クリハラside
『
俺はアンと『ビーチ』の仲間3人…
マシロが、アンに話しかける。
「ねぇアン、私達これからどうすれば…?」
「そうね…『
「オレもそれがいいと思うぜ。『
アンが言うと、俺もアンに賛成した。
俺ら5人を乗せた車が練馬区に入った頃、車を運転していたイチローが、前を指差す。
「…!あっ、あった!『
そう言ってイチローが指差したのは、ライトアップされた遊園地だった。
遊園地の上には、『
『
するとだ。
「うげっ…」
「ちょっと…何これ…!?」
イチロー、マシロ、クロエの4人が顔色を悪くする。
『
そんな中、マシロがどこかを指差す。
「ねぇ、あれ…!」
そう言ってマシロが指を差した先には、巨大なモニターが設置されていた。
モニターには、『げぇむ』の内容が書かれていた。
ーーー
エントリー数 無制限
難易度
みにげぇむ 『なぞなぞ』
『
『
制限時間:30分
ーーー
『みにげぇむ』と書かれたモニターの下には、二つモニターがあって、一つ目のモニターには♠︎の2のトランプが1枚、♢の5のトランプが2枚、♣︎の2のトランプが1枚、計4枚のトランプが表示されている。
そしてもう一つのモニターには、『
候補地は、『プール』、『エントランス』、『グラウンド』、『アトラクション』の4つだ。
「『みにげぇむ』って…何よコレ!?そんなのあるなんて聞いてない!」
「『げぇむ』は既に始まってるんだわ。この程度の謎を解けない『ぷれいやぁ』には、『
「そんなのアリかよ!?」
「はんっ、典型的な選民思想だな。『
クロエとイチローが文句を言うと、アンと俺が軽く流した。
俺は、問題が表示されたモニターに目を向ける。
…あ、これ俺わかったわ。
「なぁアン。オレ、『
「私もよ。早く行きましょう」
『
するとイチローが、後ろから声をかけてきた。
「なっ…!おい、置いてけぼりにするなよ!何がわかったってんだ!?」
「詳しい事は着いてから話すわ。とにかく今は、私を信じてついてきて」
そう言ってアンは、俺達を連れて早足で『
俺達が向かったのは、プールだ。
プールゾーンの入り口には鋼鉄製のゲートがあって、ゲートの上には有刺鉄線が張り巡らされている。
「プールに何があるってんだよ…!?」
「見て…!」
マシロが指差した先には、またしても巨大なモニターが設置してあって、そこには『なぞなぞのこたえをどうぞ』と書いてある。
その下には、『制限時間 20秒』と書かれていて、カウントダウンが進んでいる。
「なるほどなぁ。たまたまここに来た奴は『
「アン、答えはわかってんのか!?」
「ええ。問題文のトランプが意味するものは、アルファベットよ。トランプに描かれているスートを英語で表記した時、何文字目を抜き出すかを数字で示してるの」
「spadeの2文字目は『p』、diamondの5文字目は『o』、3枚目も同じカードだから『o』、clubの2文字目は『l』…順番通りに読むと『pool』になる。一応『pool』は駐車場も意味するが、さっきの地図の候補場所に駐車場は無かったから、こっちの『プール』で間違いない」
俺とアンは、『なぞなぞ』の答え合わせをした。
そして同時に答えを言う。
「答えは『プール』よ(だ)!」
俺とアンは、同時に『なぞなぞ』の答えを言った。
すると、正解音と共にモニターに丸印が表示され、ゲートが開く。
俺達がプールゾーンに足を踏み入れると、大量の水が放物線を描きながら噴き出す。
「うわっ!?」
ひとりでに水のアーチが出来上がり、水飛沫が俺達の方へと降りかかる。
チクショウ、身体冷やすと思って水着から着替えたけど、こんな『げぇむ』会場なら水着のままの方が良かったな。
水飛沫を避けながら進むと、奥の方にライトアップされたアーチ型のオブジェが見える。
幾何学模様が規則的に散りばめられたオブジェは、その造形の全てが高度な計算によって生み出されていて、神々しさすら感じる美しい調和の中にあった。
オブジェの上のガゼボの中には、誰かが立っている。
『
どんなどエロい女が出てくんのかね。
なんて思っていると、ソイツは大袈裟な身振りをしながらガゼボの中から出てくる。
「ようこそ、頭脳と叡智の世界へ!」
そう言って出てきたのは、赤いランドセルを背負った幼女だった。
クリーム色かベージュ色にも見える明るい茶髪を、某美少女戦士の髪型を短くしたようなお団子ツインテールにしていて、キャミソールタイプのミニワンピースが風に靡いている。
………白、か。
「は……子供……?」
俺達は、アンを除いて呆気に取られていた。
「私は
『
小学生 科学者
ヒミコと名乗るガキは、オブジェの上でドヤ顔をしている。
………つーかさっきからパンツ見えてんのは、そろそろツッコんでいいのか?
