このッ…クソ運営がぁぁ!   作:mnomno

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不死者のOh!とか読んでないから矛盾有っても許して!
短めです


sideモモンガ②

「俺たちの七色鉱がぁぁ…」

「ゴーレム…」

「誰だよウロボロスまで持ち出してきたの!」

「あれは想定外でしたね、それまでは完璧に防衛出来ていたのですけど…」

 

悲嘆にくれる骨、激怒してるスライム…

ナザリックの地下にある円卓で異形たちが嘆き悲しんでいた。

 

「あー、ダメだわモモンガさん。遠くから偵察してきたけどあそこ今色んなギルドが出張ってきて戦争一歩手前だよ」

「今はWIで使用権を獲得した*1ギルドが準備を整えていますがその効果が切れてから、あれらのギルドを制してまた鉱山を独占するのは難しいでしょうね」

 

「っと偵察ありがとうございますタッチさん、ペロロンチーノさん。…そうですか、ならもう一度鉱山を占領するのは諦めた方がいいですね」

 

偵察してきたギルメンが帰ってくるとすぐに切り替えてギルド長としての顔を見せる骸骨

「しかしどうしましょうか。拠点NPCの分の装備アイテムもある程度集められたとはいえあそこは美味しかったんですよね。皆さんはやりたいことありますか?」

 

「うーん、そう言われてもね」

「鉱山が美味しすぎてそっちに全力だったしー」

「とりあえずナザリックの強化でどうだ?」

「邪道かもしれないがメイド服の二着目を…」

「はいはーい一緒にシャルティアの衣装もお願いします!」

「それをやるなら階層をもう一つ増やしたいな」

 

円卓にいるギルメンに尋ねてみるがいい意見が出てない。

 

アインズ・ウール・ゴウンは周りが転移事件*2の大混乱の中でいち早く体制を立て直し、異業種に有利なワールドの第一人者として未知を切り開いたギルドだ。

高難易度ダンジョン『ナザリック地下大墳墓』の初見攻略やヘルヘイムでの探索によって複数のWIを獲得し、遠征したムスペルヘイムにて最上級の鉱石『七色鉱』の鉱山を発見・独占して装備の更新をしていた。

 

しかし半年も経つと転移事件の混乱が収まり連携が取れていなかった種族混合のギルドたちも動き始める。種族の異なるメンバーも合流してギルド拠点を獲得しそれを足掛かりに攻略をしていった。

その結果転移事件から一年が過ぎた頃には他の上位ギルドたちも他のワールドまで遠征するようになり、アインズ・ウール・ゴウンも他所のギルドともぶつかる機会が増え、遂にはWIまで使われて独占していた鉱山を追い出されることになっていた。

そして七色鉱の独占にギルドの総力を挙げていたせいで次にやることが思いつかないというのが現状になっていた。

 

「しかし『燃え上がる三眼』のwikiが無くなったお陰で最近は正確な情報が手に入りにくくなりましねた。これでは情報戦の効果が薄くなっていけない」

「そんなこと言ってるけど三眼の件でぷにーの『誰でも楽々PK術』も流出してたじゃん?あれからうちへの加入希望者ほぼ居なくなったし」

「あれを流したのは私ですよ?簡易版PK術を広めることでされる対策を逆に利用しようとしていたのですが…あの強盗(ギルド戦狂い)どもが使い猛威を振るったせいで私たちまでも印象が最悪に――」

「うぇーそんなこと考えてたのぷにっとさん⁉ 絶対に敵に回したくねーよ」

 

藁で出来た魔導士と餡ころもっちもちが話してる内容を聞いて震えるバードマンに

 

「ふむ、【熱素石】*3作る為にあれだけ七色鉱集めたけど…もう一つ作るには足りないしとはいっても装備で使う分は大体終わっているし」

「そうだね、少しは残しておくとして…」

 

「俺がかっけーゴーレム造ってやるよ!」

「無駄遣いは許しませんからね、るし★ふぁーさん?」

「ひえ…ッ!」

 

有用な資源の今後の割り振り方を考える陰陽師と悪魔、趣味のために独占しようとする堕天使を笑ってない笑顔で見つめる骸骨と会議は喧喧囂囂と繰り返された。

 

(あれ、なんであんなにるし★ふぁーさん怯えてるの?いつもなら気にせずやらかそうとするのに)

(ほら【熱素石】作ったのるし★ふぁーでしょ?あの時にモモンガさんがブチ切れて…)

(なんで?)

