霞「奴等のデカい顔も癪に障らないか?」   作:文才の無い本の虫

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――舞鶴佐久保連合艦隊の救援及び軽巡仏棲姫の撃破

――上記の功績より、主宮任一郎少将を中将に任ずる・・・・・だってさ

――凄いじゃない!!あなた、中将よ?!

――いやぁ~俺は機械を弄ってるぐらいが丁度良いくらいさ。あ、面倒臭くなったら隠居するのもアリだね

――ふーん・・・・・

――その時は一緒に来てくれるかい?

――馬鹿ね、嫌って言ってもついて行くわよ

――ハハハハハッ!!そりゃ、隠居しても退屈しなさそうだ







第十二話「後始末」

 

 

 

 

 

「あー・・・・・俺が中将ねぇ」

 

 

数週間前に大本営から送られてきた勲章を手で遊びながら呟く。

 

殆ど天津風達の功績なんだけど・・・・・まあ、仕方無い。

 

その分俺が報いてあげればいいだけだね。

 

 

「あなた、もうちょっとシャキッとしたらどう?」

 

 

隣に立っている天津風がそう言う。

 

数週間で新しい艤装が馴染んだのか、背も伸び、少し大人びた様に感じる。

 

制服もわざわざ作った甲斐があったってもんだね。

 

何故か霞には「制服や()()()お前が作ってることは絶対に私以外の艦娘には言うなよ?確実に大惨事になる」って言われたから言うわけにはいかないんだけどさ。

 

 

「いやぁ、キチっとしたのは俺には似合わんさ」

 

 

「ま、そうね。そう云う所があなたが好かれる理由なんだと思うわ」

 

 

「ハハハ、照れるね」

 

 

「でも程々にしなさいよ」

 

 

「わかってるって。新しい娘達も来るしね・・・・・俺は“工廠のおぢさん”に徹するよ」

 

 

「あなた・・・・・昨日の事、まだ気にしてるの?」

 

 

大規模作戦が終わって、霞が始めた大規模建造計画で艦娘が増えている真っ最中だ。

 

だから鎮守府の改善点とかを探すために伊8に艦娘達への調査をしてもらった報告書が昨日提出された。

 

まあ、簡単なアンケートみたいなもんなんだけども・・・・・駆逐艦達からの評価がね・・・・・。

 

俺、まだ20代何だけどなぁ・・・・・。

 

 

「天津風・・・・・俺、そんなに老けて見えるかな?」

 

 

「もう、駆逐艦達に2、30代の区別がつくわけ無いでしょ・・・・・元気出しなさいよ」

 

 

そう言って天津風が背中を擦ってくれる。

 

ああ、優しさが染みるね・・・・・。

 

 

「っと、そう言えば今日も建造してるんだっけ?」

 

 

「ええ」

 

 

天津風が手元のファイルをパラパラと捲る。

 

 

「今日は1隻ね。大型艦の予定なんですって」

 

 

「へぇ・・・・・建造完了の予定時刻は?」

 

 

「ちょっと待ってね・・・・・えーっと、建造完了は本日の〇九〇〇。丁度五分後ね」

 

 

ふむ。

 

大型艦、ねぇ・・・・・。

 

彼女の時を思い出すな。

 

俺は奇妙な縁を感じ、立ち上がる。

 

 

「よし、天津風。ちょっと見に行こうか」

 

 

「あら、珍しいじゃない。どうしたの?」

 

 

「奇妙な縁を感じてね・・・・・」

 

 

そうして俺と天津風は工廠に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◢◣◥◤◢◣◥◤

 

 

 

 

 

工廠に入ると、俺達に気付いた霞が振り返る。

 

相変わらず鋭い目付きだけど、被ってる黄色い安全第一のヘルメットで和んじゃうね。

 

 

「む?任一郎に天津風、どうした?」

 

 

「いやぁ、ちょーっと気が向いてね。今日来る娘を観に来たんだ」

 

 

「そう云う事よ。私はその付き添い」

 

 

「ふーん、ちゃんと秘書艦を出来ているようだな」

 

 

そう言えば天津風が秘書艦をやる様になってからもう数ヶ月か。

 

色々あったなねぇ・・・・・。

 

 

「で、スミちゃん。どんな感じ?」

 

 

「今の所、さしたる問題は無い。多少違和感がある程度か」

 

 

「違和感?」

 

 

「ああ。何故か、()()()を思い出すんだ」

 

 

霞は少し遠く――俺達の最初の鎮守府がある方角――を見て言う。

 

 

「それはお前もだろう?任一郎」

 

 

「まあね」

 

 

俺と霞は建造ドッグを見詰める。

 

――До свидания(ダス ヴィダーニャ)

 

さようなら、また会いましょう、か。

 

・・・・・また会いたいんだ、俺は。

 

彼奴に。

 

 

――――(ソロソロ)

 

 

――――――――(カンキュウフメイ)!!】

 

 

「「うん?」」

 

 

「えっ?艦級がわからないなんてあるの?」

 

 

――――(ビミョー)!!】

 

 

そうやって首を傾げていると、

 

 

―――(デキタ)

 

 

ドッグの扉が開いた。

 

 

「おいおい、マジかよ」

 

 

「任一郎、口調が崩れているぞ。だが、しかし・・・・・・・・・・気分はどうだ?」

 

 

霞は、ドッグから現れた艦娘に問うた。

 

その艦娘は、白く、銀色で、淡い水色の双眸が俺を見詰めていた。

 

 

「うん、良いね。相変わらず、泣き虫は治ってないみたいだね、司令官」

 

 

視界が滲む。

 

俺は、涙腺から流れ出るものを無視し、歩き出す。

 

そして、彼女を力一杯抱き締めた。

 

 

「ハハハハハッ!!泣き虫?何の事かな?ま、取り敢えず・・・・・お帰り、Верный」

 

 

すると、彼女はほっとした様に言った。

 

 

「ああ・・・・・ただいま、司令官」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ?どういう事?」

 

 

「・・・・・そうだな、あり得ない奇跡が起きたということだ」

 

 

「うーん・・・・・取り敢えず、良い事なのはわかったわ。でもちょっと近く無いかしら?」

 

 

「近いと言うよりもゼロ距離だな。気張れよ、天津風。奴は強敵だぞ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「司令官、久し振りに司令官のカレーが食べたい」

 

 

「よーし、おじさん頑張っちゃうぞ!!ハハハハハッ!!」

 

 

「相変わらず元気だね、司令官」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 









任一郎
開き直ってはいない。勿論おぢさん呼びは気にしているが、巫山戯る時はちゃんと巫山戯る。天津風は好きだし、霞もВерныйも好き。誰でも気に入れば好き判定。だが、天津風やВерныйへのものは友愛なのか親愛なのか、それとも・・・・・。尚、スミちゃんは相棒(意味深)で殿堂入り。



天津風
状況がわからない・・・・・が、距離近くない?と思っている。少し嫉妬中。




何も言う事は無い。



Верный
無論、あの台詞を言わせる予定。霞とは親友。不死鳥と言えば復活。復活方式は綾波レイとかでは無いので悪しからず。




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