「とりあえずさ、『げぇむ』の説明するからこっち来てよ。キャハ」
ヒミコは、ペロペロキャンディーを舐めながら手招きしてくる。
オブジェの側面にはエスカレーターが付いていて、一気にオブジェの頂へと上がれる仕様になっていた。
ヒミコのもとへ向かう途中、クロエがオブジェの真下のプールを見ながら口を開く。
「ねぇ、何このプール…」
「………」
オブジェの真下には、何かの液体で満たされたプールがあって、プールはボコボコと泡立ち煙が立っていた。
湯…じゃねぇよな。
どう見ても強酸のソレだ。
「こっちこっち!」
俺達がオブジェの上に辿り着くと、ガゼボの中にいるヒミコが手招きしてくる。
ヒミコがいるガゼボは、貴金属製のフレームとガラスでできていて、まるで鳥籠のようだ。
ガゼボの中には白いテーブルが置いてあって、テーブルと同じデザインの椅子が対になる形で1つずつ置いてある。
俺達全員がガゼボの中に入った、その瞬間だった。
――ガコッ!!
「な、何だ!?」
いきなり、ガゼボが下に落ちた。
俺達を乗せたガゼボは、急降下したかと思うと、ある程度の高さまで落下したところで急停止した。
遠くにあるプールの水面を見て何が起こったのか確認してみると、俺達の入っているガゼボ型の巨大な籠が、ワイヤーでオブジェから吊り下げられている。
まるで鳥籠だなこりゃ。
なんて思っていると、アナウンスが鳴る。
《げぇむ『ひっとあんどぶろぉ』。難易度『
「ヒットアンド…ブロー…!?」
「やった事ねぇけどルールは何となく知ってる。確か…」
「すとぉーっぷ!!」
俺が言おうとすると、ヒミコが待ったをかけた。
「今から『るうる』説明するから、ちゃんと聞いてなきゃダメだぞっ。めっ!」
ヒミコは、頬をぷぅっと膨らませて俺を上目遣いで見ながら、右手の人差し指を立てて俺に注意した。
このメスガキ…わざとやってんのか?
《『るうる』の説明。この『げぇむ』は、『ぷれいやぁ』チームの代表者と『
「えっと…百の位に0を使えて、同じ数字を2回使えないから、作れる数字のパターンは…」
「720通り」
『るうる』の説明を聞いたマシロが、数字を何通り作れるかを計算しようとすると、アンが即答した。
《制限時間になりましたら、まずは先攻が相手の数字を推理し、口頭で『こぉる』をします。『こぉる』を終えた時点で、『こぉる』した数字が相手の入力した数字とどの程度合致しているかどうかがモニターに表示されます。種類・桁ともに一致していた場合は『ひっと』、桁が違い種類のみが合っていた場合は『ぶろぉ』となります。『こぉる』の制限時間は1分間。『こぉる』を終えるか制限時間が経過した時点で、後攻のターンとなります。これを先攻・後攻が交互に行い、先に相手の数字を当てた方が勝者となります。次の試合は勝者が先攻、敗者が後攻となります》
1回戦の勝者は2回戦で先攻になる…か。
圧倒的に勝者に有利な『るうる』だ。
1回戦で先攻を取った方がその後の『げぇむ』で有利になるが、1回戦の先攻・後攻はどうやって決めるんだ?
