ps『不死者のOh!』買いました。
設定確認用に買ったのに普通に面白い…
「…わ、わっぴぃ?」
困惑した声が静かに演奏しているオーケストラの中に消えていく
だが、何故かその挨拶をしたシスターも戸惑い顔のまま
その様はまるで
取り繕った笑みのまま見つめ合う2人
(どうしよう何言ってるか分からなくて黙りったちゃったけど気まずい……てかこの人サクラコさんだよね?…キャラクター名そのまんまだし、いやネットリテラシーどうなってるの!?)
(ど、どうしましょう!これが今若い子の間で流行りの挨拶だと聞いていたのですが…)
しかしチェルシーさんも笑って返してくれましたし――何より貴重な二人目の友人を得られるチャンスを逃がすわけにはいきません!
親に甘やかされて育ったとはいえ社交場などのマナーなどは仕込まれている兎っ子。彼女が平静であったならサクラコのそんな呟きが聞こえていたかもしれないが…濃過ぎる展開にあっぷあっぷと溺れかけていた彼女には荷が重い。
片や善意しかない天然シスターとも言えども宗教という権力闘争の坩堝で揉まれ続けた傑物
ずっと考えていた挨拶が失敗しようとも内心葛藤まみれ冷汗をだくだく流していようともその鉄壁なポーカーフェイスは崩れない。
「・・・・・」
結果、間合いを図るかのような無言の空間が形成されたがサクラコの方が立てなおすのが早かった
世界的に宗教の教会のシンボルとして望まれるがままに務めを果たし生きてきたサクラコは――友達に飢えていた。
周りにいる同世代の子たちは皆次期聖女としてのサクラコに期待や尊敬の目を向ける。
それが悪い事とは言わないがサクラコにとっては周りとの壁を感じ寂しく感じたことには変わりなく。なまじ優秀な能力と
そんな姿が更に彼女の神格化を加速させてしまった一因であったのは間違いない。
じゃあ対等に接せられる大人はというと聖職者の皮を被った外道も多く。とても胸襟を開いて話し合うことなど出来ない…
善い人であったとしても教会内での政治や派閥が絡んでくる為、次期聖女たるサクラコから友好を築くのは難しい。
そんな政争や社交界の場を渡り歩いてきたサクラコの目の前に現れたのは多少我がままな普通の少女。
サクラコのことを見ても崇拝してくることも縋ってくることもない唯のゲーム仲間…
今、友人と言えるチェルシーだって話していると後ろ暗いことを感じる時があるというのだからなおさらその姿は眩く映った。
これが夢に見た普通の友達とのファーストコミュニケーション…!
サクラコは必ずやこのか弱く純粋、でも素直になれない
「―貴方にとても
サクラコの覚悟を決めた言葉は――
「えっ…うん、いいけど」
「よろしいのですか!」
たった一言で肯定された。思わずニコニコと笑みが漏れてしまう
これまでの人生でほとんど縁の無かった純粋な友人という存在…
一体どんな艱難辛苦を乗り越えればそれを得られるのかと意気込んでいたのに一言で了承されたのだからそれも仕方ないかもしれない
兎っ子からしてもこんな慣れない場所で一癖も二癖もある大人相手に気を張るのも疲れていた。
だから同性で年の近いサクラコと一緒に居られるならありがたかった――そもそも一緒のギルドでよく話すゲーム仲間だから友達みたいなものだと考えていたのも大きい
ただ…
「では、お腹はすいていませんか
「いいの?ありだと…って名前、それに私の好きなもの知ってるの?」
「それは勿論――あなたについて調べましたので」
同性かつ比較的に年齢が近い兎っ子にサクラコは目を付けていた。
そして個人情報を駄々洩れにしていた兎っ子のプライベートなど、同じ中学に通っている信者に尋ねるだけで幾らでも手に入れられる。
繰り返すがあらゆる手段を使っても兎っ子と友人になろうとしていたサクラコ
そんな彼女がターゲット好みや性格について調べていないはずがなかった。
「他にも知っていますよ。学園祭では友人と一緒に小麦粉の配分比を調べて実際にホットケーキを作ったんですよね」
「えっ…あぁ確かにそんなことあったような」
貴重な生の食材を小学生が集めるのは大変だがそこは食料品卸の愛娘。
何度も作り直し配合を試し続けたので先生からよく出来てるって驚かれたっけ…なんて当時の思い出がよみがえる
「最近は親ばかなお父様からようやくちゃんとした仕事を任せられるようになったとお聞きしました」
「――って怖いわ!何でそんなこと知ってるのよ!?」
(友達になってくれるかもしれない方に失礼なことが有ってはいけませんからね。下調べは重要なことです!)
