドドゲザンを三番手くらいに出してきましたね」
「舐めプ……? いやいやさすがにポケモンリーグのトップがそんなことを……うん、あくまでチャンピオンランクになるための試験だったに違いない! 次に戦うときは初手キラフロルのラストドドゲザンなんやろなぁ……」
「よーしアオイ、ハルト! 一緒に戦おう!」
「へっへっへ。ここで華麗にキラフロルを撃退すればアオイちゃん株ストップ高間違いなし!」
「準備運動くらいにはなりそうだね」
さっきまでへにょへにょだったネモ氏が急に元気になった。そういえばよく考えたら三人ともチャンピオンランクなんだよね。だったら素直に任せておこう。というかこのメンバーって僕より強い人達ばっかりだな!!
ナンジャモ√【グルーシャ脳破壊編】ゴールデンにぃにと共鳴する妹達
『無事に一つ目の観測ユニットに辿り着いたようだな。ここは八十七年前にエリアゼロの調査のために作られた中継地点だ。ここでは電気を使える。水道も恐らく生きているだろう。ではボタン、中央のパネルを操作してロックを解除してくれ』
「え? ウチ?」
「ボタちゃんがメカニック枠なんだから当然っしょ」
「ボタンボタン! あたしが代わりにやってあげようか?」
「壊しそうだからおとなしくしてろ」
キラフロルをあっという間に撃退し、観測ユニット内に入るやいなや、埃っぽい空気が僕達を包み込んだかと思うと博士達からの声が建物内のスピーカーから響き渡った。なんか……あんまりこういうことは思いたくないけど、博士達の声がすごく機械的に聴こえるんだよね。僕の気のせいだといいんだけど、ペパー氏が何かを疑うような、腑に落ちないような表情をしているのがどうにも気になる。
「うっし。じゃあ休憩がてら飯にすっか。それでいいですよねダイゴさん」
「そうだね。まだまだ先は長い。しっかりご飯を食べてお昼からも頑張ろうか。日が暮れる前に第二ユニットまで辿り着きたいからね」
「っつーわけだ。ハルトとネモとボタちゃんは建物内を見回って水の確保と設備の確認。俺とペパーで飯の準備。ダイゴさんとナンジャモさんは換気とこの辺を軽く掃除してもらっていいですか?」
「にぃに! あたしは?」
「……お前は俺の目が届く範囲でダイゴさん達のお手伝いをしてろ」
「つまりあたしから片時も目を離したくないと! ほんとにあたしのこと大好きなんですね!」
「なんで俺に懐く女はこんなのばっかなんだ」
そしてみんなマサル氏の指示通りに動き始める。もはやマサル氏がリーダーなんじゃ……と思ってダイゴ氏を見てみると、ダイゴ氏は腕を組んで後方支援者面して満足そうにうんうん頷いていた。ダイゴ氏はマサル氏のなんなんだ!?
というかご飯の準備を男の子二人でって……待つのじゃナンジャモよ。ここは普段僕を舐め腐っているマサル氏に僕の圧倒的女子力を見せつけて「さすがですナンジャモさん! さすナモ!」させる良い機会ではなかろうか?
ニシシシ! よーし、そうと決まればさっさと掃除を終わらせてマサル氏をわからせてやるか。
……と、そう思っていたのに。
「あ、すみませんナンジャモさん。お気遣いだけ受け取っておきます。俺、自分が作るカレーの鍋は誰にも触らせたくないんすよ」
「ペパー氏は!?」
「ペパーにはサンドイッチを任せてるんで」
僕の女子力が謎の職人魂に敗北した!! お、おのれ~!! いつか僕の手料理を披露して「さすナモ」させてやるから覚悟しておけよマサル氏!!
