霞「奴等のデカい顔も癪に障らないか?」   作:文才の無い本の虫

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第七話「天津風との一日、昼」

 

 

 

 

 

「そろそろ艦隊を本格的に動かす時間よね。どうするの?今日も霞と大淀に丸投げ?」

 

 

「勿論」

 

 

俺は作業をしながら言う。

 

今はそろそろ艤装の改造が必要になる空母達の為に彼女達一人一人に合わせた飛行甲板を作っている所だ。

 

 

「・・・・・何か最近、霞の方が提督に思えてきたわ」

 

 

「うん?提督としての指揮権とかは基本的に霞に預けてるからそれでも間違いではないね」

 

 

「そう云う事じゃないのよ・・・・・で、それは加賀達の飛行甲板?」

 

 

「そうそう。霞の訓練地獄のおかげでそろそろ本人に合わせた艤装の改造が必要だからね」

 

 

「あー・・・・・あれは地獄だったわ」

 

 

天津風は自身の艤装が置いてある場所をちらりと見てため息を吐く。

 

 

「効率は良いし、私達に合わせて訓練内容を考えてくれるんだけども・・・・・本当に限界ギリギリを攻めてくるからキツイのよね・・・・・」

 

 

「まぁ、スミちゃんは素直じゃないからねぇ・・・・・」

 

 

霞は、戦場でのリスクを減らすために皆を少しでも強くしようとしている。

 

まぁ・・・・・皆その事に気付いてるから、霞は慕われているんだろうけどさ。

 

素直じゃないねぇ・・・・・。

 

 

――――(テイトク)!!】

 

 

――――――(ソウコウバン)!!】

 

 

「お、ありがとう」

 

 

「それは?」

 

 

「コレは翔鶴と瑞鶴の為の装甲板だね・・・・・翔鶴のはこのままで良いとして、瑞鶴の方は少し重さの調整が必要かな」

 

 

「へぇー・・・・・あなたもちゃんと皆を観ているのね」

 

 

「そりゃあ、勿論。俺は提督だからね」

 

 

そうして俺が作業をしていると、工廠の入口から大淀が入ってきた。

 

 

「お疲れ様です、提督。霞教官から伝言です」

 

 

「伝言?」

 

 

「はい。うぅん、コホン・・・・・『任一郎、艦隊運営はいつも通りやっておくがいい加減溜まっている書類には目を通して置けよ?良いな?』・・・・・とのことです」

 

 

声真似までしなくても・・・・・。

 

 

「あー、わかったよ。霞には今日中に目を通しておくって言っておいて」

 

 

「わかりました。その様に霞教官に伝えておきます。では」

 

 

「うん、大淀も頑張ってね〜」

 

 

俺は軽く手を振って彼女を見送った。

 

えーっと、この後は畑の世話をして、魚を釣りに行って、昼食を作ってから・・・・・・・・・・うん、書類は午前かな。

 

 

「さてと、取り敢えずコレだけ終わらせちゃいますかね」

 

 

俺は鎚を手に取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◢◣◥◤◢◣◥◤

 

 

 

 

 

「主任さん、どうですか?」

 

 

「うん、飛行甲板も艦載機も良く整備されてるね。丁寧に使ってくれている証拠だ」

 

 

俺は目の前に正座して待っていた黒い髪の女性――加賀に飛行甲板と艦載機を返す。

 

彼女は二ヶ月前に此処に来た空母で、定期的に工廠に来て自分で艤装や艦載機の整備をしている珍しい艦娘だ。

 

なんだか自分でする事に意味があるんだとか。

 

その監督役兼指導役が俺って訳。

 

因みに、加賀は俺が提督だと知っている一人でもある。

 

 

「はい。主任さんの作ってくれた子達は、みんな優秀ですから」

 

 

「ハハハッ!!嬉しい事を言ってくれるねぇ」

 

 

瑞鳳さんや赤城の艦載機を見せてもらったりしたお陰だね。

 

まさか既存の物をベースにほぼ新規に作ることになるとは思っても無かったけれど。

 

 

「そろそろ、哨戒任務の時間ですので・・・・・また来ます」

 

 

「ああ。またおいで」

 

 

「はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「加賀って工廠の人が好きなのかくま?」

 

 