(…私のことこんなに調べて何する気なのよ⁉)
噛み合わない二人。
しかし恐怖を感じ始めた兎っ子と違いサクラコのテンションは上がり続けていた。
(ふふっ、この気兼ねない会話初めてでとても楽しいですね。それにこの調子なら夢にまで見た――お泊り会が出来るかもしてませんよ?!)
「あとは…最近ペットを飼い始めたみたいで――ありましたこの子です。どことなくミヨちゃんの名残がありますね」
「そうです、私も触ってみたいのでおうちにお邪魔させてもらってもよろしいですか?できればチェルシーさんもお呼びしてっ。ギルドアルゴノーツの女子会です!どうでしょう良いと思いませんか‼?」
奇麗なのにマリアナ海溝もかくやという圧を孕んだ笑みで迫るサクラコ、そんな彼女を見て兎っ子は
「ぴぃ……わ、分かりました」
蛇に睨まれたカエルの様に頷くほかなかった。
「よろしいのですか⁉」
「ふふっ…楽しみ、ですね」
「ひぇ…」
(おっといけません嬉しすぎて思わず頬が…引き締めないといけませんね)*1
「あ、えっと…」
危険を感じ逃げ出そうとした兎っ娘だったが…その僅かな逡巡さえサクラコに制される。
「挨拶がまだでしたね私は歌住サクラコです。どうぞサクラコと名前でお呼びください」
(ふふっ、このままチェルシーさんと三人でお泊り会なんてユグドラシルを初めて良かったです♪)
(なにその怖い笑み!私のこと調べてて友達になって喜ぶ!?なんで…どうして!これからなにされるの私⁉)
「どうしたのですかそんなに縮こまって?そうでした勝手が分からないと先ほど仰っていましたね。でしたら私がご案内しますよ!」
「……ハイドウカオネガイシマス」
ウキウキと上機嫌なせいか兎っ娘の様子がおかしいことにも気づかないサクラコ
「っ、お任せください!」
(なんか笑みが深まったんだけどぉ!)
「あっ、これは珍しいですね…ラパン丸*2があるとは。外はカリっとしていて中の肉は弾力があってスパイシーな触感が癖になりますよ」
そう言いながら焼かれた兎の脚を切りとったサクラコが笑顔でそれを兎っ子へと差し出した。
「あ、ありがと…」
(ってグロいグロいグロいッ!てかチョイスするのが兎肉って…私食べれるの⁉)
上機嫌に会場を案内するサクラコ、それに怯えまくる兎っ子
少女の
「なんで私がこんな格好しなきゃならないのよ……」
「そう?けっこう似合ってると思うよー」
「はぁ流石に命には代えられないわ。御曹司~会場にドレスルームくらいあるわよね?」
パーティの為の華麗な服も時間をかけたメイクも全てを台無しにさせられチェルシーが嘆く。
受信装置を壊してなんとか車を停止させた二人はすぐさま別の車に乗り換え会場へと向かっている。
しかし彼女に巻き付けられた糸は半分も解けていない上に服装がボロボロだったので怪しまれないように偶々あった遊園地の職員の恰好をして変装していた。
「そろそろ着きますけど…場所はここで宜しいんですね?」
「良いわよ。あー私たち金持ちのパーティのちょっとした余興で呼ばれててね。本当に堪らないわ…何考えてるのよ」
「あーそれは大変ですね。じゃあお勤め頑張ってください」
会計を終えそそくさと去るタクシー
「はぁ…凄いわね。今日は貸し切りなんでしょここ」
「うん、流石御曹司やることがド派手だねー」
警備員の間を通り抜けながら駄弁る二人。
「お待ちしておりました神島さま。…そちらの方はお連れ様で宜しいのでしょうか?」
奇怪な恰好をしている二人に眉一つ動かさずにコンシェルジュが案内を申し出る。
「彼女も招待されてるよー」
「はい、招待状。ここドレスルームあるわよね。案内して」