「期待しててくださいねナンジャモさん。第一回ガラルカレーフェス第三位の実力をお見せしますから」
「そこは優勝じゃないんかい」
「子沢山ジムリーダーとチャンピオンママには勝てなかったよ」
「あたしのママも料理上手ですよ……待てよ? あたしはチャンピオンだからママはチャンピオンママ。そしてマサルにぃにはチャンピオンママにカレーバトルで負けたということはあたしのママに負けたと同じつまりすでにあたしとにぃには家族だった? すごい。まるですきのないかんぺきなりろん!」
「脳みそパラドックスしてんのか?」
アオイ氏のこの兄に対する狂気じみた熱意は何!? 確かにマサル氏はアオイ氏を色々気にかけてるけど、これって兄っていうより娘を心配するパパのような気も……。ふーん、マサル氏がパパかぁ……フヒッ。
「ナンジャモさんがまたにぃにをいやらしい目で見てる! えちえち警報発令! えちえち警報発令! マサルにぃにが欲しければ!! このあたしを越えていけ!!」
「見とらんわい!! それに『また』ってなんだよ『また』って!!」
「酷い!! やっぱりナンジャモさんも俺の身体が目的だったのね!!」
「まるで他の女にも身体を狙われたことがあるみたいな言い方だな!!」
「まあ都合良く(ソニアちゃんの調査や研究の手伝いで)利用されたことはありますね」
「あれー!? 意外と地雷な話題だったかー!?」
ガラルの貞操観念はがばがばだった!? いや待てナンジャモよ。あのマサル氏の発言をそのまま受け取って良い訳がなかろうて。どうせ肝心な所を言ってないだけに違いない。それで僕の反応を楽しんでいるんだな? だがしかし!! このナンジャモ!! 伊達にマサル氏に振り回され続けてはいないぞ!! 君の考えなんてまるっとお見通しだ!!
「ふ、ははっ! なんかいいなぁそういうの。アオイとマサル、ほんとに家族みたいだぜ」
ちょ……おまっ! ペパー氏!? き、君がそういうこというと重いんだよ!! しかーし!! こんなことでこのナンジャモは動じない。数多の無茶振りを捌き続けてきた僕が!! 年上のお姉さんであるこの僕が!! 圧倒的包容力で華麗にペパー氏をフォローしてみせようではないか。
ふっ、これでマサル氏も少しは僕を敬って───
「何言ってるの? ペパーはあたし達の大事な友達で、もう家族みたいなものでしょ?」
「アオイの言う通り。ペパーも今日から俺のことを『兄』と呼んでくれてええんやで?」
「ははっ、なんだよそれ。でも、そっか。大事な友達で、家族みたいなもん……か。いいなそれ。マサルを兄貴って呼ぶのはちょっと、いやかなり抵抗あるけど」
ちょおーい!! 僕がフォローする前になんか良い感じに話がまとまろうとしてるぅ!! ぼ、僕の年上の頼れるお姉さん的包容力がががががが!! ……ふぅ、落ち着けナンジャモよ。まだエリアゼロの調査は始まったばかり!! ナンジャモの戦いはこれからだ!!
あ、カレーとサンドイッチはとても美味しかったです。はい。
「俺さ。昔、父ちゃんと母ちゃんに会おうとして大穴に乗り込んだ時、この辺で見たことのない生き物に襲われたんだ。今思えば、あれがパラドックスポケモンだったんだろうな」
「へー、どんなポケモン?」
「うーん……あれはポケモンっつーより、もっと凶暴で禍々しいような、メカメカしい機械っぽいような……マフィティフもそいつにやられたんだよ。二度と会いたくねえ」
「そっか! 早く戦いたいね!」
「……言うと思った」
昼食と休憩を終えて僕達は再び出発し、第二観測ユニットを目指す。
その道中で、ペパー氏が過去のことについて少しずつ話してくれた。
あれ? ペパー氏のマフィティフってポケモンセンターでも治らないような傷を負ったって話だったよね? ……え? そんなヤバイポケモンがこの先ウロウロしてるってこと? っていうか今更だけどポケモンセンターで治らなかった傷を治した秘伝スパイスって何!?
「そういやペパー。前に大穴に入った時はどうやって戻ってきたんだ? コライドン?」
「……そらとぶタクシーに泣き入れて来てもらった」
「パルデア最高機密にタクシー呼んだんかい!? 運ちゃんも気が気じゃなかったろうなぁ……」
こんなところで子供が迷子になったら普通はリーグ案件だよね。いやほんとペパー氏が無事でよかったよ。一人でこんなところに乗り込むなんて命がいくつあっても足りないや。
「ネモ、大丈夫か?」
「だい、丈夫……です。……いやごめんなさい。ちょっとキツいです」
その後も特にポケモン達に襲われることなく坂道を下っていき、日が傾き始めた頃、ネモ氏がかなーりしんどそうな表情で肩で息をしながら歩いていたのでマサル氏が心配した様子で声をかける。僕は体力的には大丈夫だけどこんなに歩いたのは久しぶりだからちょっと足が痛いかも。
「第二観測ユニットまでもうちょい距離がありそうだし無理はさせられねえな。かといって、日が落ちたら危険度が跳ね上がる。……よし、ウーラオス!」
「べあくあ!」
マサル氏が呼び出したのはマッチョな灰色イケメンクマさんポケモンだった。お、覚えてるぞこの子! ハラバリーの「リフレクター」をあっさりぶっ壊して大暴れした格闘ポケモン!
