「またここかよ…」
昨日のベルの音からして
どうやら此処は俺の夢の中らしい
というかそうゆう事にしておかないと気が狂う
なんて事を考えていると
部屋の隅に居たミツルが身体を起こして俺に近づいてきた
『…今日は早かったね、んじゃ早速僕とお喋りしようか、カズラ君』
「お喋り…って何話すんだよ、俺はミツルの事を何も知らないし、ミツルだって俺の事何も知らないだろ。とにかく、俺はお前とお喋りなんかしたくn」
ここでミツルが俺の言葉を遮って言った
『ナカタニ カズラ、16歳、身長167センチ、男、高校に通いながら週3でアルバイトしてる、集団生活が大の苦手で家族と極僅かの友人しか会話できる人間が居ない。成績は下の下、自分に自信が持てずネガティブ思考、最近カズラは…あ〜これは言うの止めておこう、面白く無くなっちゃうし。というか……あれ?』
淡々と吐かれた言葉が俺の頭を揺さぶる
なんでの連続と不安の波が頭の中を埋め尽くしていく
何もかも見透かされているようだった
頭が回らない、不安と恐怖が自我を支配していく、まずい
どうしようもなくて顔を上げた
広がった視界には少し驚いているミツルがいた
ミツルの口角が少しずつ上がってゆく
見なきゃよかった
気づいた頃にはもう遅くて、
俺の視界には満面の笑みのミツルがいた
こわい
笑ったミツルの顔が凄く不気味で、恐ろしくて、俺はもう、ミツルに向かって言葉を紡げなかった。
紡ぐどころか思いつきすらしなかった
ただ、少しだけ。
ほんの少しだけ、
ミツルの事を美しいと感じてしまった
ミツルの夜空みたいな黒髪が、透ける様な白い肌が、欲しくて堪らなかった。
何よりも、あの淡い青色の眼が欲しかった
感情がぐちゃぐちゃになっていく、恐怖と不安が入り混じった中に、抑えきれない程の欲求が湧き出している
気持ち悪い
余りの気持ち悪さに呻いていると、いきなりミツルに身体を持ち上げられた。
そしてそのままミツルは、俺に尻尾を巻き付けたままキャッキャと喜びながら子供みたいに言葉を紡ぎ始めた。
『びっくりしたでしょ、僕はね、この姿に成ってからね、相手を見るだけでどんな人間かわかる様になったんだ。すごいでしょ』
「すごいよりも怖いが勝っちまうよ…頭おかしくなるわ…すまん、気持ち悪くなってきた。」
『…………皆おんなじ事言うね、そんなに隠して置きたい事があるの?僕にはよくわかんないや、まぁとにかくさ!いっぱいお喋りしよう!』
こんな状態でお喋りなんてまともに出来るわけ無いだろこんちくしょう
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気持ちの悪さを必至に抑えつけながら
とりとめの無い話を紡ぎ続けていると、うんざりしたような顔でミツルが俺に言った。
『僕と話するの嫌なのによく頑張るね、早くあっちに戻りたくて仕方ない癖に。』
まずいどうしよう
『…まずいどうしようって、ひっどいなぁ今までで一番酷いよ、最っっっっ悪。普通、多少は楽しがってくれるんだよ?そんなに僕の事嫌なの?』
やばいにげようこれはまずい
『そうやって逃げてばっかりいるから何も得られないんだよ、いい加減学びなよ。』
ミツルの黒髪が首に巻き付く
逃げられない
『……………………………ざまぁないね。』
ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ
時間が来た、目が覚める。
パジャマが汗でじっとりと湿っていた
首にはまだミツルに締められた感触が残っているような気がした。
「…もう、もうさ、今日はさすがに学校休もう………無理か。単位やべぇしな、行かなきゃだめかぁ……休みてぇ」
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おはよう!月曜日だね!クソが
おやすみ、筋肉痛だからねる