《次に、『ひっとあんどぶろぉ』における勝敗ですが、『ぷれいやぁ』チームか『
「下の…プールって…」
「すげぇボコボコいってるけど…何なんだ、これ?」
「ピラニア溶液。濃硫酸と過酸化水素を混合した超強酸よ」
おいおい、マジかよ…!?
他の物質を一瞬で腐食して溶かしちまうアレだよな!?
殺意高すぎんだろが!!
「ワンチャン助かるかも、なんて考えない事ね。落ちたら…『パァッ』。一瞬で真っ黒焦げになっちゃうから♪」
「っ……!!」
ヒミコは、ケラケラと笑いながら言った。
俺とアン以外の3人はサァッと青ざめ、流石のアンも表情は変えなかったものの冷や汗をかいていた。
そんな俺達を置いてけぼりにして、ヒミコが思い出したように口を開く。
「あ、そうそう。別にこれだけでも『げぇむ』は成立するんだけど、『げぇむ』をもうちょっと面白くする為の『あいてむ』があるんだよね」
「アイテム…?」
「じゃーん☆」
そう言ってヒミコが取り出したのは、12枚の絵札のトランプだった。
「トランプ…?トランプをどう使うのよ」
「まーまー、今から説明するから聞いてなって」
《続いて、『あいてむ』の説明です。この『げぇむ』では、双方が1試合につき1枚ずつ『あいてむ』を引き、引いた『あいてむ』を『こぉる』中に使用できます。『あいてむ』を使用する際は、『あいてむ』を卓上の『あいてむぼっくす』にセットし、使用するタイミングでボタンを押し、アイテムの使用を宣言します。『あいてむ』は全部で12種類。数字は『あいてむ』を使える回数を表しています。『
うっげぇ、一気に『るうる』がややこしくなったな。
オッサンの頭でついていけるか…?
《まず『
「そんなの、『入力した数字は何』って聞いたら終わりじゃないの…!?」
『るうる』が説明されると、クロエがごもっともな質問をする。
《ですので、質問には1回だけ嘘をつく事ができます。『
おいコラ。
このクソガキ、これ以上『るうる』をややこしくすんな。
『げぇむ』云々の前に、『るうる』を覚えられねぇ奴出てくるぞこれ。
《『
「だったら、『
「だから、相手は守備型の『あいてむ』を使って数字を特定されないようにする…そういう事よね?」
「そーゆー事☆」
イチローのごもっともな意見に対してアンが返すと、ヒミコがアンの質問に答える。
《『
「ちなみに私もこの『げぇむ』やるの初めてだから安心しなよ。『るうる』だってさっき考えたばっかだし。私のとこは毎回違う『げぇむ』をやってるの。公平を期す為の措置だよ。これなら負けても恨みっこなしでしょ?」
「あ、ああ…」
公平を期す為の措置…か。
そーゆーとこは徹底してんのな。
…というか、『ぷれいやぁ』が『みにげぇむ』を『くりあ』する度に新しい『げぇむ』用意すんのダルくねぇか?