「俺とネモの荷物を持ってくれ。ネモは俺が背負っていく」
「あーっ! ネモばっかりずるーい! あたしも足痛いからおんぶしてにぃに!」
「叫ぶくらい元気だな、ヨシ!」
アオイ氏がじだんだを踏んでる。ほんとに元気いっぱいだな君。
「ナンジャモさんは大丈夫ですか? 少し足を痛そうにしてますけど」
「あー、うん……。ちょっと痛いけど大丈夫だよ。……よく見てるな君」
「え? そりゃまあ、ナンジャモさんですからね」
「……どーゆー意味だ?」
「はっはっは」
「笑って誤魔化すな」
僕の疑問には答えずマサル氏はネモ氏を背負ってさっさと歩いて行ってしまった。このやろ~……僕もアオイ氏みたいに抱き着いて甘えてやろうかぁ? おぉん?
「ウチの心配はせんのか!?」
「ヨロイ島でマスタードブートキャンプ~脱引きニート目指せ復学編~をクリアしたボタちゃんがこのくらいでへばるわけねーじゃん」
「あっあっあっ……高速ヤドンとの無限シャトルラン……ダクマとのエンドレスガラル組手……あっあっあっ」
「ボタちゃん氏のトラウマが再発しとるーっ!?」
すっげー不穏なワードが聞こえてきたけど僕は絶対に深堀りしないぞ! 下手にツッコめば「じゃあナンジャモさんもやりましょうか!」って展開になるに決まってる!! っていうか高速ヤドンってなんだよ!! ヤドンが機敏に動けるわけねーだろ!!
「ネモも体力付けたかったらヨロイ島でブートキャンプするしかねえなあ」
「え、遠慮しておきます……」
「マスタード師匠は元ガラルチャンピオンなんだが?」
「え!? 元ガラルチャンピオンと無限エンドレスバトルできるって!?」
「(シュートシティには)バトルタワーもあるぞ」
「ガラルは私の真の故郷だった……?」
「あたしも! あたしもガラル行くーっ!」
「世界一周したら帰り道でお前らを拾ってやるよ」
「マサルさん、帰り道とは言わず今すぐアオイを連れて行ってくれてもいいんですよ」
「いやそれは勘弁」
……そっか。馴染み過ぎて忘れてたけど、マサル氏って世界を旅してる途中だったんだよね。いつかはパルデアを出て他の地方へ行っちゃうんだ……。
あ、まずいまずいまずい。まずい。
思ったより……思ったより寂しいと思ってしまっている僕がいる。
うおおおおおおおっ!! ありえんありえんありえんありえん!! あのマサル氏だぞ!! 僕を散々振り回して屈辱的な目に遭わせて配信を乗っ取ったマサル氏だぞ!!
言わばマサル氏は!! 僕の心の平穏を脅かす存在だ!!
だからその……寂しいと思わなくてもいいはずなのにな……。
ええい!! 変なこと考えるなナンジャモよ!!
こんな時は!! バトルをしてモヤモヤを発散するに限る!!
「かかってこんかいパラドックスポケモンよ!! ナンジャモの本気、見せたろやないかい!!」
「お? ナンジャモさんがめっちゃやる気満々。丁度よかったっす。なんかこっちに突撃してきてるパラドックスポケモンがいるんで相手してもらっていいですか?」
「お任せあれ! パラドックスポケモンの一体や二体、この僕が蹴散らしてやるぞよ~!」
「あ、五体くらい来てます」
「け、蹴散らしてやるぞよ~……」
「声ちっさ」
ご、五体はちょっと予想より多い。多いがしかし!! 今さら退けるかーっ!!
「……援護しましょうか?」
マサル氏がすっげー心配そうな目で僕を見てくる。初めて僕にそんな視線を向けてくれたな! っていうか数的に僕と共闘する感じだったっぽいね! でもここでマサル氏に「手伝って」なんて言ったら格好がつかない……バトルが強くて頼れる大人のおねーさんイメージが崩壊してしまう!!
「心配ご無用! ここは僕に任せて先に行け!」
「いや前から来てるんで先に行けないっす」
「うきーっ!!」
「ちょっ!? 袖でぺしぺししないでください!」
僕だってジムリーダーの端くれ!! マサル氏に屈辱的な敗北を喫して尊厳を破壊されてから何も遊んでいたわけじゃない!! 配信にかまけてバトルをおろそかにしていたわけじゃない!! 僕だってあれから強くなったんだ!!