「大変失礼いたしました。ドレスルームは12階となっております。係のモノをお付けいたしますのでどうぞ必要なものがあれば伝えください」
招待状を確認した警備のモノがゆっくりと一礼し、二人はコンシェルジュに案内されながら付けられたメイドに荷物を渡す
「ようやくこれで一息つける~ぅ」
「ははっ、お疲れ様ー」
メイドを引き連れてドレスルームに向かっていくチェルシー。
その後ろでピエロに声が掛けられる。
「おっピエロ来てんじゃん。おーい」
「うーん、もしかしてアーミーかい?」
「なんで分かるんだよスゲーな!」
1人はここが格のある会場のフロントにも関わらず大声をあげてるパットしない中年。
筋肉のつき方がおかしいし富裕層って感じしないのよね
「なんだよ知り合いだったのかよお前ら」
「ってことは強面ー?」
「正解だぜ。にしてもずいぶんな冒険してきたなお前――まぁいいや会場行こうぜ」
もう一人は荒事にも慣れてそうな貫禄がある初老の男…というか見覚えあるわ
三大海運の取り締まりの一人じゃない!そんな奴がこんなゲームしてるってほんと金持ちのやることわかんないわね
(なんというかちぐはぐな組み合わせ。特にアーミー、なんていうかこういつものイメージとかけ離れているっていうか)
「如何なさいましたか?」
「あぁ、気にしないで」
向こうも気になるけど今はこの格好をどうにかしなきゃ。
現役のモデルやってるんだからすぐに惚れ惚れするような姿に変身してあげる♪
「ここ怖い…」
あれから散々サクラコに追いかけ回され(?)隙をついて避難してきた兎っ娘
その後ろからまた知らない声が掛けられる。
「ほっせーなおめぇ、肉喰え肉!ここの料理はうめーし、栄養価も全部教えてくれっからいいぞ」
「要らない……でもあんたはいつも通りで安心した」
「?なら良かった」
料理という割に鳥肉のローストに野菜だけのサラダ、ゆで卵などのシンプルなものばかり平らげている男から肉を差し出されたが断る。
そいつはゲームのアバター通りのムキムキで10代半ばの平均的な身長の少女からは巨人の様に見上げるしかなかったが。
ていうか私は勿論他のメンバーもドレスやスーツで正装してるのに、道着来てくるって何なの?絶望的に会場の雰囲気とミスマッチなんだけど
「まーでもおめぇの言う事も分かるぞ。あのあんちゃんの近くに居たら肩ひじ張るもんなぁ」
「あんちゃん?」
ほれそこと目で示された方を見ると、華やかな会場に似つかわしくないむすっとした表情の男が窓際やお婆ちゃんに敬語で話し掛けていた。
「もうその年で警視正なのですか…優秀ですね」
「堅っ苦しいねぇ。こういう場くらい気を緩めたらどうだい?」
「いえ、本官はまだ未熟者です。この地位も前回の大物獲りの功績も大きく…精進あるのみです」
冴えない男にしか見えないにも関わらずこの高級感溢れる会場に馴染んでる窓際と一目でその筋のオーダーメイドと分かる衣服に包目れている婆さん。その前で畏まっている男はデカかった。190を超え肩幅も広くその中にみっちりと筋肉が詰まっていることを感じさせる
「あのテロ組織を壊滅させた事件ですか…猶更立派じゃないですか他のアーコロジーからも感謝状が届いていると耳に挟みましたよ」
「過分な評価です恥ずかしながらアレの後始末に手間取っている現状ですので」
「ひひっ、ホントなんであんた
年長者を敬うもこの場にはいささか堅苦しい姿勢に流石の二人もやりづらそうにしてる
サクラコさんもサクラコさんだけどあの人とは別の意味で話したくないわね。
「確かにあれはあんまり近寄りたくない…かも」
「だよなーもうちょい楽にすっばいいのに」
「あっ、こちらにいたんですね雪兎さん♪」
ビクぅ!