「…あ。公平ついでに言っておくけど、対戦してる人以外は、対戦中に私の数字が分かっても言ったらダメだからね?ヒントになるような事を言ったり、『こぉる』する数字を指示したりするのも同様よ。暗号だろうとモールスだろうと筆談だろうと、答えやヒントを代表者に教えようとする意思を行動に移した時点で、その試合は負けと見做すから。わかった?」
「ええ」
ヒミコが念を押すように言うと、アンが頷き、それに続けて俺達も頷く。
…確かに、ヒミコは1人で『げぇむ』に挑んでるのに、俺達だけ相談しながら攻略するってのはフェアじゃないわな。
「はい、『るうる』の説明は終わり。そんじゃ1回戦は誰が出るか決めてくださーい」
『るうる』の説明が終わると、ヒミコはヒラヒラと手を振る。
俺達は、誰が最初にヒミコと勝負するかを話し合った。
「どうする…?」
「この『げぇむ』、勝負する順番が重要なように思えてならないんだけど…」
「ゆっくり決めていいよ〜。さっさと『げぇむ』終わっちゃったらしばらく暇になっちゃうからさー。どーせこの会場に来れる奴、そう多くないしぃ」
俺達が相談していると、ヒミコはニヤニヤしながら俺達を急かしてくる。
コイツのペースに惑わされるな。
戦いはもう始まってるんだ。
俺はここで、さっきから気になっていた事をヒミコに尋ねる。
「ひとついいかい?」
「何?」
「1回戦はどっちが先攻になるんだ?この『げぇむ』、どう考えても先攻が有利だろ。その後の『げぇむ』の勝敗を分ける重要な順番なんだから、納得のいく方法で決めてもらわないとな」
「あー、じゃあそっちが先攻でいいよ。キミらはこの『げぇむ』初めてだし?それくらいのハンデはあげないとね」
俺が尋ねると、ヒミコは優雅にティータイムを嗜みながら答える。
このメスガキ…余裕ぶっこくにも程があんだろ。
『げぇむ』始まったらぜってぇわからせしてやる。
なんて考えていると、クロエが手を挙げる。
「じゃあ、最初は私がやっていい?」
「クロエ…大丈夫なの?」
「似たようなゲームを前にやった事があるの。大事な初戦だし…経験者がやった方がいいでしょ?」
マシロが心配そうに話しかけると、クロエが微笑みかける。
するとその時、メスガ…ヒミコが俺達を急かしてくる。
「ね〜え〜、決まったぁ〜?」
ヒミコは、両脚をプラプラさせながら、持参してきたお菓子を紅茶に溶かしていた。
まるで、『『げぇむ』に負けたらお前らもこうなるぞ』と圧をかけるかのように。
マジでピラニア溶液で溶かされて死ぬとか、冗談じゃねぇぞ…
この『げぇむ』、絶対勝たねぇと…!
◆◆◆
クロエside
「ふーん、1回戦の相手はお姉さんか。…まあいいや。それじゃ『げぇむすたあと』!」
私が前に出ると、ヒミコは高らかに『げぇむすたあと』を宣言する。
話し合いの結果、1回戦は私がヒミコと対戦する事になった。
私はヒミコの反対側の椅子に座り、皆は私の後ろに立って試合を見守る。
最初の数字を決める3分間のカウントダウンが始まると、ヒミコは頭を掻いて少し考える仕草をした後、すぐに数字をタタンッと入力した。
先に数字を決めたヒミコは、トランプの束の一番上のカードを一枚取ってから私に話しかける。
「数字決めたら『あいてむ』引いてね〜」
「…………」
ヒミコは、ニコニコ笑いながら私に話しかける。
この子…この余裕は一体どこから来るの?
「あ、もしかして、イカサマ疑ってる?やだなぁ、そんなのしないってばぁ!
どっかの誰かさんって誰の事?
まさかとは思うけど、他の『今際の国』の国民はイカサマするんじゃないんでしょうね。
「何なら、私の身体を隅々まで調べてくれたっていいよ?」
そう言ってヒミコは、舌をちょこんと出して悪戯っぽく笑みを浮かべながらキャミソールの肩紐をずらす。
「で、では遠慮なく…」
「おい!アイツのペースに乗せられんな!」
「くっ…危うく巧妙な罠に嵌まるとこだった…!ヒミコめ、何て恐ろしい女だ…!!」
クリハラさんがヒミコのイカサマを確認しようとすると、イチローが彼の肩を掴んでくる。
いや、巧妙な罠って…
アンタがスケベなだけでしょ。
私は、しばらく考えた後、数字を決めて入力した。
私が選んだ数字は『528』。
まあ、一発目で特定される事はないでしょ。
数字を入力し終わった私は、ヒミコが引いた後に残った11枚のトランプの一番上の束からカードを引いた。
『
