ようこそ実力至上主義の実験場へ   作:ゼリアサイ8世

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初投稿です。拙い部分も多いですが、読んでくれると嬉しいです!


プロローグ:「入学」

 夢を見ている。それを知覚した後、これがどんな夢なのかについて考える。もし俺があの()()()()で育つ...いや、関わりさえなかったらとしたらどんな俺になっていたのか。そんな夢だ

 

 俺の価値観から言えばこんな夢見ることや考えることはくだらないことだ。

 

 だからこそ正直驚いていた。なぜなら夢というのは人の無意識な願望を見せるものだと俺は考えていたからだ。だから俺は今までほとんど夢を見たことはないし、そうあることは当然だと考えていた。

 

 つまり俺の考えからいけば俺はあの部屋のことを知らなかった世界線を望んでいるというわけだ。

 

 しかし、しかしだ。俺はそうではないという結論を出していた。つまり今までの俺の結論に一部誤りがあったと気づいたわけだ。別にこれはそんなことを望んでるわけないと意固地になってるわけではなく、しっかりとした考えがあってのことだ。

 

 俺の夢に対しての新たな結論を出すなら、それは夢というものは体が無意識に見せるものなのだと思う。つまり何が言いたいかと言えば今回見た夢は俺の無意識な考えから来たものではなく、体が引き起こした()()に近しいものではないかというわけだ。

 

 まぁならばなぜその反射が起きたのかという話になるわけだが、その結論は簡単だ。それこそ反射の例で言うならば熱々のやかんに触れたときの反射に近いだろう。熱々のやかんに触れた瞬間、人は考えるよりも先に手を動かして離れるようにしてしまうものなのだ。とどのつまり、そのままいけば火傷してしまうからそのままいかないようにしようというわけだ。

 

 まぁそんなわけでこれは俺の体が引き起こした最後の自己防衛ということだろう。まさか自己防衛の相手が自己とは笑えてくる話ではあるがな。

 

 とはいえこんなものは所詮体が少し俺に歯向かっているだけにすぎない。だって俺はやめろと言われたって今の俺をやめられないのだから。

 そして反射なんてのは初めからずっと触れておくよう体に命令しておけば火傷しようがなんだろうが触れ続けることができるのだ。

 

 さて俺の体。つまんない夢を見せてくれたが、それもこれで終わりだ。

 

 

()()()

 

 

 その命令と同時に目の前のくだらない世界が壊れていくのが分かる。

 恐らくこれで俺の悪逆な人間性が後戻りできなくなるほどに体に刻み込まれたことだろう。それを嫌っての反射を黙らせた訳なのだから。

 

 この夢の最後に一言、

 

 

 本当にくだらない夢だった。

 

 

 ーーーーー

 

 

 俺は今バスに乗っている。どんなバスがと言えばおれが今日から入学する学校「高度育成高等学校」に向かうバスだ。ちなみに俺が今乗ってからバスは学校側が入学式用に特別に増やした枠で運営さるバスではなく、通常運行の時間帯のバスである。

 そのためバスは入学式の二時間とまではいかないがそれに近いぐらい早くに学校に着いてしまう予定だ。

 

 ちなみになんで俺がこんな早い時刻のバスに乗っているからと言われれば大きく分けて三つある。

 

 一つ目はバスが渋滞か何かで万が一にも遅刻するというのを防ぐため。初日から遅刻とか冗談でも笑えない。ただでさえ友達を作りにくい人間なのだからそこらへんの努力を惜しむわけにはいかないのだ。

 

 二つ目は単純に俺がごちゃごちゃした場が好きじゃないって話だ。だって普通に考えて多くの人間がこの学校の最寄駅からのバスでここに来るだろうからな。そうなると人が混み合うのは目に見えてる。そうなると面倒ということだ。

 

 そして最後に三つ目。まぁ色々言ったがこれが本命の理由と言っていい。他二つは嘘ではないがこれらだけなら俺は学校が用意した枠のバスの中で一番最初の時刻のに乗っていただろう。

 そんな三つ目の理由はこの学校を早め、正確には新一年たちの中でも一番早くに知りたいと思ったからだ。だってこの学校の詳細って調べても一切出てこないんだぜ。まるで中でデスゲームでも行われるのかと疑ってしまうほどにだ。