「…さ、さくらこさん」
引き留めてくれてたおばあちゃんたちがあの堅物と話してるんだからそりゃこっち来るわよね!
「ふふっ、サクラコと呼び捨てでも良いのですよ?」*3
「…それは恐れ多いので」*4
「遠慮しなくても――いえ、それはそれで良いものですね」*5
「……えっ」*6
「面白れぇなーお前ら」
手羽先を骨ごとかみ砕きながら楽しそうに見てくる悟空
(全然面白くないっ!てかチェルシーさんはどこにいるのよ?早くこの人引き取ってぇ!)
右翼曲折ありながらもオフ会会場は穏やかに進行していた。
「はぁ、時間切れかー」
「がははッ、まぁいいモン見れたから良いじゃねぇか。映画もかくやって逃走劇だったぞ?」
「見たれてたなんて知らなかったよ、それなら迎えに来て欲しかったよ~。――って見てみて凄いよここ!?」
雑談しながら三人組が入ってきた。
こんな格式高い場だっていうのにマックにでも居るかのような感じで
「わりぃな。こっちも色々あったんだ」
「ここ国際会議にも使われるしなー。それを俺らだけで貸切ってるんならこうもなるか」
「オフ会にこんな会場ポンと貸きっちまうの流石だよなぁ」
大柄で荒れくれモノの雰囲気がある初老の男にぱっと見中年の冴えないヤツ、あと大学生くらいの軽そうな青年
見事に年代も共通点もなさそうな三人だけど凄い友達感あるし強面にアーミーにピエロかな?
なんとなくアーミーはIT会社の若手の社長みたいなイメージがあったからあんな権力に飢えてそうな中年が出てきたのはちょっと意外ね
「…貴様ら二人には後で話がある」
それからなんかブチ切れている御曹司
…ってあんたはゲームのアバターそのままじゃない‼?
ユグドラシルのままだし浮世離れしたイケメンだから現実味がないわね、御曹司らしいっちゃらしいけど
「はーっはっは!」
高らかな笑い声が響いて
「待たせたね、主役の登場さ!」
「・・・・」
オーケストラの演奏が切り替わり意気揚々とステージから現れたのは帝
顔は知ってたけど実際みると自信満々で太陽みたいなオーラを感じる、ほんとそこらの芸能人なんかとは比べ物にならないわね
…あと隣にいる口から魂が抜けている女の人ってもしかしてチェルシーなの?