さあ行くのだナンジャモ!! 今こそ魂の輝きを見せるとき!! 心はいつもテラスタル!!
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっ!!
「ナンジャモ先生の次回作にご期待ください」
やかましいぞマサル氏!!
「すごい……本当にナンジャモさんが一人で倒しちゃった。ねえナンジャモさん! 次は私とバトルしましょう! あ、すぐは無理だから大穴から戻ったら私と軽く十……二十本勝負しましょう!」
「宝探しであたし達と戦った時は全然本気じゃなかったんだ……」
「僕達の時はエレキブルもマルマインもいなかった。これが本気のナンジャモさん……他のジムリーダーの人達も本気になれば……」
ちゅ、ちゅよかった……すっごくちゅよかったよぉ……うえ~ん!!
だけど僕は勝ったぞ!! パーティーは半壊したしテラスタルを使わされたけれどそれでも僕はパラドックスポケモン達に勝った!! なんか途中から二体くらい増えてバトルロワイヤルみたいになったけれども!!
そんでネモ氏はいつの間にか元気になってるし! 僕は対照的に疲れ果てて座り込んでるけどな!
「お疲れ様です、ナンジャモさん」
「こ、これで僕を少しは見直したかねマサル氏よ……」
「え……?」
なんでそこで首をかしげる!?
「見直すも何も、
「あ、え……お、おう……?」
「本当に信頼しているから、俺はナンジャモさんを呼んだんです」
い、いつものからかう感じじゃない。だ、誰だお前!! さては偽物だな!? いきなり真面目な顔でそんなこと言われたらドキ……び、びびびびっくりするだろ!!
「ネモも元気になりましたし、パラドックスポケモン達との戦闘を直に見ることができた。ここから先は俺に───」
「よーし! あたしも張り切ってにぃにに良いところ見せるぞー!」
「ずるいよアオイ。次にパラドックスポケモンと戦うのは私だからね」
「二人に任せると収拾がつかないから僕がやる」
「……戦闘狂ちゃんどもめ」
「ウチは楽できるからいいけどね」
やる気に満ち触れたアオイ氏達をマサル氏はすごく穏やかな笑顔で見守っている。なんだその漫画やゲームに出てきそうな前作主人公ムーブ!?
前作主人公と言えばダイゴ氏は……キラフロルに熱い視線を向けているけど悉く逃げられてる……。
「ナンジャモさん、立てますか?」
「……立てないって言ったらおんぶしてくれる?」
「うーん、ナンジャモさんはどっちかというと肩に担いで運ぶ方がしっくりくる」
「米俵か僕は」
マサル氏が差し出した手を取り立ち上がる。うん、やっぱりこのくらい軽口を叩き合うのが心地良い。
……あれ? もしかして僕、だいぶマサル氏に毒されてる?
いやいやいや。そんなことはないはずだ。
ないよね……?
その後は特にトラブルもなく第二観測ユニットに到着した。丁度日が暮れるところだったので、今日はこの観測ユニット内で一夜を過ごす予定だ。埃っぽいけど屋根のあるちゃんした建物で体を休められるのはすごくありがたい。最悪野宿も考えてたからな~。
『そろそろ話しておかねばな』
うおっ!? また突然天井のスピーカーから博士の声が!?
『エリアゼロに生息している一部の生物は……今より遥か古代、遥か未来のポケモンなのだ』
「えー! すごすぎ!」
「いやいや、無理があるし」
『私達がいるゼロラボにタイムマシンがあり、古代と未来のポケモンを呼び出しているのだ』
なんかあっさりとすげーこと言ってるぞこの人達!? あれ? でも確か、相対性理論だと未来へ行くことは理論上可能だけど過去へ行くのはタイムパラドックスとか物理法則の関係で不可能だって聞いたことがあるけど……。
『だからこそ我々は、この生物をパラドックスポケモンと名付けた』
まるで僕の心を見透かしたように博士が言う。
「タイムマシン……それって父ちゃんと母ちゃんがずっと研究してた!? 完成してたのか!」
『……ああ。その
え……? な、何だよその不穏な言い方というか
「父ちゃ……
その時のペパー氏の冷たい口調がとても印象に残っている。これくらいの年頃だったら親にぞんざいな態度をとることなんて珍しくはない。だけど……だけど……今のペパー氏の口調は、表情は……そんな生易しい物じゃなかった。
『ペパー……それは……。可能であれば直接話をさせてくれ。
博士はそれだけ言ってボタちゃん氏にロック解除の手順を伝えて通信を切った。なんというか……もうさあ……もうさあ! こんなん考えたくないけど博士達って実は───
「
あうぅ……やっぱペパー氏が一番そう思っちゃうよねぇ。だけどペパー氏よ。そればっかりは予想はできても行ってみないとわからないんだよ。よーし、ここは僕の包容力あるおねーさんぢからを発揮するリベンジチャ───
「行きゃあわかるさ。けどとりあえず今は……」
「……今は?」
「飯にしよう。腹減ったろ?」
「俺は別に……いや、そうだな。うん、飯にしよう。しっかり食べるのは大事だからな」
マサル氏がペパー氏の肩を叩いてそう言った。
ちょっ……おまっ! せっかく僕が良い感じにフォローしようとしたところだったのにまた僕の出番を奪ったなこのやろー!