って事は、1桁だけヒミコの数字を知れるんだよね。
でもヒミコが引いたのが『
《時間になりました。先攻のクロエ様は、1分以内に口頭で『こぉる』して下さい》
「012」
『0ひっと 1ぶろぉ』
私は、手元のマイクに向かって『こぉる』をした。
相手の出方がわからないうちは、まぁローラー作戦が定石よね。
私が『こぉる』すると、ヒミコ側のモニターに『0ひっと 1ぶろぉ』と表示される。
『0ひっと 1ぶろぉ』かぁ…
よりによって、一番数字を推測しにくい結果になったわね。
『0ひっと 0ぶろぉ』なら、それだけで数字を7つにまで絞れる。
でも『0ひっと 1ぶろぉ』だったら、『こぉる』した数字のうち1個が使われてるって事しかわからない。
まだまだ勝負はこれからって事か。
《次は『
「その前に、私『あいてむ』使いまーす。ぁよいしょー!」
そう言ってヒミコは、タァンっと軽快にボタンを押した。
質問をしてこないから、『
このタイミングで『
ヒミコは、アイテムを使用してしばらく画面を操作した後、残り時間を確認すると慌てて『こぉる』をする。
「あ、やばっ、早く『こぉる』しなきゃ。んー…じゃあー…012」
『0ひっと 1ぶろぉ』
ヒミコが『こぉる』すると、『ぷれいやぁ』チーム側のモニターに『0ひっと 1ぶろぉ』と表示される。
これで1ターン目は終わりだ。
《2ターン目を開始します。クロエ様は、1分以内に口頭で『こぉる』して下さい》
「345」
『1ひっと 1ぶろぉ』
嘘でしょ…!?
こんな前半に数字を固めるなんて、この子、特定されるのが怖くないの…!?
「……!!」
「当たった!?」
2回目の『こぉる』で『ひっと』が出ると、マシロとイチローが驚く。
これでヒミコの数字は3、4、5のうちどれか2つを使った数字で、そのうち1つは桁まで合っている事は確定ね。
《次は『
「うっげぇ、『ひっと』出ちゃったよ!じゃあ、私は〜…345!」
『0ひっと 1ぶろぉ』
これで2ターン目は終わりだ。
この時点では、私の方が若干優勢…っぽい?
《3ターン目を開始します。クロエ様は、1分以内に口頭で『こぉる』して下さい》
3ターン目に入って、『こぉる』の時間になる。
ヒミコが『
……いや、ここは0〜6の数字に絞って『こぉる』しよう。
ヒミコが引いたのが『
最初に『こぉる』するべきは…『321』ね。
『0ひっと 0ぶろぉ』なら、百の位が4で一の位が5の数字か、百の位が5で十の位が4の数字に絞り込める。
『1ひっと 0ぶろぉ』なら、次は下二桁を入れ替えて『こぉる』すればいい。
一番運が悪いのが『0ひっと 1ぶろぉ』の場合だけど…それだったら、次は数字を全とっかえして『こぉる』すればいい。
「321」
『2ひっと 0ぶろぉ』
「………!?」
えっ……
『2ひっと』…?
この子、本当に0〜6の間に数字を固めてたの!?
でもこれでもう、ヒミコの数字は『324』か『351』で確定ね。
でもまだヒミコが『
まだ油断はできないわね…
「うわ、やばいやばい!」
私に数字を当てられそうになったヒミコは、わかりやすく慌てふためく。
…本当にこの子、『
「どうしよう、このままだと数字当てられちゃうよ〜!そうだ、『あいてむ』使わなきゃ!」
そう言ってヒミコは、『あいてむぼっくす』のボタンを押す。
そしてタブレットをタタンッ!と軽快に操作する。
この子、正直あんまり強そうに見えないんだけど…
《『
「えーっと、じゃあ〜…678!」
『1ひっと 0ぶろぉ』
1個当たった……いや、1個当たるくらいはまぐれでもあり得る。
これだけじゃ、数字を読まれてるかどうかは判断できない。
《4ターン目を開始します。クロエ様は、1分以内に口頭で『こぉる』して下さい》
「351」
『0ひっと 3ぶろぉ』
「『3ぶろぉ』…!?」
「これで確定ね。彼女が引いたのは『
マシロが驚くと、アンが言った。
『
これで、ヒミコの数字が1、3、5の3つを使った数字で、『
ヒミコが引いたのが『
この時点で、私達『ぷれいやぁ』チームの勝ちが確定した。
次のヒミコのターンで数字をピタリと当てられない限り───
《次は『
「え〜ムリ!待って待って、全然わかんなぁい!!どうしよう、このままじゃ負けちゃうよ〜!!」
《残り10秒》
「うわ、やばいやばい!ん〜、そうだなぁ〜…じゃあ〜ここは思い切って勘で──」
『528』だけは言わないで…!