呆けたまま淡々と事務的に帝のステージの手伝いしてるけどもうツッコまないわよ…
「チェルシーさん体調が優れないのでしょうか」
「体調つーか明後日の方向いて現実逃避してねぇか?」
「チェルシーさんはこのような場に慣れていると思っていたのですが」
悟空とサクラコが推定チェルシーを見て話し合ってる。
「ようやく来たのかい。年寄りを待たせるんじゃないよ」
「まぁまぁ得るものはあったでしょう?」
「藤原殿、以前の事件へのご協力感謝する。ただやるなら先に伝えておいて……」
「あー、悪いな。次は被らないように調整するよ」
「この俺が音頭を取ってやる。違うアーコロジーから来たやつはご苦労だった、色々と思うところのある者はいるだろうがこの場の安全は保障する。肩の荷を下ろし思い思いに過ごせ…以上だ」
「おうよ」
「うん」
「あいよー」
軽く返事をする三馬鹿
「はっ!」
「分かりました」
「本当にうめーぞここの料理」
丁寧に応える窓際に既に肉や魚を食べている悟空
「ひひっ、何があったんだろうねぇ」
「いやほんと大丈夫なのあんた?」
「ハッカー怖い…ハッカー怖い…ハッカー怖い…(ブツブツ)」
「大丈夫ですか?何かお悩みがあればどうぞ私にご相談ください(むん!)」
震えるチェルシーを見て対応する私たち
こうしてオフ会が始まった。
「それで何があったんだい?」
「当たりは付けているだろう。そういうことだチェルシーの身柄は俺が預かることになった」
「どういうことですか|羨ましいです。それでは楽しみにしていたお泊り会が出来ないじゃないですか!?《チェルシーさんが何をしたというのですか?》」
「本音出てるわよ…」
明らかに裏のあるやり取りをする御曹司とおばあちゃんに突っ掛かるサクラコ。そんなにお泊り会したかったの?なら邪険にしすぎたかも…
「いいねこの舞台!演出も凝っててリアルでもこういう風なステージが出来るんだね」
「分かってくれるかい!腕の良い職人を拾ってね。かのヘパイストス神のごとき繊細な細工師のオーダーメイドさ」
「なるほどね~。僕もユグドラシルの道具の外装を頼みたいかも」
「いい考えだね!残念ながらそこらのお偉方は昔からあるものに拘って彼のような新しい芸術を理解しようとしないのさ。僕としても彼の作品が広まって欲しいからね伝えておくよ」
最後までしっかりステージを見ていたピエロがパフォーマンスは勿論その小物の出来栄えまでに言及している。
「おぅ、美味いなこれ。まさか御曹司様が作ってんのか?」
「だろ?流石、御曹司のとこのリゾート施設。料理も一流のもんが揃ってんなー」
「…あーだよな。流石に火遊びが過ぎたか」
「怒ってぇたもんなー御曹司」
料理をかっ込みながら罰の悪そうな顔の強面、それを見て?を浮かべている悟空
「はぁ。しっかしお前その身体で
「おぅ、何やるにしても身体が資本だろ?だったらまず自分に投資してかねぇとな」
太い丸太のようなを腕でアピールする悟空
その場だけ見ると新規気鋭の格闘家と経験豊富なコーチにしか見えなかった。
「しかし藤原殿丁度いい機会です。直接会えたら話そうとしていたことがありまして」
「うぇ~。それ今じゃなきゃダメ?」
「ダメです。それとも端的に言おうか?逃がさんと」
「…はい」
「おや、お二人はお知り合いで?」
2人が
「…えぇ、職務上少し関わることがありまして」
「腐れ縁ってやつだよ。あー窓際はオフ会で知りあいっていた?」
歯にものが挟まったように答える堅物にこれ幸いと小言から世間話に誘導しようとするアーミー、そんな彼を興味深そうに見ている窓際
「はい、これでも財閥の跡取り候補ですから半分ほどは…直接話したことあるのは御曹司さんと
「ふーん、世の中意外と狭いな」
結局窓際が来たことで堅物も詳しい話をするわけにも行かず自然と会話の流れはユグドラシルや国際情勢などへと変わっていき…
「やはり欧州は既に限界ですか…」
「はい、唯でさえ分断が進んでいたところに上層部のやらかしで事実上の統率者が失われました…東アジアはまだ猶予が残っているでしょうが南米でもきな臭い動きが確認されています」