「はいっ! マサルにぃに! あたしがお手伝いします!」
「俺の方は良いからペパーを手伝ってやりな」
「了解しまスター! ペパー! 何サンドイッチにする?」
「……サンドイッチ確定ちゃんかよ。昼も食ったから別のにしようぜ」
「マサルさん。僕達は第一観測ユニットの時と同じように水道と電気系統の確認をしてきますね」
「頼むわハルト。あと、どっかに風呂があると思うから使えるかどうか確認しといてくれ」
「わかりました」
え? お風呂? お風呂に入れるの!? 一日歩きっぱなしだったしパラドックスポケモンとのバトルロワイヤルで汗かいちゃってたんだよね~。ありがたやありがたや~。
「まだ使えると決まったわけじゃないすからね」
「僕の心を読むな!」
「顔に出てるんですよ。ま、もしも使えなかったらインテレオンのハイドロカノンで水浴びさせてあげますって」
「せめてバブルこうせんくらいにしろや!!」
「そういや今更だけどよ。なんでアオイはそんなにマサルに懐いてんだ?」
掃除と食事の準備が終わり(お風呂は問題なく使えるらしい!)、みんなで夕食を取っている最中にペパー氏がそんなことを尋ねた。うん。正直僕もそれは気になってた。ジムミッションの時はアオイ氏って元気な女の子だなーくらいの印象だったのに……。
「ふっふっふ。それはねペパー。マサルにぃにの全身からほとばしる『おにいちゃんぢから』にあてられたからさ。いわば……ゴールデンにぃにか」
「何言ってんだこいつ」
「マサルさん、アオイが変なことを言うのは今に始まったことじゃないですよ」
アオイ氏が両腕を広げながら悪役染みた表情でそんなことを言ってのける。マサル氏も大概「何言ってんだこいつ枠」だけどそのマサル氏にそう言わせるアオイ氏はものすごい大物だな!
「私はわかるかもー」
「ウチは全然わからん。というかでんTマンが兄貴やったらずっと部屋に引きこもるし」
「俺はそんな引きこもったボタちゃんの部屋のドアをぶっ壊して無理矢理外に連れ出す」
「時代錯誤の家庭内暴力やん!」
「俺がぶっ壊さなくてもピオニーさんが同じことやるから結果は変わらぬ」
「……ウチの安息の地はないんか」
ゴールデンにぃにが何なのかは全然わかんないけどマサル氏がお兄ちゃんっぽいっていうのは僕もちょっとわかるかな。マサル氏って僕より年下だけど、たまーに……ほんっとーにごくたまーに、僕より大人なんじゃないかって思うこともあるし。
そんな風にマサル氏との思い出(ほとんどがろくでもない)を脳裏に浮かべながらマサル氏の顔を眺めているとアオイ氏が突然立ち上がった。
「あたしにはわかる! 感じる! 世界の至る所にいるマサルにぃにの『真の妹』となりうるかもしれない存在達を!」
ほんとに何を言ってるんだろうねこの子は。
カロス地方、ミアレシティ「ラシーヌ工務店」にて。
「……むっ」
「どうしたんすかムクちゃん」
「パルデアの方から大きな力を……巨大な『いもうとぢから』と『おにいちゃんぢから』を感じた。もしかすると、あたしの本当のお兄ちゃんに会えるかもしれない」
「ムクちゃんって時々意味わかんないこと言うっすよね」
カロス地方、とある大女優の自宅にて。
「くちゅんっ……!?」
「あら、どうしたのアンシャちゃん」
「い、いえ……なんでもありませんのお母様」
イッシュ地方、タチワキシティ「ポケウッド」にて。
「はぅあっ!?」
「あ、ルリちゃん? 今度のお休みなんだけどね───」
「あたしの心配をしてくださいよキョウヘイくん!」
「だってメイの奇行は今に始まったことじゃないし」
「き、奇行とは失礼な!? あたしさっき何かすっごい波動を感じたんですよ! これは確実に誰かがあたしの噂をしていたに違いない! ふっ、メイちゃんも有名になったものですね。いやー、自分の才能が怖い」
「そうだね」
カントー地方、マサラタウンにて。
「それでねレッド。この前私のイーブイがね! すっごく可愛くて───ひんっ!?」
「……どうしたの?」
「何か今すっごいビビビーってした!」
「……ピカチュウ、リーフに何かした?」
「ぴかぁ~?」
「これはきっと……私の可愛さにメロメロになったファンの波動と見た! でも残念! 私はレッド一筋だから!」