 ちなみにこの噂は俺発案ではなく、掲示板などで言われていたことである。

 

 この噂の真偽次第では入学ごめんからの即退散を考えている。流石にそんなことはないと思うが。

 そしてそんな姿を少しでも見られる可能性を減らすためのこの時間というわけだ。すでに学内にある二、三年生は対策の仕様もないが、一年生のみは来る時間帯がほぼ決まってるようなもんだしな。

 

 とまぁ理由についてはこんなもんであり、間違いなく俺一人寂しいバスタイムを過ごすと踏んでいたのだが、どういうわけか今俺の両隣には美少女が居た。

 

 というわけで今現在このバスには三人、、運転手含めて四人の人間がいるわけだ。というわけで本来一番後ろの真ん中の席に座ってなんちゃって王様感を出していた俺の隣に来なくても席はいくらでも空いているはずなのだが、なぜこうなっているのだろうか?

 

 訳がわからないよ。思わずキュゥべぇの真似をしてしまうぐらいには訳がわからなくてまいっている。

 

 てな訳で聞いてみることにした。俺は所謂陰キャではあるがコミュ障ではないのでちゃんと気になったことはかける人間なのだ。

 

「それで、なんでお二人さんは俺の隣に来たわけ?」

 

 俺がそう聞くと初めに反応したのは左なベレー帽を被った綺麗な銀髪を携えた色々と小さい美少女だった。

 

「あら、理由がなくてはあなたの隣に座っては行けないのですか?」

 

 そういうこの少女の悪戯っぽい笑みは顔が顔だけに非常に絵になっていたし、正直俺でさえグッと来るものが会った。

 

「別に理由がなくても構わないが理由なく隣に座ってくる人間とはなるべく関わらない人生を送りたいなとは思っている」

 

「そうですか。あなたはあまりこの手の冗談をお好みにならないようですね。私としてもまだ知り合ったばかりの()()()の同級生に嫌われておきたくはないのでら冗談はここまでとします。一応本当の理由としては男の子の同級生と親しくなっておこうと考えただけですよ」

 

 遠回りに少女を否定する俺のことを少しおもしそうに見ながら少女はそう口にした。わざわざ()()()()なんて強調をしているがその容姿も相まって中々恐ろしい人間だと思う。そして少女はその後すぐさまに俺に自己紹介を初めた。

 

「冗談に関しては申し訳ありませんでした。私は坂柳有栖、見たところ同じ学校の生徒のようなので今後ともよろしくお願いします」

 

 そう言うと坂柳は俺のことをじっと見つめてくる。これはまぁ、そういうことだろうな。

 そう思い俺も自己紹介をすることにした。

 

「俺は松雄(まつお)知樹(ともき)だ。同じクラスとかになったらその時は頼むわ」

 

 俺は坂柳に向かってそう言いながらも途中で振り返ったりして、もう一人の隣の少女にもちゃんと名乗りが聞こえるようにした。

 その後俺と坂柳は二人でその少女の方を見る。これは暗に名乗れと言っているわけだ。

 ちなみにこの少女は紫がかった髪で肩に少しかかってるぐらい長さをしていて、坂柳同様こちらも紛うことなき美少女と言えるだろう。

 そんなことを考えていると早速その少女も話し始めた。

 

「私の目的も坂柳有栖とそう変わるものではありません。私は坂柳有栖とも松雄知樹とも仲良くしたいと思っています」

 

 なぜに呼び方がフルネームなのか?そして自分自身の名乗りは?と思ったがすぐに俺は納得する。おそらく俺が最初に聞いた座ったわけについてを順番的に自分として答えたのだろう。普通今の流れで答える?とは思うが。ちなみにフルネーム呼びについては知らん。

 俺は名前を聞こうかと思うと同時に左隣の坂柳が言い始めた。

 

「そうでしたか。お互い松雄君と仲良くしましょう。もちろん私ともです」

 

 そうして一区切りつけてから坂柳は聞く。

 

「ところであなたの名前はなんなのでしょうか?」

 

 それを聞かれて少しすると少女はハッとしたような様子を見せる。おそらく先ほど名乗る流れだったことに気づいたのだろう。それからすぐに少女は名乗り始めた。

 