(だってあれだけあった激レア鉱石が全部無くなってその目の前にるし★ふぁーがいたら、ね?)

(あー、なるほど)

(私もその場にいたけど怖かったね。普段怒らない人が一番恐ろしいのだと心底思ったよ)

 

【熱素石】入手の裏で起きたるし★ふぁー討伐隊との抗争はペロロンチーノが精錬された【カロックストーン】を見つけるまで続き、ギルメン除籍から名誉あるナザリック防衛機構の試験運用の途中で切り上げられた。

モモンガたち討伐隊メンバーは正式に謝罪レベル上げやお詫びのアイテム捜索にも付き合ったが、まだ彼の中でその時のトラウマが恐怖となって抜けきってないらしい。

 

 

 

 

「では今後の方針は『ナザリックの階層を増やす』と『ヘルヘイムの深部への探索』でよろしいですか?」

 

「おっけー」「いいよ」「了解した」

「まだ作成NPCレベル余ってるんだっけ?」

「グラフィックの案がある人は私までどうぞ」

 

円卓に腰かけたまま豪奢な扉から帰っていくギルメンを見送る骸骨

 

「モモンガさんあれ聞いたー?」

「ペロロンチーノさんどうしました?」

 

調子よさ気にモモンガに話しかけるバードマン。

 

「ほらユグドラシルのセルランが直角になったってやつ。けっこう話題になってるよ」

「あー、あれですか。俺も見ましたよイベントもガチャも更新されてないのに跳ね上がっててなんだよコレ!って(笑)」

「分かる分かる!あとちょっとでアニバのパズりゅうの売り上げ抜くところだったんでしょ⁉」

「やばいですよね。ほんと何が起きたんだか」

 

ユグドラシルプレイヤーの中で今ホットな話題がこれだ。

とある日のユグドラシルの一日の売り上げが直角に跳ね上がり、周年で稼ぎまくっていた他のソシャゲを追い抜いてしまったという謎の現象が起きた。

ユグドラシルでイベントが始まった訳でもガチャが更新されて訳でもないのにも関わらず売り上げだけが伸びたため。一部ののプレイヤーの頭を悩ませ、またはユグドラシルやっちまったなと変なことやって運営が売り上げを謝って報告してしまったなんて言われている事件

 

「二人して何を話しているんだい」

「あっ、ウルベルトさん」

「ユグドラシル謎の売り上げ事件のことですよ。ウルベルトさんはなんでああなったと思います?」

「アレか。そうだね富裕層の奴らが気まぐれでも起こしたんじゃないのかい」

 

どこか嫌悪を込めて話す悪魔

 

「相変わらず富裕層のこと嫌いっすねー」

「ははっ、そんなにユグドラシルにお金使えたらなー。シューティング・スターだって幾つも手に入ってあの時の限定アイテムも…(ぶつぶつ)」

「あー!モモンガさんがガチャの暗黒面にー!?」

「ふははっ、すまないね。でもどれだけ課金しても欲しいアイテムが全く当たらない人もいるようだから結局は運なんだろうね」

 

「あっ…」

ボーナスを使い果たすことになったガチャの深淵から上がって来たモモンガが声をこぼす。

 

「やっと笑ってくれましたね」

 

「えっ…と、それはどういう意味だい?」

「あー、俺の思い過ごしならいいんですけど…最近のウルベルトさんは何か思い詰めていたみたいだったのでやっと心から笑ってくれたなって」

「……っ、仕事で少しあってね。でももう解決したから大丈夫さ」

 

「そうだったんですね。良かった、出来る事ないかもしれませんけど俺なんかで良ければ相談のりますよ」

「あぁ…また機会があればお願いしようか」

「はい」

 

友達なんですから…躊躇いなくそう言い放つモモンガから一瞬目を逸らして悪魔が応えた。

 

「えーマジ?全然気づかなかったよ俺」

「じゃあ私の話を聞いてくれモモンガさんん!」

 

能天気なバードマンと普段とはかけ離れた死獣天朱雀がエントリーしてきた。

 

