愛はあった、恋はしないと思ってた   作:ゴールド@モーさん好き

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愛はあった、恋はしないと思ってた

 オレンジ色の夕焼けと共に、ドリームジャーニーはトレセン学園へ訪れていた。

 

「ここに来るのも久しぶりですね、彼は元気でしょうか」

 

 私はアネゴともう1度会う為に、トゥインクルシリーズを一時休止し、旅に出ていた。見つけた黄金を、出した答えを、私の旅路のその果てを報告してようやくこのたびは終わると思った。

 私はトレーナー室にノックをする。

 

「アレ?誰でしょうか」

「さぁ、はーいどうぞー?」

 

 おや?聞いた事がない声がしましたが……そう思いつつも私は扉を開け中へと入った。

 

「トレーナー、ただいま戻りました」

「ジャーニー!?久しぶりじゃないか、アネゴには会えたのか?」

「はい、それでコチラの方は?」

「あっえっと初めまして!トレーナーさんと担当契約をさせていただいてるドゥームスカイと申します!以後お見知りおきを!」

「これは丁寧にありがとうございます、私はドリームジャーニーです。彼の担当という事は私の後輩に当たりますね、何かアレば相談してください。できる限りお力添えしますので」

「はっはい!」

 

 ドゥームスカイさん、まず見て思ったのが〝色々〟とデカい……交流はそれ程なので比べるのは気が引けますが、ヒシアケボノさんと同じ位デカい。あと会話を続けてみて思ったのが幼いというかあがり症と思える所がある。聞く所によればまだ彼女は中等部なのだとか、その年齢でここまでの体躯をしているのは凄い才能だ。しかしはっきり言って私とはまるで真逆のタイプ、優秀とはいえ新人だったのだ。果たしてタイプがこんなにも対照的なウマ娘の方を育成できるのだろうか、いえ別にトレーナーさんの能力を信じていない訳では無いがというか担当兼恋人である私になんの相談も無しに新たな担当契約をする時点で些か私を軽く扱っているのでは無いだろうか。こういう事は一言コチラに何かあるべきだと思っていたが彼からそんなモノを貰った覚えなど一切無し………

 

「ん?」

「ジャーニー、どうした?」

「あっいえなんでもありません」

「そうか、もし旅の疲れがあるんだったら言えよ?送ってくから」

「心遣いありがとうございます」

 そうやって談笑しながら考えていたら、ふとある事に気づいた。

 

(トレーナーさんと旅をしていた事はあんまり感じた事はありませんが、この気持ちの奔流……確定ですね)

 

 どうやら私は彼の新たな担当に‪──‬嫉妬しているらしい。私は笑顔を続けたまま、燃える感情に対して静かに名前をつけた。

 夕方頃のミーティング中にお邪魔した事もあり、ドゥームスカイさんは門限もあるので帰宅し私とトレーナーさんの2人きりとなった。

 

「じゃあとりあえずジャーニー、一旦ソファで横になろうか」

「え?突然なんですか?」

「キミは何かと感情を抑えるのが得意な方だし、スカイは初対面で気づかないのはしょうが無いけど俺の目は誤魔化せないぞ?全く話に意識が向いて無かったじゃないか、それ程疲れてたんだろう?」

 

 違うけど違くないと言いますか、相変わらず私の事をよく見てくれる方だ……

 

「いえ、疲れてはないんですけどね。ですがお気遣いありがとうございます」

「そうなのか、ならなんで?」

「それは……貴方が私に隠し事をしてたからですよ」

「え?……あ」

「新しい担当が出来ているのなら、一報くれても良かったのではないですか?」

「いや、昔からの憧れの人に会う為の旅なわけだし、水を差すのもどうかなぁ〜なんて……」

「ほぅ……?」

「……悪かったよ、ごめん。担当トレーナーとして不義理だったよ。でも水を差したくなかったってのも嘘じゃない、キミの旅が良い物になる様にするのも俺の仕事だから」

「ふふふっ本当に素直な人ですね、とりあえず1つはその素直さに免じて許しましょう」

「ありがとう……え?1つ?」

「はい、トレーナーさん……些か担当ウマ娘の方と距離が近いなと思いまして」

「え?」

「悲しいなぁ、あぁ悲しいなぁ……私は旅で貴方と触れ合うことすら出来ぬというのに貴方という人は新しい女にかまけて素晴らしい日々を過ごしてきたらしいので」

「いやジャーニーソレは誤解ウワッ!」

 

 私に対して促されたソファへ、逆にトレーナーを押し倒し私自身は彼の上へとまたがった。

 

「えぇ分かっています、ソレに今の言い方は少々イジワルでしたね。謝りますトレーナーさん、ごめんなさい」

「な、なら早くどいてもらえない…かな?」

「いやです」

「嫌ですかそうですか」

 

 

 

「はい、私が離れてる間に他のウマ娘が貴方の寵愛を受けた事には変わりありませんので。」

 

 恋とは恐ろしいものだ、恋を知らぬ私ではここまで積極的に想いを真っ直ぐ伝える事も、自身の欲をあからさまに解放する事も無かっただろう。

 

「もし許して欲しいのでしたら‪──‬」

 

 私は彼の顎に手を添え、少しだけ上げて目を合わさせる。

 

「私を満たして下さりますよね、トレーナー?」

 

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