「……リーフはもっと色んな人とバトルした方がいいよ。でもマサルは譲らない。マサル(と)の一番(のバトル)は僕だから」
「またマサル!? くっそー……やはり目下最大のライバルはマサルか。カントーに来たらわからせてやらなくちゃ!」
ガラル地方、ナックルシティ「バトルカフェ」にて。
「ひゃんっ!」
「私のマリィが突然喘ぎ声を!? 今のもう一回! 録音して目覚ましにするから!」
「そげなことしたら友達やめるよ」
「つまり私のお嫁さんになるってこと?」
「僕が言えたことではありませんが……ユウリさん、あなたは本当に脳内ピンクですね」
「大丈夫かマリィ? 寒いなら膝掛け貸すぞ」
「ううん、大丈夫。ありがとねホップ。なんかちょっと……妙な気配というか変な波動を感じたというか……」
「マサルくん絡みでしょうね」
「マサル絡みだね」
「マサル絡みだぞ」
「……やっぱりみんなもそう思う?」
「パルデアはあたしの他にネモとポピーちゃん。それからガラル、カロス、イッシュ、カントーから強い波動を感じる……そう遠くない未来、マサルにぃにの真の妹の座を懸けた戦いが繰り広げられるに違いない!」
「ハルト、アオイってこんな電波ちゃんだったのか?」
「昔からこんな感じだったけどマサルさんと出会って悪化した。これはマサルさんには絶対に責任を取ってもらわなきゃいけませんね!」
「なんでハルト氏はそんなに嬉しそうなの!?」
「……世界中の同胞と共鳴して覚醒するなんて稀によくあることだろ」
「ないよ! そんなんマサル氏だけだよ!」
「うんうん。マサルくんの言う通りだね」
「なんでダイゴ氏まで共感してるの!? まさか他のみんなも……そんなことないよねボタちゃん氏!」
「いや……ウチの親父も似たようなことがあったし」
「あるぇ!? 僕の方が少数派だったかー!? いやでもペパー氏は……ペパー氏だけは大丈夫!」
「はうっ! ガラルからペパーに匹敵する『ひろいんぢから』を感じる!」
「あ、それはホップだな。間違いねえ」
「……ペパー氏も手遅れじゃったか。この空間にいると僕はつくづく一般人なんだなと思い知らされるよ」
「ナンジャモさん。一般人はコイルを頭にくっつけたりそんなエロい格好しないっすよ」
「中身の話だよ!」
博士達のこともあって夕食は暗い雰囲気になるかもと思ったけど、全然そんなことはなかった。もしかしてこれも全て計算していた……? いや、マサル氏は計算してそうだけどアオイ氏のあれは完全に天然だな、うん。でもしんみりするより断然良いよ。ペパー氏の表情も柔らかくなったしね。
あ、シチューとオムライスは大変美味しゅうございました。
「はー……お風呂すっごく大きかった! すっごく気持ち良かった!」
「髪濡れてんじゃねえか。ちゃんか乾かしとけよ」
「乾かしてくださーい!」
「……しょうがねえなぁ」
お風呂から上がったアオイ氏がさっそくマサル氏に突撃している。マサル氏はマサル氏で口ではなんだかんだ言いながらアオイ氏の髪を梳いて乾かしていた。……なんだかやけに手馴れているなマサル氏よ。
「ナンジャモさんのボリュームすごかったんだよ! あ、ボリュームっておっぱいじゃなくて髪のことね。もちろんおっぱいもあたしが思った以上に大きくてナンジャモさんすげーえっちな身体してた!」
「堂々とセクハラ発言すんなや。ペパーが気まずそうにしてんだろ」
「いやマサル氏も気まずそうな顔しろよ」
「すみませんナンジャモさん。俺、嘘がつけない正直な人間なんで」
「どーいう意味だおい!」
少しは年相応の男の子らしい反応しろや! 可愛い年上のお姉さんのお風呂上り姿だぞ! ペパー氏を見習えペパー氏を! くっそー……どうにかしてマサル氏の動揺を誘いたい。でもこの男、酔っ払って無防備だった僕に何もしなかったからな。ヘタレってわけじゃないんだろうけど、変な所で常識力を発揮するよね。
「アオイって三つ編み解くとかなり印象変わるな」
「ほんとですか!? 可愛いですか!? 可愛いですよね!!」
「可愛い可愛い。こいつはアレンジのし甲斐がある髪質だな」
「えへへ~♪」
マサル氏ってもしや髪フェチなのか? ふーんなるへそなるへそ。とすると、だ。僕の自慢の超美髪をアピールすればマサル氏も男の子らしい反応を見せてくれるのでは? これは勝ち申したぞよ!