「他所よりは全然マシだよここ。なのに足の引っ張り合いは止められてないんだから終わりだよ人類--いやマジで」
ぶー垂れるアーミーを見て苦笑する窓際、世間話しだというのに生真面目な堅物
かみ合わないようでなかなか相性が良い三人組の世間話はしばらくの間続いた
俺を見ろ!」
よく通る声でいつの間にか壇上に上がってる御曹司が私たちに呼びかける
「改まってどうしたの?」
それから何も言わないから聞き返したけどだんまりが続く。生演奏していたオーケストラの人たちも居なくなってて沈黙が耳に痛い。
なのに周りの空気が引き締まったものになって何人かは真剣な表情を浮かべている。
御曹司のことを吟味するかのように挑発的な顔してる人もいるし何なの⁉
シン…と重苦しい空気が満ちていく
これからお前らに殺し合いをしてもらうとかいいそうなくらいにはピリピリした感じ、そんな中でニコニコ笑っているサクラコが凄い大物に見える…いや大物なんだけどさっきまでの言動とお泊りアピールがその、ね
「貴様らの本質・人となり。この俺が見て、聞いた」
私たちを断定するように話し出した御曹司。それに頷く窓際やおばあちゃん…
えっ確かにみんなと話していたけどそれだけで本質も何も分からないでしょ⁉
「ならば俺の目的を話す価値があると判断した。よく聞け、そして聞いてどう行動するかはお前たちの好きにしろ」
それから始まったのは衝撃的な話、端的にまとめるなら国家転覆――いや全アーコロジーをひっくり返すものだった。
「俺は生まれに恵まれたというだけでただその恩恵を貪り続ける豚になどなってやらん。まして目の前の問題から目を逸らし享楽に耽る現実逃避者など言うまでもない」
初めて御曹司の顔に生の感情が宿った。
現実離れした端正な顔に増悪すら滲ませながら彼は語り続ける
「俺の目的は十神財閥がこの先も存続させること」
自分の家のことを語る時には今までの増悪はたち消えてて寧ろ誇らしさすら感じた。
でも今は真剣な目でここではないどこかを見据えている
「――だがその過程でこの星をどうにかする必要があるというなら…いいだろう」
「十神財閥を残すついでに…星ごと俺が救ってやる」
彼の目が私たちを射抜く
「貴様たちには俺の後ろについてくる名誉をやろう」
「…ぁ……っ」
込められたその重さに喉が震え汗が噴き出る。
でも周りのみんなはそうじゃなかった
「ピュー♪大層なことぬかすじゃねぇか…勿論そう言うだけの計画はあるんだよなァ?」
茶化しつつも目だけは笑わずその真意を見抜き返そうとしてる人
「面白そう!いいよ僕手伝うよ~」
既に乗り気になってる人
「皆さんがされるるのでしたら私も参加させて頂きます」
この空気の中ホンワカしてるやつ
「「・・・・・」」
あまり興味持っていない人と逆に強くそれを望むからこそ何も応えられない人
「ふーむ。これは困りましたねぇ…」
「きひひ、まずお手並み拝見させてもらおうかね」
様子見を決めこもうとする人たち
「んで、あんたは接続切ってそのまま帰って来たって訳?」
壁一面に並べてあるモニターからダルそうで涼やかな少女の声が発される。
「ん、ぁぁ。
「はぁ、私にこんな雑用押し付けておいてそんなことよく言ってくれるわね!」
「悪い悪い、んじゃあお前も味覚データいる?試しに作ってみたやつがこの辺にあったような」
「要らないわよ!はぁ…ほんとになんでこんなのが……」
部屋には少女の姿が全く見あたらないのに淡々と声だけは響いている
軽い日常会話の裏で各スパイ組織に記されているチェルシーの余罪がモニターに流れていく
「ってこの子あんたのやらかしほぼ擦り付けてるじゃない⁉よくこんな状態で匿おうと思ったわね御曹司も」
「人手が足りないんだろ」
「…それであんたは手伝ったげないの?興味くらいあるんでしょ」
「色々足りないんだよなぁ…各分野にシンギュラリティが2つ3つ要るくらいには」
「…そう」
少女の声に憂いの色が混ざった。