「失礼しました。私は森下藍、失礼しましたとは言いましたが直接聞かれたわけではないので私は悪くありません」

 

「そうですね。先に名前を聞かなかった松雄君が悪いです。では改めてよろしくお願いしますね、森下さん」

 

 何でか知らないが俺が悪者にされたし、俺だけ会話から除け者だしでコミュ力の差を俺は感じていた。コミュ障ではないがコミュ力があるという話にはならないのだと実感する。

 

 これ以上遅れを取ってはならないと思い、俺も会話に混ざろうとする。

 

「俺もよろしくな、森下藍」

 

 相手のフルネーム呼びに合わせてのフルネーム呼び、これで完璧なはずだ。母も言っていた、なるべく女の子に合わせてやりなさいとな。

 俺の完璧な受け答えに今度は森下は答える。

 

「わざわざフルネームで呼ぶ必要はありませんよ、森下で構いません、松尾知樹」

 

「クスッ」

 

 森下の完全にブーメランな発言なはずなのだが森下の一切気にしない素振りに加えて、俺のしてやったり感からか今回の対話において敗者を決めるとするなら間違いなく俺だという構図が出来上がってしまっていた。

 あと坂柳、俺を笑ったお前を俺は許さんからな。

 

 その後少し雑談を三人でしているうちにバスは到着したようでバスのドアが開く。

 俺たちはアナウンスが聞こえた時点で出る準備を始めていたため、すぐにバスから降りることに成功する。その際に坂柳が杖を使って歩こうとしていたので片手を差し出してエスコートするような形にしてやると坂柳は意外そうな表情で「意外と紳士的なんですね」と言ってきた。意外とはなんだ意外とはと思いつつもちゃんとエスコートしてあげられたはずだ。

 

 ちなみにバスを降りたあともしてもらって構わないと言われたが流石にずっと女子に触れるのもアレなので断った。その後何故が森下がやる気を出して坂柳の手を握ってのエスコートをしている。本当に何故?

 

 バスを降りてすぐにあった校門で手続きを終えた俺たちは今、クラス分けが表示されているという掲示板に向かって歩き続けていた。

 そして俺はずっと感じていた疑問を二人に問いかけるよう口にした。

 

「坂柳、森下、気づいているか?」

 

 そういう俺に反応したのはやはりコミュ力が高いのであろう坂柳だった。

 

「松雄くんも気づいていましたか。この時間から来ている時点でよもやとは思っていましたが、随分と優秀そうな方なのですね」

 

「やはり坂柳も気づいていたな。この異常な数の()()()()()に」

 

 その言葉に笑みを浮かべて坂柳も答える。

 

「そうですね。これにどのような意味を松雄君は見出しますか?」

 

 その問いかけに俺は少し悩むものも情報が少ないこともあり、なかなか結論が出せずにいた。なので、とりあえず今まとまってる情報だけを言うことにした。

 

「そうだな、具体的にどうとかは言えないがこの学校が普通でないこと。そして、俺たちの日々の生活なんかも監視するんだろうなってことは分かる。俺は案外デスゲームなんか行われるんじゃないかって危惧してるな」

 

 その答えが面白かったのか今までのよりも少し純粋な感じの笑いが坂柳から溢れた。

 

「クスッ、それはあり得ませんよ松雄君。お父様は容赦をしない方ではありますが暴君ではありませんので」

 

「はっ?」

 

 それを聞き俺は一瞬唖然として声を漏らしてしまう。そして記憶の中を一生懸命探して見つけ出す。この高校の理事長も坂柳だったことを。

 

「そういえば理事長も坂柳なんだっけか」

 

 俺のその返答に嬉しそうな様子の坂柳。これは俺が見るからな頭のいい坂柳のお眼鏡に叶ったからなのか、あるいは父親が知られているという喜びか、はたまたその両方か、、いや多分お眼鏡だな。うん。坂柳がパパとか、、、いや案外言うかもしれないけど。

 

 よし考えるのはここでやめておこう。

 

「当然ご存知でしたか。これからの三年間は退屈なものになると思っていましたが、そうではなさそうで安心しましたよ」

 

 坂柳がそう言った後、ちょっとした雑談をしているうちにクラス分けの掲示板が見えてきた。一応俺の要望を言っておくと俺はこの二人とは別クラスがいいと考えている。

 