「マサル氏ぃ~。僕の髪も乾かしてくれないかなぁ~?」
「……ほう? いいでしょう。その常識外れの毛量、久々に手ごたえのありそうな強敵とお見受けする。腕が鳴るぜ」
「なんか思ってた反応と全然違う!!」
「ん~……触った感じだとナンジャモさんの髪質ならもうちょい柔らかめのブラシがよさそうですね」
マサル氏が真剣な表情で僕の髪を触った後、リュックから何個もブラシを取り出した。
「君いくつブラシ持ってんの!?」
「毛質や皮膚の固さ、毛のもつれ具合で使うブラシを変えるのは常識ですよ」
「それポケモンの話じゃん!」
「俺はこのテクで数多の♀(ポケモン)を寝取ってきた男だ」
「あたしのマスカーニャも寝取られました!」
「ふにゃ~お♪」
なんかいつの間にかマサル氏の周りにマスカーニャやパーモットやブイズが集まってきてる!!
「でんTマンのこの技術だけは認めざるを得ない……!! でもブイブイ達を寝取ったのは許さんし!!」
「マサル、俺にもそのテク教えてくれ!」
「マフィティフは中々の剛毛だからハードタイプのブラシで皮膚を傷つけないように毛の根元を手で押さえつつ毛先から順に……」
なんかマサル氏のブラッシング講座が始まった!? ねえ僕は!? 僕の髪を梳いてくれる話じゃなかった!?
「ふぃあ~お♪」
マサル氏のニンフィアが勝ち誇ったような笑顔で僕を見上げてくる! 何じゃその顔は!? マサル氏の正妻面しようってのか? おぉん?
「よしよし。みんな順番だからな~。ではまずはナンジャモさん、こちらにどうぞ」
「あ、え? お、おう……?」
……なーんだ。マサル氏ってばちゃーんと僕のこと覚えてたんじゃーん。フヒッ。
その日の深夜、みんなが寝静まった頃に僕は目が覚めた。隣ではアオイ氏がだらしない寝顔を浮かべていて、ネモ氏は深窓の令嬢のように上品な寝顔、ボタちゃん氏は意外にも寝相が悪いみたいだった。
僕は三人を起こさないようにそっと部屋を出る。別に大した理由はない。こんなところ滅多に来られないから深夜のエリアゼロの様子をちょっと見たかっただけだ。……これ、ホラー映画で真っ先に死ぬ人間の行動だよね。
いや大丈夫。ちょっと扉を開けてみるだけだから。ちょっとだけだから。
そして入り口の扉をゆっくりと開くと、意外な光景が目に入った。
今まで一度も見たことがないような、穏やかで優しい笑顔を浮かべてムゲンダイナの顔を撫でているマサル氏。そんなマサル氏に全幅の信頼を寄せて甘えているようなムゲンダイナ。月明かりに照らされている彼らはどこか幻想的にすら見えた。
……マサル氏もそんな表情するんだね。
「あれ? どうしたんすかナンジャモさん」
「それはこっちのセリフだよマサル氏」
「もしかして眠れないとか?」
「うんにゃ。さっきまでしっかり寝てたよ。ただちょっと外の景色を見たくなっただけ」
「そっすか」
マサル氏こそ一体何をしていたんだろう。いくらマサル氏達が強いとはいえ、ここは未知のパラドックスポケモン達がうようよしてる危険地帯だ。……そんな危険地帯の夜の様子を見てみたいと思った僕も僕だけど。
そこまで考えてふと、気付く。
「……もしかして、見張っててくれたの?」
「可能性が低いとはいえ、ないとは言い切れないですからね」
マサル氏の言う通りだ。今のところは野生のポケモン達がこの観測所を襲うようなことはなかったけれど、これから先もそうである保証なんてない。だって僕達は、このエリアゼロでは異物に過ぎないんだから。
「ああ、俺だけじゃないっすよ。ダイゴさんと交代でやってますから」
「……僕にも言ってくれればよかったのに」
「成り行きとはいえ巻き込んだナンジャモさんにこれ以上負担はかけられませんよ。ペパー達は言わずもがな、ね」
ほんとにこの男はそういう気遣いはできるんだよね。ただ、なんというか……これがマサル氏の良いところでもありずるいところでもあると思う。
「僕も一緒に見張りする」
「睡眠不足はお肌の天敵ってよく言いません? 俺は若いからいいですけど」
「僕だって若いよ!」
「声が大きい」
「誰のせいだ誰の」
ちょっと油断するとすぐこれだ。なんで君は自分で自分の株を乱高下させるんだよ。セルフインサイダーかよ。
まあいいや。マサル氏の言動にいちいちツッコんでいたらキリがない。それを僕はよーく知ってる。
あ、そうだ。せっかくの機会だからちょっと聞いてみようかな。
「マサル氏ってさ」
「はい」
「……いつまでパルデアにいるの?」
尋ねると、マサル氏が僕の顔をじっと見つめてきた。……な、なんぞね?