「・・・・・よく、わからないわ。取り敢えず、哨戒に行きましょう」

 

 

「了解くまー」

 

 

「加賀、出撃します」

 

 

「球磨、出撃くまー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「はいはーい!!皆〜ご飯ですよ〜!!ハハハハハッ!!」

 

 

俺は食堂の外に立って鎮守府中に聞こえるようにお昼の鐘を鳴らす。

 

前までは俺が呼びに行けば事足りたんだけど、二ヶ月前位の一気に人数が増えてきた時に霞が「時間の無駄だ。時報のついでに鐘でも鳴らせば良いだろう」と言って今の形式に落ち着いている。

 

暫くしてちらほらと食堂に艦娘達がやって来た。

 

尚、天津風は俺の手伝いとして厨房で盛り付けを手伝ってくれている。

 

 

「ほい、今日はカレーだよ〜」

 

 

「おぉ〜美味しそうですねぇ。Danke!!」

 

 

「提督、美味しそうね!!」

 

 

「提督さん、3人分お願いします。暁ちゃんが、腕がぷるぷるしてて・・・・・」

 

 

「あー・・・・・良く頑張ったね、暁」

 

 

「ちょっと!!頭をナデナデしないでよ!!」

 

 

「任一郎、特盛だ」

 

 

「提督、私にも霞教官と同じものを」

 

 

「んじゃ、ちょっと待っててね。天津風、半分頼んで良いかな?」

 

 

「勿論よ」

 

 

訓練でヘトヘトになった伊8や雷に電、霞と大淀が来て。

 

哨戒任務から帰って来たら加賀と球磨もやって来た。

 

 

「主任さん、山盛りでお願いします」

 

 

「はいはーい、ちょーっと待っててね!!」

 

 

「いい匂いがするくま〜お、今日はカレーだくま!!天津風、大盛りでお願いするくまー!!」

 

 

「はいはい、ちょっと待ってなさい」

 

 

他にも軽巡の多摩、重巡の高雄に愛宕、空母の翔鶴に瑞鶴。

 

そうやって沢山の艦娘達が食堂にやって来る。

 

 

「任一郎、おかわりだ」

 

 

「はいはーい、ちょーっと待っててね!!」

 

 

そうやって大体の配膳が終わった後、俺は食堂を見回す。

 

うん、皆美味しそうに食べてるね。

 

今日も呉は平和です、って感じかな?

 

 

「あなた、私達も食べましょ」

 

 

「ああ、そうだね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「いただきます」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 










天津風
食堂の副料理長。得意分野は和食。味噌汁に関しては猛特訓したとか。最近「加賀に秘書艦を取られるぞ?」と霞に脅されて防空射撃訓練に打ち込んでいる。



加賀
自称感情表現が苦手な空母(航空母艦)。根気強く自身の要望を聞き、応えてくれた任一郎に恩の様なもの(クソデカ感情)を感じている。軽巡の球磨とペアを組むことが多い。


球磨
加賀と同時期に建造された軽巡(軽巡洋艦)。本人曰く殴り合いが得意とのこと。



▶哨戒任務
各鎮守府に義務付けられている鎮守府近海の見回り。呉では霞と大淀が2人〜4人の哨戒班を作り、昼前と夕方、夜の三回を日替わりで回している。尚、天津風、霞、大淀は色々な役割がある為哨戒任務に行く事はごく稀。



▶食堂
朝:任一郎、火木土日は天津風が手伝いに来る
昼:任一郎と天津風
夜:任一郎と天津風、偶に雷(ごく稀に加賀)
といった感じの当番(ほぼ任一郎)で回っている。週に一日程任一郎が徹夜する事がある為、その時は天津風が作る。任一郎の気分と今ある食材による日替わりメニューだが、金曜は決まってカレー。コレは横須賀(海軍)で過ごしていた任一郎の習慣によるもの。



▶呉鎮守府

提督:主宮任一郎(少将)

保有艦数:一六

戦艦:伊勢、日向
空母:加賀、翔鶴、瑞鶴
重巡:高雄、愛宕
軽巡:大淀、球磨、多摩
駆逐:天津風、霞、暁、雷、電
潜水:伊8

多分まだまだ増えるけど話にはあまり絡まないかもしれない・・・・・。









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