 何故かって?色々面倒そうだからさこの二人。これは坂柳の足のサポートが面倒くさいとかではなく、普通に性格的にだ。坂柳は言わずもがな。森下に関してはあまりに謎すぎる。

 さっき何故二人は早く来たのか聞いたところ、坂柳は身体的な話の他にも俺と同じく探っておくことが目的だったとのこと。対して森下は人がたくさん乗っていると思ったからだそうだ。だったらもっと後のバスに乗れよと思うがこれが森下なのだ。

 まぁもしかしたら、実際にそうなのかは聞いてないが森下も学校についての違和感を持っていて、それを全員が早めに確認しにくると思っていたのかもしれない。その場合なかなかどうして残念な頭の感じになるのだが俺の短い期間で得た森下のイメージには案外ピッタリだったりして困る。

 

 まぁそんなこんなでたどり着いたクラス分けの表を俺は見る。そして、

 

 〈Bクラス〉

 

 ・松雄知樹

 

 俺の名前を見つける。その後すぐにあ行とま行のあたりの他クラスのサイトを探すそして、最初のAクラスで無事問題児二人を発見することに成功した。

 

 思わずガッツポーズをしそうになるも直前で堪える。そしてその後、坂柳たちの声が聞こえる。

 

「坂柳有栖とは同じクラスですが、松雄知樹とは異なるクラスのようですね。残念です」

 

 森下がそんなことを言うなど想定していなかったため少し恥ずかしくなるが普通に嬉しくもあったので俺もそれに返答する。

 

「だな。まぁ他クラスだからって関わらなくなるわけじゃないし、学校用の端末をもらったら連絡先交換しようぜ」

 

「はい」

 

「私も是非お願いしたいですね、私達と違うクラスになってガッツポーズをしかけた裏切り者な松雄君と」

 

 それを言われさっきまでの少し嬉しそうな感じの俺はどこへやら、ただ硬直することしかできなかった。

 

「やだな〜坂柳さん、俺が二人と違って嬉しいはずないだろう?」

 

「嘘はいけませんね松雄君。今なら許してあげますから正直に。喜びましたね?」

 

 その坂柳の表情はいつもの揶揄う感じの笑みではなく、後ろに黒いオーラが見えるタイプの笑みだった。つまり怖い。

 

「はい、、、でも今は!「関係ありませんよ?」

 

「そんなことは」

 

 坂柳は少し怒っているのは誰の目から見ても明らかだった。少しの間とはいえ坂柳とは仲を深めたわけだしな。まぁ客観的に見て悪いのは俺だろう。というわけで、

 

「ごめん二人とも」

 

 そう言うと坂柳は揶揄う笑みを浮かべる。対して森下は、、、ずっと変わってねぇなこいつ。

 

「それでいいのです、松雄君」

 

「私としては許しませんよ松雄知樹」

 

 坂柳は許してくれたようだが、森下はそうでないようだ。正直甘えかもしれないが許してもらえものだと思っていたので虚を突かれた気分になる俺に森下は続ける。

 

「冗談ですよ。私ももう怒りはしません松雄知樹」

 

 こともなさげにそう言ってくる森下。もう、ということは一度怒りはしたんだろうなということを噛み締めつつ俺は森下に対して「ありがとう」とだけ言っておいた。

 

 

 森下、相変わらず読めない人間だ。

 

 その後俺たちはせっかく早くきたのでと目的の一つであった学校を探索するというのを行った。

 

 

 ーーーーー

 

 オリジナル主人公

 

 高度育成高等学校学生データベース

 

 松雄知樹

 

 学力 A

 

 知性 A+

 

 判断力 A−

 

 身体能力 A

 

 協調性 D+

 

 面接官のコメント

 協調性を除き全てにおいて高水準かつ、面接においても大きな問題もなかったため、本来ならAクラスだが別途資料による情報と一部情報が足りず学校側で把握できていないためDクラスとする。

※坂柳理事長の判断により、二つほどクラスを上にすることが可決されたためBクラスとする。




面白かったら感想や評価をしてくれると嬉しいです!批判でも大丈夫です。改善点を知れるなら知りたいので。
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