「まだアオイ達には言ってませんが、この一件を片付けたらカロスへ向かう予定
「……そっか」
やっぱりそうか。うん、そんな感じはしてたんだよね。マサル氏にとってエリアゼロの件は完全に想定外だったろうし、本当ならもっと早くパルデアを発っていたんだろうなぁ……。
……うぁー。どうしよう。マサル氏の口から直接聞くと思った以上に寂しく感じてる僕がいる。
「寂しいっすか?」
「言っておくけど、君って僕の平穏を脅かす天敵だからね?」
「人を災害みたいに」
マサル氏の笑顔を見て僕は思わず誤魔化すようにそう言った。……別に嘘じゃねーし。マサル氏が天敵なのは本当だし。
「俺は寂しいですけどね」
「ふ、ふーん……」
どうした。一体どうしたのじゃナンジャモよ。どうして口元のにやけを抑えられないんじゃ? も、もしかして僕は嬉しいって思っているのか? マサル氏が寂しいと感じていることに。
そんなわけがなかろうて! だってあのマサル氏だぞ? 僕の天敵で、僕に人生最大の屈辱を味わわせたあのマサル氏だぞ?
落ち着け。落ち着くのじゃナンジャモよ。冷静にマサル氏の言葉を思い返してみるのじゃ。
さっきマサル氏は何て言っていた?
「……
「どうにかしなくちゃいけないどでかい
エリアゼロ以上の厄介事って何!? も、もしかしてあれか!? 眉唾物でしかないけどパルデアに厄災が封じられてるっていうあれのことか!?
「なのでナンジャモさん。この一件が片付いたら
「お、お腹痛くなったから帰る!」
マサル氏の良い笑顔を見て恐ろしくなった僕は逃げるように観測ユニットの中へ戻っていくのだった。
ただ、僕がこの時のマサル氏の言葉の本当の意味に気付くのは。
もうちょっとだけ後のこと。
「え……? マサルが、エリアゼロ……に? サポートとしてナン、ジャモ……? 僕じゃなくて、ナンジャモ……? あ、え……? あ、あ、え……なんで、ナンジャモ……? 僕の、方が、強いのに……僕の方がマサルと仲が良いのに……え? なん、なんで……?」
「グルーシャさん、元気出してくださいですのー。ポピーも置いて行かれましたのー」
「あかん。変な所で二次災害が出とる。マサルのアホ、帰ってきたらシバき倒したる」
エリアゼロが終わりませんでした!(半ギレ)
ほんとに脱線ばっかりだし学習しないなこの作者は!!
なんだよゴールデンにぃにって! なんで世界中の妹達と共鳴してるんだよ!
ちなみにですが、今回出てきた妹候補達(リーフ含む)はいずれガラルに集結してスーパーマサルトーナメント
んで、次回でエリアゼロを攻略します。絶対。ただし次回でナンジャモ√が終わるかどうかはわかりません。全ては未来の私にかかっている。
また、エリアゼロに入ってからマサルとダイゴさんがバトルしてませんが、それはわざとです。この二人がバトルするのはアオハルネモでも手に負えないという超危機的状況下でだけです。
ではでは、ここまでお付き合いいただきありがとうございました!
評価、感想、ここすき、お気に入り登録等お待ちしてます!
X始めました。よろしければフォローお願いします!
よろしければこちらをぽちぽちして評価をお願いします!