「でも情報くらいは提供するさ。ピエロが乗り気だったし強面の方も思うとこありそうだったしな」
「…結果は分かりきってるのに?」
「
「それにちまちま人類の寿命伸ばしてくよりは御曹司に当たって砕けてもらった方がましだ」
電子の光しかない部屋でニヤリと笑う
2130年
汚染された大気に荒廃した大地となった星
その一方で技術は発展し続け半世紀前とは比べ物にならないモノも多く誕生した…その中には未来予測すら可能とする演算装置すらあると噂されていた。
オリ主 本名 藤原大輝
二つ名『一人軍隊』(ワンマンアーミー)
数多の傭兵NPCに的確に指示を飛ばし攻略していく様からつけられた。傭兵NPCだけでなくフィールドにいるエネミーすらその挙動を逆手に取り自由に動かしているとの噂がある。
様々なギルドに所属しては追放されたりギルドごと崩壊させた問題児
多くのギルドを転々としていたのは他メンバーとの課金額やプレイ時間の違いなどの事情もあるが本人の性格のせいでもある
1人にも拘わらずレベル90を超える傭兵NPCたちを指揮し、様々な職業のスキルを扱えるため実質的に一人でパーティと変わらない動きが出来る。
そのため無所属でもユグドラシルの冒険を行ったり所属していたギルドやクランを壊滅させたりしていた。
戦闘スタイルは傍にいるパーティメンバーに己の持つ特攻や特防を共有しその力を引き出す指揮官&バッファー
お姉ちゃんが来てからは防御面の不安も解消され指揮に集中できるようになっている
種族Lv0 職業Lv100(+6)
コマンダーLv9(+6)
フロント・コマンダーLv10
エンチャント・コネクターLv10
ソウル・コネクトLv5
他66Lv
ステータス
HP82 MP99 攻撃33 防御66 素早71
魔攻49 魔防77 総耐77 特殊110 合計664
一昔前に人の脳を使って量子コンピューターを再現させようとした研究者一族の傑作の一つ
マッドサイエンティストの血筋らしく倫理観が薄く、周りと常識が違うことがある変人だが能力ゆえに見逃されている
優生学・デザインベイビーの巣窟である富裕層と比べてなお飛びぬけた情報処理速度・思考能力を持つ。
本体は半世紀前のスパコンより目星を付ける能力が高いせいで人類が絶滅するまでの道筋を演算してしまっている
好きなものは『ユグドラシル』
ソシャゲとしての収益?スポンサー企業の意向?
知ったことか!俺たちのユグドラシル、俺たちが作りたいゲームを作ってやらぁ!!
そんな開発者たちの創り上げた忖度なしのユグドラシルをプレイしてドハマりし、開発資金の援助やMMOお決まりのチーターへの対策など色々と肩入れしたりしている。
嫌いなものは『無駄遣い』
人類に残された資源を浪費させるテロリストや人という資源を使い潰している富裕層、アーコロジー同士の足の引っ張り合いの道具となるスパイとか大嫌い。
ユグドラシルを始めるまでは暇つぶしにこれらの組織や会社を壊滅させていた。
サポートNPC「お姉ちゃんだぞ☆」
弟くんへの攻撃絶対許さない A N E
種族Lv0 職業Lv110
ナイトLV15
ホーリーナイトLV10
ガーディアンLv10
パラディンLv5
姉弟の絆Lv5
他65Lv
ステータス
HP110 MP90 攻撃85 防御110 素早75
魔攻45 魔防95 総耐105 合計715
プリコネ1の狂人
基本的に☆6の戦乙女の姿で弟君と一緒に居るが他にも水着だったりエプロンだったりいろいろと着せ替え衣装がある
主人公が金に糸目を付けなかった為AI・3D・デザイン全てがユグドラシル最高峰、さらに最初に創られたサポートNPCのため知名度が高い。
しかしアーミーがいつも連れ回しているため、アルゴノーツサポートNPCお披露目会である帝のステージに登場する回数が少なくレアキャラとなっている。
タンクとしての性能は物魔両方から弟君を守り抜く城塞。
レベル上限を突破したことでヒーラーの真似事もできるようになる。
上位プレイヤー3人掛かりくらいなら余裕で弟君を守り通せる。
初期プロットのラスボス…逃げられなかった