「───428」
「っ…!?」
『2ひっと 0ぶろぉ』
嘘でしょ…!?
何で!?
ヒミコが推理できた情報は、私の数字が9以外のどれかの数字を使っていて、6、7、8のうちどれかは桁まで合ってるってところまでだったはず。
この子、たったこれっぽっちの情報量で、十の位と一の位をピッタリと当ててきた…!!
「おっ、2個当たった。ラッキー♪」
数字を2個当てたヒミコは、上機嫌に笑う。
次のターンでヒミコに『528』を『こぉる』されたら、私の負けが確定してしまう。
これ、次で確実に『3ひっと』させないと…!!
《5ターン目を開始します。クロエ様は、1分以内に口頭で『こぉる』して下さい》
「『あいてむ』を使うわ」
私は、『
すると、タブレットに『桁を指定して下さい』と表示される。
私が一の位を選ぶと、『『
…!?ちょっと待って…この数字って…!
私は、確信を持って『こぉる』をした。
「135」
『3ひっと』
《ここで『3ひっと』が出ました。勝者、『ぷれいやぁ』チーム》
「がぁーーーー負けたぁ!絶対次当ててやろうと思ったのになぁ〜!」
勝敗が決まると『ぷれいやぁ』チーム側のモニターには『うぃん』、ヒミコ側のモニターには『るうず』と表示され、ヒミコがわかりやすく悔しがる。
1回戦は、私の勝ちだ。
でも、『135』って…この数字、まさか…!
「アンタ…まさか、名前の語呂合わせ…?」
「うん!私の名前『ヒミコ』だから、
私が尋ねると、ヒミコがケラケラ笑いながら答える。
命がかかった勝負で語呂合わせを選ぶなんて…この子、何考えてんの!?
「テメェの命がかかってる時に語呂合わせって…イカレてんのか…!?」
イチローが信じられないといった顔でヒミコを見るけど、ヒミコは平然としていた。
すると、アンがヒミコに尋ねる。
「…あなた、わざと負けたわね」
アンがヒミコに尋ねると、ヒミコはクスッと笑って答える。
「初戦は勝たせてあげる事にしてるの。さっさと『げぇむ』が終わっちゃったら暇だからね」
「んのガキ…!」
ヒミコが言うと、クリハラさんが顔を引き攣らせる。
でもわざと負けるっていうのは、戦略としては一応理に適ってはいる。
ヒミコは私達全員を一人で相手するから、その分頭も身体も疲弊するはず。
無理に勝ちに行くよりも、体力や戦略の温存のメリットが上回れば、わざと早めに負けて勝負をスカすっていうのも、戦略の一つよね。
「記念にしな?きっと今の一勝は、キミ達にとって最初で最後の勝利になるだろうから。次からは、本気出す」
そう言ってヒミコは、ガリっと飴を噛み砕いた。
次は、2回戦…
このままリードしたいところだけど…
アン、皆…頼んだわよ…!
『
アンの仲間の名前は勝手に決めました。
原作だと名前不明だったので。
ちなみに名前の由来はそれぞれユニコーン、スノードロップ(ダイナの子供の白い方)、キティ(ダイナの子供の黒い方)です。
そしてお馴染みのプロフィール
『
・12歳女性
・小学6年生
・ベージュに近い茶髪をお団子ツインにしている。ランドセルを背負っている。
・身長125cmくらい
・性格は天真爛漫で悪戯好き
『
まだ小学生でありながら、天才的な頭脳の持ち主。
悪戯好きな性格で、対戦相手に対して煽りを多用する。
エントリーの時点で『げぇむ』に参加できる人間を選別するなど、極端な選民思想が目立つ。
♡J編にオリキャラを登場させるつもりなんですが、定員を増やすのと原作通り20人で進めるのとどちらがいいですか?
-
人数増やす
-
原作通り20人で進める