「えぇ~っ朱雀さんどうしたんですか⁉」

「今度大学のお偉いさんがこっち来るんだよぉ!それで学部長が我々の研究の成果を見せる時だって張り切って…」

それから始まったのはとある大学内部の権力闘争の話、ついでに学部長のクソさが嫌でも伝わってくる話だった。規模が違うだけでモモンガたちも身に覚えのある話だけに聞いていて胃がキリキリしてくる。

 

「うぇぇ!もういいです、もういいですって!というか個人情報駄々洩れですよ朱雀さん⁉」

「知ったことか!あん畜生‼私たち程度の研究成果を見せたところでどうなるっていうんだっ!!」

「それよりあの欲張った禿が粗相をしでかさないか怖くて…」

 

上司のやらかしで火の粉が飛んでこないか震えている朱雀に『あぁ分かるわ…それ』と言わんばかりの生暖かい視線とともに朱雀の愚痴は続いた。

 

 

「あぁ~もしあの禿降格されて私より下になったなら学部からたたき出してやるッ!」

「まぁまぁ、これでも飲んで落ち着いてください」

 

「ナザリックにBARなんてあったのか~」

「悪くない雰囲気だね…俺も話すならこんな場所がよかったな。――あぁそうだ、【ワールドディザスター】の職を獲ったんだ」

「またまたそんな…ふぁっ⁉」

 

こうして第九階層ショットバーが無課金同盟三人のたまり場となっていくのであった。

 

 

 

 

本作内での設定【ワールドアイテム】

文字通り世界に一つしか存在しない唯一無二のアイテム。

数々の不具合・バグ、故意の不正利用を引き起こしているのにも関わらずナーフされたものは極僅かしかない

絶対にナーフしねぇ!という運営の気概すら感じさせる200のアイテム

 

ユグドラシルの一つの世界の頂点として計9人存在出来るワールドチャンピオンと違い、9つの世界全部含めて一つしか存在出来ない。

共通効果として装備もしくは所持しておくと〈世界の護り〉もしくは〈ワールド〉といったバフが付与される。このバフは一応隠すことが出来るが相手に斥候職が居れば容易く看破されてしまう程度である。

 

 

どのアイテムの効果も強力無比であるが、WIの中でも階級が存在する。

 

上位 【二十】

一度限りの使い切りアイテム

【光輪の善神】や【永劫の蛇の指輪】が該当する。ユグドラシルのシステムの改変や他のWIの効果の無力化など出来る。

【二十】で起きた結果に対して後から違う【二十】を使用することはできない。

入手難易度 最難関もしくは一度限りの入手制限在り

 

中位

装備や道具となり所持していれば何度でも使うことが出来るアイテム

【諸王の玉座】【強欲と無欲】【傾城傾国】などが該当

効果はWIの中でも低くモノによっては課金や他のユニークアイテムで代用することも出来るが、逆に言うとそれらと併用して効果を二倍にすることも出来る。持っていてまず困ることがない有益なものが多い。

入手難易度 最高難易度のダンジョンの攻略やユグドラシルでの【偉業】の達成、裏クエスト(縛りプレイ)クリアによっても入手可能

 

下位

一度限りの使い捨てアイテム

【世界樹の種】、【熱素石】【流転し交差する縁】などが該当

システム改変…とまではいかないがユグドラシルの世界観すら書き換えることが出来るアイテム

入手難易度 難関かつ手間がかかる。一つのギルドが入手方法を独占していて上位のギルドであれば一応量産することも不可能ではない

 

 

効果・影響力

【二十】 >>> 下位の使い捨てWI >> 使い回せる中位のWI ≧ ユニークアイテム

 

 

 

*1
あるギルドが永劫の蛇の指輪(ウロボロス)によって鉱山の独占権を得た為、占領していたモモンガたちが追い出された。しかし鉱山の使用期間は永続ではない為、期限が切れた瞬間を狙って複数のギルドが監視している状態

*2
5周年のアップデート。人間種・亜人種・異業種をクラスごとに纏めてのそれぞれのワールドへ放り込んだ

*3
七色鉱をとてつもない量集めて一気に消滅させることで入手できる。消費型ワールドアイテム【二十】ではない

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